君だけに捧ぐメロディ【高校生天才作曲家の俺が夢破れて売り専ボーイになり同じ境遇のイケメンと本気で恋をしちゃう迄の物語】

如月緋衣名

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1.

第四話 

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 ベッドの上でシーツを握り締めながら、矢野夏樹がハアハア息を乱している。
 俺はその体の中を指で探りながら、感じる場所を指で探り当てていた。
 気に入っているラテックスグローブは薄手で、すぐに良くなってしまう場所を探り当てられる。
 今抱いている優等生も完全に快楽に溺れてしまうのは時間の問題だろう。
 
 
「あー、ここだ、見付けた。此処触られたら弱いでしょ??」
「ん………あ、だめ………そんなのされたら、こわれちゃう………」
 
 
 わざと潤滑剤の音を響かせながら、煽るように愛撫を続ける。もう中は熱くて物欲しそうだ。
 さっき迄、榊さんに犯されていただけある。中がもう柔らかい。
 此処まで出来上がっていればすぐイカせる事位簡単だ。
 
 
「え?嫌?触るの止めようか??どうする?」
 
 
 ほんの少しだけ意地悪に問いかけながら、愛撫をする指先を緩めてみる。
 すると縋るような眼差しを浮かべて、矢野夏樹がこう囁いた。
 
 
「やだ………もっとほしい…………」
 
 
 ああ、この子俺が思っているより、ずっとずっと淫乱な身体してる。
 思わず笑いが込み上げてきて頭の螺子が吹っ飛びそうだ。
 指先で中にある何かを押し上げた瞬間に、身体を弓形にしながらくねらせる。
 
 
「んあ!!なにこれだめ!!だめぇ!!!なにこれぇ!!!」
 
 
 余裕なく声を上げながら乱れる姿が余りにも可愛くて、俺の身体も熱くなる。
 矢野夏樹の肌が汗で滲んでいるのを見ながら、ドライでイクのも時間の問題だろうと思った。
 
 
「悠やっぱ前立腺責めるの天才だよなぁ………。俺夏樹がこんな風になってるとこ初めて見た……」
 
 
 榊さんが感心したような表情を浮かべ俺の手の動かし方を見ている。
 中が膨れてゆくのを指先で感じた時に、この体はもうすぐイクだろうと気付く。
 人間の身体とギターはとても良く似ているなんて、人を抱いている時に時折思うのだ。
 正しいところさえ正しく攻め立てさえすれば、ちゃんと綺麗な音を響かせて啼いてくれる。
 
 
「んんんん!!!だめ……なかからいっちゃう………!!いっちゃうぅ………!!!」
 
 
 矢野夏樹の目から涙が流れて長い睫毛を濡らすのと共に、そそり立ったモノから白濁が滲み出す。
 この体をもう連続でイくように仕上げた満足感で、ほんの少しだけ満たされる。
 汗ばんで虚ろな目をしている彼に対して、労う様にキスを落とした。
 
 
「………えと、夏樹君大丈夫?きつかったかな?」
 
 
 そう言いながら頬を撫でれば掌が彼の汗で湿ってゆく。
 その手に頬擦りしながら、矢野夏樹は甘く囁いた。
 
 
「なつき、で、いいよ?………きつかったけど、でも………もっとされたい……」
 
 
 強請るかの様に俺の指を口に含ませながら、指先を淡く噛んだり舐め上げたりを繰り返す。
 正直な気持ちを口にしてしまえば、すぐにでもぶち込みたい位である。
 身体を震わせながら起き上がり、俺の着ているバスローブに手を伸ばす。
 紐を引っ張りバスローブを解けさせた瞬間、夏樹の目の前には元気になった俺のものが晒された。
 それを包み込む様に手で触れながら、ゆっくりと上下して愛撫を始める。
 その慣れた手付きに思わず小さく息を漏らした。
 
 
「ふ………お上手………」
 
 
 夏樹が頭を俺の股に埋めながら、俺のものを上目遣いで口に含ませた。
 頭を上下に動かされれば、口の中の粘膜が俺のものを擦り上げ、時折舌が鈴口の付近を舐め上げる。
 じゅぶりと濡れた音が響けば、夏樹の整った唇から唾液が漏れてゆく。
 視覚的にも触覚的にも感覚的にも気持ちいい。
 最近の俺がこんなに人に気持ちよくさせられる事は、中々ない事だと思ってる。
 
 
 俺がテクニックをなまじ持っているせいなのか、人の愛撫に関してだけは身体がとても鈍い。
 舐められようが何されようが、自分で腰を振り乱すまで全く感じないことだってある。
 感じさせる事で粗方満たされるが故に、余り自分が感じる事を重視なんてしてなかった。
 
 
 でも今は気持ちがいい。全身全霊で俺の身体がちゃんと快楽を求めてる。
 こんなに体の相性が良い人なんて、初めて出逢ったかもしれない。
  
 
「………フェラめちゃくちゃ上手いね。マジもう駄目かも。入れたい」
 
 
 思わず息を上げながら囁けば、俺を見上げる夏樹が目を細めた。
 
 
「頂戴??これ………」
 
 
 話しながらわざとらしく舌を出し、俺に見せつける様に俺のものに舌を這わせる。
 今の俺たちは完全に欲情しきってしまっていた。
 
 
「煽るの上手だね……あげる……!!」
 
 
 俺がそう言った瞬間に、夏樹がベッドサイドからコンドームを持ってくる。
 それを器用に口に付けながら、俺のものに被せてみせた。
 
 
「ふふ、優等生ってコンドームの付け方も優等生じゃん………」
 
 
 俺がそう言いながら笑うと、夏樹が横たえて足をわざと開く。
 そして自ら入り口を開きながら、甘い声色で囁いた。
 
 
「………ふふ、誘い方も優等生に出来るように頑張る……」
 
 
 俺の背中にわざとらしく足を絡めながら俺の身体を引き寄せる。
 だから俺は自分のものを其処に宛がい、身体の上に覆い被さった。
 ゆっくりと夏樹の中に滑り込めば粘膜が俺に絡み付くような感覚に襲われる。
 繋がった身体で彼の顔をみれば、さっきまで怯えていた男が淫らに喘いでいた。
 
 
「んあ………!!溶けちゃいそぉ………!!」
 
 
 弱い場所を擦り上げながら馴染ませる様に腰を動かす。
 絡まる粘膜の感覚はちゃんと感じているのがよく解る。
 突き上げる度に絞まりなくだらしない表情を浮かべるのが、最高に今ソソるのだ。
 物凄く下品でイヤらしいことをしていると、俺の下で揺らめく身体に刻み付けたくて仕方なくなる。
 
 
 だから目茶苦茶感じている姿を、もっともっと観たくて仕方がない。
 
 
「う……ぁ………!!ああ!!うごかされたら、また………!!」
「いいじゃん……イッてよ……出すもの無くなる位しようよ………」
 
 
 夏樹の身体を四つん這いにさせながら後ろから突き上げていく。
 肌のぶつかる音を響かせている最中、俺はぼんやりと恥ずかしいことを考えていた。
 喘ぐ声も上擦る声も凄く空蘭さんみたいだ。
 空蘭さんより少しだけ僅かに低いけれど、こんなに似た声質は初めてで戸惑う。
 夏樹の中は物凄く熱くて釣られて俺も熱くなっていく。
 この清楚で綺麗な完璧美人が、俺のものを咥えこんでる様がイヤらしくて堪らなかった。
 
 
「……なぁ、混ざって良い?」
 
 
 榊さんにそう言われた瞬間に俺も夏樹も我に返る。
 お互いがお互いに集中し過ぎていたことに気付いて、二人で繋がった儘笑った。
 
 
「……きてきて?仕上がってるから」
 
 
 榊さんがベッドに腰掛けるのと同時に、夏樹が榊さんのものを咥える。
 時折漏れる吐息とじゅるじゅる唾液を啜る音。
 夏樹の声が塞がれたことにほんの少しだけ安堵して、最奥目掛けて突き回す。
 
 
 この人の声は俺にとって物凄い毒だとこの時に感じた。
 
 
 射精の感覚を感じながら、後で空蘭さんのことを調べようと思い始めたのだ。
 快感が増幅していく度に腰を動かす速度が上がる。
 今にも俺がイキそうなことを、夏樹は身体で感じ取っている気がした。
 
 
「んふ…………いく………おねがい、イカせて………」
 
 
 榊さんのものをしゃぶる合間に俺を見て夏樹が腰を震わせる。
 それと同時に粘膜の絡まる感覚が、一気に俺に襲いかかった。
 
 
「は……一緒にイこ………俺もイく………」
 
 
 濡れた肌と肌がぶつかり合う度に夏樹の太股がびくびく震える。
 夏樹の最奥に吐き出した瞬間に、夏樹の背中が大きくビクンと跳ねた。
 汗ばんだ身体で崩れ落ちた夏樹を、榊さんがニヤニヤしながら起き上がらせる。
 俺が夏樹から俺のものを抜いた瞬間、ひくひくと入り口の粘膜が蠢いた。
 
 
 乱れた呼吸のままの夏樹が自分の出した精液まみれの身体で笑う。
 すると榊さんがイッたばかりの夏樹の入り口に、自分のものを宛がった。
 
 
「あ………だめ!それまた………!!んん!!!」
 
 
 今度は榊さんに突き回されながら夏樹が淫らに喘ぎ始める。
 すると夏樹がまだ落ち着かない俺に、ゆっくりと手を伸ばした。
 
 
「………お掃除させて………」
 
 
 コンドームを外して精液まみれの俺のものを、自分の口に含んで笑う。
 この瞬間に俺も今日は、出すものが無くなる位に夏樹の身体にイカされる覚悟を決めた。
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