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2 ツンデレエンカウント
第4話
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翌日、月曜日。
まだ夏休み中だというのに、課外という名の地獄が僕たちを学校に誘う。いくら午前中だけとはいえ、休みの日に学校で授業を受けるという行為自体が、生徒全員のモチベーションを下げるものだということをあの教師たちはわかっていないのだろうか。そこのところをはっきりさせないと。
「で、あのあと無事に帰れたの?」
僕が教室に入って早々そんな思いに馳せていると、小柄で髪の短い少女――村雨雫(むらさめしずく)が、呆れたような表情で話しかけてきた。
「ああ、村雨のおかげでなんとか帰れたよ。感謝してる」
「財布は?」
「駅に落し物として届けられてた。まったく、いつ落としたんだか……」
「零って、本当バカよね」
嘆くような口調で彼女は相変わらずの憎まれ口を叩く。いつもは言い返す僕だが、今回ばかりは弁論のしようもないので黙るしかない。
昨日、明日葉明日香と別れた後、途方に暮れていた僕の前に現れたのが、この村雨雫である。彼女は僕から事情を聞くと、蔑むような目つきで僕を見つめ、哀れむように千円札を差し出し、逃げるように去っていった。
その後、複雑な心境でこの町まで帰ることができた僕は、ふと見た落し物ボックスの中に見覚えのある財布があることに気づいたというわけだ。驚くべきことに、切符を買ってから電車に乗るまでの間には既に落としていたということになるのだから、嘆きを通り越してもう笑いしか出ない。
村雨は、一言で言うなら僕の唯一の女友達といった関係だ。中学一年のときに出会い、なんだかんだで親しくなって、それから今に至るまでずっと一緒のクラスになるという奇跡が起きている。おかげで有らぬ噂がたっていたりするが、僕と彼女との間にそういうのは一切ない。むしろ、彼女のせいで僕は異性に対する苦手意識が芽生えたとさえいえるくらいだ。
見た目はとても小柄で、一見すると小学生くらいの容貌だし、よくみても、高校生にはとても見えないような幼い顔立ち。それが、短い髪型と非常に相まっていて、可愛さを引き立てているという。明日葉明日香を美人とするならば、村雨雫は美少女という言葉がぴったりだった。僕も初めて彼女を見たときは、思わず目を奪われたさ。
しかし、だ。彼女は、人間は見た目で判断するべきではないということを教えてくれるよい手本となれるくらいのギャップの持ち主だった。
その性格を一言で表すなら、毒舌家といったところだろうか。一つ一つの言葉自体ははそこまで辛辣というわけではないが、その発言は毎回人の急所を抉るような的確さで発せられ、積み重ねられると、どうにも耐え難い何かがこみ上げてくる。さらに、その毒舌がこの幼い顔から生み出されることにより、敗北感にも似た得体の知れない感情が僕を襲うのだ。
そんな彼女ではあるが、他の生徒からの評価は意外と高いという。その理由は単純で、僕以外の人と話すときにはそんな一面を一切見せないからだ。僕にきつい毒舌を浴びせたかと思うと、次の瞬間には笑顔で他のクラスメートと普通に話し出す。これはいったい、どういったことだろうか。彼女に一度尋ねてみたことがあるが、そのときの答えは「黙れ」だった。もはや会話にもなっていない。
しかしながら、彼女は僕のことをそんな風に扱いながらも、よく僕に話しかけてくる。まあ口を開けば悪口なので、どちらかといえばいじってくると言ったほうが正しいのかもしれない。このおかげで、幸か不幸か、僕は彼女と未だに交流があるわけである。
村雨は腕を組み、威風堂々と僕の机の真横に立った。
「大体、今時財布を落とす高校生なんているのね。すでに絶滅したかと思ってたのに」
「探せばそんなの何人もいるだろ、多分」
「てかアンタ、昨日は一日中あの辺でぼんやりとしてたわけ?」
眉をひそめて訊いてくる彼女に、僕は「まあ」と曖昧に返事をした。
明日葉明日香のことは村雨には言っていない。説明が面倒だったし、それになぜだか知らないが、なんとなく言ってはいけないことのように思えたからだ。特に、村雨に対しては。
「ま、そんなこと、別にどうでもいいの」
そんな思いを知ってか知らずか、彼女は一度肩を竦めると、昨日に関する話を打ち切った。自分から始めた話を自分で勝手にシャットアウトするのは、もはや彼女の特技の一つとも言える。
「今日、放課後、時間ある?」
「まあ特にやることは決めてない」
「だったら、あたしに付き合いなさい」
彼女はずいと僕の鼻先に向かって指をさし、そう命令した。疑問系でも提案でもなく、命令形というところが彼女の特徴だ。
僕はぼんやりと昨日の明日葉明日香のことを思い出していた。そういえば、彼女にも同じようなことを言われたな。こんな冷酷な命令口調ではなく、もっと無邪気で、可愛げのある……。
「人の話を聴きなさい」
「いって!」
僕の回想は、横から容赦なく耳を引っ張る村雨の手によって消滅した。彼女の顔には、うっすらと怒ったような表情が浮かんでいる。
「何すんだよ、痛いだろ!」
「あたしが話しているというのに別のことを考えるバカには、これくらいがちょうどいいの」
真っ当な怒りを述べる僕を足払うかのようにそう答えると、彼女は威圧感たっぷりの声でもう一度繰り返した。
「今日の放課後、あたしに付き合うこと。わかった?」
「はいはい、わかりましたよ」
「よろしい」
村雨は頷くと、珍しく僕に向かって不敵な笑みを浮かべて、自分の席に戻っていった。僕にはほとんど無愛想の彼女だが、たまにああいった表情を見せることがある。それにどういった意図が込められているのか、僕には知る由もない。
「お前と雫ちゃんって、本当仲いいよな」
一息ついて僕が一時限目の準備をし始めたとき、前の席である辻矢恭平(つじやきょうへい)が、にやにやしながらこちらを向いてきた。片手に下敷きを持って、だるそうに扇いでいる。
辻矢とは、この学校に入学して以来の仲だ。同じクラスだった彼は、向こうから僕に話しかけてきた。他愛もない話を続けている内に、なんとなく趣味や意見が合致していたこともあり、いつの間にか親友とも呼べる存在になっていた。
同時に、辻矢は村雨とも二年間同じクラスである。といっても、彼らが二人で話しているところはあまり見かけない。僕が辻矢と話しているときに村雨が入ってくるか、またはその逆が多い。まあ、そのときの村雨は、俺には毒舌、辻矢には笑顔と、きちんと使い分けいているのだから大したものだ。そんなこんなで、辻矢は村雨のことを『雫ちゃん』と呼ぶくらいに親しくなった。
「何だよ、藪から棒に」
「なあ、お前らって、ガチで付き合ってないの?」
なにやら面白そうなものでも見るような目つきで訊いてくる辻矢に、僕はうんざりとしたようにため息を吐き、目の前で左右に扇がれる下敷きをひったくって所有権を得た。
「その質問、もう何回目だ? 僕はいつまで否定し続ければいい?」
下敷きを取り戻そうと手を伸ばす辻矢をひょいとかわし、優越感に浸りながら続ける。
「大体、村雨は僕のことを下僕くらいにしか思っていない。そんな噂、彼女にも失礼だよ」
「……お前さ、それ、本気で言ってんの?」
下敷き奪還を諦めた辻矢は、僕の言葉に驚いたように僕の顔を見つめる。
僕が頷くと、彼は両手を肩の横に持っていって、よくわからないジェスチャーを作った。なんとなく、呆れたということを伝えたいようには見える。
こいつはまったく、何が言いたいのだろうか。
眉をひそめる僕から辻矢は顔を逸らし、窓の外を眺めながら何かを小声で呟いた。
「あんだけあからさまだってのに、よく気づかないもんだな。さすがは学校一の鈍感男」
「鈍感がなんだって?」
よく聞き取れなかった僕の問いかけに、辻矢は何でもないよとだけ答え、一瞬の隙を突いて僕から下敷きを取り返した。そうこうしている内に一時限目開始のチャイムが鳴り、会話は終了した。
まだ夏休み中だというのに、課外という名の地獄が僕たちを学校に誘う。いくら午前中だけとはいえ、休みの日に学校で授業を受けるという行為自体が、生徒全員のモチベーションを下げるものだということをあの教師たちはわかっていないのだろうか。そこのところをはっきりさせないと。
「で、あのあと無事に帰れたの?」
僕が教室に入って早々そんな思いに馳せていると、小柄で髪の短い少女――村雨雫(むらさめしずく)が、呆れたような表情で話しかけてきた。
「ああ、村雨のおかげでなんとか帰れたよ。感謝してる」
「財布は?」
「駅に落し物として届けられてた。まったく、いつ落としたんだか……」
「零って、本当バカよね」
嘆くような口調で彼女は相変わらずの憎まれ口を叩く。いつもは言い返す僕だが、今回ばかりは弁論のしようもないので黙るしかない。
昨日、明日葉明日香と別れた後、途方に暮れていた僕の前に現れたのが、この村雨雫である。彼女は僕から事情を聞くと、蔑むような目つきで僕を見つめ、哀れむように千円札を差し出し、逃げるように去っていった。
その後、複雑な心境でこの町まで帰ることができた僕は、ふと見た落し物ボックスの中に見覚えのある財布があることに気づいたというわけだ。驚くべきことに、切符を買ってから電車に乗るまでの間には既に落としていたということになるのだから、嘆きを通り越してもう笑いしか出ない。
村雨は、一言で言うなら僕の唯一の女友達といった関係だ。中学一年のときに出会い、なんだかんだで親しくなって、それから今に至るまでずっと一緒のクラスになるという奇跡が起きている。おかげで有らぬ噂がたっていたりするが、僕と彼女との間にそういうのは一切ない。むしろ、彼女のせいで僕は異性に対する苦手意識が芽生えたとさえいえるくらいだ。
見た目はとても小柄で、一見すると小学生くらいの容貌だし、よくみても、高校生にはとても見えないような幼い顔立ち。それが、短い髪型と非常に相まっていて、可愛さを引き立てているという。明日葉明日香を美人とするならば、村雨雫は美少女という言葉がぴったりだった。僕も初めて彼女を見たときは、思わず目を奪われたさ。
しかし、だ。彼女は、人間は見た目で判断するべきではないということを教えてくれるよい手本となれるくらいのギャップの持ち主だった。
その性格を一言で表すなら、毒舌家といったところだろうか。一つ一つの言葉自体ははそこまで辛辣というわけではないが、その発言は毎回人の急所を抉るような的確さで発せられ、積み重ねられると、どうにも耐え難い何かがこみ上げてくる。さらに、その毒舌がこの幼い顔から生み出されることにより、敗北感にも似た得体の知れない感情が僕を襲うのだ。
そんな彼女ではあるが、他の生徒からの評価は意外と高いという。その理由は単純で、僕以外の人と話すときにはそんな一面を一切見せないからだ。僕にきつい毒舌を浴びせたかと思うと、次の瞬間には笑顔で他のクラスメートと普通に話し出す。これはいったい、どういったことだろうか。彼女に一度尋ねてみたことがあるが、そのときの答えは「黙れ」だった。もはや会話にもなっていない。
しかしながら、彼女は僕のことをそんな風に扱いながらも、よく僕に話しかけてくる。まあ口を開けば悪口なので、どちらかといえばいじってくると言ったほうが正しいのかもしれない。このおかげで、幸か不幸か、僕は彼女と未だに交流があるわけである。
村雨は腕を組み、威風堂々と僕の机の真横に立った。
「大体、今時財布を落とす高校生なんているのね。すでに絶滅したかと思ってたのに」
「探せばそんなの何人もいるだろ、多分」
「てかアンタ、昨日は一日中あの辺でぼんやりとしてたわけ?」
眉をひそめて訊いてくる彼女に、僕は「まあ」と曖昧に返事をした。
明日葉明日香のことは村雨には言っていない。説明が面倒だったし、それになぜだか知らないが、なんとなく言ってはいけないことのように思えたからだ。特に、村雨に対しては。
「ま、そんなこと、別にどうでもいいの」
そんな思いを知ってか知らずか、彼女は一度肩を竦めると、昨日に関する話を打ち切った。自分から始めた話を自分で勝手にシャットアウトするのは、もはや彼女の特技の一つとも言える。
「今日、放課後、時間ある?」
「まあ特にやることは決めてない」
「だったら、あたしに付き合いなさい」
彼女はずいと僕の鼻先に向かって指をさし、そう命令した。疑問系でも提案でもなく、命令形というところが彼女の特徴だ。
僕はぼんやりと昨日の明日葉明日香のことを思い出していた。そういえば、彼女にも同じようなことを言われたな。こんな冷酷な命令口調ではなく、もっと無邪気で、可愛げのある……。
「人の話を聴きなさい」
「いって!」
僕の回想は、横から容赦なく耳を引っ張る村雨の手によって消滅した。彼女の顔には、うっすらと怒ったような表情が浮かんでいる。
「何すんだよ、痛いだろ!」
「あたしが話しているというのに別のことを考えるバカには、これくらいがちょうどいいの」
真っ当な怒りを述べる僕を足払うかのようにそう答えると、彼女は威圧感たっぷりの声でもう一度繰り返した。
「今日の放課後、あたしに付き合うこと。わかった?」
「はいはい、わかりましたよ」
「よろしい」
村雨は頷くと、珍しく僕に向かって不敵な笑みを浮かべて、自分の席に戻っていった。僕にはほとんど無愛想の彼女だが、たまにああいった表情を見せることがある。それにどういった意図が込められているのか、僕には知る由もない。
「お前と雫ちゃんって、本当仲いいよな」
一息ついて僕が一時限目の準備をし始めたとき、前の席である辻矢恭平(つじやきょうへい)が、にやにやしながらこちらを向いてきた。片手に下敷きを持って、だるそうに扇いでいる。
辻矢とは、この学校に入学して以来の仲だ。同じクラスだった彼は、向こうから僕に話しかけてきた。他愛もない話を続けている内に、なんとなく趣味や意見が合致していたこともあり、いつの間にか親友とも呼べる存在になっていた。
同時に、辻矢は村雨とも二年間同じクラスである。といっても、彼らが二人で話しているところはあまり見かけない。僕が辻矢と話しているときに村雨が入ってくるか、またはその逆が多い。まあ、そのときの村雨は、俺には毒舌、辻矢には笑顔と、きちんと使い分けいているのだから大したものだ。そんなこんなで、辻矢は村雨のことを『雫ちゃん』と呼ぶくらいに親しくなった。
「何だよ、藪から棒に」
「なあ、お前らって、ガチで付き合ってないの?」
なにやら面白そうなものでも見るような目つきで訊いてくる辻矢に、僕はうんざりとしたようにため息を吐き、目の前で左右に扇がれる下敷きをひったくって所有権を得た。
「その質問、もう何回目だ? 僕はいつまで否定し続ければいい?」
下敷きを取り戻そうと手を伸ばす辻矢をひょいとかわし、優越感に浸りながら続ける。
「大体、村雨は僕のことを下僕くらいにしか思っていない。そんな噂、彼女にも失礼だよ」
「……お前さ、それ、本気で言ってんの?」
下敷き奪還を諦めた辻矢は、僕の言葉に驚いたように僕の顔を見つめる。
僕が頷くと、彼は両手を肩の横に持っていって、よくわからないジェスチャーを作った。なんとなく、呆れたということを伝えたいようには見える。
こいつはまったく、何が言いたいのだろうか。
眉をひそめる僕から辻矢は顔を逸らし、窓の外を眺めながら何かを小声で呟いた。
「あんだけあからさまだってのに、よく気づかないもんだな。さすがは学校一の鈍感男」
「鈍感がなんだって?」
よく聞き取れなかった僕の問いかけに、辻矢は何でもないよとだけ答え、一瞬の隙を突いて僕から下敷きを取り返した。そうこうしている内に一時限目開始のチャイムが鳴り、会話は終了した。
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