優秀リケジョは化学教師に溺愛される

りり

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一年生

7章 マラソン大会

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文化祭が終わって、約1週間が経った。あの後桜先輩は出禁になったという。私はというと……。
「あー……。疲れたー」
数学の勉強中。いや、こないだのテストが悪かったとかじゃないし……別に瀬田先生にまで心配された訳じゃないし。
「若葉ー」
「せ、先生」
化学室を使わせてもらってるから必然的に瀬田先生と会う。そのたんびにこないだのことを思い出して、目を逸らしてしまう。
「そろそろ帰るから片付けて」
「はーい」
結局今日も進まなかったな、数学。
「自転車取りに行ってくる。さっき行っとって」
「分かりました」
私は外へ踏み出す。
「寒っ」
まだ11月なのにこの冷え込み。冬眠でもしたい。一人で下駄箱まで歩く。途中何人かの運動部とすれ違うが、みんな少し厚着をしてた。
「お、若葉」
いつもの待ち合わせ場所にはすでに先生が。
「お待たせしてすみません」
「ええよ。それよりそんな薄着で寒くないの?」
私のカーディガン姿を見ながら先生は尋ねる。
「まぁ……」
そこそこ寒いくらいかな。
「これ、着とき」
先生は自分の上着を差し出す。
「え!?でも先生が寒くなっちゃう…」
「ええの!若葉の方が大事やから」
そう言われちゃ受け取るしかない。ありがたく受け取り、着る。
「先生の匂いする…」
先生に抱きしめられているみたいで、少し頬を赤らめてしまう。
「臭かったらいいや」
「ううん。落ち着く」
こんなにドキドキして、落ち着くもんなのか。
「あとさ、若葉」
「なぁに?」
「今度マラソンあるやん」
「あるけど…」
今から憂鬱。
「終わったら、デートしない?」
「え!?で、デート!?」
思わず大きな声を出してしまう。
「ほら走る公園、イルミネーションが有名やし」
「え、そうなんですか?」
全然知らなかった。
「どんだけマラソンのことしか考えてへんの」
呆れられたし。
「だっていつも最下位なんだもん」
実際持久走は最下位だ。
「当日は僕も後ろで走るから、頑張ろ?な?」
「はーい…」
その後デートって思えば、まぁ…。とか話してたらあっという間に別れ道。
「じゃ、また明日」
「うん。おやすみ」
私は家に向かって歩き出す。と同時に抑えていたドキドキが襲って来た。マジでキスしてから意識しすぎて感情が大変だよ…。

「おーい!若葉」
「あ、ユズ」
私とユズは待ち合わせをしてマラソン会場に向かった。先生は打ち合わせあるから無理だってさ。
「マジマラソンやだー」
「それな」
3キロとか走れんて。
「あ、でも先輩曰く歩く人多いらしい」
「そうなの?」
「うん。だから多分大丈夫だよ」
「はぁ……若葉はその後デートだもんね」
「え!?な、なんで知ってるの!?」
唐突のユズの言葉に驚かされる。
「だってニヤニヤしてるし」
「うぐっ」
確かに、すこーしばかりニヤついてるかな…とは思ったけどぉ!
「お互いがんばろーね」
「うん!」
「お、若葉と春木」
「あ、先生」
たまたま入園口に先生いたわ。
「あと30分したらスタートやから、早く着替えとき」
「はーい」
「………」
と元気よく返事するユズと反対に黙り込む私。
「若葉?」
「あっ、はい」
先生の珍しいトレーニングウェア姿を思わず見つめてしまってた、とは言えないなぁ。
「ほら、早く若葉」
「ちょっ!」
私たちは更衣室に向かって、会場を目指した。

「不宮か?」
「会長!」
たくさんの生徒がいる会場に行くとふと、聞き覚えのある声に名前を呼ばれた。
「なんか、今日のポニテ気合い入ってるな。この後デートか?」
「は、はい」
流石先輩。
「瀬田先生とさっき話したんだが…」
え、マジ!?
「瀬田先生の心音もやばかったよ。さりげなく不宮のこと出したら、可愛くてやばいとかそんなこと考えてたぞ」
と呆れながら教えてくれた。
「そ、そうなんですか…」
ユズも引いてるし。いや、私もだけどさ。
「とりあえずデートのためにもマラソン頑張れよ。じゃ」
会長はそう言うとまた人の群れへ戻っていった。
「若葉、頑張んなよ」
「うん、そうする」
そう言ってると
「女子ー!マラソン大会始めるから並んで!!」
召集がかかった。
「それじゃ、お互いベスト尽くそうね」
「うん。健闘を祈る」
そう言い合い、マラソン大会は幕を開けた。流石に人数が多すぎてすぐにユズとは離れてしまった。
「あー、疲れた」
坂を歩く群れの中でそう呟く。流石にビリにはならないだろ。とか思ってゆるーく走ってた。

10分後

「若葉、がんばれ」
隣には瀬田先生がいる。なんでって?ビリだからだよ!舐めてた、運動校。みんなある程度持久力があるらしく、そこそこ走ってたし。もちろん残ったのは持久力のない私だけ。
「も、もう無理ぃ」
歩くような速さで走る私とほぼ競歩の先生。
「あと2キロだから」
「まだそんなにあるの!?」
もう絶望。
「ほら、一緒に走るから」
とか言ってくれてるけど、全然先生の方が体力あるんだよな。
「はぁはぁ……」
思わず立ち止まる。坂辛い。
「お、富士山見えるやん」
「え、ほんと?」
顔を上げると小さいけど富士山が。
「止まらんようにしよ。歩きでええから」
先生はそう言って私のペースに合わせてくれた。
「ねぇ、そう言えば会長に朝あったんだけど」
「み、見崎に?」
「うん。私の話題になったんでしょ?」
「まぁ、そうやんな」
先生、少しそっぽ向いてる。
「心で思ったこと、言ってくれればいいのに」
そのために5時に起きたのに。
「その、かわええとおも…う」
「ホント?」
「恥ずいから何回も言わせんといて」
こんな照れる先生、こないだキスした時ぶりだぞ。
「あー、先走るわ」
「えぇ!?置いてかないで~」
先生はわざと私が追いつきそうな速さで走るから、私も追いかけてしまう。
「あ、若葉おつかれー」
「お、おつ…かれ……」
ほぼ死にかけの顔でゴール。瀬田先生、途中でガチで置いてったし。
「進展あった?」
「なんも」
マジで特に何もなかった。
「あっちはそう思ってないみたいだぞ」
いつのまにか会長いるし。
「え?」
「直視できないって」
「えぇ~!やるじゃん!若葉」
「いや、何もなかったし」
本当に。
「これから男子の部だからしばらく休んどけ」
「はいっ!」
ベンチに座ろうとベンチを探す。
「若葉!」
あ、さっき私のこと置いて行った先生いるんだけど。
「マジ信じらんない」
「なんか心と表の声逆になってない?」
あ、やばいやばい。
「で?なんですかー」
「ほい、これ。お疲れ」
先生はスポドリを渡してくれた。
「あと、ベンチあそこにあるから休んどき」
「え?本当!?ありがとう」
私はスポドリを受け取り、ベンチへダッシュ。
「あー…疲れた」
空を見上げると同時に大きな歓声が上がる。男子がスタートしたのだろうか。
「あれ?不宮さんじゃないですか。マラソンお疲れ様です」
「え、あ…ありがとうございます」
話しかけて来たのは社会の先生。たまに話す。
「ということは瀬田先生も帰ってきたってことか」
「そうですね…」
私より早くゴールしてたけどね。
「まぁ、よく休んでください。これ、順位の紙なので記入しといてね」
「はい」
私は順位表をもらう。堂々たる最下位。
「あとで名前書かないと……」
じゃないと出席扱いにならないしね。私はもらったスポドリを飲みながらゆっくりと閉会式までを過ごした。

「30分より、閉会式を始めます」
そんな放送が流れた時、私は名前を書く机にいた。みんな書き終わってるから空いてる。
「お、若葉やん。名前書いとんの?」
瀬田先生じゃん。丁度クラスの収集終わったのかな。
「はい…でも手が震えて描けないんですよぉ」
筋肉ガクガク。
「書いてあげるから紙貸して」
「ありがとうございます…」
感謝。先生は丁寧に書いてくれた。
「はい」
「ありが……って何これ!?」
そこには"瀬田 若葉"と書いてあった。
「さっき別の先生と話しとったやん。若葉は僕のもんやからあまり媚び売りすぎへんといて」
先生も嫉妬とかするんだ。と考える意外性と、少し嬉しい気持ちがある。
「も、もうすぐ閉会式やから、クラスんとこ戻っとき」
「うん」
少し目を逸らす先生を横目に私はクラスのとこへ向かう。
「あ、若葉紙頂戴」
「はーい」
私は書き直すことのできなかった順位表を渋々と渡し、閉会式が始まるのを待った。
「これより、閉会式を始めます」
ようやく始まった。校長先生の長ったらしいお話と上位者の表情を聞き流し、やっとこさマラソン大会が幕を閉じたのだった。
「若葉、僕は少し残ることあるから着替えてきな」
「あ、うん」
私は更衣室へ行って制服……ではなく私服に着替える。
「うん、可愛い」
ブブッ
電話だ。
「もしもし」
『もしもし、若葉?』
先生だ。
「先生!」
『打ち合わせ終わったから、花畑んとこで待っとるわ。ゆっくり来な』
「わかった!」
『あと夜は冷え込むけぇ。なるべく着込んどき』
「うん…」
優しい。
「じゃ、またあとで」
「またねー」
時間もあることだし、少しだけ髪型整えるか。鏡を向き合うとあっという間に時間が経過した。
「お、おまたせ」
早歩きで待ち合わせ場所に行くと、案の定先生はもういた。
「今日もかわええな」
まず1番に褒めてくれた。
「ありがと」
慣れないから照れる。
「イルミネーション、もうすぐやって。早く行こ」
「うん!」
先生の手を私は握りしめようとする。
「若葉…今日はその腕にしてくれん?」
「どうして………?」
「だって他の生徒たちもおるし、若葉は僕の彼女ってことわからせたい」
珍しく先生は口籠る。
「……今日だけ、だからね」
よくドラマとかで見るように、瀬田先生の腕に密着してみる。距離近っ。
「いこか」
自分から言っておいて私以上に照れるのはどうかと思う。イルミネーションの場所へ向かう途中、たくさんのカップルにあった。中には同級生のカップルまで。
「あいつら付き合っとんの!?」
先生は度々そんなリアクションを起こしてた。それと同時に
「あれが噂の?」
「うわ~、めちゃくちゃラブラブじゃん」
「リア充めっ」
と私たちは注目された。恥ずかしいな。
「ほら、イルミネーション見えてきた」
「わぁ!綺麗!」
光の海が地を多い、たくさんのランタンが宙に浮いてる。
「あ、瀬田さんと不宮さんじゃないですか」
社会の先生!
「いいですねぇ…デート」
そういえば社会の先生は一人だな。
「え?えぇ…」
「不宮さん、瀬田先生借りてもいいですか?」
「い、いいですけど…」
少し離れて何話してるんだろ?まぁ、業務かもしれないし待つか。

「不宮さん、彼氏返すね」
とテスト返却のノリで返された。
「はぁ……」
なんか不服だ。
「別に彼氏取ろうなんて思ってないから、ね?」
そんなに睨んでただろうか。
「じゃ、これで俺は帰りますので」
「は、はい。お疲れ様です」
不思議に思いながらも私はその背中を見送った。
「何話してたの?」
「んー…内緒」
「えぇー」
何それ。
「それよりも奥にハートのオブジェあるから行ってみようや」
「うん!」
手を引かれ、歩き出す。奥に行くにつれて、人も少なくなってく。
「ね、ねぇ…ほんとに合ってるの?」
なんだか不安になってきた。
「合っとると思うんやけど………」
いや、先生もわからんのかいっ。
「あ、もしかしてあれ?」
ピンクの光が見える。
「多分それや」
近づくとそれはハートのオブジェだった。人もいない。
「かわい~!」
「若葉、後ろ見てみ」
「えっ?」
後ろを振り返ると広場のイルミネーションが海のように見えた。
「綺麗」
思わず見惚れる。
「そういえば若葉、これ」
猪田先生は小さな包みを私に差し出す。
「なぁに?これ」
なんだこれ?恐る恐る開けるとそこには
「ネックレス!?」
可愛らしいミニ試験管のネックレスが。
「え、綺麗!もらっていいの?」
「もらってほしいの」
「わぁ、ありがとう…」
試験管の中には小さな白い花が入ってる。
「これって…菫?」
「当たり。さすがやね」
まぁ、リケジョだしね。
「ほら、つけてあげるから後ろ向いて」
「あ、うん」
首筋に先生の手が触れる。少し冷たい手。
「つけれた。どう?」
「ありがとう!先生センス良すぎでしょ」
幸せすぎてやばい。
「たまたま見つけただけやから…」
少し目逸らしてるってことは、ちゃんと私のために探してくれたんだな。愛しい。
「一生大切にする。大好き」
恥ずかしいけれど、私はちゃんと先生の目を見て伝える。心臓の鼓動がうるさい。
「ーっ!それ反則すぎ。若葉」
「ん?どうし…」
たの?と聞こうとしたら瀬田先生に口を塞がれていた。いきなりのキスに動揺してしまうが、その熱い唇を静かに受け止める。一瞬唇が離れた。と思ったら角度を変えて何回もキスをされた。唇を通して、先生の体温が伝わる。息が切れそうなタイミングで唇が離され、先生に見つめられた。
「愛おしすぎる……卒業まで我慢できるかな……」
「へっ!?」
そ、それってどういう……?
「と、とりあえずもう暗くなっとるし帰らん?」
「あ、うん!賛成」
帰りの電車は二人とも無言で、なんだか気恥ずかしかった。そしてたどり着くいつもの分かれ道。
「じゃ、じゃあここで…」
「いや、遅いから家まで送ってくわ」
「わざわざいいのに…」
「僕がしたいからすんの」
先生は少し照れくさそうにそう放つ。
「ありがと……」
ずるい、ほんとに。
「鍵はっと……………………」
あれ?ん?
「せ、先生…」
「どした?」
「鍵、忘れた…………」
顔面蒼白な私。
「え?」
どうしよ。今日、親は出張だし。都合良すぎだろ。
「……若葉さえよかったらやけど、家来る?」
「へあ!?」
驚きすぎて変な声出た。
「嫌?」
「ううん…行く」
彼氏の家!しかもちゃんとした状態で!ドキドキしちゃう。
「それじゃ、行こ。寒くない?」
「大丈夫。ありがと」
私と瀬田先生は来た道を引き返し、先生の自宅へ足を運んだ。
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