20 / 37
第二章 ボクと彼女と××××!?
2、ボクと彼女と魔王の森2 美麗なエルフの舞い踊り
しおりを挟む
トレーラーハウスをアイテムボックスにしまって、パジェロに乗り込む。
ボク達は、取りあえず北西にある国を目指して進んでいたのだが、進路を南西に変更して道なき道を行く。
オフロード車を過信しすぎてはいけない、いくらなんでもこれは無理な場所もある。運転もプロドライバーではないからね。
パジェロを降りて、どうしたものかと荒野の先を見る。
だが、あっけなく彼女の魔法で問題は解決した。魔法で前方の障害物を破壊して平らな道にしたのだが……。
「この道……どこまで続いているんでしょう」
「エルフの森まで……?」
呆然とするショタエルフの問いにボクが答えると、ショタエルフの顔が青くなる。この先の目的地、エルフの王国が無事である事を祈っておこう。
「……少し力を入れすぎたかな? ほら、何回もやるのって面倒臭いよね?」
「明日香、何かあっても、不可抗力ってヤツだ。エルフ達だって許してくれるさ。……そうだよな?」
ボクはショタエルフに同意を求める。分かってるよね?
「……はい」
「よし、エルフの王国第六王子の承認も得たところで出発しようか」
「…………!」
道は続いていた。森を破壊してその先にまで……。ボクは、森の入り口に入りパジェロを止めた。
チラリと見ると、彼女の目が破壊された森のアチコチを泳いでいる。
不意にパジェロに向けて、次々と弓矢が飛んでくる。魔法による攻撃も来た。後部座席で、ショタエルフが小さく悲鳴を上げて頭を抱えて縮まる。
「……これ、拓真?」
「そうだよ。ロックっていう結界魔法をパジェロにかけてある」
ロックの結界は、パジェロの車体に沿って形成される。そのボディを戦車を超える装甲に変えていた。パジェロには傷一つ付かない。
車内から、森の中を移動しながらパジェロを攻撃するエルフ達が見える。
そのエルフ達の姿は舞を見るように華麗だった。
「はぁ~、……特等席だね~」
彼女の目がハートマークをしているように見える。エルフが車の前に来たら、急発進して跳ね飛ばしてやろうか……。
今作られている日本車の多くは、壊れる事で衝撃を吸収して双方の被害を軽減するクラッシャブルボディになっている。
だが、結界魔法で守られたこのパジェロは、一方的に敵を破壊してくれるだろう。
ボクが、あらぬ誘惑を押さえ込んでいるとエルフ達の攻撃が止まった。
やっと自分達のダメージを与えられぬ攻撃に対し、こちらからの反撃がない事に気が付いてくれたようだ。
こちらの進行方向を避けるように、三人のエルフが近づいてくる。自動車の前を不用意に行くのが危ないと気が付いたのは、ボクの心を読んだわけではないだろう。
自動車のヘッドライトは、目のようにも見えるからね。
近づいて来た三人のエルフは、ようやく車の中に人が乗っている事に気が付いた。ショタエルフの存在にも気が付いたようだ。
ボクは後部座席のショタエルフに聞いてみる。
「この中に知り会いは、いるかな?」
「はい、名前を名乗れば思い出してくれる筈です」
まあ、知り合いがいなくても、ショタエルフを交渉のために放り出すのは変わらない。
「じゃあドアを開けるから、話をして来てくれるかな?」
ボクは、昨日のうちに盗聴器を仕込んだ、ショタエルフをパジェロから送り出した。
自動車から出てくるショタエルフに驚いた様子の三人のエルフだったが。やがて、ショタエルフにうやうやしく礼をした。
さてと、どうなることか?
もしもボクと彼女に敵対するようなら、美麗なエルフなんて、森ごと消してしまっても構わないよね……。
◇============================◇
応援よろしくお願いします。
ボク達は、取りあえず北西にある国を目指して進んでいたのだが、進路を南西に変更して道なき道を行く。
オフロード車を過信しすぎてはいけない、いくらなんでもこれは無理な場所もある。運転もプロドライバーではないからね。
パジェロを降りて、どうしたものかと荒野の先を見る。
だが、あっけなく彼女の魔法で問題は解決した。魔法で前方の障害物を破壊して平らな道にしたのだが……。
「この道……どこまで続いているんでしょう」
「エルフの森まで……?」
呆然とするショタエルフの問いにボクが答えると、ショタエルフの顔が青くなる。この先の目的地、エルフの王国が無事である事を祈っておこう。
「……少し力を入れすぎたかな? ほら、何回もやるのって面倒臭いよね?」
「明日香、何かあっても、不可抗力ってヤツだ。エルフ達だって許してくれるさ。……そうだよな?」
ボクはショタエルフに同意を求める。分かってるよね?
「……はい」
「よし、エルフの王国第六王子の承認も得たところで出発しようか」
「…………!」
道は続いていた。森を破壊してその先にまで……。ボクは、森の入り口に入りパジェロを止めた。
チラリと見ると、彼女の目が破壊された森のアチコチを泳いでいる。
不意にパジェロに向けて、次々と弓矢が飛んでくる。魔法による攻撃も来た。後部座席で、ショタエルフが小さく悲鳴を上げて頭を抱えて縮まる。
「……これ、拓真?」
「そうだよ。ロックっていう結界魔法をパジェロにかけてある」
ロックの結界は、パジェロの車体に沿って形成される。そのボディを戦車を超える装甲に変えていた。パジェロには傷一つ付かない。
車内から、森の中を移動しながらパジェロを攻撃するエルフ達が見える。
そのエルフ達の姿は舞を見るように華麗だった。
「はぁ~、……特等席だね~」
彼女の目がハートマークをしているように見える。エルフが車の前に来たら、急発進して跳ね飛ばしてやろうか……。
今作られている日本車の多くは、壊れる事で衝撃を吸収して双方の被害を軽減するクラッシャブルボディになっている。
だが、結界魔法で守られたこのパジェロは、一方的に敵を破壊してくれるだろう。
ボクが、あらぬ誘惑を押さえ込んでいるとエルフ達の攻撃が止まった。
やっと自分達のダメージを与えられぬ攻撃に対し、こちらからの反撃がない事に気が付いてくれたようだ。
こちらの進行方向を避けるように、三人のエルフが近づいてくる。自動車の前を不用意に行くのが危ないと気が付いたのは、ボクの心を読んだわけではないだろう。
自動車のヘッドライトは、目のようにも見えるからね。
近づいて来た三人のエルフは、ようやく車の中に人が乗っている事に気が付いた。ショタエルフの存在にも気が付いたようだ。
ボクは後部座席のショタエルフに聞いてみる。
「この中に知り会いは、いるかな?」
「はい、名前を名乗れば思い出してくれる筈です」
まあ、知り合いがいなくても、ショタエルフを交渉のために放り出すのは変わらない。
「じゃあドアを開けるから、話をして来てくれるかな?」
ボクは、昨日のうちに盗聴器を仕込んだ、ショタエルフをパジェロから送り出した。
自動車から出てくるショタエルフに驚いた様子の三人のエルフだったが。やがて、ショタエルフにうやうやしく礼をした。
さてと、どうなることか?
もしもボクと彼女に敵対するようなら、美麗なエルフなんて、森ごと消してしまっても構わないよね……。
◇============================◇
応援よろしくお願いします。
0
お気に入りに追加
183
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
二度目の勇者の美醜逆転世界ハーレムルート
猫丸
恋愛
全人類の悲願である魔王討伐を果たした地球の勇者。
彼を待っていたのは富でも名誉でもなく、ただ使い捨てられたという現実と別の次元への強制転移だった。
地球でもなく、勇者として召喚された世界でもない世界。
そこは美醜の価値観が逆転した歪な世界だった。
そうして少年と少女は出会い―――物語は始まる。
他のサイトでも投稿しているものに手を加えたものになります。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
女性の少ない異世界に生まれ変わったら
Azuki
恋愛
高校に登校している途中、道路に飛び出した子供を助ける形でトラックに轢かれてそのまま意識を失った私。
目を覚ますと、私はベッドに寝ていて、目の前にも周りにもイケメン、イケメン、イケメンだらけーーー!?
なんと私は幼女に生まれ変わっており、しかもお嬢様だった!!
ーーやった〜!勝ち組人生来た〜〜〜!!!
そう、心の中で思いっきり歓喜していた私だけど、この世界はとんでもない世界で・・・!?
これは、女性が圧倒的に少ない異世界に転生した私が、家族や周りから溺愛されながら様々な問題を解決して、更に溺愛されていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる