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   プロローグ 千年前の鎌倉かまくら、二人の男


 よく手入れの行き届いた広い縁側に、藍色あいいろの羽織を着た初老の男が座っていた。
 抜けるような晴天、目の前には満開の桜が咲いている。
 しわの刻まれた右手を差し出すと、ひらひらと薄桃色の花びらが舞い落ちてきた。

「綺麗だな」

 音もなく後ろに立っていた人影が、初老の男に声をかける。
 歳は二十代なかばほど。上背のある精悍せいかんな青年は、大きな目を見開いて桜並木を見上げる。

「ああ。あと何回、この桜が見られるかの」

 初老の男は落ち着いた声色で、自らの手に収まった花びらを愛おしそうに見つめる。

「なんだ、随分け込んだな。縁起えんぎでもない」

 青年は呆れて耳をいた。
 しかしその耳は、人間のそれと違い頭頂部にあり、まるで獣のように毛におおわれ、三角にぴんと立っている。
 腰には同じく獣の尻尾がえており、彼が人にあらざる者だということを語っていた。
 朱色しゅいろの組紐でひとつに結った、上質な絹のような銀色の長い髪が、心地よい春の風で揺れる。

「私は鎌倉が好きだ。戦も無く平和な世になった時、人々が桜を見て心が安らぐ、そんな場所にしたいものよ」

 たたずまいに貫禄かんろくのある初老の男は、若かりし頃と変わらぬりんとした瞳で御家人たちの居館が並ぶ様を見下ろしていた。町には人々が行き交っており、満開の桜を眺めては笑みを浮かべている。

「随分と気が長い話だ」

 青年が苦笑いをして相槌あいづちを打つ。

「願わくば鎌倉の行く先をずっと見ていたいが、人間の寿命は短くてな。だから頼んだぞ、白銀しろがね

 初老の男はそう言うと、ふう、と優しく息を吐く。
 花びらが風に乗って舞い上がっていった。
 長らく壮絶な戦の世界に身を置いた彼の、この地の未来を想うささやかな願いだった。
 白銀と呼ばれた青年は、目を細め片側の唇を吊り上げた。それが天邪鬼あまのじゃくな彼の返事の代わりだった。


 建久九年。
 それが後に千年を生きた天狐てんこ、白銀と、征夷大将軍、源頼朝みなもとのよりともの最後の会話であり、最初で最後の約束だった。



   第一章 小町通り、労災の鉄鼠てっそ


 鎌倉駅東口を降り、バスロータリーを通り過ぎ左に曲がると、段葛だんかずらと呼ばれる真っ直ぐに伸びた道がある。
 両側を桜の木で囲まれたその道を歩いて少しすると、大きな鳥居が目に入る。
 そこは「桜霞さくらかすみ神社」。
 鎌倉時代から続く由緒正しき場所で、当時の姿のまま残っている広い神社である。
 鳥居をくぐり、石畳を進み階段を登ると本堂があり、初詣はつもうでの時期などは賽銭箱の前に参拝客が長蛇の列を作っている。
 その本堂の横、小さな木造の社務所にて、神主の娘である藤野紗奈ふじのさなは頭を悩ませていた。
「よくわかる健康保険」や「なれる! 社労士」と表紙に書かれた本に蛍光ペンを引きながら、内容を頭に入れていく。
 カラフルな付箋ふせんを貼ったその参考書は、何度も読んでいるからしわしわである。
 だいぶ覚えたつもりだったが、難しい事例やひっかけ問題はいまだに間違えてしまう。口を尖らせ、本を黙読していた。

「頑張ってるな、紗奈」

 社務所の窓口から顔を覗かせたのは、神主であり、紗奈の父である彰久あきひさだった。
 紫色のはかま烏帽子えぼしをかぶっている。

「今から祈祷きとうの時間だから、『お客さん』が来たら対応頼むよ」
「うん、わかった」

 毎日定時になると、神主自ら本堂にて参拝客に祈祷きとうを行うのだ。数分後にその時間が迫っていた。

「あと、白銀様のお相手もな」

 そう言われた途端、紗奈の表情が少しくもったのを見て、父は苦笑する。
 よろしくな、と娘をいたわり、神主の業務に戻っていった。


 白銀様のお相手と言われてもね……と、紗奈はこの神社のまつがみの名をつぶやく。
 社務所の窓から顔を出すと、目の前にそびえ立つ朱色しゅいろの大きな鳥居の上、青年が横になって寝ている。
 まるで家のリビングでテレビを見ているようなだらしない格好で、あくびをひとつ。
 指定文化財である神社の鳥居でそんなことをしていたら、間違いなく通報され警察沙汰さたなのだが、まばらにいる参拝客達は、誰も彼に気がつかず鳥居をくぐって歩いていく。
 立派な白い尻尾と、頭の上にある耳が、彼が普通の人間とは違う、いわゆるあやかしだということを示していた。
 選ばれし人にしか見えないとはいえ、その人目を気にしない自由気ままな姿を見て、紗奈はため息をつく。

「全く、誰のせいでこんなに勉強しなきゃいけないと思ってるんだか」

 った肩を片手でみほぐしつつ、大きく伸びをした。

「おう、今憎まれ口を叩いたのはお嬢ちゃんか?」

 わ! と驚いて思わず声を上げてしまった。
 いつの間にか、銀髪をひとつに束ねた狐耳の男が、社務所の前に立っていたのだ。
 白い羽織はおりはかま朱色しゅいろの腰布を巻き、片腕を出す着流し姿で、涼しげにたたずんでいる。

「ししし、白銀様、いつの間に」
「俺は人間より、ちぃと耳が良くてねぇ」

 そう言いながら頭上の狐耳をぴくぴくと前後に動かす。この大きな耳に聞こえない声はない、とでも言うように。
 鳥居の上からひとっ跳びで降りて来たのであろう。
 白銀は紗奈の前の机に広げられている、健康保険などと書かれた参考書の文字を読んで口をへの字に曲げた。

「嫌なら、そんなしゃらくさい制度やめちまいな。あやかしの世も弱肉強食。人間もそうだろう?」
「全然大丈夫です、ご心配なさらず」

 広げた参考書を本棚にしまい、今日の勉強はここまでか、と紗奈は肩を落とす。
 平日の昼下がり、人の少ない辺りを見回して、白銀が呟く。

「にしても暇だなぁ、賽銭箱から金抜いて、甘味処かんみどころでも行かないか」
「そんなばち当たりな……」

 と言ったところで、この神社でまつられている本人が今目の前にいるのだと気がつく。
 白銀は気まずそうな紗奈の表情を覗き見ると、

「ばちを当てるも当てないも、俺次第だけど」

 上機嫌に尻尾を振りながら、けけけ、と笑った。


  * * *


 人間とは別に、人にあらざる者、あやかしが存在することを、紗奈は物心ついてすぐに理解した。
 見える人と見えない人がいるようだが、代々神社関係の血筋の人は見えるらしい。
 そして、人間に悪さをする恐ろしい生き物だという世間のイメージと違い、鎌倉のあやかし達は、人間達と共存する穏やかな気質の者が多かったようだ。
 霊力が強い者は人や野生の動物にけ、食事をしたりと自由に過ごし、生活を謳歌おうかしている。
 みんながこの鎌倉という地が好きだからこそ、身分を隠しひっそりと生きていた。
 紗奈にとっても、あやかしは幼い頃から身近な存在であった。
 学校で友達に意地悪されて泣いていた時には、鎌倉山から降りてきた山犬が、

「無理に友達の輪に入らなくていい。それに、俺達あやかしも君の友達だ」

 となぐさめてくれた。
 テストで悪い点数をとり親に叱られた時は、

「何百年も生きてるけど、勉強なんてできなくても何の問題もないよ。それより、紗奈ちゃんには良いところがいっぱいあるんだから、それを伸ばしていけばいいんだよ」

 と川に住む河童かっぱが、頭の皿を洗いながら言ってくれた。
 鎌倉のあやかし達は友達であり、相談相手であり、恩師であった。
 いつか恩返しがしたいと、紗奈は常日頃から思っていた。


 その中でも、強大な霊力を持つ天狐てんこ、白銀との出会いは鮮明に覚えている。
 まだ小学校に入る前の幼い頃。
 神社の離れに住んでいた紗奈は、母が用事で不在、神主の父は業務で多忙なため、珍しく桜霞神社の社務所の中で留守番をしていた。
 しかしテレビも絵本も無い畳の部屋は、子供にはひどく退屈に感じて、巫女みこが小町通りで買ってきたおやつの草団子を持って一人、社務所の外へと出た。
 ちょうど桜の季節。春の温かい日差しが心地良く、紗奈は社務所の横にある桜の木の下に腰掛ける。
 手に持った草団子を食べようと口を開いた時、頭上から声がかかった。

「うまそうな団子だな」

 紗奈が食べるのをやめて見上げると、桜の木の太い枝にあぐらで座り、気だるげにみきに体を預けている、長い銀髪の青年の姿。
 人間なら登るのもはばかられる高さだが、怖がりもせず座っているその青年の頭頂部には、狐のような耳がついている。
 紗奈はすぐに、彼があやかしなのだとわかったけれど、人間の姿をしている者を見るのは初めてで、目を丸くして固まってしまった。

「……って、俺の声が聞こえるわけないか」

 青年はつまらなそうに呟くと、狐の耳をいた。
 普通の人間にはあやかしの声は聞こえない。髪と同じ銀色の大きな尻尾を振りながら、退屈そうにあくびをする。
 その不貞腐ふてくされた態度になんだか親近感が湧き、紗奈は手に持った草団子を見つめ、木の上にいる青年へとそっと差し出した。

「良かったら、おひとつどうぞ」

 声をかけると、あくびをしていた青年は目を見開き、みきに預けていた体を起こした。

「お嬢ちゃん、俺の声が聞こえるのか?」
「はい」

 頷くと、青年は面白そうに笑い、かろやかに桜の木の枝から地上へと跳び降りた。

「じゃあありがたく、ひとつもらうぜ」

 高い背をかがめ、幼い紗奈に目線を合わせると、差し出された草団子の一番先のひとつを口に含んだ。
 頬を丸くして咀嚼そしゃくし、うまい、と頷く。

「粒あんがうまいな。よもぎの風味も悪くない」

 狐耳の青年は気に入ったようで、味の感想を言いながら団子を呑み込んだ。

「お嬢ちゃん、名前は?」
「紗奈です」

 名前を答えると、白銀は片耳をぴくりと動かした。何か思案している風に目を細め眉をひそめる。
 首を傾げて紗奈が返答を待っていると、表情を緩めて白銀は一歩近づいてきた。

「そうか。団子をくれた礼に、いい景色を見せてやるよ」

 青年はきょとんとしている紗奈をたくましい腕で引き寄せ、自らの肩に乗せた。
 紗奈がきゃあ、と声を上げるも、楽しげな様子で長い銀髪を春風になびかせ、青年は跳び上がった。
 桜の木のてっぺんの枝に乗り、眼下を見渡す。
 社務所から長い境内けいだいの階段、参拝客の姿、朱色しゅいろの大きな鳥居、そして段葛だんかずらの並木道と鎌倉の街並みが一望できる。
 思わず感嘆の声を上げた紗奈に、青年は笑いかける。

「綺麗だろう、俺の生まれた鎌倉は。千年経っても飽きないものよ」

 鎌倉の景色を眺めるには、彼の肩の上は特等席だった。春風が髪を撫で、青年の狐耳も揺れる。

「お兄さんのお名前は?」

 この無邪気で無鉄砲な人型のあやかしの名前が気になって、肩に掴まったまま紗奈が尋ねると、

「白銀だ」

 肩に担がれている紗奈は、透けるような白い肌、薄い唇から覗く犬歯を間近で見ながらその名を聞いた。

「この神社の、まつがみ様、ですか……?」

 父からずっと聞かされていた。この桜霞神社には気高き天狐てんこまつがみがいて、千年の時を生きているのだと。
 白銀は口の端を上げ小さく頷いたあと、鳥居の横に立つ狐の銅像を指差し、似てないだろ? と笑った。
 大きく立派な狐の姿に参拝客が礼をしているが、確かに目の前にいる銀髪の青年とは似ても似つかない。

「いいか、選ばれし人間にしかあやかしの声は聞こえない。誇るといい。ただ、その力をどう使うかは、お嬢ちゃん次第だ」

 そう言って気さくなまつがみは無邪気に笑うと、もうひとつくれ、と紗奈が手に持ったままだった草団子に噛みついた。


 それ以来、神出鬼没な白銀は、紗奈を見かけると何かとちょっかいをかけてくるようになった。
 紗奈が成長し、思春期になり、成人し大人になっても、あやかしである白銀の見た目は一切変わらず、十数年経った今もやんちゃな青年の姿で木の上で昼寝をしている。 
 マイペースな白銀がまつがみとして存在するから、鎌倉には穏やかな空気が流れているのかもなぁ、と紗奈は思っていた。


  * * *


 しかしそんな平和な鎌倉に三年ほど前、事件が訪れた。
 暑い夏の終わり、晩秋の頃だった。
 雷雨が鎌倉一帯を襲い、それは実に三日以上に及んだ。
 局地的な大雨のせいで海沿いは数メートル浸水し、雷が古い建物を焼き火事も多発した。避難勧告が出るほどの、未曾有みぞうの災害だったのだ。
 季節柄、強力な台風だと世間では言われ、後日寄付金なども募られることになるのだが。
 実際は、多大なる霊力を持つ天狐てんこ・白銀が、同じく神格化されし隣町の龍神と争い、それによって起こったのだという。
 由比ヶ浜ゆいがはまはるか上空、狐と龍のあやかしが三日三晩、己の霊力を使い果たすまで命懸けで戦っていたのだ。
 紗奈も、高台にある避難先の学校から海を眺めたら、白銀の腕から雷が放たれるのが見えて、身震いしたものだ。


 そして数日後、雷がやんだ。
 駅前の通り、大きな十字路である若宮大路わかみやおおじの中心、滝のような大雨が降る中。
 空からそっと降り立ち、全身びしょ濡れの白銀は周囲に集まったあやかし達に一言、

「生意気な龍神だったから、わからせてやったよ」

 と言って犬歯を覗かせて笑った。
 所々服は破け、髪は雷でげていたが、数日に及ぶ戦いで高揚した瞳は爛々らんらんと輝いていた。
 はるか上空では、満身創痍まんしんそういの龍神が己の街へと飛び去り、消えていくのが見えた。 
 鎌倉中のあやかし達は恐怖した。
 隣町の氏神うじがみとして、何百年も前からあがめられていた龍神は、霊力も強く偉大な存在だった。
 それをたった一人で、大怪我させるほどの力を持っているとは。
 その一件以降、白銀は他のあやかしと争ったりはしていないが、強烈な印象があやかし達の脳裏に焼きついてしまった。
 白銀を怒らせたら大変だ、と。
 霊力というのは、どんなに弱く小さなあやかしでも持っており、その力には限りがある。
 怪我をすると霊力が減り、霊力が消滅すると、たましいも天へと還ってしまうのだ。
 人間にとっての「健康」が霊力で、無くなると「死」を迎える、あやかしにとって非常に大切な力だ。


 雨が収まり、街が落ち着いた頃。
 白銀が留守なのを見計らって、桜霞神社に鎌倉中のあやかしが集まってきた。
 神主である紗奈の父、彰久に、あんな天災を起こし龍神に喧嘩を売るような白銀に、目をつけられたらたまらない、と泣きついてきたのだ。
 河童かっぱや猫又、豆狸まめだぬきぬえなど、さまざまなあやかしが社務所に集まり、助けてくれ、と訴えてきた。
 人間の立場としても、あれほどのひどい天災を頻繁に起こされては大変だと、彰久は頭を悩ませた。
 平穏に生きているあやかしの、穏やかな生活を保障するためにはどうすればいいか。
 父は大学では経済学を専攻しており、神主をする前は一度就職し、サラリーマンを経験していた。
 保険関係の会社に勤め、社会保険労務士の資格まで持っている父は、自らの知識を生かして、ある提案をした。
 桜霞神社には千年前の建立こんりゅう時からそびえ立つ、大きな大きなイチョウの樹がある。
 御神木と呼ばれるその樹にはご利益があると、参拝客は木に手を置き祈るのだ。
 その御神木に、月に一度あやかしが、各々おのおのの霊力を捧げるようにしようと。
 そうして霊力を御神木にためておくことで、万が一怪我や病気をして霊力を失った時、御神木から霊力を受け取ることができるという寸法だ。
 日本社会における健康保険の制度の、あやかし版を作ったのだ。
 人間社会のお金を彼らの霊力とし、霊力を多く持つ者からは多くもらい、少ない者からは少ないなりにしっかり徴収ちょうしゅうする。
 他の細かい事例は、人間社会の健康保険法と同じシステムにすると決めると、大勢から賛同を得た。
 古都鎌倉で、あやかしと人間が共存していくために霊力の保障をしようという名案は、支持されたのだ。
 それ以降、桜霞神社のイチョウの樹の前では毎月霊力徴収ちょうしゅうの儀が行われており、社務所はあやかしの保険窓口として、毎日様々な相談が絶えない。
 毎月御神木に霊力を納め、体調不良で霊力が減ったあやかしが訪れた際には、各々おのおのの状況に見合った霊力を渡し、回復してもらうのだ。
 最初はみんな戸惑っていたが、怪我や病気をいやしてもらえる仕組みを徐々に受け入れ、感激しているようだった。
 幼い頃から、相談に乗り、一緒に遊んでくれていた優しいあやかし達の力になりたいとずっと思っていたところ、三年前、急遽きゅうきょ定められたあやかしのための健康保険制度。
 当時、ちょうど経済学部に通う大学三年生だった紗奈は、いずれ父のようにあやかしを救う社務所で働けるようになれれば、と学部の中でも保険制度や税金の流れなどを学べるゼミに入り、一通りの知識を習得した。
 レポートなどの課題や発表も多く大変なゼミだったが、無事単位が取れて卒業することができた。
 卒業後は大手の社労士事務所に入所し、実際にお客様と向き合って話を聞いたり、書類を作成したりと実務経験を積んだ。
 父の大学の同期である社労士事務所の所長は、父の跡を継ぐために努力する紗奈に、精力的に様々な案件を教え、育ててくれた。
 一年間仕事を教えてもらい、晴れて一人前として社務所に戻ることになった時には、所長も先輩達も、お客様の気持ちに寄り添って、今後も頑張ってねと花束を渡し応援してくれた。

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