この異世界に、無能はいらない

 彼は、無能な自分と世界を嫌っていた。
 声に導かれて辿り着いた世界は、彼の常識を超えた、圧倒的な異世界だった。
 自分に今出来ることとは何なのか、
 この世界で自分がやるべきこととは何なのか。
 ニーナと名乗る少女と共に、
 無能を脱するための、旅が始まる。

 ――はずだった。
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