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第6章 街コンカップリングパーティ
チャンスは3回
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アリサは、早速3人に番号札を渡した。
5番がケビン、7番がクレイ、10番がルビオである。
(あえて連続した番号にはしなかったわ。
彼らを隣同士にしたら、また相席居酒屋の時のように、始終男同士で話してしまうだろうからね)
3人とも、物珍しそうに胸元に番号札をつける。
「そして、ここからが大事なことです。
全員の異性と話終わった後、フリータイムを3回とります。
これも一回十分程度ですが、話した中で気になるな、と思った女性に話しかけに行ってください」
もう少し話してみたかったという、好感を持った相手と話すことができるフリータイム。
チャンスは3回だ。
「最後は、カップリングタイムです。
好印象を持ち、今度個人的に会いたいなと思った異性の番号を、第一希望から第三希望まで、カップリングカードに3人書いていただきます。
そして私が集計いたしまして、男女お互いがカードに書いた方とカップリング成功となります!」
最後は熱が入り、思わずガッツポーズをとってしまうアリサ。
「いいですか、素敵な方を見つけたら積極的にアピールして、女性からも選んでいただけるように頑張ってください!」
手渡されたカップリングカードを眺めながら、ケビンはアリサのテンションに呆気に取られている。
「カップリング……何だか気恥ずかしいな」
「カップリングされたらすぐにお付き合いが開始するわけじゃありません。
あくまでも、次に二人きりで会ったりと恋愛に進みたい相手を選ぶんです」
まずはお友達から始めましょう、ということだ。
「なるほど。それだと、隣の男性と同じ女性を選んでしまうこともありそうですね」
全員と話す、気に入った3人とフリータイム、最後にカップリングタイム、の流れを頭で整理しながら、クレイがあごに手を置く。
「もちろん、男女共に人気な方はカップリングするのは難しいです。
でも、この前の婚活セミナーで学んだことを活かせば、御三方なら大丈夫です!」
見た目が華やかな人や、会話が上手な人に人気は集中するので、そういう人とは結ばれるのも困難だが、その分相手にも好感を持ってもらえるよう工夫を凝らすしかないのだ。
「ふん、効率は良さそうだが、集まる奴がどんな者やら」
胸につけられた番号札が気に入らないのか、10番と書かれたそれを指で触りながら、ルビオが金髪を掻き上げる。
「特にルビオ王子、女性の扱いには気をつけてくださいねー!」
「愚問だな」
また俺様亭主関白な王子様ムーブをかまさないよう、アリサが釘を刺す。
「そろそろ他の参加者の方が集まるお時間ですね」
壁にかけられた時計を見ると、開始の二十分前だ。
「私はみなさんを信じてますよ!
目指すはカップリング!
結婚への第一歩を進みましょう! えいえいおー!」
「お、おー!」
アリサに釣られて拳を掲げるクレイとケビン。
ルビオは肘をつき、ため息を吐いた。
5番がケビン、7番がクレイ、10番がルビオである。
(あえて連続した番号にはしなかったわ。
彼らを隣同士にしたら、また相席居酒屋の時のように、始終男同士で話してしまうだろうからね)
3人とも、物珍しそうに胸元に番号札をつける。
「そして、ここからが大事なことです。
全員の異性と話終わった後、フリータイムを3回とります。
これも一回十分程度ですが、話した中で気になるな、と思った女性に話しかけに行ってください」
もう少し話してみたかったという、好感を持った相手と話すことができるフリータイム。
チャンスは3回だ。
「最後は、カップリングタイムです。
好印象を持ち、今度個人的に会いたいなと思った異性の番号を、第一希望から第三希望まで、カップリングカードに3人書いていただきます。
そして私が集計いたしまして、男女お互いがカードに書いた方とカップリング成功となります!」
最後は熱が入り、思わずガッツポーズをとってしまうアリサ。
「いいですか、素敵な方を見つけたら積極的にアピールして、女性からも選んでいただけるように頑張ってください!」
手渡されたカップリングカードを眺めながら、ケビンはアリサのテンションに呆気に取られている。
「カップリング……何だか気恥ずかしいな」
「カップリングされたらすぐにお付き合いが開始するわけじゃありません。
あくまでも、次に二人きりで会ったりと恋愛に進みたい相手を選ぶんです」
まずはお友達から始めましょう、ということだ。
「なるほど。それだと、隣の男性と同じ女性を選んでしまうこともありそうですね」
全員と話す、気に入った3人とフリータイム、最後にカップリングタイム、の流れを頭で整理しながら、クレイがあごに手を置く。
「もちろん、男女共に人気な方はカップリングするのは難しいです。
でも、この前の婚活セミナーで学んだことを活かせば、御三方なら大丈夫です!」
見た目が華やかな人や、会話が上手な人に人気は集中するので、そういう人とは結ばれるのも困難だが、その分相手にも好感を持ってもらえるよう工夫を凝らすしかないのだ。
「ふん、効率は良さそうだが、集まる奴がどんな者やら」
胸につけられた番号札が気に入らないのか、10番と書かれたそれを指で触りながら、ルビオが金髪を掻き上げる。
「特にルビオ王子、女性の扱いには気をつけてくださいねー!」
「愚問だな」
また俺様亭主関白な王子様ムーブをかまさないよう、アリサが釘を刺す。
「そろそろ他の参加者の方が集まるお時間ですね」
壁にかけられた時計を見ると、開始の二十分前だ。
「私はみなさんを信じてますよ!
目指すはカップリング!
結婚への第一歩を進みましょう! えいえいおー!」
「お、おー!」
アリサに釣られて拳を掲げるクレイとケビン。
ルビオは肘をつき、ため息を吐いた。
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