背中の龍

興梠司

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豆腐屋の代紋

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「たしかにあんたの親父さんは人徳一家のクビを狙ってた」
花吹での会話である。
「なんで狙ってたんだ?」

「本当は日高組でシャブを捌こうとしてたんだよ」

「うそだ」

「嘘なもんか、俺も元日高組だ、嘘はつかねぇ」
「前の組長が日高組で独り占めしようとしたんだよ」
「豆腐に混ぜて売ろうともした」

龍はなんも言葉が出てこなかった。
「今の組長は知ってるのか?」っていうのがやっと出た言葉だった

「今の組長はなんにも知らん」
「俺達の代で終わらしたんだ、すまない龍」
と花吹が頭を下げる、
頭を下げられたところで解決する問題ではない
親父がしらないとなると花吹に頼むしかない

「無理を承知でおねがいするんですけど」

「だめだね」

「だって無理を承知なんだろ、それじゃ駄目だ」

「そんないじわるいってやんなさんなよ、龍くんのお父さんにはいっぱい世話になったんだから」
と奥さんが間に入ってくれる

「人徳一家に殴り込みに行くって話か??」

「知ってるんすか??」

「知ってるんスカ??じゃねーよ、話きてるよ。人徳のクビとるんだろ」

「はい」とおおきな返事をするが花吹が心配そうな顔をする。

「俺達が人徳のクビを狙ってるってしってるってことは他にも話が回ってるってことだろ」

【ガシャーン】
拳銃で窓が割れる音がした。
「また修理代かかるよ」とおばちゃんが愚痴るが、そこの問題なんだと思った。

「龍の居場所が割れて脅しかけてるんだよ」

「すいません」

「ガラスくらい良いよ。今の組長に請求するから」
「どうやって人徳を殺るか決まってるのか?」

花吹に聞かれて気がついた、人徳を殺る方法なんて事務所にカチコンで殺ればいいと思っていたがそれをいったら「馬鹿野郎」と頭を叩かれた。そんなことをしたら組長を殺る前に舎弟にこっちがやられてしまうって話だった。
それもそうだ、事務所には何人も組員がいる、その中いったら殺してくださいって言ってるみたいなものだ。

花吹が言うには「人が居ない時を狙う」らしい。だから、警察みたいに内定みたいなこともするとおしえてもらった。 さすがにめんどくさいと思っていたら花吹が内定専用の人物を貸してくれるという。
これで夜は寝れるようになった。

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