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もっと想定外でした
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それからは本当に一瞬の旅だった。
目の前が真っ暗になって、次の瞬間パッと白い光に包まれる。
「ニャ~」
大きな魔獣の姿になっているはずなのに、可愛い猫の声でナハトが鳴いた。
「着いたようだぞ」
ハルトムートの声は、本当に心臓に悪い。
ドキドキしはじめた胸を押さえ、ミナは慌ててナハトの上から降りようとした。
しかし、自分に向かって差し伸べられた二本の腕を見て動きを止める。
「……レヴィア?」
「何をしている。さっさと降りてこい」
言葉は相変わらず俺様だ。命令口調で、不機嫌そう。
(でも、なんで受け止める気満々でいるんや?)
言ってはなんだが、ミナは今までレヴィアから、こんなサポートをされたことは一度もない。
いつでもミナは、一人でナハトに乗って一人で降りていた。
(いったいどういう風の吹き回しなんや?)
しかも、そんなレヴィアを見たハルトムートが、自分の手をミナのお腹に回してくる。
ギュッと抱き締められて、ミナは焦った。
(いやぁぁ~っ! お腹のお肉がバレるやないか!!)
――――齢十歳にして毎日特訓漬けのミナのお腹に、贅肉などあるわけがない。
しかし、残念なことにミナの前世の聖奈には、ポヨポヨの皮下脂肪があった。
お腹を触られてそう思ってしまうのは、もはや悲しい条件反射である。
「は、離して!」
ジタバタと暴れるのだが、ますます強く抱きしめられるばかりだった。
「俺が降ろしてやるから、ジッとしてこのまま待っていろ」
いやいや、ハルトムートの言うことは意味不明である。
「一人で降りられるから!」
「ミナの言うとおりだ。こいつがナハトから降りるのに、お前の手は必要ない。早くその手を離せ!」
ムスッとしてレヴィアが文句を言ってきた。
言葉としては正しいのだが、手は引っ込めずに、ミナに向かって差し出したまま。
俺様妖精騎士が降りてくる彼女を抱きとめるつもりでいるのは一目瞭然だ。
(いったいこの二人は、なにを争っているんや!?)
「一人で降りられるって言っているでしょう!」
いい加減、腹が立ってきたミナは叫んだ。
同時に力づくでハルトムートの手を外し、ナハトのフカフカの毛を掴んで体を一転。
宙でクルリと回りながら、レヴィアがいない反対側へ、トンと降りる。
「このくらいの高さから降りられないで、どうするっていうのよ!」
ムッとして怒鳴ったのだが、ハルトムートからもレヴィアからも、残念なものを見るような目を向けられた。
「……場の空気を読まない奴だな」
「今までこういった経験が皆無なのだろうな。……可哀想に」
余計なお世話である!
プンプンと怒りながら、ミナは二人に背を向けた。
しかし、その途端、目に飛び込んできた風景に怒りを忘れる。
「…………なにこれ? ヒドイ」
目の前には、一面の荒野が広がっていた。
一本の草木もなく、茶色い大地の上を風が吹き荒ぶばかり。
そんな大地のあちこちに黒い塊があった。
異臭を放つその塊が、討伐された魔獣のなれの果てなのは確かめるまでもなく、いくつかの塊の中からは白い骨が飛び出ている。
「現れた魔獣を倒しはしたが、後始末までは手が回らなかったということか」
ハルトムートが、顔をしかめる。
「相変わらず人間は愚かだな。魔獣の遺体から出る瘴気は大地を穢す。このままではこの地は、永遠にどんな生き物も住めない不毛の地となるぞ」
レヴィアは、吐き捨てるようにそう言った。
今でさえこの有り様なのだ。
草木も生えないこの状態が未来永劫続くのかと思えば、ミナの体は震えてしまう。
「…………どうにかならないの?」
気づけばミナは、そうたずねていた。
体の奥から絞り出された声は、切なく掠れ震えている。
「方法ならあるぞ」
力強く答えてくれたのはガストンだった。
「闇の魔獣を溶かすは闇、浄化は光――――」
レヴィアは、歌うように言葉を紡ぐ。
「闇と光?」
「ああ。お前たちにはうってつけだな――――ナハト、ハルトムートを乗せたまま遺骸の近くに移動しろ。そうしたらハルトムートは、ナハトの力も借りて遺骸を闇で溶かすんだ。残った瘴気は私とミナで浄化する。ガストン、お前は周囲の警戒だ。今は腐臭と瘴気で近づけない他の魔獣や獣たちも、浄化が進むに連れて引き寄せられてくる可能性がある。過ぎたる瘴気は奴らにとっても毒だが、わずかであれば力となるからな」
淡々と命令するレヴィアは…………非常に偉そうだった。
ちょっと――――いやかなりムッとする態度なのだが、ここは我慢するしかない。
ハルトムートも同じ考えに至ったのだろう、ものすごく顰めっ面をしながらも、ナハトに乗って移動した。
「闇で溶かすとは、どうするんだ?」
「それぐらい自分で考えろ。全てを闇に塗りつぶし無に帰するのは、闇魔法のお得意技だろう?」
レヴィアの返答に、ハルトムートは、ますます顔を顰める。
――――その気持ちはよくわかった。
そんな言い方をされたら、ミナなら速攻キレる自信がある。
見上げたことに、キレずに我慢したハルトムートは、その場で闇魔法を展開した。
虚無の空間を繰り広げ、その中に魔獣の遺骸を落とし込んでいく。
ナハトの体からも黒い霧が発生し、ハルトムートの闇魔法に力を与えているのがわかった。
最初の一体の体が、ズズッ、ズズッと闇に沈んだところで、突如レヴィアがミナを抱き上げる。
そのまま空を滑るように飛びはじめた。
「キャッ! なにするの!?」
「浄化に決まっている。急ぐから黙って運ばれろ」
なにも抱き上げる必要はないのではと思うが、急ぐのならば仕方ないかと、ミナは口をつぐむ。
ナハトとハルトムートの直ぐ側に、レヴィアは立ち止まった。
そこにはもう何もなく、黒い染みが地面に広がっている。
「浄化するぞ。ハルトムートとナハトは、次の遺骸に移動しろ」
本当に偉そうなレヴィアだった。
さすがにハルトムートが、ムスッとしてレヴィアを睨む。
てっきり命令口調を責めるのだと思ったのだが――――
「ミナから離れろ!」
ハルトムートの口から出たのは、そんな言葉だった。
(へ? いや、たしかに、この態勢は止めてほしいんやけど――――)
それより先に言ってやらねばならないことが、あるのではないだろうか?
「ハハ! うらやましいのか?」
レヴィアも斜め上の返答をした。
ミナは頭を抱える。
「もうっ! いい加減にして!!」
レヴィアの腕から強引に抜け出したミナは、すっくと立って二人を睨みつけた。
「ハルトムートは、次の魔獣に向かって! レヴィアは私の後ろ! 光の魔法を一緒に放つわよ!」
腰に手を当て、命令する。
ついでにハルトムートを呼び捨てにもしてしまったが、まあ仕方ないだろう。
その勢いのままに、両手を天に向けた。
「光よ、降り注げ!」
空に向かって力を放つ!
ミナの手から伸びた光に導かれるように、空よりキラキラとした光が降ってきた。
凍てつく大地に降り注ぐダイヤモンドダストのように、光は荒野に落ちてくる。
大地の黒い染みに吸い込まれ――――やがて、染みを消し去った。
「フム。まあまあだな」
偉そうに評しながら、レヴィアが片手を突き出す。
その手の上に大きな光の球が現れた。
球は、フワリと浮くと、ミナの呼んだダイヤモンドダストの中に吸い込まれる。
途端、降り注いでいた光の柱が数倍に膨れ上がった!
そのまま広い範囲に落ちた光が吸い込まれると同時に、若々しい新緑が大地から芽吹く。
「元々この荒野に生えていた雑草だ。ここまで回復すれば後は勝手に増えていく。繁殖力が強いから人間は嫌うが、白い小さな花を咲かせる姿は、存外に可愛いものだぞ」
そう言いながらレヴィアは、微かに笑みを浮かべた。
銀の長髪が光を浴びてキラキラと輝き、オレンジ色の目が優しく緑を見つめる。
(うわぁ! 腹立つくらいイケメンやわ。あの性格なのが残念すぎる。…………ああ、でも……せやな。雑草ゆうても可愛い花は、ぎょうさんあるもんな。レヴィアの言うんも納得やわ)
豪華絢爛に咲き誇る花々もいいけれど、名もない小さな花だってミナは大好きだ。
この荒れた大地が、そんな花で埋め尽くされる未来を心から願う。
「次のところに行きましょう。浄化を続けるわよ」
前を向いたミナに、レヴィアは楽しそうに笑った。
見れば、ハルトムートとナハトは、もうすでに次の遺骸を闇の中に取り込んでいる。
遅れてなるものかと、ミナは意気込んだ。
「――――でも、私を抱き上げるのは禁止よ。私は一人で歩けるから!」
その前に、レヴィアに一言釘を刺す。
言われた妖精騎士は、美しい眉を下げて、残念そうに肩を落とした。
「私が抱いた方が、早いのに」
「そういう問題じゃないわ!」
まったく何を考えているのかと、ミナは思う。
「さっさと行くわよ!」
「――――仰せのままに我が主」
怒鳴って駆け出すミナの背後で、そんな声がする。
何故か自然と口角が上がるのを自覚しながら、ミナは走った。
目の前が真っ暗になって、次の瞬間パッと白い光に包まれる。
「ニャ~」
大きな魔獣の姿になっているはずなのに、可愛い猫の声でナハトが鳴いた。
「着いたようだぞ」
ハルトムートの声は、本当に心臓に悪い。
ドキドキしはじめた胸を押さえ、ミナは慌ててナハトの上から降りようとした。
しかし、自分に向かって差し伸べられた二本の腕を見て動きを止める。
「……レヴィア?」
「何をしている。さっさと降りてこい」
言葉は相変わらず俺様だ。命令口調で、不機嫌そう。
(でも、なんで受け止める気満々でいるんや?)
言ってはなんだが、ミナは今までレヴィアから、こんなサポートをされたことは一度もない。
いつでもミナは、一人でナハトに乗って一人で降りていた。
(いったいどういう風の吹き回しなんや?)
しかも、そんなレヴィアを見たハルトムートが、自分の手をミナのお腹に回してくる。
ギュッと抱き締められて、ミナは焦った。
(いやぁぁ~っ! お腹のお肉がバレるやないか!!)
――――齢十歳にして毎日特訓漬けのミナのお腹に、贅肉などあるわけがない。
しかし、残念なことにミナの前世の聖奈には、ポヨポヨの皮下脂肪があった。
お腹を触られてそう思ってしまうのは、もはや悲しい条件反射である。
「は、離して!」
ジタバタと暴れるのだが、ますます強く抱きしめられるばかりだった。
「俺が降ろしてやるから、ジッとしてこのまま待っていろ」
いやいや、ハルトムートの言うことは意味不明である。
「一人で降りられるから!」
「ミナの言うとおりだ。こいつがナハトから降りるのに、お前の手は必要ない。早くその手を離せ!」
ムスッとしてレヴィアが文句を言ってきた。
言葉としては正しいのだが、手は引っ込めずに、ミナに向かって差し出したまま。
俺様妖精騎士が降りてくる彼女を抱きとめるつもりでいるのは一目瞭然だ。
(いったいこの二人は、なにを争っているんや!?)
「一人で降りられるって言っているでしょう!」
いい加減、腹が立ってきたミナは叫んだ。
同時に力づくでハルトムートの手を外し、ナハトのフカフカの毛を掴んで体を一転。
宙でクルリと回りながら、レヴィアがいない反対側へ、トンと降りる。
「このくらいの高さから降りられないで、どうするっていうのよ!」
ムッとして怒鳴ったのだが、ハルトムートからもレヴィアからも、残念なものを見るような目を向けられた。
「……場の空気を読まない奴だな」
「今までこういった経験が皆無なのだろうな。……可哀想に」
余計なお世話である!
プンプンと怒りながら、ミナは二人に背を向けた。
しかし、その途端、目に飛び込んできた風景に怒りを忘れる。
「…………なにこれ? ヒドイ」
目の前には、一面の荒野が広がっていた。
一本の草木もなく、茶色い大地の上を風が吹き荒ぶばかり。
そんな大地のあちこちに黒い塊があった。
異臭を放つその塊が、討伐された魔獣のなれの果てなのは確かめるまでもなく、いくつかの塊の中からは白い骨が飛び出ている。
「現れた魔獣を倒しはしたが、後始末までは手が回らなかったということか」
ハルトムートが、顔をしかめる。
「相変わらず人間は愚かだな。魔獣の遺体から出る瘴気は大地を穢す。このままではこの地は、永遠にどんな生き物も住めない不毛の地となるぞ」
レヴィアは、吐き捨てるようにそう言った。
今でさえこの有り様なのだ。
草木も生えないこの状態が未来永劫続くのかと思えば、ミナの体は震えてしまう。
「…………どうにかならないの?」
気づけばミナは、そうたずねていた。
体の奥から絞り出された声は、切なく掠れ震えている。
「方法ならあるぞ」
力強く答えてくれたのはガストンだった。
「闇の魔獣を溶かすは闇、浄化は光――――」
レヴィアは、歌うように言葉を紡ぐ。
「闇と光?」
「ああ。お前たちにはうってつけだな――――ナハト、ハルトムートを乗せたまま遺骸の近くに移動しろ。そうしたらハルトムートは、ナハトの力も借りて遺骸を闇で溶かすんだ。残った瘴気は私とミナで浄化する。ガストン、お前は周囲の警戒だ。今は腐臭と瘴気で近づけない他の魔獣や獣たちも、浄化が進むに連れて引き寄せられてくる可能性がある。過ぎたる瘴気は奴らにとっても毒だが、わずかであれば力となるからな」
淡々と命令するレヴィアは…………非常に偉そうだった。
ちょっと――――いやかなりムッとする態度なのだが、ここは我慢するしかない。
ハルトムートも同じ考えに至ったのだろう、ものすごく顰めっ面をしながらも、ナハトに乗って移動した。
「闇で溶かすとは、どうするんだ?」
「それぐらい自分で考えろ。全てを闇に塗りつぶし無に帰するのは、闇魔法のお得意技だろう?」
レヴィアの返答に、ハルトムートは、ますます顔を顰める。
――――その気持ちはよくわかった。
そんな言い方をされたら、ミナなら速攻キレる自信がある。
見上げたことに、キレずに我慢したハルトムートは、その場で闇魔法を展開した。
虚無の空間を繰り広げ、その中に魔獣の遺骸を落とし込んでいく。
ナハトの体からも黒い霧が発生し、ハルトムートの闇魔法に力を与えているのがわかった。
最初の一体の体が、ズズッ、ズズッと闇に沈んだところで、突如レヴィアがミナを抱き上げる。
そのまま空を滑るように飛びはじめた。
「キャッ! なにするの!?」
「浄化に決まっている。急ぐから黙って運ばれろ」
なにも抱き上げる必要はないのではと思うが、急ぐのならば仕方ないかと、ミナは口をつぐむ。
ナハトとハルトムートの直ぐ側に、レヴィアは立ち止まった。
そこにはもう何もなく、黒い染みが地面に広がっている。
「浄化するぞ。ハルトムートとナハトは、次の遺骸に移動しろ」
本当に偉そうなレヴィアだった。
さすがにハルトムートが、ムスッとしてレヴィアを睨む。
てっきり命令口調を責めるのだと思ったのだが――――
「ミナから離れろ!」
ハルトムートの口から出たのは、そんな言葉だった。
(へ? いや、たしかに、この態勢は止めてほしいんやけど――――)
それより先に言ってやらねばならないことが、あるのではないだろうか?
「ハハ! うらやましいのか?」
レヴィアも斜め上の返答をした。
ミナは頭を抱える。
「もうっ! いい加減にして!!」
レヴィアの腕から強引に抜け出したミナは、すっくと立って二人を睨みつけた。
「ハルトムートは、次の魔獣に向かって! レヴィアは私の後ろ! 光の魔法を一緒に放つわよ!」
腰に手を当て、命令する。
ついでにハルトムートを呼び捨てにもしてしまったが、まあ仕方ないだろう。
その勢いのままに、両手を天に向けた。
「光よ、降り注げ!」
空に向かって力を放つ!
ミナの手から伸びた光に導かれるように、空よりキラキラとした光が降ってきた。
凍てつく大地に降り注ぐダイヤモンドダストのように、光は荒野に落ちてくる。
大地の黒い染みに吸い込まれ――――やがて、染みを消し去った。
「フム。まあまあだな」
偉そうに評しながら、レヴィアが片手を突き出す。
その手の上に大きな光の球が現れた。
球は、フワリと浮くと、ミナの呼んだダイヤモンドダストの中に吸い込まれる。
途端、降り注いでいた光の柱が数倍に膨れ上がった!
そのまま広い範囲に落ちた光が吸い込まれると同時に、若々しい新緑が大地から芽吹く。
「元々この荒野に生えていた雑草だ。ここまで回復すれば後は勝手に増えていく。繁殖力が強いから人間は嫌うが、白い小さな花を咲かせる姿は、存外に可愛いものだぞ」
そう言いながらレヴィアは、微かに笑みを浮かべた。
銀の長髪が光を浴びてキラキラと輝き、オレンジ色の目が優しく緑を見つめる。
(うわぁ! 腹立つくらいイケメンやわ。あの性格なのが残念すぎる。…………ああ、でも……せやな。雑草ゆうても可愛い花は、ぎょうさんあるもんな。レヴィアの言うんも納得やわ)
豪華絢爛に咲き誇る花々もいいけれど、名もない小さな花だってミナは大好きだ。
この荒れた大地が、そんな花で埋め尽くされる未来を心から願う。
「次のところに行きましょう。浄化を続けるわよ」
前を向いたミナに、レヴィアは楽しそうに笑った。
見れば、ハルトムートとナハトは、もうすでに次の遺骸を闇の中に取り込んでいる。
遅れてなるものかと、ミナは意気込んだ。
「――――でも、私を抱き上げるのは禁止よ。私は一人で歩けるから!」
その前に、レヴィアに一言釘を刺す。
言われた妖精騎士は、美しい眉を下げて、残念そうに肩を落とした。
「私が抱いた方が、早いのに」
「そういう問題じゃないわ!」
まったく何を考えているのかと、ミナは思う。
「さっさと行くわよ!」
「――――仰せのままに我が主」
怒鳴って駆け出すミナの背後で、そんな声がする。
何故か自然と口角が上がるのを自覚しながら、ミナは走った。
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