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第二章 Le plaisir est comme la douleur édulcorée
第二話 ★☆
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ベッドの上で横たわる苺が、隣にいる玲央の顔をじっと見つめている。
そしてとても不機嫌そうな様子で、頬を膨らませた。
何とか挿入までは至ったものの、射精までは至らない。イッた演技をするなんて、まるで女性の様だと玲央は思った。
苺の事はイカせる事は出来たものの、女というものは此方が射精しなければ安心しない事がある。
きっと苺には本当はイってない事がバレている。玲央はそう思っていた。
「…………なーんか今日の玲央のセックス、心ここに在らずって感じだった………」
思わずぎくりとしたものの、玲央はポーカーフェイスを決して崩さない。
しらを切り通すが為に首を傾げれば、苺は溜め息を吐いて目を細めた。
苺は玲央の心が漫ろな事に気付いている。相変わらず苺は勘が鋭いなぁと、玲央はぼんやり思っていた。
髪を下ろした苺はまるで少女のように幼い。そして不安そうな表情を浮かべて、玲央の掌に指先を絡ませた。
「玲央は………苺のこと、要らない??もう好きじゃない??前は沢山可愛がってくれたのに………」
苺はとても勘が鋭く玲央の事なら粗方気付く。売れる前に最寄りの駅まで探られた事もある。
紫苑の事ばかりは探られる訳にはいかないと、玲央は思っていた。
苺を玲央が大事にしていた理由はとても簡単で、それは珍しいフレーバーのケーキだったからだ。
紫苑との交わりを知らなかった頃はとても苺を大切にしていた。
苺の事は人としてとても大好きだが、セックスが出来る程の情熱はない。
今、玲央のすべては紫苑へ注ぎ込まれている。
「そんなことないよ………!!苺の事は必要だよ………!?!?
最近なんかちょっと疲れ気味なんだよね……ごめんね苺、心配かけて………?」
「………まーそうだよね。玲央、今テレビ出る位だしね………」
本当は必要じゃなくても、必要だと言わなければいけない。それが玲央の仕事だという事は自覚している。
夢を魅せるという事は、時に優しい嘘が必要だ。
紫苑にしている時と全く同じ感覚で、優しいキスを苺に落とす。それと同時にショートケーキの甘い香りが鼻を擽った。
「色々言いたい事はあるけど……玲央がまだ私に時間割いてくれるの解ったから、いいや……」
苺は安心した様に玲央の身体に肌をぴったりと貼り付けて、優しい笑みを浮かべて目を閉じる。
スヤスヤと寝息を立てて眠る苺を見ながら、玲央は早く帰りたいと心から思っていた。
隣が紫苑だとすぐに眠れるのに違う人だと眠れない。玲央にとっては最早、紫苑が全てで世界なのだ。
時計が朝の10時を過ぎた頃に、やっと玲央はホテルから出て行く。
家で紫苑が待っている。早く帰らなければいけない。玲央はそう思いながら、タクシーへと乗り込んだ。
苺の匂いが染みついていると思いながら、紫苑に対する罪悪感を噛み締める。
タクシーの窓から家に向かう景色をぼんやりと眺めながら、玲央は紫苑が部屋に来ることになった切っ掛けを思い出していた。
完全に我に返った頃には、体中に犇々と痛む感覚が残っていた。
激しく求めあったであろう情事の名残を、血塗れになった鏡越しに見てため息を吐く。
辛うじて適当な首輪を付けたままでいて良かったと、紫苑は本気で感じていた。
首輪は玲央の咬み跡でボロボロだ。これが無かったなら番は確実に成立していただろう。
けれど紫苑は長い逃亡生活で緊急用避妊薬をもってなんていなかった。
自分の入り口からドロドロと溢れ出してゆく白濁が、ケーキの血と混ざり合ってゆく。
これは確実に孕む。本気でそう思って絶望していた。
その傍らには夢から覚めていない玲央がいる。玲央は青ざめた紫苑を見るなり、こう告げた。
「………避妊薬、あげようか??」
紫苑はその言葉に小さく頷き、玲央が薬を取り出すのを待つ。
玲央は避妊薬の錠剤を口内に含ませ、紫苑の唇に唇を重ねようとした。
何度も何度も繰り返して口付けをした筈なのに、唇を寄せられるのが怖いと紫苑は焦る。
でも玲央は怯える紫苑の頭を押さえて、深い口付けをした。
絡まる舌と粘膜の感覚に、唾液と唾液が混ざり合う濡れた音。
全てが先程の情事を思い返させて、紫苑の感情に揺さぶりをかけた。
快楽は怖い。恐ろしい。自分が自分じゃなくなってしまう。
口内に滑り込んで自分の喉に錠剤が落ちた瞬間、紫苑は玲央を突き飛ばす。そして口を拭い静かに玲央を睨んだ。
「………普通に寄越せよ、馬鹿!!」
そう言いながら声を荒げた紫苑に、玲央は叱られた犬の様にしゅんとする。
紫苑は人を沢山殺したし、悪いことだって沢山してきた。
けれど今更身体が穢されてしまったような感覚に、ほんの少し落ち込んでいたのだ。
我ながら今更過ぎると紫苑は思いつつ、玲央から視線を逸らす。
こんな時にどんな顔をしたらいいのかなんて、紫苑は一切思いつかない。
暫しの沈黙の後で玲央は紫苑に問いかけた。
「………ごめんなさい。ところで君はこれからどうするつもりなの??」
「………………何が?」
「いや、だって人を殺しているし、何処かに逃げてしまうのかなって………」
紫苑はこの時既に、日本の様々な場所を飛んで回った後だった。
様々な場所でケーキを殺しては、その肉を喰らって金を奪って逃げ回る。
この時の紫苑は最悪何処かで、派手に命を絶っても良いとさえ考えていたのだ。
次に逃げる場所の検討など一切ついてはいなかった。
「…………決めてない」
思った言葉をそのまま口に出し、玲央に告げる。
すると玲央はとても幸せそうな満面の笑みを浮かべた。
「ねぇ!!じゃあさ、僕の家に来てよ………!!匿ってあげる………!!!
僕こんな風に誰かを愛しいと思った事、無いんだ……!!これって恋だ……!!きっときっと恋……!!
だから僕、君を離したくないんだ………!!!」
この時玲央の言葉を聞いた紫苑は、この男は頭がおかしいと確信した。
一般的に考えて恋をするような瞬間が、さっきの出会いから今までにあっただろうか。
けれど長きに渡る逃亡生活は、確かに紫苑を疲弊させていた。
寝る場所にも食うものにも困り、無差別に人を殺し続ける生活。それはとても落ち着きが無いものだった。
この男はきっと狂人に違いないだろう。けれど利用しない手は無い。
「………何お前、俺が飢えないように努力でもしてくれんの??」
紫苑は玲央にそう問いかけながら微笑む。
玲央は紫苑がほんの少しだけでも、自分の傍に居てくれる事を考えてくれたことが嬉しかった。
この美しい人が傍に居てくれるというのなら、悪魔に魂を売っても構わない。
どうしてもこの人が欲しいと玲央は思っていた。
「なんでもする………僕、君を絶対に不幸にしない自信あるよ………??」
「へぇ、じゃあお前も人を殺せんの??そしたらお前共犯者だよ??」
紫苑が玲央に問いかけた瞬間、玲央は不思議そうな表情を浮かべる。
そして首を傾げてからこう言った。
「いいよ別に。君の為なら。君の為なら殺せる」
「………苺のショートケーキなんて、随分珍しいフレーバーの女がいるんだね」
テレビゲームをしている紫苑の背後で、案の定抱いたケーキのフレーバーを言い当てられた玲央が項垂れる。
紫苑は一切気にしてない様子で、ゲームを進めていた。
「……………ごめん。でもこれは仕事で………愛なんて無いから………」
思わず言い訳を口走る玲央に対して、紫苑が呆れた表情を浮かべて振り返る。
それからとても怪訝な様子でこう言った。
「………いや別に、お前と俺って恋人とかじゃないから気にしてない………」
そう言い放って面倒臭そうな表情を浮かべた紫苑は、またテレビの方を見てゲームを再開する。
そんなつれない紫苑に対して、玲央は今にも消え入りそうな位に落ち込んでいた。
辛気臭い雰囲気は見ないでも犇々紫苑に伝わる。
紫苑はゲームのコントローラをテレビ画面に投げつけて、面倒臭い玲央を睨む。
余りにも暗くなっている玲央に対し、深く溜め息を吐いた。
今の玲央の表情は完全に葬式にいる人である。部屋の片隅で膝を抱えて蹲る。
この男がこうなってしまっている時にどうしたら元気が出るのかを、紫苑はもう解り切っていた。
「………なぁ、シャワー浴びたらセックスしよ??玲央に気持ちよくしてもらいたいなぁ………?」
さっき迄落ち込んでいた筈の玲央が、勢いよく顔を上げて立ち上がる。
バスルームに駆け込んでゆく後ろ姿を見送りながら、紫苑は仕方がないと腹を括っていた。
初めて会った時と比べて、紫苑は玲央に情がある。
この男の機嫌位は取っておいてやるべきだとは、思う位には情が湧いていた。
そしてとても不機嫌そうな様子で、頬を膨らませた。
何とか挿入までは至ったものの、射精までは至らない。イッた演技をするなんて、まるで女性の様だと玲央は思った。
苺の事はイカせる事は出来たものの、女というものは此方が射精しなければ安心しない事がある。
きっと苺には本当はイってない事がバレている。玲央はそう思っていた。
「…………なーんか今日の玲央のセックス、心ここに在らずって感じだった………」
思わずぎくりとしたものの、玲央はポーカーフェイスを決して崩さない。
しらを切り通すが為に首を傾げれば、苺は溜め息を吐いて目を細めた。
苺は玲央の心が漫ろな事に気付いている。相変わらず苺は勘が鋭いなぁと、玲央はぼんやり思っていた。
髪を下ろした苺はまるで少女のように幼い。そして不安そうな表情を浮かべて、玲央の掌に指先を絡ませた。
「玲央は………苺のこと、要らない??もう好きじゃない??前は沢山可愛がってくれたのに………」
苺はとても勘が鋭く玲央の事なら粗方気付く。売れる前に最寄りの駅まで探られた事もある。
紫苑の事ばかりは探られる訳にはいかないと、玲央は思っていた。
苺を玲央が大事にしていた理由はとても簡単で、それは珍しいフレーバーのケーキだったからだ。
紫苑との交わりを知らなかった頃はとても苺を大切にしていた。
苺の事は人としてとても大好きだが、セックスが出来る程の情熱はない。
今、玲央のすべては紫苑へ注ぎ込まれている。
「そんなことないよ………!!苺の事は必要だよ………!?!?
最近なんかちょっと疲れ気味なんだよね……ごめんね苺、心配かけて………?」
「………まーそうだよね。玲央、今テレビ出る位だしね………」
本当は必要じゃなくても、必要だと言わなければいけない。それが玲央の仕事だという事は自覚している。
夢を魅せるという事は、時に優しい嘘が必要だ。
紫苑にしている時と全く同じ感覚で、優しいキスを苺に落とす。それと同時にショートケーキの甘い香りが鼻を擽った。
「色々言いたい事はあるけど……玲央がまだ私に時間割いてくれるの解ったから、いいや……」
苺は安心した様に玲央の身体に肌をぴったりと貼り付けて、優しい笑みを浮かべて目を閉じる。
スヤスヤと寝息を立てて眠る苺を見ながら、玲央は早く帰りたいと心から思っていた。
隣が紫苑だとすぐに眠れるのに違う人だと眠れない。玲央にとっては最早、紫苑が全てで世界なのだ。
時計が朝の10時を過ぎた頃に、やっと玲央はホテルから出て行く。
家で紫苑が待っている。早く帰らなければいけない。玲央はそう思いながら、タクシーへと乗り込んだ。
苺の匂いが染みついていると思いながら、紫苑に対する罪悪感を噛み締める。
タクシーの窓から家に向かう景色をぼんやりと眺めながら、玲央は紫苑が部屋に来ることになった切っ掛けを思い出していた。
完全に我に返った頃には、体中に犇々と痛む感覚が残っていた。
激しく求めあったであろう情事の名残を、血塗れになった鏡越しに見てため息を吐く。
辛うじて適当な首輪を付けたままでいて良かったと、紫苑は本気で感じていた。
首輪は玲央の咬み跡でボロボロだ。これが無かったなら番は確実に成立していただろう。
けれど紫苑は長い逃亡生活で緊急用避妊薬をもってなんていなかった。
自分の入り口からドロドロと溢れ出してゆく白濁が、ケーキの血と混ざり合ってゆく。
これは確実に孕む。本気でそう思って絶望していた。
その傍らには夢から覚めていない玲央がいる。玲央は青ざめた紫苑を見るなり、こう告げた。
「………避妊薬、あげようか??」
紫苑はその言葉に小さく頷き、玲央が薬を取り出すのを待つ。
玲央は避妊薬の錠剤を口内に含ませ、紫苑の唇に唇を重ねようとした。
何度も何度も繰り返して口付けをした筈なのに、唇を寄せられるのが怖いと紫苑は焦る。
でも玲央は怯える紫苑の頭を押さえて、深い口付けをした。
絡まる舌と粘膜の感覚に、唾液と唾液が混ざり合う濡れた音。
全てが先程の情事を思い返させて、紫苑の感情に揺さぶりをかけた。
快楽は怖い。恐ろしい。自分が自分じゃなくなってしまう。
口内に滑り込んで自分の喉に錠剤が落ちた瞬間、紫苑は玲央を突き飛ばす。そして口を拭い静かに玲央を睨んだ。
「………普通に寄越せよ、馬鹿!!」
そう言いながら声を荒げた紫苑に、玲央は叱られた犬の様にしゅんとする。
紫苑は人を沢山殺したし、悪いことだって沢山してきた。
けれど今更身体が穢されてしまったような感覚に、ほんの少し落ち込んでいたのだ。
我ながら今更過ぎると紫苑は思いつつ、玲央から視線を逸らす。
こんな時にどんな顔をしたらいいのかなんて、紫苑は一切思いつかない。
暫しの沈黙の後で玲央は紫苑に問いかけた。
「………ごめんなさい。ところで君はこれからどうするつもりなの??」
「………………何が?」
「いや、だって人を殺しているし、何処かに逃げてしまうのかなって………」
紫苑はこの時既に、日本の様々な場所を飛んで回った後だった。
様々な場所でケーキを殺しては、その肉を喰らって金を奪って逃げ回る。
この時の紫苑は最悪何処かで、派手に命を絶っても良いとさえ考えていたのだ。
次に逃げる場所の検討など一切ついてはいなかった。
「…………決めてない」
思った言葉をそのまま口に出し、玲央に告げる。
すると玲央はとても幸せそうな満面の笑みを浮かべた。
「ねぇ!!じゃあさ、僕の家に来てよ………!!匿ってあげる………!!!
僕こんな風に誰かを愛しいと思った事、無いんだ……!!これって恋だ……!!きっときっと恋……!!
だから僕、君を離したくないんだ………!!!」
この時玲央の言葉を聞いた紫苑は、この男は頭がおかしいと確信した。
一般的に考えて恋をするような瞬間が、さっきの出会いから今までにあっただろうか。
けれど長きに渡る逃亡生活は、確かに紫苑を疲弊させていた。
寝る場所にも食うものにも困り、無差別に人を殺し続ける生活。それはとても落ち着きが無いものだった。
この男はきっと狂人に違いないだろう。けれど利用しない手は無い。
「………何お前、俺が飢えないように努力でもしてくれんの??」
紫苑は玲央にそう問いかけながら微笑む。
玲央は紫苑がほんの少しだけでも、自分の傍に居てくれる事を考えてくれたことが嬉しかった。
この美しい人が傍に居てくれるというのなら、悪魔に魂を売っても構わない。
どうしてもこの人が欲しいと玲央は思っていた。
「なんでもする………僕、君を絶対に不幸にしない自信あるよ………??」
「へぇ、じゃあお前も人を殺せんの??そしたらお前共犯者だよ??」
紫苑が玲央に問いかけた瞬間、玲央は不思議そうな表情を浮かべる。
そして首を傾げてからこう言った。
「いいよ別に。君の為なら。君の為なら殺せる」
「………苺のショートケーキなんて、随分珍しいフレーバーの女がいるんだね」
テレビゲームをしている紫苑の背後で、案の定抱いたケーキのフレーバーを言い当てられた玲央が項垂れる。
紫苑は一切気にしてない様子で、ゲームを進めていた。
「……………ごめん。でもこれは仕事で………愛なんて無いから………」
思わず言い訳を口走る玲央に対して、紫苑が呆れた表情を浮かべて振り返る。
それからとても怪訝な様子でこう言った。
「………いや別に、お前と俺って恋人とかじゃないから気にしてない………」
そう言い放って面倒臭そうな表情を浮かべた紫苑は、またテレビの方を見てゲームを再開する。
そんなつれない紫苑に対して、玲央は今にも消え入りそうな位に落ち込んでいた。
辛気臭い雰囲気は見ないでも犇々紫苑に伝わる。
紫苑はゲームのコントローラをテレビ画面に投げつけて、面倒臭い玲央を睨む。
余りにも暗くなっている玲央に対し、深く溜め息を吐いた。
今の玲央の表情は完全に葬式にいる人である。部屋の片隅で膝を抱えて蹲る。
この男がこうなってしまっている時にどうしたら元気が出るのかを、紫苑はもう解り切っていた。
「………なぁ、シャワー浴びたらセックスしよ??玲央に気持ちよくしてもらいたいなぁ………?」
さっき迄落ち込んでいた筈の玲央が、勢いよく顔を上げて立ち上がる。
バスルームに駆け込んでゆく後ろ姿を見送りながら、紫苑は仕方がないと腹を括っていた。
初めて会った時と比べて、紫苑は玲央に情がある。
この男の機嫌位は取っておいてやるべきだとは、思う位には情が湧いていた。
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