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学園編一年目
17話 学園編一年目ⅩⅣ
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※グリコール視点※
後々知ったけど、ロジーク君が頭痛薬のレシピ等を薬屋に売ろうとしている頃──僕はクラスメイトの皆と奪われたロジーク君(とライラ先輩)の銃に関して話していた。
「銃を奪われてしまったから多分、【鬼砂族】は量産しようとするよね……?何か私達に出来ることはないかな?」
──僕達、皆に話を持ち掛けたのは意外なことにポリメだった。
あれ?……君は確か、【鬼砂族】の手によって結構危ないところだったよね?怖くないのかい?
──いや、怖いからこそか。【鬼砂族】に友達も皆殺されてしまったらもっと怖いだろうし。
「ロジーク君は今一体、何をしているんだ……?」
「グリコール君、どうしたの?」
──はっ!………気がつかないうちに僕はぼやいていたらしい。
「いや、ロジーク君はかなり思い詰めていたようだったから……どうしてるんだろうと思っただけだよ」
「そうだよな~すごい深刻そうな顔してたし……。それに授業の時のあの言葉、“授業を免除”ってどういうことなんだ?」
フェルニルが疑問を呈する。
「何か新しい力とか言ってたよね?……研究とも言ってたと思うけど」
ラジカルがフェルニルの疑問に更なる疑問を追加した。
──授業を免除してもらって研究するにしても、どうやって?費用はどうするのだろうか。
「そもそも研究するにしても、研究費はどうするんだ……?」
──僕も疑問を追加して、皆にあることを提案する。
「僕達も無関係ではないし、ロジーク君の研究費を貯めとかないかい?」
「「確かにそれは良いかも!」」
ポリメとラジカルが同意してくれた。──姉妹だからだろうか、考えることも似ているのかな。
「「「「「どうして?」」」」」
他の皆は研究費を貯めることについて疑問に思っているみたいだ。そうだな、どう説明しようか。
「ああ、それは多分ロジーク君は研究するための費用を用意していないと思うんだ。だから皆でロジーク君の力になろうよ!【鬼砂族】を倒すためにも、世界のためにも」
「なるほど……。要は皆で働くってことだな!」
───フェルニルが。
「そういうことね」
───フィフィが。
「なるほどな……。皆で、か……!」
───アルゴンが。
「「「「「やろう!皆でロジーク君の研究を手伝おう!」」」」」
「取り敢えず、どこで働くんだ?」
何気ないブロンズの言葉で僕の考えは崩壊した。
「「「「「あっ……」」」」」
皆がジト目で呆れたように、僕を見る。
「……確かに」
──このとき僕はロジーク君が既に薬のレシピで稼いでいるなんて露ほども思っていなかった。
後々知ったけど、ロジーク君が頭痛薬のレシピ等を薬屋に売ろうとしている頃──僕はクラスメイトの皆と奪われたロジーク君(とライラ先輩)の銃に関して話していた。
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あれ?……君は確か、【鬼砂族】の手によって結構危ないところだったよね?怖くないのかい?
──いや、怖いからこそか。【鬼砂族】に友達も皆殺されてしまったらもっと怖いだろうし。
「ロジーク君は今一体、何をしているんだ……?」
「グリコール君、どうしたの?」
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「いや、ロジーク君はかなり思い詰めていたようだったから……どうしてるんだろうと思っただけだよ」
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フェルニルが疑問を呈する。
「何か新しい力とか言ってたよね?……研究とも言ってたと思うけど」
ラジカルがフェルニルの疑問に更なる疑問を追加した。
──授業を免除してもらって研究するにしても、どうやって?費用はどうするのだろうか。
「そもそも研究するにしても、研究費はどうするんだ……?」
──僕も疑問を追加して、皆にあることを提案する。
「僕達も無関係ではないし、ロジーク君の研究費を貯めとかないかい?」
「「確かにそれは良いかも!」」
ポリメとラジカルが同意してくれた。──姉妹だからだろうか、考えることも似ているのかな。
「「「「「どうして?」」」」」
他の皆は研究費を貯めることについて疑問に思っているみたいだ。そうだな、どう説明しようか。
「ああ、それは多分ロジーク君は研究するための費用を用意していないと思うんだ。だから皆でロジーク君の力になろうよ!【鬼砂族】を倒すためにも、世界のためにも」
「なるほど……。要は皆で働くってことだな!」
───フェルニルが。
「そういうことね」
───フィフィが。
「なるほどな……。皆で、か……!」
───アルゴンが。
「「「「「やろう!皆でロジーク君の研究を手伝おう!」」」」」
「取り敢えず、どこで働くんだ?」
何気ないブロンズの言葉で僕の考えは崩壊した。
「「「「「あっ……」」」」」
皆がジト目で呆れたように、僕を見る。
「……確かに」
──このとき僕はロジーク君が既に薬のレシピで稼いでいるなんて露ほども思っていなかった。
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