盲目でも異世界転移出来るってよ

十六夜月

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1章 異世界に来たってよ

6話 鍛治だってよ

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 あの後メイドに連れられ食堂に来た。


 肝心の昼食は、微妙なお味だった。

 メニューはパン、スープにサラダ。

 パンは硬く、噛みちぎるのに一苦労。
 スープは味付けが塩と肉汁だけ。
 サラダはこの世界にドレッシングなど無いのでそのまま。

 この城から出たら自分で料理作ってやる!一人暮らし舐めんな!

 あ、城にいる間は料理作らないよ?面倒臭いし。

 「明日10時にこの世界についての詳しい説明をします。場所はメイドに伝えましたので、メイドに連れてもらってください」

 食堂に来た王女がそう言った。

 あ、そういえばスキルを試したいんだった。
この城に訓練場とか鍛冶場とか無いかな。

 近くのメイドに聞くと確かにあるらしい。
 他に利用している人を邪魔しなければ自由に利用して良いらしいので、場所を聞いてまず私は鍛冶場へと向かった。

◇◆◇

 鍛冶場はそれほど広く無く、二つの炉とたくさんの道具が置かれていた。

 材料とかは自由に使えるらしいので、取り敢えず剣でも打ってみようか。


 ……って、私打ち方なんて知らないよ⁉︎あわわわわ、これって誰かに聞いた方が良いのかな⁉︎

 どうしようかと考えていると、
 あら、何という事でしょう、スキルの【鍛治】が打ち方を教えてくれるではありませんか。
 何という親切さ。


 打ち方も分かったし、一丁やってみますか!

 

 カンッ、カンッ、カンッ……



◇◆◇


 よし、出来た!

 私は今出来たばかりの剣を鑑定する。

ーーーーーーーーーー
 【両手剣】

 希少級レア 

 鉄のみを使用した両手剣。
 普通級の両手剣の作り方だったが、作者の腕が良いのか希少級になった。
ーーーーーーーーーー

ん?希少級とか普通級ってなんだ?

 丁度近くに執事がいたので聞くと、これは武器や道具の価値を表しているらしい。
 価値が低い方から、


粗悪級チープ

普通級ノーマル
 
希少級レア

熟練級グレート

達人級エキスパート

伝説級レジェンド

幻想級ファンタジー

神話級ミソロジー


 の8階級。

 価値としては、
 粗悪級はそこらへんの石や雑草、失敗作などのゴミレベル。
 幻想級で小さい国が買えるらしい。
 神話級は未だ発見されていないが、もし発見されたら一体どれ位の価値が付くのだろうか…


 因みに、初めて打った剣が希少級になるのはとても珍しいらしい。ちょっと褒められちゃった。


 まぁもっと上の階級にするにはひたすら打つのが良いらしいので、しばらく打つか。


 カンッ、カンッ、カカンッ…

 《スキル【鍛治】がLvアップしました》
 《Lvアップに伴い、【レシピ】が使用可能になりました》

 カンッ、ゴカンッ、ガゴンッ…

 《スキル【鍛治】がLvアップしました》
 《Lvアップに伴い、【能力上昇】が使用可能になりました》

 ゴカンッ、ドカッ、ガラゴッショ…

 《スキル【鍛治】がLvアップしました》
 《Lvアップに伴い、【スロット】が使用可能になりました》

 ガラゴン、ドカンッ、ドンガラガッシャーン!

 《スキル【鍛治】がLvアップしました》
 《Lvアップに伴い、【能力付加】が使用可能になりました》


◇◆◇


 ふぃ~、ちょっと張り切って作り過ぎちゃったかなぁ

 私の周りには沢山の武器、道具達が並べられていた。
 そう、これ全部私が作っちゃったんだよね。

 材料も鉄から鋼とか魔鉄(魔力を宿した鉄)とかに変えて打ったり、両手剣だけでは無く片手剣や大剣、ナイフとかも作ってみたりしたら気づいたらこんなに作ってたよ。


 そしてスキル【鍛治】のLvは5。追加された能力がこちら。

ーーーーーーーーーー
Lv2 【レシピ】 今まで作った物のレシピを
                       記憶して忘れなくする。

Lv3  【能力上昇】 武器の切れ味や強度を上
                         げる事が出来る。

Lv4  【スロット】 指定した道具にスロット
                         を付ける事で、魔法やスキ
                         ルをストックして置く事が
                         できる。

Lv5  【能力付加】 スロットに能力を付加す
                         る事で、その道具が壊れな
                         い限り永久的に能力を使用
                         する事が出来る。
                          付加出来る能力はその道
                         具の材料によって異なる。
ーーーーーーーーーー

 もちろんこの能力は全て試させて頂きました。

 この能力を全部付けた現時点の最高傑作がこちら!

ーーーーーーーーーー
【妖刀・血染ノ王】

 達人級エキスパート

 切れ味・強度上昇

 スロット

    {血吸} 血を吸わせる事でこの剣はどこ
               までも成長する。

    {血操作} 血を操作する事が出来る。

    {重量操作} 重量を操作する事が出来 
                     る。

    {自動修復} 魔力を込める事で修復が可    
                      能。
 
 魔鉄と吸血鬼の牙、作成者と吸血鬼の血液と魔力で作られた刀身は黒く稲妻がはしったかのように赤い模様がある刀。
 本来なら呪われた刀になる筈が、作成者の血液と魔力を使った事で使用者に害はなくなっている。
 作成者が本当に血と汗を流した一品。
ーーーーーーーーーー
 
 はーい、中々凄いの出来ました!

 いやぁ、他の材料も使ってみたくて城の倉庫に忍びこんだ甲斐があったよ。この吸血鬼の材料は前に城に攻めてきた吸血鬼の物らしい。
 
 というか、吸血鬼の血液を混ぜる時に偶々手を切っちゃって私の血まで混ぜちゃったけどこんな良い刀になったよ!結果オーライってやつだね。

 
 よし、そろそろ鍛治も終わって、他のところにでも行きますか。
 
 
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