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準備

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朝からいつもの日課をこなし、ラティラはその後お風呂でメイド数名に隅々まで磨かれていました。 その横でルラックは楽しそうに水遊び。
     
 その後はそのまま寝かされて、身体中に色々液体をつけられ揉み込まれ、気持ちは粉々に砕け散りそうなラティラ。
     
 いつもは優しいメイドも、今日は何故か変な気迫があり、鬼気迫る勢いに逆らえないラティラです。ルラックは気持ちよさそうに、メイドの1人に綺麗に毛並みを櫛で、整えてもらっています。

 一通り終え。ぐったりとベッドで休んでいたら、アルベルトが来て手紙を一通そっと置いて行きました。ラティラは起き上がり、ルラックに手紙を持ってきて貰い、みてみると。 


「皇后様からだわ。何かしら?」


ラティラは手紙を開けてみました。中にはとても良い香りのする品の良い、薔薇の花弁の押し花の手紙が、3枚入っています。
 

「やはりご趣味の良い皇后様ね。何の手紙? 内容を確認するのが怖いけど、読まないといけないわよね。う~怖い」


ラティラは恐々中身を読み進めて行きました。読み終わり手紙を元どおりに入れて、ベッドの横にある机の引き出しの奥に入れました。 


(おじょー何の手紙だったの?)

「皇后様からのお手紙だったんだけど。今朝早く王宮を出て、遠くの離宮に1人出発したって事と、側妃の1人第三王子ミシェル殿下のお母様ミネルヴァ様に、気をつけなさいとのご忠告だったの。  
 
 ミネルヴァ様は金融関係を司る役職の、筆頭大臣の娘なのよ。その妹がラインハルト様に好意的みたいで、何かしら仕掛けてくるかもしれないからと、ご忠告してくださったのよ。
     
 ラインハルト様も長男ではないのだけど、公爵家の四男で地位もあるから、女性達は今回の舞踏会にやる気満々なのよね。嫌だけど今日乗り切れば明日からは、ナチュラルの準備に入って、開店して落ち着いたら私は辺境に帰ってゆっくりするのよ」


ラティラはベッドに又寝転び、ゴロゴロ転がり横を同じ様にルラックもゴロゴロと転がりながら。


(おじょー騎士団長はどうするの? 帰ったら遠いのでしょ? 逢えないよ。いいの?)

「えっそれは……昨夜お兄様にもお部屋に呼び出されて、今の王宮の状態と人間関係をたっぷり聞かされて、
その同じ質問されたのよ。

 そんな事言われても、王都は最近はそこまで嫌いではないけど、やっぱり辺境好きだし……ラインハルト様からも別に何も言われてないから、どうにもできないでしょう」

(おじょーはどう思ってるの? 今日の舞踏会で、女の人いーっぱい寄ってくるかもよ? ルラック付いて行って騎士団長監視してようか?)

「ルラック最近変な言葉ばかり覚えてるよね……誰に教えて貰ってるのよ?」

(メイドさん達や傭兵さん達の噂を、影から聞いてるんだよ。面白いんだ! ルラック色々知ってるよ王宮の噂。おじょー知りたい?)

「要らないし。ルラック噂とか聞いて回るの辞めなさい。そんなだとそろそろ支度するけど、王宮連れて行かないよ」

(ごめんなさい。おじょーの服で静かにしてる。だから連れて行って! ルラック舞踏会行ってみたい)

「はぁー そろそろ本当に準備しないといけないよね。あー 嫌だなぁ行きたくない….」


ラティラは。ゴロゴロ転がるのを辞めて、ベッドから降りてストレッチをはじめました。


(何してるの? おじょー)

「暇だから身体動かしてるの、もうすぐメイドさん達来てドレスや色々始まるから暇つぶしよ」

「失礼します。ラティラお嬢様そろそろお着替えの時間ですが……何をなさっておいでなのですか?」


メイドさん達数名が軽くノックの後入ってきましたが、皆さんの顔がだんだん恐ろしく変化していきます。


「お嬢様、もう一度お風呂に入って頂きその後香油等で仕上げさせて頂きます。お時間無いので急ぎますよ」


「はい。ごめんなさい」
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