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第二章 ボクと彼女と××××!?
1、ボクと彼女と魔王の森1 助けたエルフに連れられて
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合法ショタエルフが土下座している。
「だますつもりは、ありませんでした~」
エルフだと正体バレた後、車を出て数分後の事である。どうやら、正体がバレた緊張感に耐え切れなくなったらしい……。
先ほどの彼女の怒気にも当てられて、勝手に恐怖で暴走し出したのだ。
彼女としては、ショタエルフが18歳の合法ショタエルフだった。それだけの話だろう。
ボクとしてもエルフと言うだけで犯罪者扱いするつもりは無い。現在、敵対もしていなければボク達に対して犯罪行為も行っていない。
……ただ、見かけを欺いて、それを黙っていただけだ。
「虐められるのが嫌で変装してたんじゃなくて、だますために変装してたんだ?」
「そ、そんなことは、ありません。勇者様達をだますつもりなど、ありませんでした」
地面におでこを付けたまま、声を震わせて話すショタエルフ。
見かけだけとは言え7,8歳の少年にこんな風に謝られていたら、いかにも居心地が悪い。
分かってやってるんじゃないかとも邪推してしまうよ。彼女は、もう完全に情にほだされている。ある意味ボクにとって敵対的だ……。
「とにかく、立って立って。そんな風にしてたら、ちゃんと話も出来ないよ」
彼女からの言葉を貰いショタエルフが遠慮がちに起き上がる。幻影の魔法だろうか? 人間の子供の変装も解けている。
耳がエルフのモノになり、髪も少しほわほわな柔らかい感じになる。肌もますます白く、透けるような……ぐふっ、コイツは危ない。
変装を解いた少年は、ますます危険な存在になっていた。
断固として、彼女の側においておくわけには行かない。
話を聞いていると、どうやら少年は魔王の森から王国に送られたスパイだったらしい。つまり魔王の森って、エルフの森だったんだね。
で、勇者の噂で警戒して送り出した。、と……。
少し前まで、王国所属だった勇者……つまり僕らをスパイしに来たんじゃあないか?
まあ、今となっては、どうでも良いことだが。
「じゃあ、もう森に帰っても良いですよ」
間もなく夜になるであろう薄暗い荒野でボクは、ショタエルフに優しく許しを与える。
「拓真、もう暗くなるよ? 一緒に野営してあげた方がよくない?」
ちっ、ショタエルフめ。速攻で荒野に逃げ出せば良いものを……。
「ああ、そうだったね。……気付かなかったよ」
諦めてボクは、今夜の宿となるトレーラーハウスを取り出す。三部屋あり外観もおしゃれな、もはや小さめの家と言えるタイプの物である。……隣で彼女が呆れてる。
「拓真、私よりずっとチートだと思うよ」
食事を終えると、ボクの部屋にショタエルフ、彼女の部屋にボクと彼女に分かれる。
部屋にロックの魔法で結界を張ると、これで音が漏れないことを彼女に伝えて、久しぶりに二人でイチャイチャする……。
翌日は、大らかな気持ちで朝を迎えられた。
朝食を終えると、またもやショタエルフが土下座を始めた。さてはコイツ、味を占めやがったのか。そうそう甘い顔は見せられないよ?
「民を苦しめるモンスターを勇者様が退治していると聞いております。
お願いでございます。どうか一緒にエルフの森においでください。エルフの民を苦しめるモンスターの退治をお願いいたします」
どうやって断ろうかと思案すること数秒……。ショタエルフの言葉が終わると、同時に。
「よし、私たちが退治してやるよ。大丈夫だよね、拓真?」
彼女が答えていた。
「……ああ、良いんじゃないかな」
ボクと彼女は、彼女が助けたショタエルフの案内で魔王の森に向かう事になる。
彼女の瞳がまだ見ぬ美麗なエルフ達への期待に輝いている……ようにボクには見えた。
◇============================◇
応援よろしくお願いします。
感想でスパイ? と聞かれて、違うと言ってましたが、……頂きました。
その方が、エルフ村の迷子より、身分を上に出来て付きまとわせる事ができそうなので。
「だますつもりは、ありませんでした~」
エルフだと正体バレた後、車を出て数分後の事である。どうやら、正体がバレた緊張感に耐え切れなくなったらしい……。
先ほどの彼女の怒気にも当てられて、勝手に恐怖で暴走し出したのだ。
彼女としては、ショタエルフが18歳の合法ショタエルフだった。それだけの話だろう。
ボクとしてもエルフと言うだけで犯罪者扱いするつもりは無い。現在、敵対もしていなければボク達に対して犯罪行為も行っていない。
……ただ、見かけを欺いて、それを黙っていただけだ。
「虐められるのが嫌で変装してたんじゃなくて、だますために変装してたんだ?」
「そ、そんなことは、ありません。勇者様達をだますつもりなど、ありませんでした」
地面におでこを付けたまま、声を震わせて話すショタエルフ。
見かけだけとは言え7,8歳の少年にこんな風に謝られていたら、いかにも居心地が悪い。
分かってやってるんじゃないかとも邪推してしまうよ。彼女は、もう完全に情にほだされている。ある意味ボクにとって敵対的だ……。
「とにかく、立って立って。そんな風にしてたら、ちゃんと話も出来ないよ」
彼女からの言葉を貰いショタエルフが遠慮がちに起き上がる。幻影の魔法だろうか? 人間の子供の変装も解けている。
耳がエルフのモノになり、髪も少しほわほわな柔らかい感じになる。肌もますます白く、透けるような……ぐふっ、コイツは危ない。
変装を解いた少年は、ますます危険な存在になっていた。
断固として、彼女の側においておくわけには行かない。
話を聞いていると、どうやら少年は魔王の森から王国に送られたスパイだったらしい。つまり魔王の森って、エルフの森だったんだね。
で、勇者の噂で警戒して送り出した。、と……。
少し前まで、王国所属だった勇者……つまり僕らをスパイしに来たんじゃあないか?
まあ、今となっては、どうでも良いことだが。
「じゃあ、もう森に帰っても良いですよ」
間もなく夜になるであろう薄暗い荒野でボクは、ショタエルフに優しく許しを与える。
「拓真、もう暗くなるよ? 一緒に野営してあげた方がよくない?」
ちっ、ショタエルフめ。速攻で荒野に逃げ出せば良いものを……。
「ああ、そうだったね。……気付かなかったよ」
諦めてボクは、今夜の宿となるトレーラーハウスを取り出す。三部屋あり外観もおしゃれな、もはや小さめの家と言えるタイプの物である。……隣で彼女が呆れてる。
「拓真、私よりずっとチートだと思うよ」
食事を終えると、ボクの部屋にショタエルフ、彼女の部屋にボクと彼女に分かれる。
部屋にロックの魔法で結界を張ると、これで音が漏れないことを彼女に伝えて、久しぶりに二人でイチャイチャする……。
翌日は、大らかな気持ちで朝を迎えられた。
朝食を終えると、またもやショタエルフが土下座を始めた。さてはコイツ、味を占めやがったのか。そうそう甘い顔は見せられないよ?
「民を苦しめるモンスターを勇者様が退治していると聞いております。
お願いでございます。どうか一緒にエルフの森においでください。エルフの民を苦しめるモンスターの退治をお願いいたします」
どうやって断ろうかと思案すること数秒……。ショタエルフの言葉が終わると、同時に。
「よし、私たちが退治してやるよ。大丈夫だよね、拓真?」
彼女が答えていた。
「……ああ、良いんじゃないかな」
ボクと彼女は、彼女が助けたショタエルフの案内で魔王の森に向かう事になる。
彼女の瞳がまだ見ぬ美麗なエルフ達への期待に輝いている……ようにボクには見えた。
◇============================◇
応援よろしくお願いします。
感想でスパイ? と聞かれて、違うと言ってましたが、……頂きました。
その方が、エルフ村の迷子より、身分を上に出来て付きまとわせる事ができそうなので。
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