量産型勇者の英雄譚

ちくわ

文字の大きさ
上 下
47 / 102
三章 量産型勇者の歩く道

三章十五話 『予想通りの動き』

しおりを挟む


「えーっと、ここから一番近い馬小屋は……」

 なんとか騎士団に見つからずに切り抜けたルークは、近くにある馬小屋を探そうと案内板を見ていた。
 馬小屋までの道を指でなぞり、ルートを何度も確認してから走り出す。

 幸い緑の閃光を使った事もあってか、先ほどの騒ぎが起こった場所へ向かう人々ばかりで、走るルークを気にするような人はいなかった。

「マジぃな、武器全部捨てちまった……」

 飛ぶのに集中するためとはいえ、あそこで剣を捨ててしまったのは失敗だっただろう。そのせいで武器を失い、ルークは本格的に丸腰になってしまった。
 しかし、ふと右腕に視線を落とした時、ルークはとある事に気付いた。

「そういやこれもあったな……」

 ビートが居た町でティアニーズから譲り受けたブレスレット形の魔道具、それが腕についている事に気付いたのだ。
 どうやらアルフードはこれをアクセサリーだと思ったらしく、取り上げる事はしなかったのだろう。

「ッたく、なんで桃頭の顔が出て来るんだよ」

 走りながら、ルークの脳裏に過ったのはティアニーズの顔だ。今も呪いによって体を蝕まれ、ベッドの上で苦しんでいる少女の顔。
 何故その顔が浮かんで来たのかは分からないけれど、自分が妙に苛立っている事だけは理解出来た。

 頭の中の地図を頼りにしばらく走り、ルークは東門の付近までたどり着く。
 流石に騎士団が総力を上げて捜索しているという事もあり、門の付近には警備と思われる男の姿が数人ほど確認出来た。

「……騎士団もバカじゃねぇか。となると、まだアイツはここには来てねぇな」

 聞こえはしないが、小声で会話を交わした後に男達の表情が引き締まったのを見るに、先ほどの情報はここまで知れ渡っているのだろう。
 物陰に隠れつつ、ルークは一旦門を離れて近くの馬小屋へと歩みを進める。

 馬小屋にたどり着くと、二人の親子らしき男達が鎧を着た騎士団の人間と話をしていた。
 遠目からなので顔は見えないが、髪の色からしてイリートではない。

「どうすっか……このままここで待つか? いや、アイツが馬を外に用意してる可能性だってあるしな……」

 卯なり声を上げながら考える仕草をとり、しばらく馬小屋を監視する事に決めたルーク。
 数分間その場でジっと待ってはみたものの、一向に人が現れる気配がない。

「クソ、誰も来ねぇじゃんか……仕方ねぇ、一回門の方まで戻るーー」

 痺れを切らし、ルークが東門まで戻ろうとした時、門の方向から激しい爆発音が響いた。慌ててそちらへ顔を向けると、瞬く間に炎と煙が上り始める。
 ルークは直感で理解した。
 イリートに先を越されたのだと。

「チッ、やられた! あの野郎、最初から馬を用意してやがったんだ!」

 言葉を乱暴に吐き捨て、ルークは壁に拳を叩き付ける。
 二人組と話していた騎士団が爆発のあった東門へと走り出したのを確認すると、一気に馬小屋に向かって走り出した。
 馬小屋に近付くに連れ、二人組の会話が耳に入る。

「困りましたね、今日中には出発して勇者の集まりに行きたかったのに」

「仕方ねぇだろオイ、勇者殺しとかいう面倒な奴が暴れてるらしいしな。しっかし、このままだと富豪から金を巻き上げた後に勇者として名乗りを上げるって計画が台無しだぜオイ」

「そうですね、やっとお頭が盗賊勇者として有名になる大事な機会だったのに。それにしても許せません、皆の希望である勇者を殺すなんて!」

「バ、バカ野郎ッ、こんな所で俺を勇者って呼ぶんじゃねぇよオイ。もし勇者殺しが近くに居たらどうすんだ」

「大丈夫ですよ! 僕とお頭が力を合わせれば勇者殺しになんて負けませんから。あ、そうだ、僕達で勇者殺しを退治しませんか? 強くて格好いいお頭なら余裕ですよね!」

「お、おうよ! 俺にかかれば勇者殺しなんてイチコロだぜオイ!」

 聞き覚えのある声にルークは思わず顔をしかめた。走る速度を落とし、ゆっくりと会話をしている二人組へと近付く。
 月明かりに照らされ、二人組の顔が鮮明に見えてくる。そしてルークはあからさまに嫌な顔をした。
 声だけではなく、顔も知っていたから。

「……オイ、なんでテメェらがここに居んだよ」

「アァ? 誰に向かって口きいてんだオイ! 俺様はいずれ世界に名前を轟かせる……って、テメェはあん時の!?」

「あぁ! あの時の強い人!」

「ルークだ、あの時の人とか呼ぶんじゃねぇ」

 頭にバンダナを巻いた男は、ルークの顔を見るなり眉をピクピクと痙攣させながら跳ね上がった。
 一方、その横に居る少年は目をキラキラと輝かせながら羨望の眼差しでルークを見つめていた。

 そう、忘れもしないなんだか付き合いのある二人。
 アンドラとアキンである。
 相変わらずの二人に呆れつつ、

「バンダナとちびっこ、なんでここに居るんだよ」

「アンドラだオイ! いい加減人の名前くらい覚えやがれってんだオイ!」

「アキンです! お久しぶりですね、僕あれから強くなったんですよ!」

 ルークの言葉に即座に反応するが、二人の感情は怒りと真反対の喜びである。
 今にも殴りかからんとするアンドラだったが、アキンがルークに対して恍惚とした眼差しを向けている事に気付いたらしく、大人しく引き下がると、

「ちょっとした用事があったんだよオイ。テメェには関係ねぇな」

「勇者の集まりに参加して富豪から金をぶんだくろうとしてたんだろ?」

「なんで知ってんだよオイ!!」

「全部丸聞こえだっての、お前絶対にアホだろ」

 危機感がないのか、それとも声のボリューム調整も出来ないのか不明だが、これでも一応有名な盗賊なのだからビックリである。
 ルークはアンドラの顔を見つめ、とある事を思い付く。
 ニヤリと口角を歪めると、悪魔以外の何者でもない笑みを浮かべ、

「お前らにちょっと頼みたい事があるんだけど良いかな?」

「な、なんだよその顔……ゼッテー良い事じゃねぇよなオイ」

「勿論ですよ! ルークさんには命を救われましたから!」

 震え上がるアンドラとワクワクしているアキン。
 二人に迫り、ルークは良い事を耳元で呟いた。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 爆発が起こるよりも数分前、アルフードとトワイルはルークとイリートが暴れて崩れた路地裏を訪れていた。
 一般人で巻き込まれたという情報はないものの、瓦礫の下からは数人の焼けた死体が見つかった。

「アルフードさん、どう思いますか?」

「他に誰か居たって考えるのが普通だろうな。今まで静かに逃げて来た奴がいきなりこんな派手な事するとは考えられねぇ」

「俺もそう思います。一応付近の閉鎖は終わりました、次はどうしますか?」

 瓦礫を蹴飛ばし、落ちていた筒状の魔道具を拾い上げる。血まみれになっていた魔道具だが、誰かが握ったような手の後が残されていた。
 トワイルはそれを横から覗き込み、

「恐らくそれが使われた信号弾ですね。近くに手首だけが落ちていました」

「おかしい……誰がこれを使ったんだ? これを見る限り、手首が切り落とされてついた血だ。なのに手の後が残ってやがる……」

「他の団員が使ったのでは?」

「落ちていた位置と倒れてた位置を考えてみろ、信号弾を使った後に投げ捨てたのか?」

「確かにそうですね……となると、この場に居た第三者が使用したと考えるべき……」

「誰だか知らねぇが、わざわざ信号弾を打ってから逃げるって事は逃げる理由があるって事だ」

 魔道具を捨て、瓦礫を退かしながら歩みを進める。地面に広がる血は熱によって固まっており、焼け焦げたレンガや木材がそこら中に散乱していた。
 トワイルもその後ろに続き、なにか手掛かりがないか目を凝らして探す。

「トワイル、東門に何人か人を送れ。イリートはまだこの近くに居るか、外に出ちまったかのどっちかだ」

「分かりました、そっちには俺が行きます。アルフードさんはどうしますか?」

「俺はもう少しここを調べてみる。そっちもなにかあったら直ぐに知らせてくれ」

 そう言って去ろうとするトワイルに目を向けた直後、東の空に煙が上がっているのが見えた。遅れてトワイルも気付いたのか、アルフードを含めてその場に居た全員がそちらへと目を向ける。

「……やられたな、イリートに先を越された」

「まさか、あの煙は東門の方ですか?」

「俺達は一歩遅れてたって事だ、初めからゴルゴンゾアから出る準備をしてたんだろうよ」

 爆発音が聞こえて来なかったので、そこまで規模の大きなものではないだろう。しかし、問題なのは規模ではなくて場所だ。
 もし、今のが見張りを殺すためのものだとすれば、イリートは既に町を出てしまったという事になる。
 舌打ちをこぼし、小石を蹴飛ばすと、

「急ぐぞ、外に逃げられたら捕まえるのが難しくなる」

「……ここまで後手に回らせるとやりにくいですね」

「隊長!!」

 周りの部下を連れて東門へと向かおうとした時、一人の団員が駆け寄って来た。頭から血を流し、頬には焼けたような後が残っている。
 倒れそうになった男の体を慌てて支え、

「オイ、その傷はどうした」

「すいません……東門を突破されました。負傷者数名です。信号弾を奪われ、動けたのが私だけだったので援軍を呼びに……」

「分かった、お前はもう休んでろ。後は俺達がなんとかする」

 今にも倒れそうな男を座らせ、治療出来る人間を呼び寄せると、アルフードはその場を足早に去ろうとする。
 しかし、男はアルフードの腕を掴んで引き止める、

「もう一つ報告が……イリートの後を追うように三人組が門を突破して行きました」

「三人組? 誰だ、知ってる奴らか?」

「いえ、どこかで見たような気はしますが、恐らく知らない人間だと思います」

 その時点で、アルフードの頭には嫌な予感が過っていた。繋がりなんてないけれど、強いて言えば騎士の勘というやつだろう。
 そして、その考えが当たっているという事実を知るのに、大した時間はいらなかった。

「隊長! 報告が!」

「次から次へと今度はなんだ!」

 苛立ちながら走って来た団員に向けて怒鳴り付ける。
 部下は僅かに体を震わせ、肩をすぼめながら小さく呟いた。まるで、親に隠していた事がバレて白状するように。

「宿舎に閉じ込めていた男が脱走しました」

 その言葉を聞き、少しの沈黙の後で天をあおぎながら息を吐き出した。月を見つめ、頭の中でごちゃごちゃしていたものが一つ一つ繋がっていく感覚を覚える。
 そして、

「あんのクソ勇者が……!」

 呟き、アルフードは全てを理解した。
 この場で起きた事、そして東門から出て行った三人組の一人にその男が間違いなく含まれていると。
 勇者らしからぬ勇者、ルークが脱走したのだと。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

異世界サバイバルセットでダンジョン無双。精霊樹復活に貢献します。

karashima_s
ファンタジー
 地球にダンジョンが出来て10年。 その当時は、世界中が混乱したけれど、今ではすでに日常となっていたりする。  ダンジョンに巣くう魔物は、ダンジョン外にでる事はなく、浅い階層であれば、魔物を倒すと、魔石を手に入れる事が出来、その魔石は再生可能エネルギーとして利用できる事が解ると、各国は、こぞってダンジョン探索を行うようになった。 ダンジョンでは魔石だけでなく、傷や病気を癒す貴重なアイテム等をドロップしたり、また、稀に宝箱と呼ばれる箱から、後発的に付与できる様々な魔法やスキルを覚える事が出来る魔法書やスキルオーブと呼ばれる物等も手に入ったりする。  当時は、危険だとして制限されていたダンジョン探索も、今では門戸も広がり、適正があると判断された者は、ある程度の教習を受けた後、試験に合格すると認定を与えられ、探索者(シーカー)として認められるようになっていた。  運転免許のように、学校や教習所ができ、人気の職業の一つになっていたりするのだ。  新田 蓮(あらた れん)もその一人である。  高校を出て、別にやりたい事もなく、他人との関わりが嫌いだった事で会社勤めもきつそうだと判断、高校在学中からシーカー免許教習所に通い、卒業と同時にシーカーデビューをする。そして、浅い階層で、低級モンスターを狩って、安全第一で日々の糧を細々得ては、その収入で気楽に生きる生活を送っていた。 そんなある日、ダンジョン内でスキルオーブをゲットする。手に入れたオーブは『XXXサバイバルセット』。 ほんの0.00001パーセントの確実でユニークスキルがドロップする事がある。今回、それだったら、数億の価値だ。それを売り払えば、悠々自適に生きて行けるんじゃねぇー?と大喜びした蓮だったが、なんと難儀な連中に見られて絡まれてしまった。 必死で逃げる算段を考えていた時、爆音と共に、大きな揺れが襲ってきて、足元が崩れて。 落ちた。 落ちる!と思ったとたん、思わず、持っていたオーブを強く握ってしまったのだ。 落ちながら、蓮の頭の中に声が響く。 「XXXサバイバルセットが使用されました…。」 そして落ちた所が…。

田舎暮らしと思ったら、異世界暮らしだった。

けむし
ファンタジー
突然の異世界転移とともに魔法が使えるようになった青年の、ほぼ手に汗握らない物語。 日本と異世界を行き来する転移魔法、物を複製する魔法。 あらゆる魔法を使えるようになった主人公は異世界で、そして日本でチート能力を発揮・・・するの? ゆる~くのんびり進む物語です。読者の皆様ものんびりお付き合いください。 感想などお待ちしております。

バイトで冒険者始めたら最強だったっていう話

紅赤
ファンタジー
ここは、地球とはまた別の世界―― 田舎町の実家で働きもせずニートをしていたタロー。 暢気に暮らしていたタローであったが、ある日両親から家を追い出されてしまう。 仕方なく。本当に仕方なく、当てもなく歩を進めて辿り着いたのは冒険者の集う街<タイタン> 「冒険者って何の仕事だ?」とよくわからないまま、彼はバイトで冒険者を始めることに。 最初は田舎者だと他の冒険者にバカにされるが、気にせずテキトーに依頼を受けるタロー。 しかし、その依頼は難度Aの高ランククエストであることが判明。 ギルドマスターのドラムスは急いで救出チームを編成し、タローを助けに向かおうと―― ――する前に、タローは何事もなく帰ってくるのであった。 しかもその姿は、 血まみれ。 右手には討伐したモンスターの首。 左手にはモンスターのドロップアイテム。 そしてスルメをかじりながら、背中にお爺さんを担いでいた。 「いや、情報量多すぎだろぉがあ゛ぁ!!」 ドラムスの叫びが響く中で、タローの意外な才能が発揮された瞬間だった。 タローの冒険者としての摩訶不思議な人生はこうして幕を開けたのである。 ――これは、バイトで冒険者を始めたら最強だった。という話――

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

勇者パーティーを追放された俺は辺境の地で魔王に拾われて後継者として育てられる~魔王から教わった美学でメロメロにしてスローライフを満喫する~

一ノ瀬 彩音
ファンタジー
主人公は、勇者パーティーを追放されて辺境の地へと追放される。 そこで出会った魔族の少女と仲良くなり、彼女と共にスローライフを送ることになる。 しかし、ある日突然現れた魔王によって、俺は後継者として育てられることになる。 そして、俺の元には次々と美少女達が集まってくるのだった……。

魔王様は攻略中! ~ヒロインに抜擢されましたが、戦闘力と恋愛力は別のようです

枢 呂紅
ファンタジー
戦闘力は抜群だけど恋愛方面はポンコツな異世界の魔王様が、乙女ゲーム世界に召喚されてしまった。 生き残る条件は、攻略対象者と一緒に乙女ゲーム世界を救うこと。けれども魔王様の恋愛経験値は残念ながらゼロ! 頭を抱える魔王様を、さらなる非情な現実が襲う。 「この世界の聖女が、どうやって攻略対象者に力を与えると思いますか? 答えは聖女の口付けです!」 まさかのDEAD or KISSな展開に絶体絶命な魔王様。さらには攻略対象者の中に、元の世界の腹心の部下までがまぎれこんできて……? 果たして魔王様は、乙女ゲームのヒロインとして世界を無事に救えるのか。 初心すぎる魔王様が赤面して転げまわったり、人間の手から敬愛する魔王を守るために異世界から駆けつけたはずの元悪魔な美形部下が泥沼にはまって悶え苦しんだり。 最恐魔王の、ジレきゅん主従ラブ! ※小説家になろう様でも連載しています。

スキルが【アイテムボックス】だけってどうなのよ?

山ノ内虎之助
ファンタジー
高校生宮原幸也は転生者である。 2度目の人生を目立たぬよう生きてきた幸也だが、ある日クラスメイト15人と一緒に異世界に転移されてしまう。 異世界で与えられたスキルは【アイテムボックス】のみ。 唯一のスキルを創意工夫しながら異世界を生き抜いていく。

処理中です...