21 / 35
第七章
第一話☆
しおりを挟む
今宵の操さんの身体からは、何時もより強く甘い薫りが漂う。
この時に操さんのヒートの時期が、近くなっている事に気が付いた。そういえば前にヒートが起きたのは、六月の終わり位だった筈だ。
周期的には遅い位だと思いながら、操さんの柔らかい髪を撫でる。
俺はさっきも顔を触られて、口に指をねじ込まれて、ラットの状態になりかけたばっかりだった。
「操さん………凄く甘い匂いがする………」
「んぇ………??きのせいじゃない??む………ん…………」
操さんは俺の股間に顔を突っ込みながら、ドロドロにふやけた顔で上目遣いに俺を見る。
俺のものに舌を器用に絡ませながら、唇をすぼめて刺激を与えてゆく。
唾液の音が響き渡る度に、好きな人といやらしい事をしているんだと改めて思うのだ。
四つん這いになって、夢中で俺のにしゃぶりつく操さんの入り口に、静かに指を這わせて撫で上げる。
愛液の濡れた音が響くと、操さんの身体が波打った。
感じている操さんを見ていると、犯したいという衝動に駆られてくる。
それにどうしても、首回りに噛み付きたいと思ってしまうのだ。
俺には以前佐京と侑京を、操さんに付けた噛み痕で、大泣きさせてしまった前科がある。
俺としてはなるべく、操さんの身体に残るような痕は残したくない。
けれどそんな気持ちを気にしてないようで、操さんは俺をひたすら煽っていた。
「あっあっあっ………いく………!!!そこ、そんなにされたら………もう………!!」
俺の指で乱れる操さんの入り口からは、だらだらと蜜が溢れ出す。
操さんのものから白濁が滲みだした瞬間、達した事がすぐに解った。
イクと強くなる甘い匂いは、俺の理性を飛ばそうとしてくる。
なるべく平静を保とうとしている俺に対して、息を乱した操さんが甘い声色で囁いた。
「………ね、虎ちゃん………はげしく、シテ………おねがい………」
俺に抱き付く様に腕を絡ませて、甘えた声色で強請る。その瞬間に更にふわりと甘い薫りが漂った。
わざと俺の背中に淡く爪を立てて、悪戯に煽ってくるのが解る。
潤んだ瞳も、汗ばんで仄かに上気した肌も、俺の劣情を駆り立てた。
孕ませたくて仕方ない。今すぐこの華奢な体をねじ伏せて、立てなくなるまで抱き潰したい。
何時もなら絶対に思わないような感情が沸き上がり、俺はそれを見ないふりをする。
優しく抱くと自分で自分に言い聞かせながら、操さんの身体を布団に寝かせた。
操さんの入り口に自分のものを宛がい、ゆっくりと最奥に腰を沈めてゆく。
すると操さんは俺の耳元で、蠱惑的に囁いた。
「おかして……おねがい…………」
あっ、これ無理。理性とか利かない。何それ反則過ぎない?
操さんの身体を押さえ付ける様にしながら、最奥目掛けて腰を突き上げる。
俺の下にいる操さんが、ほんの少しだけ得意げな笑みを浮かべた。完全に謀られたと、思わず笑う。
「ちょっと!!操さん!!アンタって人は!!人の気も知れないでっ!!!」
「あっ………ああっそこぉ!!!すきなのぉ!!ひどくされるの、だいすきっ………!!!」
世界一可愛くてどうしようもない俺の好きな人は、とんでもない毒婦だ。
本当に優しくて綺麗で、どうしようもなく悪い人だと心から思う。
奪う様なキスをすれば、唇を薄く開いて舌を絡ませる。そして縋る様にきつく、俺の背中に爪痕を残した。
こんなに甘えられて、こんなに激しく求められているのに、この人は俺のものじゃない。
操さんは俺の知らない他の誰かの所に、ずっと心を置き去りにしているままだ。
***
操さんは俺の布団で寝転がり、無意識のうちに俺の着ていた服を、布団に中に引きずり込む。
完全に俺の匂いを身体に纏いながら、すやすやと寝息を立てている。
どう見たってこれはΩの巣作りじゃないかと、操さんの状態を見ながら俺は思っていた。
というか操さんが俺の服を使って、無意識で巣を作ってるのは嬉しい。凄く嬉しい。
「………操さん絶対、明日にはヒートだな………」
眠る操さんの頬を優しく撫でながら、これからの事を考える。
前回の操さんのヒートの時は、誰が何をして上手く出勤の調整をしていたのかが解らない。
俺と操さんが知り得ない所で、誰かが動いていた事位は解っている。
でもそれが何処の誰だったのかは、俺も一切解らないのだ。
早いところ誰かに操さんがヒートになると、伝えておいた方がいい。
そう思いながら、営業終了後の嘉生館のロビーに向かう。
仄かに俺の身体から漂う操さんの残り香に、ほんの少しだけ胸が躍る。
好きな人の匂いが身体からするのは、一つになった証拠みたいで、純粋に嬉しいと思う。
自動販売機でほんの少しだけ割高なコーラを買い、社員寮に戻ろうと来た道を戻る。
その時にふと事務所から、灯りが漏れている事に気が付いた。
「あれ?誰か電気消し忘れたかな………」
そう思ってフロントを通り、事務所に繋がるドアの鍵を開く。
ドアを少し開くと煌々と灯りが漏れ、キーボードを打つ音が響き渡った。事務所の中に誰かいる。
作業の手は俺がドアを開くのと同時に、一度停止する。
恐る恐るドアの隙間から顔を覗かせれば、意外な人間と視線がぶつかった。
其処にはブルーライトの光を浴びた大女将が、眼鏡を掛けてデスクに腰掛けていた。
蛇の皮そっくりな柄の着物を着て、金色の細い縁の眼鏡を掛けている。
眼鏡には細い金のメガネチェーンが輝いていた。
俺だと解った大女将は、またすぐに作業を再開する。大女将は目にも止まらぬ速さで、パソコンのキーボードを打ち始めた。
「………え??」
俺が素っ頓狂な声を出すと、大女将が不機嫌そうに俺を見る。
大女将は俺の事を睨み付けながら、冷ややかな声色でこう言い放った。
「久しぶりに逢うた目上の人間に対して、挨拶もなしに『へぇ』やないやろ………?
アンタ嘉生館に勤めてどれ位時間たっとるん??…………仕切り直しぃや………」
し、仕切り直し………!?!?え、何処から仕切り直せばいい……??
全く想像もしていなかった言葉が飛び出し、俺は思わず狼狽える。
混乱してしまった俺が取った行動は、地に膝を付けて頭を床に擦り付ける、完全な土下座スタイルだった。
「お………お久しぶりで………す………。この度は大変、申し訳なく………」
大女将はそんな俺を見下ろし、目を丸くしてから小馬鹿にした様に笑う。
そしてデスクの上にあった書類を細かくまとめ、整理を始めた。
「アンタ………ホンマに阿呆やな………誰も土下座せいなんていうとらんわ………」
目にも止まらぬ速さで作業を終えた大女将はデスクから離れて、慣れた所作で荷物を風呂敷に包む。
それから俺の事を一瞥し、ツカツカと歩み寄って来た。
大女将と俺がした接触といえば、佐京と侑京を嘉生荘に送り届けた時位だ。
まだ大女将をよく知らない俺としては、どう接して良いのかも一切解らない。
大女将は俺にとって、得体の知れない人である。
俺の傍に来た大女将は俺の首元迄顔を近付ける。スッと呼吸をしたかと思えば、急にまた黙りこくった。
大女将が何を考えているのかが、解らなさすぎて俺はどうしたら良いか解らない。
怯え慄く俺に向かい、大女将がこんな事を言い放った。
「……………なんや操、ヒートなん?そろそろ隔離せんとあかんなぁ………」
え、なんでそんな事知ってるの?この人。
思わずゾッとした瞬間に、蛇の様な目の虹彩がキラキラと輝く。
その瞬間に俺はやっと、大女将がαである事に気が付いた。この人が操さんのヒートに気付いたのは残り香だ。
大女将は事務所の壁に掛かっている鍵の束から、赤い花のキーホルダーが付いた金色の鍵を手にする。
そしてそれを俺に手渡すと、すれ違い様に肩を叩いた。
「アンタ、明日から操の御守りや。その鍵は庭の先にある和室の鍵。普段から片付けとるし何時でも使える。
…………無理矢理だろうが何だろうが、とっとと番なりなんなり、操と契約したらええ………。
αなんやろ?アンタ…………」
大女将が吐き捨てた言葉を聞いた瞬間、俺の心がささくれだった。
無理矢理にでも番にしろという言葉は、俺にとって地雷以外の何物でもない。
まるでその言い方じゃ、Ωに人権がないみたいじゃないか。番は愛し合って結ぶものだ。
何か一言でも言い返してやらなければ、俺の腹の虫がおさまらないと思った。
「………大女将!!ちょっと待ってください!!その言い方はΩに対して失礼です!!」
事務所から出て行こうとする大女将に向かい、声を荒げて叫ぶ。
大女将は一度俺の方を見て、眉を顰めて顎を引き上げた。
まるで見下されているかの様な視線を送られた瞬間、大女将の薄い唇がゆっくりと開く。
「なんやアンタ、想像しとったより無鉄砲で、暑苦しい男やなぁ…………。同じαと思えへんわ…………」
暑苦しい。そう言い捨てられるのと同時に、事務所のドアが閉まる。
苛立つ感情を懸命に腹の底に沈めながら、手のひらに握らされた金色の鍵を見下ろす。
そういえば大女将とまともに対峙したのは、今のが初めてだった事に気が付いた。
この時に操さんのヒートの時期が、近くなっている事に気が付いた。そういえば前にヒートが起きたのは、六月の終わり位だった筈だ。
周期的には遅い位だと思いながら、操さんの柔らかい髪を撫でる。
俺はさっきも顔を触られて、口に指をねじ込まれて、ラットの状態になりかけたばっかりだった。
「操さん………凄く甘い匂いがする………」
「んぇ………??きのせいじゃない??む………ん…………」
操さんは俺の股間に顔を突っ込みながら、ドロドロにふやけた顔で上目遣いに俺を見る。
俺のものに舌を器用に絡ませながら、唇をすぼめて刺激を与えてゆく。
唾液の音が響き渡る度に、好きな人といやらしい事をしているんだと改めて思うのだ。
四つん這いになって、夢中で俺のにしゃぶりつく操さんの入り口に、静かに指を這わせて撫で上げる。
愛液の濡れた音が響くと、操さんの身体が波打った。
感じている操さんを見ていると、犯したいという衝動に駆られてくる。
それにどうしても、首回りに噛み付きたいと思ってしまうのだ。
俺には以前佐京と侑京を、操さんに付けた噛み痕で、大泣きさせてしまった前科がある。
俺としてはなるべく、操さんの身体に残るような痕は残したくない。
けれどそんな気持ちを気にしてないようで、操さんは俺をひたすら煽っていた。
「あっあっあっ………いく………!!!そこ、そんなにされたら………もう………!!」
俺の指で乱れる操さんの入り口からは、だらだらと蜜が溢れ出す。
操さんのものから白濁が滲みだした瞬間、達した事がすぐに解った。
イクと強くなる甘い匂いは、俺の理性を飛ばそうとしてくる。
なるべく平静を保とうとしている俺に対して、息を乱した操さんが甘い声色で囁いた。
「………ね、虎ちゃん………はげしく、シテ………おねがい………」
俺に抱き付く様に腕を絡ませて、甘えた声色で強請る。その瞬間に更にふわりと甘い薫りが漂った。
わざと俺の背中に淡く爪を立てて、悪戯に煽ってくるのが解る。
潤んだ瞳も、汗ばんで仄かに上気した肌も、俺の劣情を駆り立てた。
孕ませたくて仕方ない。今すぐこの華奢な体をねじ伏せて、立てなくなるまで抱き潰したい。
何時もなら絶対に思わないような感情が沸き上がり、俺はそれを見ないふりをする。
優しく抱くと自分で自分に言い聞かせながら、操さんの身体を布団に寝かせた。
操さんの入り口に自分のものを宛がい、ゆっくりと最奥に腰を沈めてゆく。
すると操さんは俺の耳元で、蠱惑的に囁いた。
「おかして……おねがい…………」
あっ、これ無理。理性とか利かない。何それ反則過ぎない?
操さんの身体を押さえ付ける様にしながら、最奥目掛けて腰を突き上げる。
俺の下にいる操さんが、ほんの少しだけ得意げな笑みを浮かべた。完全に謀られたと、思わず笑う。
「ちょっと!!操さん!!アンタって人は!!人の気も知れないでっ!!!」
「あっ………ああっそこぉ!!!すきなのぉ!!ひどくされるの、だいすきっ………!!!」
世界一可愛くてどうしようもない俺の好きな人は、とんでもない毒婦だ。
本当に優しくて綺麗で、どうしようもなく悪い人だと心から思う。
奪う様なキスをすれば、唇を薄く開いて舌を絡ませる。そして縋る様にきつく、俺の背中に爪痕を残した。
こんなに甘えられて、こんなに激しく求められているのに、この人は俺のものじゃない。
操さんは俺の知らない他の誰かの所に、ずっと心を置き去りにしているままだ。
***
操さんは俺の布団で寝転がり、無意識のうちに俺の着ていた服を、布団に中に引きずり込む。
完全に俺の匂いを身体に纏いながら、すやすやと寝息を立てている。
どう見たってこれはΩの巣作りじゃないかと、操さんの状態を見ながら俺は思っていた。
というか操さんが俺の服を使って、無意識で巣を作ってるのは嬉しい。凄く嬉しい。
「………操さん絶対、明日にはヒートだな………」
眠る操さんの頬を優しく撫でながら、これからの事を考える。
前回の操さんのヒートの時は、誰が何をして上手く出勤の調整をしていたのかが解らない。
俺と操さんが知り得ない所で、誰かが動いていた事位は解っている。
でもそれが何処の誰だったのかは、俺も一切解らないのだ。
早いところ誰かに操さんがヒートになると、伝えておいた方がいい。
そう思いながら、営業終了後の嘉生館のロビーに向かう。
仄かに俺の身体から漂う操さんの残り香に、ほんの少しだけ胸が躍る。
好きな人の匂いが身体からするのは、一つになった証拠みたいで、純粋に嬉しいと思う。
自動販売機でほんの少しだけ割高なコーラを買い、社員寮に戻ろうと来た道を戻る。
その時にふと事務所から、灯りが漏れている事に気が付いた。
「あれ?誰か電気消し忘れたかな………」
そう思ってフロントを通り、事務所に繋がるドアの鍵を開く。
ドアを少し開くと煌々と灯りが漏れ、キーボードを打つ音が響き渡った。事務所の中に誰かいる。
作業の手は俺がドアを開くのと同時に、一度停止する。
恐る恐るドアの隙間から顔を覗かせれば、意外な人間と視線がぶつかった。
其処にはブルーライトの光を浴びた大女将が、眼鏡を掛けてデスクに腰掛けていた。
蛇の皮そっくりな柄の着物を着て、金色の細い縁の眼鏡を掛けている。
眼鏡には細い金のメガネチェーンが輝いていた。
俺だと解った大女将は、またすぐに作業を再開する。大女将は目にも止まらぬ速さで、パソコンのキーボードを打ち始めた。
「………え??」
俺が素っ頓狂な声を出すと、大女将が不機嫌そうに俺を見る。
大女将は俺の事を睨み付けながら、冷ややかな声色でこう言い放った。
「久しぶりに逢うた目上の人間に対して、挨拶もなしに『へぇ』やないやろ………?
アンタ嘉生館に勤めてどれ位時間たっとるん??…………仕切り直しぃや………」
し、仕切り直し………!?!?え、何処から仕切り直せばいい……??
全く想像もしていなかった言葉が飛び出し、俺は思わず狼狽える。
混乱してしまった俺が取った行動は、地に膝を付けて頭を床に擦り付ける、完全な土下座スタイルだった。
「お………お久しぶりで………す………。この度は大変、申し訳なく………」
大女将はそんな俺を見下ろし、目を丸くしてから小馬鹿にした様に笑う。
そしてデスクの上にあった書類を細かくまとめ、整理を始めた。
「アンタ………ホンマに阿呆やな………誰も土下座せいなんていうとらんわ………」
目にも止まらぬ速さで作業を終えた大女将はデスクから離れて、慣れた所作で荷物を風呂敷に包む。
それから俺の事を一瞥し、ツカツカと歩み寄って来た。
大女将と俺がした接触といえば、佐京と侑京を嘉生荘に送り届けた時位だ。
まだ大女将をよく知らない俺としては、どう接して良いのかも一切解らない。
大女将は俺にとって、得体の知れない人である。
俺の傍に来た大女将は俺の首元迄顔を近付ける。スッと呼吸をしたかと思えば、急にまた黙りこくった。
大女将が何を考えているのかが、解らなさすぎて俺はどうしたら良いか解らない。
怯え慄く俺に向かい、大女将がこんな事を言い放った。
「……………なんや操、ヒートなん?そろそろ隔離せんとあかんなぁ………」
え、なんでそんな事知ってるの?この人。
思わずゾッとした瞬間に、蛇の様な目の虹彩がキラキラと輝く。
その瞬間に俺はやっと、大女将がαである事に気が付いた。この人が操さんのヒートに気付いたのは残り香だ。
大女将は事務所の壁に掛かっている鍵の束から、赤い花のキーホルダーが付いた金色の鍵を手にする。
そしてそれを俺に手渡すと、すれ違い様に肩を叩いた。
「アンタ、明日から操の御守りや。その鍵は庭の先にある和室の鍵。普段から片付けとるし何時でも使える。
…………無理矢理だろうが何だろうが、とっとと番なりなんなり、操と契約したらええ………。
αなんやろ?アンタ…………」
大女将が吐き捨てた言葉を聞いた瞬間、俺の心がささくれだった。
無理矢理にでも番にしろという言葉は、俺にとって地雷以外の何物でもない。
まるでその言い方じゃ、Ωに人権がないみたいじゃないか。番は愛し合って結ぶものだ。
何か一言でも言い返してやらなければ、俺の腹の虫がおさまらないと思った。
「………大女将!!ちょっと待ってください!!その言い方はΩに対して失礼です!!」
事務所から出て行こうとする大女将に向かい、声を荒げて叫ぶ。
大女将は一度俺の方を見て、眉を顰めて顎を引き上げた。
まるで見下されているかの様な視線を送られた瞬間、大女将の薄い唇がゆっくりと開く。
「なんやアンタ、想像しとったより無鉄砲で、暑苦しい男やなぁ…………。同じαと思えへんわ…………」
暑苦しい。そう言い捨てられるのと同時に、事務所のドアが閉まる。
苛立つ感情を懸命に腹の底に沈めながら、手のひらに握らされた金色の鍵を見下ろす。
そういえば大女将とまともに対峙したのは、今のが初めてだった事に気が付いた。
0
お気に入りに追加
73
あなたにおすすめの小説
ハルとアキ
花町 シュガー
BL
『嗚呼、秘密よ。どうかもう少しだけ一緒に居させて……』
双子の兄、ハルの婚約者がどんな奴かを探るため、ハルのふりをして学園に入学するアキ。
しかし、その婚約者はとんでもない奴だった!?
「あんたにならハルをまかせてもいいかなって、そう思えたんだ。
だから、さよならが来るその時までは……偽りでいい。
〝俺〟を愛してーー
どうか気づいて。お願い、気づかないで」
----------------------------------------
【目次】
・本編(アキ編)〈俺様 × 訳あり〉
・各キャラクターの今後について
・中編(イロハ編)〈包容力 × 元気〉
・リクエスト編
・番外編
・中編(ハル編)〈ヤンデレ × ツンデレ〉
・番外編
----------------------------------------
*表紙絵:たまみたま様(@l0x0lm69) *
※ 笑いあり友情あり甘々ありの、切なめです。
※心理描写を大切に書いてます。
※イラスト・コメントお気軽にどうぞ♪

別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた
翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」
そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。
チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。
【完結】幼馴染から離れたい。
June
BL
隣に立つのは運命の番なんだ。
βの谷口優希にはαである幼馴染の伊賀崎朔がいる。だが、ある日の出来事をきっかけに、幼馴染以上に大切な存在だったのだと気づいてしまう。
番外編 伊賀崎朔視点もあります。
(12月:改正版)
読んでくださった読者の皆様、たくさんの❤️ありがとうございます😭
1/27 1000❤️ありがとうございます😭


キンモクセイは夏の記憶とともに
広崎之斗
BL
弟みたいで好きだった年下αに、外堀を埋められてしまい意を決して番になるまでの物語。
小山悠人は大学入学を機に上京し、それから実家には帰っていなかった。
田舎故にΩであることに対する風当たりに我慢できなかったからだ。
そして10年の月日が流れたある日、年下で幼なじみの六條純一が突然悠人の前に現われる。
純一はずっと好きだったと告白し、10年越しの想いを伝える。
しかし純一はαであり、立派に仕事もしていて、なにより見た目だって良い。
「俺になんてもったいない!」
素直になれない年下Ωと、執着系年下αを取り巻く人達との、ハッピーエンドまでの物語。
性描写のある話は【※】をつけていきます。

運命の息吹
梅川 ノン
BL
ルシアは、国王とオメガの番の間に生まれるが、オメガのため王子とは認められず、密やかに育つ。
美しく育ったルシアは、父王亡きあと国王になった兄王の番になる。
兄王に溺愛されたルシアは、兄王の庇護のもと穏やかに暮らしていたが、運命のアルファと出会う。
ルシアの運命のアルファとは……。
西洋の中世を想定とした、オメガバースですが、かなりの独自視点、想定が入ります。あくまでも私独自の創作オメガバースと思ってください。楽しんでいただければ幸いです。

僕の番
結城れい
BL
白石湊(しらいし みなと)は、大学生のΩだ。αの番がいて同棲までしている。最近湊は、番である森颯真(もり そうま)の衣服を集めることがやめられない。気づかれないように少しずつ集めていくが――
※他サイトにも掲載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる