8 / 18
Ⅲ.
第二話
しおりを挟む
研究所から辛うじて出てきた食材と言えば、お米とミネラルウォーターと塩一つ。
あとはカップラーメンやレトルトのカレー位だ。
そういえば最近の颯斗が家に帰っているであろう形跡を、マキナは感じていなかった。
朝起きれば颯斗はソファーで眠っていて、まともな食事を摂っている気配もない。
颯斗が無茶をしていた事を、この時にマキナは気が付いた。
研究所からでてきた道具はフライパンとその蓋位で、マキナは已む負えずそれでお粥を作り始める。
将来の夢はお嫁さんのマキナは、意外にちゃんと料理を作れるのだ。
何時もならマキナが寝ているベッドに颯斗を寝かし、頭の上にきつく絞った濡れタオルを乗せる。
颯斗が倒れた原因は過労と、栄養失調だとマキナは感じた。
フライパンで焚いたお米にしては良いお粥が出来たと自画自賛しながら、魘されている颯斗に歩み寄る。
マキナが颯斗の身体を揺さぶった瞬間、颯斗の目がゆっくりと開いた。
「…………マキナ??」
久しぶりに颯斗に名前を呼ばれたと、この時にマキナは思う。
最近の颯斗はマキナの事を名前で呼んでなかった。大体がお前扱いだ。
だからこそ今、颯斗が再びマキナの名前を呼んだことが嬉しかった。
「颯斗…………ご飯食べよ??」
マキナはベッドに付いている食事用テーブルを引っ張り、お粥の入った器を其処に置く。
近くに塩と蓮華を置いてから、優しい声色で囁いた。
「アタシご飯位なら作れるし…………ちゃんと自分の食材買ってきといてよ。
作ってあげるから…………」
颯斗がフラフラとしながら、お粥の中に蓮華を入れる。
ちゃんと食事を進めている颯斗を見ながら、マキナは満面の笑みを浮かべた。
常にベッドの上が居場所のマキナは、何処にいれば良いか解らずソファーに転がる。
すると颯斗がマキナに向かってこう言った。
「………俺がお前を救いたいって身勝手に思って、嫌な気持ちにさせてすまない………。
よく考えたらこれって、通に反してることなんだよな…………。死者蘇生実験なんて…………。
解ってるんだけど…………でも、お前のいない世界で生きていける自信が無かった…………」
「ちょっと颯斗どうしたの急に!?!?今日めっちゃおかしくね!?!?!?」
弱った颯斗が吐き出す言葉は余りに甘く、マキナは顔を真っ赤に染める。
颯斗は悪戯っぽい笑みを浮かべ、照れたように頬を染めた。
お互いに真っ赤になりながら見つめ合う中で、マキナはゆっくりと口を開く。
「颯斗昔さぁ、アタシの為にお医者さんになるって言ったよね??」
マキナがそう云った時に、颯斗の顔は茹蛸の様に真っ赤に染まる。
慌ててマキナから視線を逸らした颯斗は、カラになった器を押し出して呟いた。
「…………お前…………覚えてたのか、あれ……………」
マキナは器を手に取り、キッチンに向かって歩き出す。
これ以上に甘酸っぱい空気になるのを、マキナは耐えきれなかった。
「う、うん…………だからその、さっき、酷い事言ってごめん…………」
マキナはそう言ってから颯斗が使った器を下げる。マキナの言葉に対して颯斗は小さく微笑んだ。
颯斗は眠り続け、マキナはその間をソファーで過ごしていた。
眠る颯斗の顔を見ながら、疲れていたのだろうとマキナは感じる。
颯斗が寝返りを打てば掛けていた掛け布団がめくれ上がった。マキナは颯斗に歩み寄り、掛け布団を颯斗にかけ直す。
その時に颯斗の睫毛が、とても長い事に気が付いた。
「やば…………颯斗つけまとか要らなくね??長!!!」
眠る颯斗の頬を指先で突けば、むにゃむにゃと何かを言いながら布団に潜る。
マキナはそんな颯斗を見ながら微笑んだ。
久しぶりに穏やかな時間を過ごしていると、マキナは感じている。
けれどさっき失恋したばかりのマキナは、これからの生き方について悩んでいた。
絶対に先生のお嫁さんになるつもりで生きてきたのに、こんな呆気ない恋の終わり方なのだ。
文句の一つでもいってやりたいところだが、そうはいかない。
自分は今この世から無かった事になっていると思うと、心臓がズキズキと痛んだ。
そんな事を考えながら部屋を暗くしてテレビ番組を付ける。気分転換をすべきだとマキナは思う。
深夜にやっているバラエティーの類いは、規則正しい生活を長らく送っていたマキナには新鮮だ。
お笑い芸人のいう下品なネタに腹を抱えて笑い、バイブスを何処までもアゲてゆく。
黒ギャルたるものやはりバイブスはアゲアゲで、髪とメイクは盛り盛りじゃなきゃいけないとマキナは思う。
失恋くらいで死にたい迄、思うものじゃない。これが正しい黒ギャルの在り方だ。
「まぢ、ぜってーせんせーより良い男捕まえるし………!!」
マキナがそう言って気合いを入れた瞬間、バラエティー番組にあるテロップが流れた。
そのニュースを見るなりマキナは息を飲み込んだ。
『東京都中野区の路上で、女子高生の刺殺遺体を発見』
自分を刺した犯人がまた他の女の子を刺し殺した。マキナはそう思い息をのむ。
きっと被害者の女の子も金髪のギャルだったに違いない。自分と同じ金髪ロングの女子高生達。
そう考えた時にマキナは祥子の事を思い出した。
祥子もマキナと同じ、金髪ロングヘアのギャルだった。お互いにポリシーを守り抜いている者同士。
大好きな祥子に何かがあったなら、マキナは立ち直れないだろう。
祥子が無事であることを祈りながら小さくため息を吐いた。
「……………なぁ、材料………これくらい買ってきたけど、本当に作ってくれるのか?」
マキナが目を覚ますと、買い物袋を手にした颯人がソファーの下に座っている。
颯人が元気になった事が嬉しいとマキナは心から喜んだ。
買い物に出掛けられる位に颯人が復活したことが、とても安心する。
ソファーから起き上がったマキナは、買い物袋の中味を見て笑った。
「上等ぢゃん………楽しみにしてて?」
マキナはそう囁いてキッチンに食材を仕舞いにいく。
頭の中で何を作るかを計算しながら朝の準備を始めた。
身仕度を整えてキッチンに立ち、規則的な包丁の音を響かせる。
そんなマキナの姿を見ながら颯人は目を丸くした。
「………本当に料理、出来る人の包丁の音がする」
「アタシ意外とちゃんと家事こなすよー?将来の夢とか可愛いお嫁さんだし~?」
マキナがそう言いながら笑えば、颯人がさらりとトンでもない誉め言葉を漏らす。
「………ああ、良い花嫁さんになるよ。マキナは」
マキナはいやに照れ臭くなるのを誤魔化すかの様に、料理に集中する。
そんなマキナを横目に、颯人も恥ずかしそうな表情を浮かべてパソコンに集中した。
暫くして出来上がったものは、油揚げとわかめの味噌汁と卵焼き。
そして冷凍庫の中に幾つか小分けをして、すぐに食べれるきんぴらごぼうのストックを作った。
「大丈夫?味濃すぎない?今味わかんないからさぁ………濃かったらごめん」
「いや、ちょうど良い。凄く美味しい………」
「あは、やったね。味見必要な時は颯人が味見してよね…………」
和やかな朝の食卓の中で二人は笑い合う。
まるで幼かった時のように和やかな気持ちで、お互いにお互いを尊重しあっていた。
不思議と今迄心の中に沸いていた反抗心が、此処に来てから溶けて消えた様な気がする。
やっと素直な気持ちで颯人に向き合えると、マキナは微笑んだ。
適当に味のしない食事を口に運びながら、テレビの音をBGM代わりに颯人と話す。
味が全く感知されていない舌なのに、その食事はとても楽しいと思えた。
その時、あるニュースが飛び込んできた。
『昨夜東京都中野区で、女子高生の刺殺遺体が発見されました。
警察は女子高生連続殺人事件の犯人と、同一の反抗と断定致しました』
マキナも颯人もテレビの方に頭を向け、画面をじっと凝視する。
すると次の瞬間テレビ画面に、新しい被害者の顔が浮かび上がった。
その顔は先生の部屋から出てきた、超絶可愛いつよつよで盛れ盛れの白ギャルだったのだ。
「え…………」
マキナは思わず声を漏らし、ある可能性を頭に過らせる。
先生の周りを中心にしてこの事件が起きているのではないかと、その時に気が付いたのだ。
あとはカップラーメンやレトルトのカレー位だ。
そういえば最近の颯斗が家に帰っているであろう形跡を、マキナは感じていなかった。
朝起きれば颯斗はソファーで眠っていて、まともな食事を摂っている気配もない。
颯斗が無茶をしていた事を、この時にマキナは気が付いた。
研究所からでてきた道具はフライパンとその蓋位で、マキナは已む負えずそれでお粥を作り始める。
将来の夢はお嫁さんのマキナは、意外にちゃんと料理を作れるのだ。
何時もならマキナが寝ているベッドに颯斗を寝かし、頭の上にきつく絞った濡れタオルを乗せる。
颯斗が倒れた原因は過労と、栄養失調だとマキナは感じた。
フライパンで焚いたお米にしては良いお粥が出来たと自画自賛しながら、魘されている颯斗に歩み寄る。
マキナが颯斗の身体を揺さぶった瞬間、颯斗の目がゆっくりと開いた。
「…………マキナ??」
久しぶりに颯斗に名前を呼ばれたと、この時にマキナは思う。
最近の颯斗はマキナの事を名前で呼んでなかった。大体がお前扱いだ。
だからこそ今、颯斗が再びマキナの名前を呼んだことが嬉しかった。
「颯斗…………ご飯食べよ??」
マキナはベッドに付いている食事用テーブルを引っ張り、お粥の入った器を其処に置く。
近くに塩と蓮華を置いてから、優しい声色で囁いた。
「アタシご飯位なら作れるし…………ちゃんと自分の食材買ってきといてよ。
作ってあげるから…………」
颯斗がフラフラとしながら、お粥の中に蓮華を入れる。
ちゃんと食事を進めている颯斗を見ながら、マキナは満面の笑みを浮かべた。
常にベッドの上が居場所のマキナは、何処にいれば良いか解らずソファーに転がる。
すると颯斗がマキナに向かってこう言った。
「………俺がお前を救いたいって身勝手に思って、嫌な気持ちにさせてすまない………。
よく考えたらこれって、通に反してることなんだよな…………。死者蘇生実験なんて…………。
解ってるんだけど…………でも、お前のいない世界で生きていける自信が無かった…………」
「ちょっと颯斗どうしたの急に!?!?今日めっちゃおかしくね!?!?!?」
弱った颯斗が吐き出す言葉は余りに甘く、マキナは顔を真っ赤に染める。
颯斗は悪戯っぽい笑みを浮かべ、照れたように頬を染めた。
お互いに真っ赤になりながら見つめ合う中で、マキナはゆっくりと口を開く。
「颯斗昔さぁ、アタシの為にお医者さんになるって言ったよね??」
マキナがそう云った時に、颯斗の顔は茹蛸の様に真っ赤に染まる。
慌ててマキナから視線を逸らした颯斗は、カラになった器を押し出して呟いた。
「…………お前…………覚えてたのか、あれ……………」
マキナは器を手に取り、キッチンに向かって歩き出す。
これ以上に甘酸っぱい空気になるのを、マキナは耐えきれなかった。
「う、うん…………だからその、さっき、酷い事言ってごめん…………」
マキナはそう言ってから颯斗が使った器を下げる。マキナの言葉に対して颯斗は小さく微笑んだ。
颯斗は眠り続け、マキナはその間をソファーで過ごしていた。
眠る颯斗の顔を見ながら、疲れていたのだろうとマキナは感じる。
颯斗が寝返りを打てば掛けていた掛け布団がめくれ上がった。マキナは颯斗に歩み寄り、掛け布団を颯斗にかけ直す。
その時に颯斗の睫毛が、とても長い事に気が付いた。
「やば…………颯斗つけまとか要らなくね??長!!!」
眠る颯斗の頬を指先で突けば、むにゃむにゃと何かを言いながら布団に潜る。
マキナはそんな颯斗を見ながら微笑んだ。
久しぶりに穏やかな時間を過ごしていると、マキナは感じている。
けれどさっき失恋したばかりのマキナは、これからの生き方について悩んでいた。
絶対に先生のお嫁さんになるつもりで生きてきたのに、こんな呆気ない恋の終わり方なのだ。
文句の一つでもいってやりたいところだが、そうはいかない。
自分は今この世から無かった事になっていると思うと、心臓がズキズキと痛んだ。
そんな事を考えながら部屋を暗くしてテレビ番組を付ける。気分転換をすべきだとマキナは思う。
深夜にやっているバラエティーの類いは、規則正しい生活を長らく送っていたマキナには新鮮だ。
お笑い芸人のいう下品なネタに腹を抱えて笑い、バイブスを何処までもアゲてゆく。
黒ギャルたるものやはりバイブスはアゲアゲで、髪とメイクは盛り盛りじゃなきゃいけないとマキナは思う。
失恋くらいで死にたい迄、思うものじゃない。これが正しい黒ギャルの在り方だ。
「まぢ、ぜってーせんせーより良い男捕まえるし………!!」
マキナがそう言って気合いを入れた瞬間、バラエティー番組にあるテロップが流れた。
そのニュースを見るなりマキナは息を飲み込んだ。
『東京都中野区の路上で、女子高生の刺殺遺体を発見』
自分を刺した犯人がまた他の女の子を刺し殺した。マキナはそう思い息をのむ。
きっと被害者の女の子も金髪のギャルだったに違いない。自分と同じ金髪ロングの女子高生達。
そう考えた時にマキナは祥子の事を思い出した。
祥子もマキナと同じ、金髪ロングヘアのギャルだった。お互いにポリシーを守り抜いている者同士。
大好きな祥子に何かがあったなら、マキナは立ち直れないだろう。
祥子が無事であることを祈りながら小さくため息を吐いた。
「……………なぁ、材料………これくらい買ってきたけど、本当に作ってくれるのか?」
マキナが目を覚ますと、買い物袋を手にした颯人がソファーの下に座っている。
颯人が元気になった事が嬉しいとマキナは心から喜んだ。
買い物に出掛けられる位に颯人が復活したことが、とても安心する。
ソファーから起き上がったマキナは、買い物袋の中味を見て笑った。
「上等ぢゃん………楽しみにしてて?」
マキナはそう囁いてキッチンに食材を仕舞いにいく。
頭の中で何を作るかを計算しながら朝の準備を始めた。
身仕度を整えてキッチンに立ち、規則的な包丁の音を響かせる。
そんなマキナの姿を見ながら颯人は目を丸くした。
「………本当に料理、出来る人の包丁の音がする」
「アタシ意外とちゃんと家事こなすよー?将来の夢とか可愛いお嫁さんだし~?」
マキナがそう言いながら笑えば、颯人がさらりとトンでもない誉め言葉を漏らす。
「………ああ、良い花嫁さんになるよ。マキナは」
マキナはいやに照れ臭くなるのを誤魔化すかの様に、料理に集中する。
そんなマキナを横目に、颯人も恥ずかしそうな表情を浮かべてパソコンに集中した。
暫くして出来上がったものは、油揚げとわかめの味噌汁と卵焼き。
そして冷凍庫の中に幾つか小分けをして、すぐに食べれるきんぴらごぼうのストックを作った。
「大丈夫?味濃すぎない?今味わかんないからさぁ………濃かったらごめん」
「いや、ちょうど良い。凄く美味しい………」
「あは、やったね。味見必要な時は颯人が味見してよね…………」
和やかな朝の食卓の中で二人は笑い合う。
まるで幼かった時のように和やかな気持ちで、お互いにお互いを尊重しあっていた。
不思議と今迄心の中に沸いていた反抗心が、此処に来てから溶けて消えた様な気がする。
やっと素直な気持ちで颯人に向き合えると、マキナは微笑んだ。
適当に味のしない食事を口に運びながら、テレビの音をBGM代わりに颯人と話す。
味が全く感知されていない舌なのに、その食事はとても楽しいと思えた。
その時、あるニュースが飛び込んできた。
『昨夜東京都中野区で、女子高生の刺殺遺体が発見されました。
警察は女子高生連続殺人事件の犯人と、同一の反抗と断定致しました』
マキナも颯人もテレビの方に頭を向け、画面をじっと凝視する。
すると次の瞬間テレビ画面に、新しい被害者の顔が浮かび上がった。
その顔は先生の部屋から出てきた、超絶可愛いつよつよで盛れ盛れの白ギャルだったのだ。
「え…………」
マキナは思わず声を漏らし、ある可能性を頭に過らせる。
先生の周りを中心にしてこの事件が起きているのではないかと、その時に気が付いたのだ。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます!
平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。
『事実は小説よりも奇なり』
この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに……
歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。
過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い
【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形
【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人
【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある
【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる