Salut d'amour

Prologue

ある日の夕方、音楽準備室にて。

「先輩、好きですっ！」
「うーん、…。じゃあ、コレ吹けたら付き合ってあげる。」
「はいっ！絶対に完璧に吹きます!」
彼に渡されたのが………。


　“Salut d'amour”


その時の彼女は何語なのか、どんな意味なのかわかっていなかった。
しかも、ただ単に吹けばいいだけと思っていた。

「これ、フランス語なんだけど、楽譜は普通に読んで大丈夫。吹けるようになったら聴かせて。それとね、これの意味は……。」


あ　い　の　あ　い　さ　つ