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自己紹介をしました
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今の今まで無視しておいて、こんなところで口を挟むのは、それこそ「おかしい」だろう。
「……そんなことを普通の令嬢は口にしたりしないものだ」
ジト目で睨めば、ハルトムートは「おかしい」という根拠を淡々と教えてくれた。
「やっぱりそうですよね! よかった。ミナが異常なだけで。貴族でもまともな考え方の方もいらっしゃるんですね」
嬉しそうにルーノは笑う。
何気に貴族全般に関して失礼な発言だが、ハルトムートは気にしていないようだ。
「こいつを貴族の基準にするのは間違いだ」
「わかりました。すみません。俺が知っている貴族ってミナしかいなもんですから」
「それは不幸な巡り合わせだったな」
何故か会話が続くハルトムートとルーノ。
内容はミナを貶すものだが、そのことに憤慨するよりも二人の会話が成り立つことにミナはびっくりした。
(だって、王子と孤児やで? ……っていうか、ハルトムートってばこんなにしゃべるキャラやったんか?)
入学式の張りつめた様子とも、エストマン伯爵家で黙り込んでいた時とも違う。笑顔こそないが、今のハルトムートはなんだか楽しそうだ。
おそらく、闇属性とわかるまでのハルトムートは、こんな風だったのではないだろうか?
気に入った友人と軽口をたたく、どこにでもいる少年――――それがハルトムートの本質なのだろう。
「……フム。お前は気に入った」
「えっと? それは光栄です?」
「なんで疑問形だ!?」
「あ、えっと、だって、王子さまと俺じゃ住む世界が違い過ぎて、あんまり関係ないかなって?」
それを聞いたハルトムートは、不機嫌そうに眉をひそめた。
「同じクラスなのだ。関係ないはずがないだろう?」
「それは、そうなんだけど――――」
ルーノは困ったようにミナを見てくる。
王子さまと平民では、いくら同じクラスでも関係ないと言ってほしいのだろう。
しかし、今回ばかりは、ミナはハルトムートの味方だった。
これからの学園生活にルーノを巻き込む気満々だからだ。
(悪いけど、諦めてぇや)
「良かったですね。気に入っていただいて」
だから、ミナはニッコリ笑ってそう告げる。
ルーノは、みるみる顔色を悪くした。
慌てて何かを言おうとしたようだが、そのタイミングで、このクラスの担任テレジアが教室に入ってくる。
教室内を見回したテレジアは、ハルトムートを見てビクッと体を震わせるが、できるだけ平静を装い教壇に立った。
「本日より皆さんの担任になりましたシャルリーヌ・テレジアです。皆さんが有意義な学園生活を送れるよう最善を尽くしたいと思います。わからないことなどありましたら、いつでも声をかけてくださいね」
笑顔を強張らせながらも、なんとかテレジアはそう言った。
その後学園の決まり事などの説明をはじめる。
時折チラチラとハルトムートを見るのは、ご愛敬だろう。
「では、これから同級生として一緒に学園生活を送ることになるクラスの皆さんにそれぞれ自己紹介をしていただきたいと思います。……窓際から席順にお願いできますか?」
話の最後にそう言ったテレジアは、ビクビクしながらハルトムートの方を見てきた。
彼の席が窓際の一番前だからだ。
「断る」
しかし、ハルトムートは、短くそう答えた。
「え?」
テレジアは、一瞬何を言われたのかわからないようにポカンとする。
自己紹介を断る生徒などはじめてだろうから当然だ。
「……あ、でも、その」
「俺を知らない者などいないだろう。だから必要ない」
重ねて言われてテレジアは口を閉じた。
確かにその通りだが、そういう問題ではない。
静かだった教室内のあちこちから、ざわざわと声があがる。
――――なにあれ?
――――偉そうに。
――――いくら王子だからって。
――――闇属性のくせに。
当然反応は芳しいものではない。
ミナも内心(あちゃ~)と頭を抱えたが、この周囲の反応を見ては、ハルトムートの気持ちもわからないでもないと思ってしまった。
(絶対、何を言ってもデスられそうやもんな)
それなら何も話したくないと思うのも仕方ない。
「……あ、え、あの……それでは、その後ろの人から」
ハルトムートに強く出られないテレジアは、結局そう言った。
二番目だと思っていたのに、突然指名されたルーノは、焦ったように席を立つ。
「え? あ、俺は……ルーノっていいます。……へ、平民で、家族は妹が一人。魔法の属性は土と水です。……その、よろしくお願いします」
ルーノの自己紹介を聞いたクラス内は、またざわついた。
――――平民?
――――なんで平民なんかがこのクラスに?
――――土と水だって、何かの間違いじゃないのか?
――――平民が二属性とか、世も末だ。
先ほどのハルトムートの時もそうだったが、なんとも嫌なざわめきだった。
ムッとしたミナは、声の聞こえた方を睨もうとするが、その前にハルトムートが、ダン! と足を鳴らす。
「うるさい」
その一言に、教室内がシーンとなった。
ミナは、ジーンと感動する。
(ハルトムート、めっちゃカッコイイ! ルーノを助けてくれたんやな。いいとこあるやないか!)
思わず熱い視線を向ければ、ハルトムートは嫌そうに顔をしかめた。
(うんうん。照れてるんやな。ツンな美少年、最高や!)
ミナのいささか残念な内心とは関係なく、自己紹介は進む。
自分の番がきて、ミナはスッと立ち上がった。
「ヴィルヘルミナ・エストマンです。父は伯爵。兄が五年生に在籍しています。魔法属性は、光――――」
ミナが「光」と言った途端、静かになっていた教室にどよめきが起きる。
ミナは、ニコリと全員に笑いかけた。
「――――ハルトムートさまとルーノさんには仲良くしていただいています。皆さまとも仲良く過ごさせていただきたいので、よろしくお願いいたしますね?」
(訳:うちのダチに手ぇ出したら、タダやおかんぞ! そのへんしっかり覚えとけよ!)
――――である。
伝わったかどうかはわからないが、うるさかった教室内が静まり返ったので良しとする。
テレジアも、少し顔を引きつらせながら、次の生徒に自己紹介を促した。
視線を感じて横を見れば、ハルトムートとルーノが呆れたようにこちらを見ている。
(なんやその顔? まあ、怒ったり悲しんだりしているより、ずっとましやけど)
それだけで十分だと、ミナは思った。
そうこうしている内に、自己紹介は最後の一人となる。
スッと立ち上がったのは、きれいな赤毛のルージュだった。
「ルージュ・ブラン。平民出身。魔法属性は炎です」
真っ直ぐ前を見たルージュは、必要最小限の自己紹介をして直ぐに腰を下ろす。
(え?)
ミナは驚いてルージュを見つめた。
(それだけ? ってか、ニコリともしないんやけど……おかしいやろ!?)
ゲームのルージュは、天真爛漫。元気がよくて、旅の仲間のムードメーカー的存在だ。
しかし、今のルージュにはそんな雰囲気は欠片もなかった。
(……なんでや? いったいルージュに何があったんや?)
ミナは内心首を傾げる。
(いや、あたしかて、もうここがゲームと全く同じ世界やなんて思おてないんやけど。そもそもヴィルヘルミナ自身の性格がゲームとはめっちゃ違うし、ハルトムートやルーノの境遇もゲームにはなかったようになっとる)
しかし、それはミナ――――いや聖奈が彼らに関わったからだ。
ナハトやレヴィアも然り。
聖奈の存在がなかったなら、彼らはゲーム通りになっていただろう。
少なくともミナはそう思っていた。
しかし、目の前のルージュは、ゲームとあまりに雰囲気が違っている。
今まで聖奈と接触がなかったにも関わらずだ。
ジッと前を見つめたまま、誰とも視線を合わせようとしないルージュから目が離せない。
(いや、面倒ごとはハルトムートだけで、お腹いっぱいなんやけど)
ミナは頭を抱えてしまう。
(それほどあの人間が気になるのなら調べてみるか?)
考え込んでいたミナの頭にレヴィアの声が聞こえてきた。
(え? できるの?)
(私を誰だと思っている。妖精騎士レヴィアだぞ。それぐらい容易いことだ)
レヴィアのナルシストぶりは相変わらずだ。
(どうやって?)
(あの人間は、強い炎の魔法属性を持っている。召喚まではしていないようだが、あれほど強ければ炎の妖精の一人や二人、興味を持って側についているだろう。そいつらに話を聞けばいいだけだ)
いとも簡単にレヴィアは言う。
ミナは、少し迷ったが――――調べてほしいと頼んだ。
(他人の秘密を暴くみたいで気が引けるけど――――)
しかし、この世界がミナの預かり知らぬところで大きく変わっているのならば、調べないわけにはいかない。
ハルトムートの闇堕ちだけを防げばいいというわけにはいかなくなってしまうかもしれないからだ。
(ことは、世界の一大事や! 堪忍な)
心の中で、ルージュに謝るミナだった。
「……そんなことを普通の令嬢は口にしたりしないものだ」
ジト目で睨めば、ハルトムートは「おかしい」という根拠を淡々と教えてくれた。
「やっぱりそうですよね! よかった。ミナが異常なだけで。貴族でもまともな考え方の方もいらっしゃるんですね」
嬉しそうにルーノは笑う。
何気に貴族全般に関して失礼な発言だが、ハルトムートは気にしていないようだ。
「こいつを貴族の基準にするのは間違いだ」
「わかりました。すみません。俺が知っている貴族ってミナしかいなもんですから」
「それは不幸な巡り合わせだったな」
何故か会話が続くハルトムートとルーノ。
内容はミナを貶すものだが、そのことに憤慨するよりも二人の会話が成り立つことにミナはびっくりした。
(だって、王子と孤児やで? ……っていうか、ハルトムートってばこんなにしゃべるキャラやったんか?)
入学式の張りつめた様子とも、エストマン伯爵家で黙り込んでいた時とも違う。笑顔こそないが、今のハルトムートはなんだか楽しそうだ。
おそらく、闇属性とわかるまでのハルトムートは、こんな風だったのではないだろうか?
気に入った友人と軽口をたたく、どこにでもいる少年――――それがハルトムートの本質なのだろう。
「……フム。お前は気に入った」
「えっと? それは光栄です?」
「なんで疑問形だ!?」
「あ、えっと、だって、王子さまと俺じゃ住む世界が違い過ぎて、あんまり関係ないかなって?」
それを聞いたハルトムートは、不機嫌そうに眉をひそめた。
「同じクラスなのだ。関係ないはずがないだろう?」
「それは、そうなんだけど――――」
ルーノは困ったようにミナを見てくる。
王子さまと平民では、いくら同じクラスでも関係ないと言ってほしいのだろう。
しかし、今回ばかりは、ミナはハルトムートの味方だった。
これからの学園生活にルーノを巻き込む気満々だからだ。
(悪いけど、諦めてぇや)
「良かったですね。気に入っていただいて」
だから、ミナはニッコリ笑ってそう告げる。
ルーノは、みるみる顔色を悪くした。
慌てて何かを言おうとしたようだが、そのタイミングで、このクラスの担任テレジアが教室に入ってくる。
教室内を見回したテレジアは、ハルトムートを見てビクッと体を震わせるが、できるだけ平静を装い教壇に立った。
「本日より皆さんの担任になりましたシャルリーヌ・テレジアです。皆さんが有意義な学園生活を送れるよう最善を尽くしたいと思います。わからないことなどありましたら、いつでも声をかけてくださいね」
笑顔を強張らせながらも、なんとかテレジアはそう言った。
その後学園の決まり事などの説明をはじめる。
時折チラチラとハルトムートを見るのは、ご愛敬だろう。
「では、これから同級生として一緒に学園生活を送ることになるクラスの皆さんにそれぞれ自己紹介をしていただきたいと思います。……窓際から席順にお願いできますか?」
話の最後にそう言ったテレジアは、ビクビクしながらハルトムートの方を見てきた。
彼の席が窓際の一番前だからだ。
「断る」
しかし、ハルトムートは、短くそう答えた。
「え?」
テレジアは、一瞬何を言われたのかわからないようにポカンとする。
自己紹介を断る生徒などはじめてだろうから当然だ。
「……あ、でも、その」
「俺を知らない者などいないだろう。だから必要ない」
重ねて言われてテレジアは口を閉じた。
確かにその通りだが、そういう問題ではない。
静かだった教室内のあちこちから、ざわざわと声があがる。
――――なにあれ?
――――偉そうに。
――――いくら王子だからって。
――――闇属性のくせに。
当然反応は芳しいものではない。
ミナも内心(あちゃ~)と頭を抱えたが、この周囲の反応を見ては、ハルトムートの気持ちもわからないでもないと思ってしまった。
(絶対、何を言ってもデスられそうやもんな)
それなら何も話したくないと思うのも仕方ない。
「……あ、え、あの……それでは、その後ろの人から」
ハルトムートに強く出られないテレジアは、結局そう言った。
二番目だと思っていたのに、突然指名されたルーノは、焦ったように席を立つ。
「え? あ、俺は……ルーノっていいます。……へ、平民で、家族は妹が一人。魔法の属性は土と水です。……その、よろしくお願いします」
ルーノの自己紹介を聞いたクラス内は、またざわついた。
――――平民?
――――なんで平民なんかがこのクラスに?
――――土と水だって、何かの間違いじゃないのか?
――――平民が二属性とか、世も末だ。
先ほどのハルトムートの時もそうだったが、なんとも嫌なざわめきだった。
ムッとしたミナは、声の聞こえた方を睨もうとするが、その前にハルトムートが、ダン! と足を鳴らす。
「うるさい」
その一言に、教室内がシーンとなった。
ミナは、ジーンと感動する。
(ハルトムート、めっちゃカッコイイ! ルーノを助けてくれたんやな。いいとこあるやないか!)
思わず熱い視線を向ければ、ハルトムートは嫌そうに顔をしかめた。
(うんうん。照れてるんやな。ツンな美少年、最高や!)
ミナのいささか残念な内心とは関係なく、自己紹介は進む。
自分の番がきて、ミナはスッと立ち上がった。
「ヴィルヘルミナ・エストマンです。父は伯爵。兄が五年生に在籍しています。魔法属性は、光――――」
ミナが「光」と言った途端、静かになっていた教室にどよめきが起きる。
ミナは、ニコリと全員に笑いかけた。
「――――ハルトムートさまとルーノさんには仲良くしていただいています。皆さまとも仲良く過ごさせていただきたいので、よろしくお願いいたしますね?」
(訳:うちのダチに手ぇ出したら、タダやおかんぞ! そのへんしっかり覚えとけよ!)
――――である。
伝わったかどうかはわからないが、うるさかった教室内が静まり返ったので良しとする。
テレジアも、少し顔を引きつらせながら、次の生徒に自己紹介を促した。
視線を感じて横を見れば、ハルトムートとルーノが呆れたようにこちらを見ている。
(なんやその顔? まあ、怒ったり悲しんだりしているより、ずっとましやけど)
それだけで十分だと、ミナは思った。
そうこうしている内に、自己紹介は最後の一人となる。
スッと立ち上がったのは、きれいな赤毛のルージュだった。
「ルージュ・ブラン。平民出身。魔法属性は炎です」
真っ直ぐ前を見たルージュは、必要最小限の自己紹介をして直ぐに腰を下ろす。
(え?)
ミナは驚いてルージュを見つめた。
(それだけ? ってか、ニコリともしないんやけど……おかしいやろ!?)
ゲームのルージュは、天真爛漫。元気がよくて、旅の仲間のムードメーカー的存在だ。
しかし、今のルージュにはそんな雰囲気は欠片もなかった。
(……なんでや? いったいルージュに何があったんや?)
ミナは内心首を傾げる。
(いや、あたしかて、もうここがゲームと全く同じ世界やなんて思おてないんやけど。そもそもヴィルヘルミナ自身の性格がゲームとはめっちゃ違うし、ハルトムートやルーノの境遇もゲームにはなかったようになっとる)
しかし、それはミナ――――いや聖奈が彼らに関わったからだ。
ナハトやレヴィアも然り。
聖奈の存在がなかったなら、彼らはゲーム通りになっていただろう。
少なくともミナはそう思っていた。
しかし、目の前のルージュは、ゲームとあまりに雰囲気が違っている。
今まで聖奈と接触がなかったにも関わらずだ。
ジッと前を見つめたまま、誰とも視線を合わせようとしないルージュから目が離せない。
(いや、面倒ごとはハルトムートだけで、お腹いっぱいなんやけど)
ミナは頭を抱えてしまう。
(それほどあの人間が気になるのなら調べてみるか?)
考え込んでいたミナの頭にレヴィアの声が聞こえてきた。
(え? できるの?)
(私を誰だと思っている。妖精騎士レヴィアだぞ。それぐらい容易いことだ)
レヴィアのナルシストぶりは相変わらずだ。
(どうやって?)
(あの人間は、強い炎の魔法属性を持っている。召喚まではしていないようだが、あれほど強ければ炎の妖精の一人や二人、興味を持って側についているだろう。そいつらに話を聞けばいいだけだ)
いとも簡単にレヴィアは言う。
ミナは、少し迷ったが――――調べてほしいと頼んだ。
(他人の秘密を暴くみたいで気が引けるけど――――)
しかし、この世界がミナの預かり知らぬところで大きく変わっているのならば、調べないわけにはいかない。
ハルトムートの闇堕ちだけを防げばいいというわけにはいかなくなってしまうかもしれないからだ。
(ことは、世界の一大事や! 堪忍な)
心の中で、ルージュに謝るミナだった。
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