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第三話
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シャワーのぬるま湯を被りながら、懸命に頭を冷やしてゆく。
さっき俺は夏樹にFlyingVについて問われ、それを答える間を与えて貰う前にこう言い放たれた。
「…………でも悠哉、ごめん。その前に本当に臭い」
正直ダブルパンチを喰らった様な衝撃を、心の底で感じている。
本来の俺の計画ではこんなつもりでは無かったのだ。
最初から出端をくじかれた俺の一世一代の作戦。もっと格好良く俺が蝶-Hirari-であることを告げたかったのに、全く上手く進まない。
まさか夏樹が今、此処に来るなんて夢にも思っていなかった。
そういえば俺はあの地獄の飲み会以来、学校に顔を出していない。今考えれば夏樹の為に学校に行けば良かったなぁとさえ思う。
あの後夏樹はマコやナオとは上手く話が出来たのだろうかと、今更心配になる。
俺と一緒にいない大学生活を、アイツは上手くやれたのだろうか。
正直今俺は風呂に入っていない姿を夏樹に見られた事実も含め、気まず過ぎて風呂から上がれないでいる。
今俺はどう夏樹に対して、接すればいいというのであろうか。
うじうじ考えながら浴槽に沈み込めば、バスルームの外でドタドタ走る音がする。
それと同時にスライド式のバスルームの扉が開いた。
夏樹が俺を睨みつける様に見ながら、少しだけ眉を顰める。そして愛らしい唇を動かした。
「………悠哉臭くなくなった?大丈夫??」
「もう身体洗った……大丈夫………」
夏樹から浴びせられる文句が余りにも辛く、思わず声がしょんぼりする自分がいる。
すると彼は呆れた様に溜め息を吐き、俺に背を向けた。
「なら良かった………ご飯作ったから、お風呂あがったら食べよ。
…………オナカ減ったからとっとと出てきて」
下がっていた気持ちが少し上向きになるのと同時に、バスルームのドアが閉まる。
この時に俺は夏樹が俺を心配して此処に来たことに気が付いた。
***
夏樹が作ってくれたものは、物凄く雑に野菜の切られた鶏肉入りのうどん。
ロクに食事もとらずに作業をしていた俺にとっては、それは物凄いご馳走の筈だった。
けれど余り作り慣れていないのか、鶏肉はパサパサだし味が兎に角薄い。
出来は美味しいという単語からはとてもかけ離れたものだった。
思えば初めて夏樹が作ったものを食べると思った時、きっちりとした箸の持ち方の夏樹が咳払いをする。
そしてほんの少しだけ照れ臭そうにこう言った。
「ナオ君とメガネ君に謝られたよ。悠哉居ない時に一緒にご飯食べた。ゆきちゃんとカナちゃんとも話せる様になったよ」
思わず食事を食べる手を止めて彼を見つめる。
この時にとても安心した手前、何だか寂しくなる自分がいた。
学校での夏樹と二人だけの時間はきっと、これから減ってゆくのだろう。
「………そっか、はは、良かった………」
どうしても俺の浮かべる笑顔が作り笑いになっているのを、俺自身が気付いて嫌になる。
なんだかんだ夏樹の方がしっかりきっちり立ち回っているではないか。
もしかしたら俺がしていた事は、ただの現実逃避だったのかもしれないと思う。
そう思いながら落ち込めば、夏樹が静かに俺に問いかけた。
「悠哉さ、メッセージも見ないで何やってたの」
メッセージ。夏樹にそれを言われた時に、そういえば最後に携帯を見たのが何時だったのかを考える。
慌てて勉強机の上を見れば、充電切れの携帯が机の隅に追い遣られているではないか。
「あ……やべ、俺携帯ずっと見てなかった………」
「滅茶苦茶心配したんだから……学校来ないし皆連絡繋がらないし!!
この間だってなんかおかしかったから……部屋で倒れてんのかと思ったじゃん……」
そう言いながら怒る夏樹を横目に、携帯に電源を入れて頭を下げる。
俺が携帯を見ていないうちに貯まったメッセージは150件。そのうち30件は夏樹からだった。
「ホント、ごめん………ちょっと、集中し過ぎた………」
我ながら今の自分は恰好良くないなぁなんて、怒る夏樹を横目に思う。
けれど此処まで心配をかけてしまったのなら、本当の話をしなきゃいけない。
「………悠哉、連絡取れない間、何してたの?」
夏樹がちらちらとFlyingVを気にしているのを感じながら、静かに立ち上がりパソコンの電源を入れる。
そのままスピーカーにパソコンを繋げながら、作りかけの曲にカーソルを合わせた。
今俺が夏樹に好きと言ったなら、きっととても困らせてしまうに違いない。
けれどもう今の俺は白黒はっきり付けないと、前にも後ろにも行けない所まで来ていた。
多分夏樹はもう俺の状況がおかしいと思っている。間違いなくFlyingVで何かを思っているだろう。
それならこのまま誤魔化し続けるのは、もっと格好良くない。
「ごめん夏樹。俺、お前の事困らせていいか?」
俺がそう言いだした瞬間に夏樹の表情が強張る。その表情は初めて会った時にした顔と同じだった。
声が綺麗だと褒めたその時と、全く同じ顔。
「え、何悠哉………どういうこと?」
戸惑う夏樹を横目にしながら、ファイルをダブルクリックする。
その瞬間スピーカーから俺の曲が流れ始めた。
夏樹が目をゆっくりと見開いてから、今にも泣き出しそうな眼差しを俺に向ける。
俺の曲を長らく愛している人だったなら、俺が一番何のコードを使って曲を作るか解ってる筈だ。
俺が様々な人の声から、空蘭さんを探し当てられる自信があったのと同じで、この曲を誰が作ってるか解る筈なのだ。
俺の目の前で夏樹がボロボロ泣きだして、静かに俯く。
この時に夏樹はもう俺が蝶-Hirari-である事を確信したと思った。
「悠哉………ねぇ………嘘………嘘だ…………だってこの音……このギターの音!!!」
夏樹の声は涙声で、戸惑っているのを心から感じる。
それに重ねるかの様に俺は云った。
「………俺が蝶-Hirari-だよ空蘭。ずっと黙っていて御免………。
今からでも遅くねぇから、これアンタ歌ってくんねぇか……?アンタが歌わなきゃ、意味の持たない曲なんだよ………」
俺の作ったメロディーが部屋中に響き渡れば、ボロボロ涙を流す夏樹が首を横に振る。
けれどその表情はとても悲しかったのだ。
段々不安な気持ちが募り、弱気な言葉を口から吐き出す。
「…………だめか?もう、音楽するのは嫌か?」
すると夏樹は首を左右に振りながら叫んだ。俺はこんなに泣いている夏樹を初めて見た。
「嫌じゃない!!!嫌じゃないんだ!!!嬉しいっ!!嬉しいんだけどっ………!!!」
泣きじゃくる夏樹が床に崩れ落ちて、今にも止まってしまいそうな息を吐く。
一頻り泣きじゃくってから、涙でグチャグチャの顔で囁いた。
「ものを始めるのも辞めるのも覚悟がいるの………物凄い覚悟が………!!!
俺、歌を辞める時に、俺の中にある覚悟使い切っちゃったんだ………。
だからごめん………!!俺、これにすんなり、いいって言ってあげられない………!!!」
夏樹がそう俺に言い放った瞬間、俺の目の前が真っ暗になったような気がした。
どうして俺は一度音楽を捨てたくせに、この事に気付かなかったんだろうか。
自分だって同じように覚悟を使い切った癖に、今の今まで立ち上がれなかった癖に、なんで夏樹の気持ちを汲めなかったんだろうか。
「夏樹ごめん………本当にごめん………!!」
俺がそう言いながら歩み寄れば、首を左右に振って夏樹が俺の横をすり抜けてゆく。
玄関に向かうドアの前に立った夏樹が、一度だけ俺に振り返ってこう言った。
「………悠哉ごめん!!暫く一人で考えさせて!!!」
乱暴にドアを閉めて走り去ってゆく後ろ姿を目で追いかければ、その影は玄関のドアを開いて暗闇へと消える。
部屋に残されたものは二人分の味の殆どしないうどんと、俺が夏樹の為に作った曲のメロディーだった。
余りにもショックで膝から崩れ落ちた瞬間、目から涙が溢れ出す。
この日俺は滅茶苦茶泣いた。自分が音楽を辞めた日なんて、比べものにならない位に泣き喚いた。
あの夏樹がこんな風に部屋から出ていくなんて、全く想像さえしていない。
もう二度とこうして逢えなくなるかもしれないと迄、この時俺は覚悟を決めた。
さっき俺は夏樹にFlyingVについて問われ、それを答える間を与えて貰う前にこう言い放たれた。
「…………でも悠哉、ごめん。その前に本当に臭い」
正直ダブルパンチを喰らった様な衝撃を、心の底で感じている。
本来の俺の計画ではこんなつもりでは無かったのだ。
最初から出端をくじかれた俺の一世一代の作戦。もっと格好良く俺が蝶-Hirari-であることを告げたかったのに、全く上手く進まない。
まさか夏樹が今、此処に来るなんて夢にも思っていなかった。
そういえば俺はあの地獄の飲み会以来、学校に顔を出していない。今考えれば夏樹の為に学校に行けば良かったなぁとさえ思う。
あの後夏樹はマコやナオとは上手く話が出来たのだろうかと、今更心配になる。
俺と一緒にいない大学生活を、アイツは上手くやれたのだろうか。
正直今俺は風呂に入っていない姿を夏樹に見られた事実も含め、気まず過ぎて風呂から上がれないでいる。
今俺はどう夏樹に対して、接すればいいというのであろうか。
うじうじ考えながら浴槽に沈み込めば、バスルームの外でドタドタ走る音がする。
それと同時にスライド式のバスルームの扉が開いた。
夏樹が俺を睨みつける様に見ながら、少しだけ眉を顰める。そして愛らしい唇を動かした。
「………悠哉臭くなくなった?大丈夫??」
「もう身体洗った……大丈夫………」
夏樹から浴びせられる文句が余りにも辛く、思わず声がしょんぼりする自分がいる。
すると彼は呆れた様に溜め息を吐き、俺に背を向けた。
「なら良かった………ご飯作ったから、お風呂あがったら食べよ。
…………オナカ減ったからとっとと出てきて」
下がっていた気持ちが少し上向きになるのと同時に、バスルームのドアが閉まる。
この時に俺は夏樹が俺を心配して此処に来たことに気が付いた。
***
夏樹が作ってくれたものは、物凄く雑に野菜の切られた鶏肉入りのうどん。
ロクに食事もとらずに作業をしていた俺にとっては、それは物凄いご馳走の筈だった。
けれど余り作り慣れていないのか、鶏肉はパサパサだし味が兎に角薄い。
出来は美味しいという単語からはとてもかけ離れたものだった。
思えば初めて夏樹が作ったものを食べると思った時、きっちりとした箸の持ち方の夏樹が咳払いをする。
そしてほんの少しだけ照れ臭そうにこう言った。
「ナオ君とメガネ君に謝られたよ。悠哉居ない時に一緒にご飯食べた。ゆきちゃんとカナちゃんとも話せる様になったよ」
思わず食事を食べる手を止めて彼を見つめる。
この時にとても安心した手前、何だか寂しくなる自分がいた。
学校での夏樹と二人だけの時間はきっと、これから減ってゆくのだろう。
「………そっか、はは、良かった………」
どうしても俺の浮かべる笑顔が作り笑いになっているのを、俺自身が気付いて嫌になる。
なんだかんだ夏樹の方がしっかりきっちり立ち回っているではないか。
もしかしたら俺がしていた事は、ただの現実逃避だったのかもしれないと思う。
そう思いながら落ち込めば、夏樹が静かに俺に問いかけた。
「悠哉さ、メッセージも見ないで何やってたの」
メッセージ。夏樹にそれを言われた時に、そういえば最後に携帯を見たのが何時だったのかを考える。
慌てて勉強机の上を見れば、充電切れの携帯が机の隅に追い遣られているではないか。
「あ……やべ、俺携帯ずっと見てなかった………」
「滅茶苦茶心配したんだから……学校来ないし皆連絡繋がらないし!!
この間だってなんかおかしかったから……部屋で倒れてんのかと思ったじゃん……」
そう言いながら怒る夏樹を横目に、携帯に電源を入れて頭を下げる。
俺が携帯を見ていないうちに貯まったメッセージは150件。そのうち30件は夏樹からだった。
「ホント、ごめん………ちょっと、集中し過ぎた………」
我ながら今の自分は恰好良くないなぁなんて、怒る夏樹を横目に思う。
けれど此処まで心配をかけてしまったのなら、本当の話をしなきゃいけない。
「………悠哉、連絡取れない間、何してたの?」
夏樹がちらちらとFlyingVを気にしているのを感じながら、静かに立ち上がりパソコンの電源を入れる。
そのままスピーカーにパソコンを繋げながら、作りかけの曲にカーソルを合わせた。
今俺が夏樹に好きと言ったなら、きっととても困らせてしまうに違いない。
けれどもう今の俺は白黒はっきり付けないと、前にも後ろにも行けない所まで来ていた。
多分夏樹はもう俺の状況がおかしいと思っている。間違いなくFlyingVで何かを思っているだろう。
それならこのまま誤魔化し続けるのは、もっと格好良くない。
「ごめん夏樹。俺、お前の事困らせていいか?」
俺がそう言いだした瞬間に夏樹の表情が強張る。その表情は初めて会った時にした顔と同じだった。
声が綺麗だと褒めたその時と、全く同じ顔。
「え、何悠哉………どういうこと?」
戸惑う夏樹を横目にしながら、ファイルをダブルクリックする。
その瞬間スピーカーから俺の曲が流れ始めた。
夏樹が目をゆっくりと見開いてから、今にも泣き出しそうな眼差しを俺に向ける。
俺の曲を長らく愛している人だったなら、俺が一番何のコードを使って曲を作るか解ってる筈だ。
俺が様々な人の声から、空蘭さんを探し当てられる自信があったのと同じで、この曲を誰が作ってるか解る筈なのだ。
俺の目の前で夏樹がボロボロ泣きだして、静かに俯く。
この時に夏樹はもう俺が蝶-Hirari-である事を確信したと思った。
「悠哉………ねぇ………嘘………嘘だ…………だってこの音……このギターの音!!!」
夏樹の声は涙声で、戸惑っているのを心から感じる。
それに重ねるかの様に俺は云った。
「………俺が蝶-Hirari-だよ空蘭。ずっと黙っていて御免………。
今からでも遅くねぇから、これアンタ歌ってくんねぇか……?アンタが歌わなきゃ、意味の持たない曲なんだよ………」
俺の作ったメロディーが部屋中に響き渡れば、ボロボロ涙を流す夏樹が首を横に振る。
けれどその表情はとても悲しかったのだ。
段々不安な気持ちが募り、弱気な言葉を口から吐き出す。
「…………だめか?もう、音楽するのは嫌か?」
すると夏樹は首を左右に振りながら叫んだ。俺はこんなに泣いている夏樹を初めて見た。
「嫌じゃない!!!嫌じゃないんだ!!!嬉しいっ!!嬉しいんだけどっ………!!!」
泣きじゃくる夏樹が床に崩れ落ちて、今にも止まってしまいそうな息を吐く。
一頻り泣きじゃくってから、涙でグチャグチャの顔で囁いた。
「ものを始めるのも辞めるのも覚悟がいるの………物凄い覚悟が………!!!
俺、歌を辞める時に、俺の中にある覚悟使い切っちゃったんだ………。
だからごめん………!!俺、これにすんなり、いいって言ってあげられない………!!!」
夏樹がそう俺に言い放った瞬間、俺の目の前が真っ暗になったような気がした。
どうして俺は一度音楽を捨てたくせに、この事に気付かなかったんだろうか。
自分だって同じように覚悟を使い切った癖に、今の今まで立ち上がれなかった癖に、なんで夏樹の気持ちを汲めなかったんだろうか。
「夏樹ごめん………本当にごめん………!!」
俺がそう言いながら歩み寄れば、首を左右に振って夏樹が俺の横をすり抜けてゆく。
玄関に向かうドアの前に立った夏樹が、一度だけ俺に振り返ってこう言った。
「………悠哉ごめん!!暫く一人で考えさせて!!!」
乱暴にドアを閉めて走り去ってゆく後ろ姿を目で追いかければ、その影は玄関のドアを開いて暗闇へと消える。
部屋に残されたものは二人分の味の殆どしないうどんと、俺が夏樹の為に作った曲のメロディーだった。
余りにもショックで膝から崩れ落ちた瞬間、目から涙が溢れ出す。
この日俺は滅茶苦茶泣いた。自分が音楽を辞めた日なんて、比べものにならない位に泣き喚いた。
あの夏樹がこんな風に部屋から出ていくなんて、全く想像さえしていない。
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