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第十章 うさぎ、心にウソをつく
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最初の相談内容は球技大会について。
「えっと? 『私はドッジボールが苦手です。どうしたら、ボールをキャッチできますか?』」
「私も知りたいです」
「おまえもか」
会長はネット上の検索に『ドッジボール キャッチ』と入れてエンターキーを押す。
そして調べた一文を返信メールに貼り付けて、私に見せる。
「両足を肩幅くらいに開いて腰を落とし、体全体をやや前かがみにする。両手はおなかの位置に構え、おなかと両手で包み込むようにして、体全体でボールをキャッチする? これでドッジーボールうまくなるんですかね? 本当に」
「知らん。そう書いてあったし、俺は専門家じゃないからわからん。球技は苦手なんだ」
「あ、じゃあ会長もこの通りにすれば」
「はい、送信。次の相談」
私の声をさえぎって、次のメールを開く。
「体育館の天井にバレーボールが挟まっています。会長、取ってください。無理だな。校長に伝えておこう」
「さすがに無理ですよね、会長球技苦手だし」
「違う、そういうことじゃない!」
カタカタとキーボードを叩き『ご連絡ありがとうございます。学校側に知らせます』とメールを作り返信。
「いいんでしょうか?」
「は?」
「相手は、会長に取ってほしいとのことでしたが」
「無理に決まってんだろ!」
私がからかっていることに気づいた会長が苛立っている。
あわてて口を閉ざして誤魔化すように笑った。
「次は……」
「あー……」
二人してその内容に絶句した。
「えっと? 『私はドッジボールが苦手です。どうしたら、ボールをキャッチできますか?』」
「私も知りたいです」
「おまえもか」
会長はネット上の検索に『ドッジボール キャッチ』と入れてエンターキーを押す。
そして調べた一文を返信メールに貼り付けて、私に見せる。
「両足を肩幅くらいに開いて腰を落とし、体全体をやや前かがみにする。両手はおなかの位置に構え、おなかと両手で包み込むようにして、体全体でボールをキャッチする? これでドッジーボールうまくなるんですかね? 本当に」
「知らん。そう書いてあったし、俺は専門家じゃないからわからん。球技は苦手なんだ」
「あ、じゃあ会長もこの通りにすれば」
「はい、送信。次の相談」
私の声をさえぎって、次のメールを開く。
「体育館の天井にバレーボールが挟まっています。会長、取ってください。無理だな。校長に伝えておこう」
「さすがに無理ですよね、会長球技苦手だし」
「違う、そういうことじゃない!」
カタカタとキーボードを叩き『ご連絡ありがとうございます。学校側に知らせます』とメールを作り返信。
「いいんでしょうか?」
「は?」
「相手は、会長に取ってほしいとのことでしたが」
「無理に決まってんだろ!」
私がからかっていることに気づいた会長が苛立っている。
あわてて口を閉ざして誤魔化すように笑った。
「次は……」
「あー……」
二人してその内容に絶句した。
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