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2年目
*君のいる夏休み【β×Ω】(2)
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寝室に移り、荒い吐息をこぼす熱い身体を夢中になってまさぐる。
捲り上げた服に隠されていた肌に触れば触るほど春真の吐息に艶が混じって。喘ぐような声が微かに鼓膜を揺らす。
……まだ、下には触れていないのに。
「んっ、っう、し、つこい……っ」
「一週間お預けだったんだ、まだまだ足りない」
「ひ、っう……ッ!」
ぷくりと主張を始めている胸の突起を口に含めば、びくんと大きく身を震わせた。緩やかに吸い上げてやると身じろぎして、春真の爪先が何度もシーツを蹴る。
心なしか、春真の感度が良くなっている気がする。毎週触っていたものを一週間も断っていたせいだろうか。
そんな事を考えつつ、固くなりつつある春真の下半身に己のそれを重ねた。
合わせた下半身をぐっと突き上げるように押し付けると、一際甘い嬌声が溢れて部屋に散らばっていく。
「んぁ、あ……ッう! ンっ、っく、ぁ、んあぁア……っ!」
びくびくと震える春真の張りつめたものが、欲を吐き出して少しずつ力を失っていった。まだ少し震えている下腹部をさすってやると、とろんとした瞳が冬弥を見つめてくる。
「そこ、じゃな……い」
「うん?」
「下……」
もじもじとした様子で顔を真っ赤にしながらも視線を寄越してくる春真の姿に、一瞬意識が遠退きそうになる。何も反応できずに見つめ合ったまま居ると、春真の手が冬弥の手を捉え、まだ履いたままの下着の中へ誘っていった。
「っ……おねだりが上手くなって」
それにしても、ここまで積極的にくるのは珍しい。発情しかけて苦しいのだろうか。
下着を引き下ろしてぐっしょりと濡れている肌に指を沿わせて撫でると、力を失っていた春真の下半身がまた元気を取り戻していく。そこから更に下へ指を滑らせて、春真への入り口を探り当てた。
そっと入り口の縁に指を滑らせれば気持ち良さそうに吐息をこぼす。ふと気付くと何かを期待するような瞳がじっと冬弥を見つめていて。そっと中指を入り口から侵入させると、ん、と切なげな吐息がこぼれ落ちてきた。
触れる度に気持ち良さそうに震える春真を見つめていると、一体どっちがヒート休みなのか分からなくなってくる。ヒートの時と見紛う様子にこちらまで体が熱くなってきてしまった。
「はる、ま……最後まで、しても……?」
辛うじて残っていた理性が早々にがっつきすぎだろうと呟いても、それはあっという間に欲に飲まれて消えていった。毎日会っていた存在から一週間も引き離されていたのだ。それが目の前で悩ましげな姿を晒して啼いていたら、フェロモンなんて関係なく襲いたくもなる。
ぽやりとした表情でこちらを見つめていた春真の頭に、ようやく冬弥の言葉が届いたらしい。更にかあっと頬が赤くなっていく。
けれど……恥じらう顔を浮かべながらも、その顔はコクンと大きく頷いた。
はやる手を何とか落ち着かせながらゴムを着け、蜜をこぼす番の入り口へ自身のものを埋めていく。
ゆっくり、ゆっくり。震える春真がか細い声で啼く様子を見つめながら。
「ン、っ……んん……っ」
シーツを握りしめて大きく息をする姿と喘ぐ声が頭の中で反響する。強くなっていく甘い香りに、春真をもっと喘がせたいという欲求が強くなってきた。
春真のフェロモンに暴露しすぎたらしい。
そう気付いた頃にはあっという間に体温が上がって、ゆっくりと抜き差ししていた欲の塊を一気に最奥まで差し込んだ。
「っあ、ぅ!? あっ、アぅ、あ、んっ、ひ、ぁあぁぁ……!!」
「は、るま……春真ッ……!」
番の匂いを求めてぴたりと覆い被さり、抑えていた欲求のままに腰を振る。急に勢いを増した動きに一瞬固まった様子だったけれど、すぐに春真の脚が身に巻き付いてきて。
きつく抱き合って、縺れ合いながら激しく揺れて。ようやく歯止めがかかった頃には、二人とも気絶するように力尽きていたのだった。
我に返った冬弥は部屋を見回し、あまりの惨状に頭を抱えた。
シーツが乱れているのは当然とはいえ。使い捨てたゴムやその包装、脱ぎ散らかした服が床に散乱している。おまけに最中に落としたらしいローションまであちこちに飛び散っている始末だ。
ベッドの上には身体中に鬱血や噛み跡を山ほど付けた春真が、自身が散々吐き出した白濁にまみれて転がっていた。
「……大丈夫か?」
恐る恐る顔を覗き込むと、うう、と唸るような声が聞こえてくる。
「……からだ、だる……」
「だよな……すまない」
身を起こすだけでも結構な体の軋みとだるさに襲われている。箍の外れた欲求を受け入れていた春真の負荷は結構なものだろう。
自分はこんなに堪え性が無かっただろうかと自嘲しながら、ボサボサになっている春真の髪を撫でる。そっと鼻先に口付けると、春真の唇も同じように触れてきた。
「まずは体を拭かないとな」
ゴムはきちんと着けていたと思うが、何せこの惨状を作り出した己のする事である。念のための確認はしておいた方が良いだろう。
そんな事を考えながら洗面所へ足を向かおうとすると、とーや、と後ろから春真の声がした。
「どうした?」
「……なんでもない」
人を呼んでおいて、という軽口はすぐに引っ込んでいった。はにかむように笑う春真がそこに居たから。
思わずどきりとしてしまい、心臓が少し早く走り始める。熱くなる頬を誤魔化すように背を向け、水とタオルを取りに今度こそ洗面所へ向かった。
「……一週間」
洗面器へ注ぐ水音に紛れて、はぁ、とひとつ小さく溜め息をつく。
たった一週間。
離れていたのはそれだけだ。
ヒートトラブルの予防活動に精を出していた訳でも、何か不安に駆られて悶々としていた訳でもない。実家へ帰省する春真を見送り、今日を楽しみにして普通に過ごしていただけ。
「もつんだろうか……」
β性を持つお陰で、フェロモンにも影響されにくいはずなのに。春真に対しては段々とそれも怪しくなってきている。
訪ねてきたばかりの番を早々に抱き潰した堪え性のなさを省みて、己の理性がどこまで仕事を果たせるのだろうかと。冬弥はただただ頭を抱えるばかりだった。
捲り上げた服に隠されていた肌に触れば触るほど春真の吐息に艶が混じって。喘ぐような声が微かに鼓膜を揺らす。
……まだ、下には触れていないのに。
「んっ、っう、し、つこい……っ」
「一週間お預けだったんだ、まだまだ足りない」
「ひ、っう……ッ!」
ぷくりと主張を始めている胸の突起を口に含めば、びくんと大きく身を震わせた。緩やかに吸い上げてやると身じろぎして、春真の爪先が何度もシーツを蹴る。
心なしか、春真の感度が良くなっている気がする。毎週触っていたものを一週間も断っていたせいだろうか。
そんな事を考えつつ、固くなりつつある春真の下半身に己のそれを重ねた。
合わせた下半身をぐっと突き上げるように押し付けると、一際甘い嬌声が溢れて部屋に散らばっていく。
「んぁ、あ……ッう! ンっ、っく、ぁ、んあぁア……っ!」
びくびくと震える春真の張りつめたものが、欲を吐き出して少しずつ力を失っていった。まだ少し震えている下腹部をさすってやると、とろんとした瞳が冬弥を見つめてくる。
「そこ、じゃな……い」
「うん?」
「下……」
もじもじとした様子で顔を真っ赤にしながらも視線を寄越してくる春真の姿に、一瞬意識が遠退きそうになる。何も反応できずに見つめ合ったまま居ると、春真の手が冬弥の手を捉え、まだ履いたままの下着の中へ誘っていった。
「っ……おねだりが上手くなって」
それにしても、ここまで積極的にくるのは珍しい。発情しかけて苦しいのだろうか。
下着を引き下ろしてぐっしょりと濡れている肌に指を沿わせて撫でると、力を失っていた春真の下半身がまた元気を取り戻していく。そこから更に下へ指を滑らせて、春真への入り口を探り当てた。
そっと入り口の縁に指を滑らせれば気持ち良さそうに吐息をこぼす。ふと気付くと何かを期待するような瞳がじっと冬弥を見つめていて。そっと中指を入り口から侵入させると、ん、と切なげな吐息がこぼれ落ちてきた。
触れる度に気持ち良さそうに震える春真を見つめていると、一体どっちがヒート休みなのか分からなくなってくる。ヒートの時と見紛う様子にこちらまで体が熱くなってきてしまった。
「はる、ま……最後まで、しても……?」
辛うじて残っていた理性が早々にがっつきすぎだろうと呟いても、それはあっという間に欲に飲まれて消えていった。毎日会っていた存在から一週間も引き離されていたのだ。それが目の前で悩ましげな姿を晒して啼いていたら、フェロモンなんて関係なく襲いたくもなる。
ぽやりとした表情でこちらを見つめていた春真の頭に、ようやく冬弥の言葉が届いたらしい。更にかあっと頬が赤くなっていく。
けれど……恥じらう顔を浮かべながらも、その顔はコクンと大きく頷いた。
はやる手を何とか落ち着かせながらゴムを着け、蜜をこぼす番の入り口へ自身のものを埋めていく。
ゆっくり、ゆっくり。震える春真がか細い声で啼く様子を見つめながら。
「ン、っ……んん……っ」
シーツを握りしめて大きく息をする姿と喘ぐ声が頭の中で反響する。強くなっていく甘い香りに、春真をもっと喘がせたいという欲求が強くなってきた。
春真のフェロモンに暴露しすぎたらしい。
そう気付いた頃にはあっという間に体温が上がって、ゆっくりと抜き差ししていた欲の塊を一気に最奥まで差し込んだ。
「っあ、ぅ!? あっ、アぅ、あ、んっ、ひ、ぁあぁぁ……!!」
「は、るま……春真ッ……!」
番の匂いを求めてぴたりと覆い被さり、抑えていた欲求のままに腰を振る。急に勢いを増した動きに一瞬固まった様子だったけれど、すぐに春真の脚が身に巻き付いてきて。
きつく抱き合って、縺れ合いながら激しく揺れて。ようやく歯止めがかかった頃には、二人とも気絶するように力尽きていたのだった。
我に返った冬弥は部屋を見回し、あまりの惨状に頭を抱えた。
シーツが乱れているのは当然とはいえ。使い捨てたゴムやその包装、脱ぎ散らかした服が床に散乱している。おまけに最中に落としたらしいローションまであちこちに飛び散っている始末だ。
ベッドの上には身体中に鬱血や噛み跡を山ほど付けた春真が、自身が散々吐き出した白濁にまみれて転がっていた。
「……大丈夫か?」
恐る恐る顔を覗き込むと、うう、と唸るような声が聞こえてくる。
「……からだ、だる……」
「だよな……すまない」
身を起こすだけでも結構な体の軋みとだるさに襲われている。箍の外れた欲求を受け入れていた春真の負荷は結構なものだろう。
自分はこんなに堪え性が無かっただろうかと自嘲しながら、ボサボサになっている春真の髪を撫でる。そっと鼻先に口付けると、春真の唇も同じように触れてきた。
「まずは体を拭かないとな」
ゴムはきちんと着けていたと思うが、何せこの惨状を作り出した己のする事である。念のための確認はしておいた方が良いだろう。
そんな事を考えながら洗面所へ足を向かおうとすると、とーや、と後ろから春真の声がした。
「どうした?」
「……なんでもない」
人を呼んでおいて、という軽口はすぐに引っ込んでいった。はにかむように笑う春真がそこに居たから。
思わずどきりとしてしまい、心臓が少し早く走り始める。熱くなる頬を誤魔化すように背を向け、水とタオルを取りに今度こそ洗面所へ向かった。
「……一週間」
洗面器へ注ぐ水音に紛れて、はぁ、とひとつ小さく溜め息をつく。
たった一週間。
離れていたのはそれだけだ。
ヒートトラブルの予防活動に精を出していた訳でも、何か不安に駆られて悶々としていた訳でもない。実家へ帰省する春真を見送り、今日を楽しみにして普通に過ごしていただけ。
「もつんだろうか……」
β性を持つお陰で、フェロモンにも影響されにくいはずなのに。春真に対しては段々とそれも怪しくなってきている。
訪ねてきたばかりの番を早々に抱き潰した堪え性のなさを省みて、己の理性がどこまで仕事を果たせるのだろうかと。冬弥はただただ頭を抱えるばかりだった。
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