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お父さまは親バカです
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周囲も――――自分自身さえも否定してハルトムートは叫ぶ。
(……あかん!)
「いい加減にしなさい!」
焦燥にかられてミナも叫んだ。ハルトムートの黒い目を正面からしっかり見据える。
「何が『いらない』よ! 勝手に決めないで。あなたはまだ何もしていないじゃない!」
「お前に何がわかる!!」
「わからないわよ! だって、わかってもらおうとしていないでしょう!! ……あなたは本当に何もしていない! 自分のことを嘆くだけで、少しの努力もしていないわ! 入学式の挨拶でもそうだった。……それで周囲を恨むなんてお門違いも甚だしいでしょう!」
本当はこんなこと言いたくなかった。
ハルトムートはまだ十歳の子供だ。
理不尽に周囲から蔑まれた子供が癇癪を起し泣き叫ぶのは、仕方ないこと。
努力が足りないのだって、彼自身のせいと言うより周囲の大人のせいだ。
それがわかるミナは、ハルトムートに心から同情する。
できることなら少年の体を抱きしめ、一緒に泣いてあげたいと――――悲しみを分かち合いたいと思う。
でも、おそらくそれではダメなのだ。
そんなことをしたとしても、ミナの心は今のハルトムートには届かない。
全てを拒否し自分自身さえ否定する彼に、今日はじめて会った少女の優しいだけの言葉が響くとは思えなかった。
(……それに、ハルトムートはただの十歳の子供やない。……この国の王子なんや)
権力には責任が伴う。
望んで王族に産まれたわけではないだろう。
しかしハルトムートは王族として扱われその益を享受してきた。
それゆえに責任から逃れるわけにはいかないのだ。
(ここで甘やかされたら、今までの二の舞や)
心を鬼にしてミナは叫ぶ。
「弱虫! 泣き叫ぶのなら自分のできることを精一杯努力してから泣き叫びなさい! 頑張って、頑張って、血を吐くような努力をして――――それでもダメだったのなら、その時こそ声を限りに泣けばいいのよ。今のあなたに自分の不幸を嘆く権利なんかないわ!」
ミナの叫びと同時に眩い光が輝き、ハルトムートの闇を完全に打ち払った。
ミナの光がハルトムートの闇に勝ったのだ。
(……いや。さすがにそこまでさせる必要はないのではないか?)
頭の中に、呆れたような声が響いた。
当然それはレヴィアの声で、どうやらそう思ったのは彼だけではなかったらしい。
「いくらなんでも、そこまでの努力はしなくてもいいと思うけど……そうだね。せめてミナと同じくらいはいるかな?」
声と同時に、ミナの肩に手が置かれた。
「お兄さま」
ポンポンと叩かれてミナは兄を――――アウレリウスを見上げる。
「ミナ、あんまりハルトムートさまにばかりかまわないでほしいな。さもないと、私は嫉妬してしまうよ」
おどけたように言われてミナの体から力が抜けた。
そうだった。
ここにはミナだけではなく、アウレリウスやエストマン伯爵夫妻もいたのだ。
ハルトムートを止めることに全力を傾けたミナは、自分が兄や両親の存在を忘れていたことに気づく。
「まったくだ」
苦笑交じりの声は、エストマン伯爵だ。
子煩悩な伯爵は、立ち上がっていたミナをそっと引き寄せ自分の妻に預けた。
ミナの母は、興奮していた娘をギュッと抱き締めてくれる。
ミナは、静かに息を吐いた。
体が小刻みに震えていて、自分が気を張り詰めていたことを自覚する。
「殿下。娘のご無礼を謝罪します。――――少し落ち着かれましたか?」
馬車の中、ハルトムートの座席の前に片膝をついた伯爵は、まず頭を下げた。
その後続けてハルトムートを伺い見るが、彼はすっかり放心している。
黒い目が見開かれ、呆然とした風にミナを見ていた。
伯爵の言葉が聞こえているかどうかもよくわからない様子だ。
そこにいるのはどこか頼りなげに見える十歳の少年だった。
「娘の非に対しては、お謝りする以外ありませんが……ただ殿下、少しだけ言い訳をさせていただけますか――――」
自分を見ないハルトムートに対し、伯爵は辛抱強く声をかける。
ゆるゆると黒い目が伯爵の方に向けられた。
ハルトムートの目をとらえ、伯爵は安心させるように頷く。
「――――娘は、ヴィルヘルミナは、七歳の時から毎日魔力の訓練を続けています」
その言葉に、黒い目が大きく見開かれた。
「……魔力の訓練を?」
もう一度頷いた伯爵は、言葉を続ける。
「その訓練は、決して私たちから押しつけたものではありません。いったい何が理由だったのか、ある日突然に娘から言い出したものです。――――七歳といえば属性検査はまだながら強い魔力を持つ者が自分の中の力に気づきはじめる頃。娘は、己の非凡な魔力に気づいたのかもしれません」
伯爵は、今度はミナを見る。
ミナは思わず目をそらした。
自分が訓練を望んだことについて父がそんな風に思っていたとは知らなかった。
伯爵は小さく笑う。
「先日の属性検査で、娘には光属性の強い魔力のあることがわかりました」
「……光!?」
ハルトムートが驚き、ついで悔しそうに顔をしかめた。
自分の闇属性とは対極的な位置にあり万人に好かれる光属性に対し、思うところがあるのだろう。
伯爵は表情を引き締めた。
「殿下の闇属性と対になる魔力であり、その使い手は祝福される。――――しかし、光もまた闇と同じくらい持つものに多くの試練を与える力なのを殿下はご存知でしょうか?」
「試練?」
はじめて聞いたのだろう、ハルトムートは怪訝な顔をした。
伯爵は大きく頷く。
「そうです。歴史上、光属性を持つ人物は何人かおりますが、その誰もが波乱万丈で過酷な人世を送っています。――――ある者は、万能な治癒魔法を各国から望まれ、奪い合いの的になったあげく勃発した戦争に巻き込まれ命を落としました。――――またある者は、自分の力ゆえに戦いの起きることを忌避し教会に身を寄せたのですが、教会内部でも光属性の力を欲する権力争いが起こり、絶望の果てに自害しております」
悲惨な言葉に、ハルトムートはブルリと体を震わせる。
ミナも――――内心盛大に顔を引きつらせていた。
(うそ! そんなん聞いてないで!)
ゲームでは、そんな事情は語られなかった。
しかし、まあ考えてみればそれも当然のこと。
――――例えば、現代日本に呪文一つでどんな病気も治せる人物が現れたとする。
そんなことが世に知れ渡れば世界中大騒ぎになるだろう。
(重病人や死にかかっている人は、本人も家族もなんとかしてその人に治療してもらおうとするやろうし、今は元気な人だって、いずれ必ず病気になって死ぬんやもん。その時のためにその人の側におろうとするんやないやろうか?)
治療をしてもらおうと押しかけてくるくらいならまだましで、中には力づくでその人を奪おうとする者も出るはず。
(金持ちとか権力者とか――――めっちゃありそうや)
アラブの大富豪とかマフィアのボスに狙われたりしたら、それこそ人生お終いだ。
下手をすれば世界規模の戦争になってもおかしくないことだった。
ましてやここは、絶対君主制がまかり通る異世界。
(治癒魔法の使い手は、光属性だけじゃなく水とか土とか他にもそこそこいるから、まだ大丈夫やろうけど)
あまりに強い万能な治癒魔法を使ったりしたら……危険だった。
(なんちゅうこっちゃ。気をつけんと! ……っていうか、そういうことは早めに教えてんか!)
ミナは心の中で叫ぶ。
「おそらく娘は、自分の歩む道が平穏ではないことにうすうす気づいているのでしょう。それに備えて己の力を磨く努力をしているのです。――――もちろん娘のしていることは稀有なこと。普通の七歳の少女にそんな努力はできません。殿下とてまだ十歳。殿下が特別に劣っているなどとは、私は思いません。先ほどの娘の言い分は行き過ぎたものでした。――――ただ、殿下。日々努力している娘に免じ、どうかこの子の言葉をご一考くださいませんか? 娘は心からハルトムートさまの御ためを思って進言したのです。それだけは断言いたします」
キリリとしてエストマン伯爵は発言した。
ミナは、内心呆れてしまう。
(……お父さま。イイ風にまとめてくれたけど――――内容はまるっきり娘自慢で、親バカ丸出しですからね!)
長々と喋ったエストマン伯爵。
しかし彼の言葉を要約すれば――――うちの娘は天才で努力家! お前も見習えよ!――――である。
(フム。確かにそうだな。しかし、お前は私の主なのだから優れていて当然。お前の父親の言い分も間違ってはいないだろう)
レヴィアは何故か満足そうだった。
ミナは、がっくりとうなだれる。
おまけに兄のアウレリウスや母である伯爵夫人までもが、父の発言に同意するかのように、うんうんと頷いていた。
(うちの家族、ヴィルヘルミナのこと好きすぎやろう!)
内心『うがぁ~!』とミナは悶える。
恐る恐るハルトムートをうかがえば――――彼は不自然に黙り込んでいた。
ギュッと引き結んだ口は一文字で、黒い瞳は伏せられている。
(呆れられたんと違うか?)
心配したミナは、声をかけようとした。
しかしその時、カクンと馬車が揺れる。
伯爵邸に到着したのだ。
――――ミナは、完全に話すタイミングを失った。
(……あかん!)
「いい加減にしなさい!」
焦燥にかられてミナも叫んだ。ハルトムートの黒い目を正面からしっかり見据える。
「何が『いらない』よ! 勝手に決めないで。あなたはまだ何もしていないじゃない!」
「お前に何がわかる!!」
「わからないわよ! だって、わかってもらおうとしていないでしょう!! ……あなたは本当に何もしていない! 自分のことを嘆くだけで、少しの努力もしていないわ! 入学式の挨拶でもそうだった。……それで周囲を恨むなんてお門違いも甚だしいでしょう!」
本当はこんなこと言いたくなかった。
ハルトムートはまだ十歳の子供だ。
理不尽に周囲から蔑まれた子供が癇癪を起し泣き叫ぶのは、仕方ないこと。
努力が足りないのだって、彼自身のせいと言うより周囲の大人のせいだ。
それがわかるミナは、ハルトムートに心から同情する。
できることなら少年の体を抱きしめ、一緒に泣いてあげたいと――――悲しみを分かち合いたいと思う。
でも、おそらくそれではダメなのだ。
そんなことをしたとしても、ミナの心は今のハルトムートには届かない。
全てを拒否し自分自身さえ否定する彼に、今日はじめて会った少女の優しいだけの言葉が響くとは思えなかった。
(……それに、ハルトムートはただの十歳の子供やない。……この国の王子なんや)
権力には責任が伴う。
望んで王族に産まれたわけではないだろう。
しかしハルトムートは王族として扱われその益を享受してきた。
それゆえに責任から逃れるわけにはいかないのだ。
(ここで甘やかされたら、今までの二の舞や)
心を鬼にしてミナは叫ぶ。
「弱虫! 泣き叫ぶのなら自分のできることを精一杯努力してから泣き叫びなさい! 頑張って、頑張って、血を吐くような努力をして――――それでもダメだったのなら、その時こそ声を限りに泣けばいいのよ。今のあなたに自分の不幸を嘆く権利なんかないわ!」
ミナの叫びと同時に眩い光が輝き、ハルトムートの闇を完全に打ち払った。
ミナの光がハルトムートの闇に勝ったのだ。
(……いや。さすがにそこまでさせる必要はないのではないか?)
頭の中に、呆れたような声が響いた。
当然それはレヴィアの声で、どうやらそう思ったのは彼だけではなかったらしい。
「いくらなんでも、そこまでの努力はしなくてもいいと思うけど……そうだね。せめてミナと同じくらいはいるかな?」
声と同時に、ミナの肩に手が置かれた。
「お兄さま」
ポンポンと叩かれてミナは兄を――――アウレリウスを見上げる。
「ミナ、あんまりハルトムートさまにばかりかまわないでほしいな。さもないと、私は嫉妬してしまうよ」
おどけたように言われてミナの体から力が抜けた。
そうだった。
ここにはミナだけではなく、アウレリウスやエストマン伯爵夫妻もいたのだ。
ハルトムートを止めることに全力を傾けたミナは、自分が兄や両親の存在を忘れていたことに気づく。
「まったくだ」
苦笑交じりの声は、エストマン伯爵だ。
子煩悩な伯爵は、立ち上がっていたミナをそっと引き寄せ自分の妻に預けた。
ミナの母は、興奮していた娘をギュッと抱き締めてくれる。
ミナは、静かに息を吐いた。
体が小刻みに震えていて、自分が気を張り詰めていたことを自覚する。
「殿下。娘のご無礼を謝罪します。――――少し落ち着かれましたか?」
馬車の中、ハルトムートの座席の前に片膝をついた伯爵は、まず頭を下げた。
その後続けてハルトムートを伺い見るが、彼はすっかり放心している。
黒い目が見開かれ、呆然とした風にミナを見ていた。
伯爵の言葉が聞こえているかどうかもよくわからない様子だ。
そこにいるのはどこか頼りなげに見える十歳の少年だった。
「娘の非に対しては、お謝りする以外ありませんが……ただ殿下、少しだけ言い訳をさせていただけますか――――」
自分を見ないハルトムートに対し、伯爵は辛抱強く声をかける。
ゆるゆると黒い目が伯爵の方に向けられた。
ハルトムートの目をとらえ、伯爵は安心させるように頷く。
「――――娘は、ヴィルヘルミナは、七歳の時から毎日魔力の訓練を続けています」
その言葉に、黒い目が大きく見開かれた。
「……魔力の訓練を?」
もう一度頷いた伯爵は、言葉を続ける。
「その訓練は、決して私たちから押しつけたものではありません。いったい何が理由だったのか、ある日突然に娘から言い出したものです。――――七歳といえば属性検査はまだながら強い魔力を持つ者が自分の中の力に気づきはじめる頃。娘は、己の非凡な魔力に気づいたのかもしれません」
伯爵は、今度はミナを見る。
ミナは思わず目をそらした。
自分が訓練を望んだことについて父がそんな風に思っていたとは知らなかった。
伯爵は小さく笑う。
「先日の属性検査で、娘には光属性の強い魔力のあることがわかりました」
「……光!?」
ハルトムートが驚き、ついで悔しそうに顔をしかめた。
自分の闇属性とは対極的な位置にあり万人に好かれる光属性に対し、思うところがあるのだろう。
伯爵は表情を引き締めた。
「殿下の闇属性と対になる魔力であり、その使い手は祝福される。――――しかし、光もまた闇と同じくらい持つものに多くの試練を与える力なのを殿下はご存知でしょうか?」
「試練?」
はじめて聞いたのだろう、ハルトムートは怪訝な顔をした。
伯爵は大きく頷く。
「そうです。歴史上、光属性を持つ人物は何人かおりますが、その誰もが波乱万丈で過酷な人世を送っています。――――ある者は、万能な治癒魔法を各国から望まれ、奪い合いの的になったあげく勃発した戦争に巻き込まれ命を落としました。――――またある者は、自分の力ゆえに戦いの起きることを忌避し教会に身を寄せたのですが、教会内部でも光属性の力を欲する権力争いが起こり、絶望の果てに自害しております」
悲惨な言葉に、ハルトムートはブルリと体を震わせる。
ミナも――――内心盛大に顔を引きつらせていた。
(うそ! そんなん聞いてないで!)
ゲームでは、そんな事情は語られなかった。
しかし、まあ考えてみればそれも当然のこと。
――――例えば、現代日本に呪文一つでどんな病気も治せる人物が現れたとする。
そんなことが世に知れ渡れば世界中大騒ぎになるだろう。
(重病人や死にかかっている人は、本人も家族もなんとかしてその人に治療してもらおうとするやろうし、今は元気な人だって、いずれ必ず病気になって死ぬんやもん。その時のためにその人の側におろうとするんやないやろうか?)
治療をしてもらおうと押しかけてくるくらいならまだましで、中には力づくでその人を奪おうとする者も出るはず。
(金持ちとか権力者とか――――めっちゃありそうや)
アラブの大富豪とかマフィアのボスに狙われたりしたら、それこそ人生お終いだ。
下手をすれば世界規模の戦争になってもおかしくないことだった。
ましてやここは、絶対君主制がまかり通る異世界。
(治癒魔法の使い手は、光属性だけじゃなく水とか土とか他にもそこそこいるから、まだ大丈夫やろうけど)
あまりに強い万能な治癒魔法を使ったりしたら……危険だった。
(なんちゅうこっちゃ。気をつけんと! ……っていうか、そういうことは早めに教えてんか!)
ミナは心の中で叫ぶ。
「おそらく娘は、自分の歩む道が平穏ではないことにうすうす気づいているのでしょう。それに備えて己の力を磨く努力をしているのです。――――もちろん娘のしていることは稀有なこと。普通の七歳の少女にそんな努力はできません。殿下とてまだ十歳。殿下が特別に劣っているなどとは、私は思いません。先ほどの娘の言い分は行き過ぎたものでした。――――ただ、殿下。日々努力している娘に免じ、どうかこの子の言葉をご一考くださいませんか? 娘は心からハルトムートさまの御ためを思って進言したのです。それだけは断言いたします」
キリリとしてエストマン伯爵は発言した。
ミナは、内心呆れてしまう。
(……お父さま。イイ風にまとめてくれたけど――――内容はまるっきり娘自慢で、親バカ丸出しですからね!)
長々と喋ったエストマン伯爵。
しかし彼の言葉を要約すれば――――うちの娘は天才で努力家! お前も見習えよ!――――である。
(フム。確かにそうだな。しかし、お前は私の主なのだから優れていて当然。お前の父親の言い分も間違ってはいないだろう)
レヴィアは何故か満足そうだった。
ミナは、がっくりとうなだれる。
おまけに兄のアウレリウスや母である伯爵夫人までもが、父の発言に同意するかのように、うんうんと頷いていた。
(うちの家族、ヴィルヘルミナのこと好きすぎやろう!)
内心『うがぁ~!』とミナは悶える。
恐る恐るハルトムートをうかがえば――――彼は不自然に黙り込んでいた。
ギュッと引き結んだ口は一文字で、黒い瞳は伏せられている。
(呆れられたんと違うか?)
心配したミナは、声をかけようとした。
しかしその時、カクンと馬車が揺れる。
伯爵邸に到着したのだ。
――――ミナは、完全に話すタイミングを失った。
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