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第二章 ボクと彼女と××××!?
2、ボクと彼女と魔王の森2 美麗なエルフの舞い踊り
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トレーラーハウスをアイテムボックスにしまって、パジェロに乗り込む。
ボク達は、取りあえず北西にある国を目指して進んでいたのだが、進路を南西に変更して道なき道を行く。
オフロード車を過信しすぎてはいけない、いくらなんでもこれは無理な場所もある。運転もプロドライバーではないからね。
パジェロを降りて、どうしたものかと荒野の先を見る。
だが、あっけなく彼女の魔法で問題は解決した。魔法で前方の障害物を破壊して平らな道にしたのだが……。
「この道……どこまで続いているんでしょう」
「エルフの森まで……?」
呆然とするショタエルフの問いにボクが答えると、ショタエルフの顔が青くなる。この先の目的地、エルフの王国が無事である事を祈っておこう。
「……少し力を入れすぎたかな? ほら、何回もやるのって面倒臭いよね?」
「明日香、何かあっても、不可抗力ってヤツだ。エルフ達だって許してくれるさ。……そうだよな?」
ボクはショタエルフに同意を求める。分かってるよね?
「……はい」
「よし、エルフの王国第六王子の承認も得たところで出発しようか」
「…………!」
道は続いていた。森を破壊してその先にまで……。ボクは、森の入り口に入りパジェロを止めた。
チラリと見ると、彼女の目が破壊された森のアチコチを泳いでいる。
不意にパジェロに向けて、次々と弓矢が飛んでくる。魔法による攻撃も来た。後部座席で、ショタエルフが小さく悲鳴を上げて頭を抱えて縮まる。
「……これ、拓真?」
「そうだよ。ロックっていう結界魔法をパジェロにかけてある」
ロックの結界は、パジェロの車体に沿って形成される。そのボディを戦車を超える装甲に変えていた。パジェロには傷一つ付かない。
車内から、森の中を移動しながらパジェロを攻撃するエルフ達が見える。
そのエルフ達の姿は舞を見るように華麗だった。
「はぁ~、……特等席だね~」
彼女の目がハートマークをしているように見える。エルフが車の前に来たら、急発進して跳ね飛ばしてやろうか……。
今作られている日本車の多くは、壊れる事で衝撃を吸収して双方の被害を軽減するクラッシャブルボディになっている。
だが、結界魔法で守られたこのパジェロは、一方的に敵を破壊してくれるだろう。
ボクが、あらぬ誘惑を押さえ込んでいるとエルフ達の攻撃が止まった。
やっと自分達のダメージを与えられぬ攻撃に対し、こちらからの反撃がない事に気が付いてくれたようだ。
こちらの進行方向を避けるように、三人のエルフが近づいてくる。自動車の前を不用意に行くのが危ないと気が付いたのは、ボクの心を読んだわけではないだろう。
自動車のヘッドライトは、目のようにも見えるからね。
近づいて来た三人のエルフは、ようやく車の中に人が乗っている事に気が付いた。ショタエルフの存在にも気が付いたようだ。
ボクは後部座席のショタエルフに聞いてみる。
「この中に知り会いは、いるかな?」
「はい、名前を名乗れば思い出してくれる筈です」
まあ、知り合いがいなくても、ショタエルフを交渉のために放り出すのは変わらない。
「じゃあドアを開けるから、話をして来てくれるかな?」
ボクは、昨日のうちに盗聴器を仕込んだ、ショタエルフをパジェロから送り出した。
自動車から出てくるショタエルフに驚いた様子の三人のエルフだったが。やがて、ショタエルフにうやうやしく礼をした。
さてと、どうなることか?
もしもボクと彼女に敵対するようなら、美麗なエルフなんて、森ごと消してしまっても構わないよね……。
◇============================◇
応援よろしくお願いします。
ボク達は、取りあえず北西にある国を目指して進んでいたのだが、進路を南西に変更して道なき道を行く。
オフロード車を過信しすぎてはいけない、いくらなんでもこれは無理な場所もある。運転もプロドライバーではないからね。
パジェロを降りて、どうしたものかと荒野の先を見る。
だが、あっけなく彼女の魔法で問題は解決した。魔法で前方の障害物を破壊して平らな道にしたのだが……。
「この道……どこまで続いているんでしょう」
「エルフの森まで……?」
呆然とするショタエルフの問いにボクが答えると、ショタエルフの顔が青くなる。この先の目的地、エルフの王国が無事である事を祈っておこう。
「……少し力を入れすぎたかな? ほら、何回もやるのって面倒臭いよね?」
「明日香、何かあっても、不可抗力ってヤツだ。エルフ達だって許してくれるさ。……そうだよな?」
ボクはショタエルフに同意を求める。分かってるよね?
「……はい」
「よし、エルフの王国第六王子の承認も得たところで出発しようか」
「…………!」
道は続いていた。森を破壊してその先にまで……。ボクは、森の入り口に入りパジェロを止めた。
チラリと見ると、彼女の目が破壊された森のアチコチを泳いでいる。
不意にパジェロに向けて、次々と弓矢が飛んでくる。魔法による攻撃も来た。後部座席で、ショタエルフが小さく悲鳴を上げて頭を抱えて縮まる。
「……これ、拓真?」
「そうだよ。ロックっていう結界魔法をパジェロにかけてある」
ロックの結界は、パジェロの車体に沿って形成される。そのボディを戦車を超える装甲に変えていた。パジェロには傷一つ付かない。
車内から、森の中を移動しながらパジェロを攻撃するエルフ達が見える。
そのエルフ達の姿は舞を見るように華麗だった。
「はぁ~、……特等席だね~」
彼女の目がハートマークをしているように見える。エルフが車の前に来たら、急発進して跳ね飛ばしてやろうか……。
今作られている日本車の多くは、壊れる事で衝撃を吸収して双方の被害を軽減するクラッシャブルボディになっている。
だが、結界魔法で守られたこのパジェロは、一方的に敵を破壊してくれるだろう。
ボクが、あらぬ誘惑を押さえ込んでいるとエルフ達の攻撃が止まった。
やっと自分達のダメージを与えられぬ攻撃に対し、こちらからの反撃がない事に気が付いてくれたようだ。
こちらの進行方向を避けるように、三人のエルフが近づいてくる。自動車の前を不用意に行くのが危ないと気が付いたのは、ボクの心を読んだわけではないだろう。
自動車のヘッドライトは、目のようにも見えるからね。
近づいて来た三人のエルフは、ようやく車の中に人が乗っている事に気が付いた。ショタエルフの存在にも気が付いたようだ。
ボクは後部座席のショタエルフに聞いてみる。
「この中に知り会いは、いるかな?」
「はい、名前を名乗れば思い出してくれる筈です」
まあ、知り合いがいなくても、ショタエルフを交渉のために放り出すのは変わらない。
「じゃあドアを開けるから、話をして来てくれるかな?」
ボクは、昨日のうちに盗聴器を仕込んだ、ショタエルフをパジェロから送り出した。
自動車から出てくるショタエルフに驚いた様子の三人のエルフだったが。やがて、ショタエルフにうやうやしく礼をした。
さてと、どうなることか?
もしもボクと彼女に敵対するようなら、美麗なエルフなんて、森ごと消してしまっても構わないよね……。
◇============================◇
応援よろしくお願いします。
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