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人目を忍んでいますが、悪事ではありません
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それから半月後――――
「薄汚いところだな。本当にこんな場所に用があるのか?」
不満タラタラのレヴィアが、美しい顔を大きくしかめる。
「嫌なら来なくて良いと言ったでしょう」
「卑小な人間なれど、お前は私の主だ。多少不本意でも、騎士たる私が主の側を離れるわけにはいかない」
昼だというのに薄暗い路地裏を小走りで移動するミナ。
そんな彼女の背後にピッタリつきながら、レヴィアは眉をひそめている。
美麗な騎士の口の悪さは、なんとかならないものだろうか?
ミナは、大きなため息をついた。
「……もういいわ。この先は安全だからネックレスの中に戻ってちょうだい。あなたみたいな目立つ人を連れていったら大騒ぎになっちゃう」
後ろを振り返ったミナは、麗しい妖精騎士を見上げ、自分の胸を指さした。
彼女の着ている動きやすい服の下には燦然と輝くダイヤの美しいネックレスがある。
普段レヴィアは、そのネックレスに宿っているのだ。こんな風に昼日中、姿を現すことはあまりない。
ミナに言われたレヴィアは、不満そうに唇を尖らせた。
「確かにそのネックレスは私が宿るに相応しい極上の宝玉だが、中にばかりいては退屈だ。そうでなくとも邸では、家人から姿を隠すためずっと籠こもりきりなのだから。外出した時くらい自由にしていたい」
そんなワガママを言い出す。
「仕方ないでしょう。私の作ったビーズアクセサリーに、また妖精が――――それも、高位の妖精騎士が宿ったなんてことを知られるわけにはいかないんだから」
これが最後だと、父や兄にお願いして作りかけのビーズアクセサリーを仕上げさせてもらったミナ。
絶対妖精を宿らせたりしないと約束していたのに、完成したアクセサリーには、なんと妖精騎士レヴィアが宿ってしまった。
しかもミナはレヴィアと契約まで交わしたのだ。
そんなことを正直に家族に話せるわけがなかった。
ミナはレヴィアに対して、他人――――特に家族の目があるところでは絶対に顕現するなと命じている。
事情は説明して納得させたはずなのに、レヴィアは不満そうだった。
「ここにはお前の家族はいないようだ。ならば私が出ていてもかまわないだろう? ……それにしても、ここはお前のような年齢の貴族令嬢が一人で来るには、いささか問題のある場所に見えるが?」
レヴィアは、鋭いところを突いてきた。人間世界とは関係ない妖精なのに、案外物知りである。
「この先は安全だと言ったばかりでしょう」
「……その安全の基準は誰のものだ?」
当然ミナである。
自分の安全基準が他人とは少し違っている自覚のあるミナは、黙り込む。
レヴィアは、ふ~っとため息をついた。
「あの魔獣に自分の幻影を作らせているから、よもやと思ったのが……ひょっとしてお前にのしていることは、人の決まり事から外れることなのか?」
闇の魔獣であるナハトの得意な魔法は幻影魔法だ。ゲームの中で戦った際、魔獣の操る幻影にひどくてこずったミナは、それをよく知っている。
試しにミナの幻影を作るように頼んだら、ナハトはあっという間に成し遂げた。
どこからどう見てもミナにしか見えないそっくりの幻影に、自分で頼んでおきながらミナは驚く。
面と向かって話しかけでもしない限り、誰もそれが幻影だとは見破れないだろう。
おかげでミナは、こうして誰にも知られずに家を抜け出すことができていた。「午前中に疲れたから昼寝をする」とヒルダに告げて、幻影をベッドに寝かせているのだ。
この手で今まで二回抜け出していた。
今日は三回目。ちなみにレヴィアと契約してから、はじめての脱走である。
ちょっと後ろめたい事実を指摘され、ミナは思わず大声を出した。
「違うわ!」
思った以上に声が響き、ミナは慌てて周囲を見回す。人気のない路地裏に変化はなく、幸いにして今の怒鳴り声は誰にも聞こえなかったようだ。
「その態度、ますます怪しいな」
「違うと言っているでしょう! 私がこれからやろうとしていることは人間的にはむしろ褒められるべき行為よ。……ただ、私の年齢でやる人があまりいないというだけで」
疑いの目を向けてくるレヴィアに、ミナは仕方なく説明をはじめた。
「私はこれから孤児院に奉仕活動をしにいくのよ」
ミナとレヴィアが今いる路地を抜けた先は、いわゆるスラムという場所だ。貧しい者たちが肩を寄せ合い暮らしている。
――――光あるところには闇があり、ミナの暮らす王都も繁栄すればするほどその繁栄から取りこぼされる者が増えていく。スラムが形成されるのは大きな都市では仕方のないことだろう。
もっとも、この国の福祉制度は他国と比べればかなり整備されている。無料の食糧配給所や国が運営する職業斡旋機関などがあり、餓死者が出るようなことはない。凶悪な犯罪も極端に少なくスラムとしてはかなりましな方だろう。
(貴族の慈善活動も、結構盛んやしな)
貴族にとって慈善活動はステータスの一つだ。大貴族であればあるほど貧しい者への施しは半ば義務化している。
それでも貧しい者は決して絶えることはなかった。
そして……貧しい者の中には、親を失ったり親に捨てられたりした孤児もいる。
ミナが向かっているのは、そんな孤児たちが集められた孤児院の一つだった。
彼女はそこで魔法による治療を今まで三回行っている。
「治療?」
「治癒魔法よ。王都には診療所もあるけれど、孤児はよほどでなければそこにはかかれないの。子供が風邪をひいたり熱を出したりするのは頻繁で、それにいちいちお金をかけて治療できる余裕が孤児院にないから。……孤児ならば弱い子は死ぬのが当然で、むしろ死んだ方が口減らしができていいと言う人もいるわね」
ミナ的には言語道断のことだったが、悲しいかなそれが現実だった。
レヴィアは顔をしかめる。
「よく知っているのだな」
「……聞いたから」
正確には、これから先の未来で聞く予定だ。
現在ミナは九歳。
十歳で魔法学園に入学し十五歳で卒業する。
ゲームでは卒業と同時にヴィルヘルミナは冒険の旅に出る。
その後、各地を彷徨うのだが、この国から遥か遠い南の国で一人の青年に出会うのだ。
砂漠の案内人として雇った青年は、なんと彼女と同じフォクト王国出身だった。
なんでこんな遠くの国に同郷の人がいるのかと驚くヴィルヘルミナに、青年は自分の出自を語ってくれる。
彼は王都の孤児院出身だった。
親が貧しかったため、病弱な妹と二人孤児院に捨てられ、そこで育ったという。
彼は、育ててもらったことに感謝しながらも、孤児院の悲惨さを淡々と教えてくれた。
その話の中でも一番悲惨だったのが、彼の妹との死別だった。死因は肺炎。孤児だったせいでまともな治療が受けられず風邪をこじらせてしまったという。
(それでフォクト王国を飛び出して、流れ流れて南の国に辿り着いたんよね)
孤児院から出た子供が、周囲の援助なしに生き延びることはほぼ不可能なこと。当然彼も行き倒れ、生死の境を彷徨う。しかし運のいいことに、たまたま通りかかった旅商人が彼を見つけ、しかも彼が土と水の魔法属性を持っていることに気づいてくれた。
以降、彼は魔法の訓練を受けながら商人と旅を続け、砂漠の案内人になった。
話を聞いたヴィルヘルミナは、自分が暮らしていた直ぐ近くでそんな悲しい目に遭っている人がいたことを知り、心を痛める。
何も知らず――――いや、知ろうともせずにいた自分を猛烈に反省もするのだ。
青年は、そんなヴィルヘルミナを『気にするな』と慰める。
知っていても『子供では何もできないだろう』と諭しもする。
その後一緒に砂漠の試練を乗り越え、旅の仲間になるのだった。
彼の名前はルーノ。茶色い髪と目をしたヴィルヘルミナより一歳年上の青年だ。
現在は、これからミナの行く孤児院に妹共々保護されている。
――――そう。ルーノの妹はまだ生きているのだ。
「私の治癒魔法で、孤児が少しでも元気になったらいいなと思うのよ。ただ私の年齢ではあまり大っぴらにできないから、こっそり人目を忍んで行っているの」
病気で妹を喪ってしまうルーノ。
ゲーム内では『子供では何もできないだろう』と言われたが――――今のミナなら、なんとかできる!
(こんなところで、魔法の修行をしていたことが役立つとは思わんかったわ! あたし、グッジョブや!)
元々光属性を持っているのが良かったのか、ミナの治癒魔法の腕前は既に中級程度になっている。定期的に孤児院に通って、その都度治癒魔法で健康状態を良好に保っていれば、孤児が病気で死ぬことはないだろう。
(口減らしができないとか言われんように、こっそり寄付もしているしな)
これでルーノの妹は大丈夫だ。
今のミナは冒険の旅に出る予定はなく、当然旅先でルーノに会う予定もない。
しかし、だからといって知らんぷりは嫌だった。
「……フム。いろいろ問い質したいところはあるが、まあ悪いことではなさそうだから良しとしよう。――――ただし私もこのままついて行くからな」
レヴィアは偉そうにそう言った。
「えぇ~?」
不満気に歪めたミナの顔を、背中を丸めてのぞきこんでくる。
「それに、お前も私が一緒の方が、都合が良いのではないか? 子供一人で奉仕活動をするのは難しいのだろう?」
確かにレヴィアの言う通りだった。
だからミナは、いつもはこっそり孤児院に忍び込んでいるのだ。
ドヤ顔のレヴィアに、ミナは渋々一緒に行く許可を出した。
「薄汚いところだな。本当にこんな場所に用があるのか?」
不満タラタラのレヴィアが、美しい顔を大きくしかめる。
「嫌なら来なくて良いと言ったでしょう」
「卑小な人間なれど、お前は私の主だ。多少不本意でも、騎士たる私が主の側を離れるわけにはいかない」
昼だというのに薄暗い路地裏を小走りで移動するミナ。
そんな彼女の背後にピッタリつきながら、レヴィアは眉をひそめている。
美麗な騎士の口の悪さは、なんとかならないものだろうか?
ミナは、大きなため息をついた。
「……もういいわ。この先は安全だからネックレスの中に戻ってちょうだい。あなたみたいな目立つ人を連れていったら大騒ぎになっちゃう」
後ろを振り返ったミナは、麗しい妖精騎士を見上げ、自分の胸を指さした。
彼女の着ている動きやすい服の下には燦然と輝くダイヤの美しいネックレスがある。
普段レヴィアは、そのネックレスに宿っているのだ。こんな風に昼日中、姿を現すことはあまりない。
ミナに言われたレヴィアは、不満そうに唇を尖らせた。
「確かにそのネックレスは私が宿るに相応しい極上の宝玉だが、中にばかりいては退屈だ。そうでなくとも邸では、家人から姿を隠すためずっと籠こもりきりなのだから。外出した時くらい自由にしていたい」
そんなワガママを言い出す。
「仕方ないでしょう。私の作ったビーズアクセサリーに、また妖精が――――それも、高位の妖精騎士が宿ったなんてことを知られるわけにはいかないんだから」
これが最後だと、父や兄にお願いして作りかけのビーズアクセサリーを仕上げさせてもらったミナ。
絶対妖精を宿らせたりしないと約束していたのに、完成したアクセサリーには、なんと妖精騎士レヴィアが宿ってしまった。
しかもミナはレヴィアと契約まで交わしたのだ。
そんなことを正直に家族に話せるわけがなかった。
ミナはレヴィアに対して、他人――――特に家族の目があるところでは絶対に顕現するなと命じている。
事情は説明して納得させたはずなのに、レヴィアは不満そうだった。
「ここにはお前の家族はいないようだ。ならば私が出ていてもかまわないだろう? ……それにしても、ここはお前のような年齢の貴族令嬢が一人で来るには、いささか問題のある場所に見えるが?」
レヴィアは、鋭いところを突いてきた。人間世界とは関係ない妖精なのに、案外物知りである。
「この先は安全だと言ったばかりでしょう」
「……その安全の基準は誰のものだ?」
当然ミナである。
自分の安全基準が他人とは少し違っている自覚のあるミナは、黙り込む。
レヴィアは、ふ~っとため息をついた。
「あの魔獣に自分の幻影を作らせているから、よもやと思ったのが……ひょっとしてお前にのしていることは、人の決まり事から外れることなのか?」
闇の魔獣であるナハトの得意な魔法は幻影魔法だ。ゲームの中で戦った際、魔獣の操る幻影にひどくてこずったミナは、それをよく知っている。
試しにミナの幻影を作るように頼んだら、ナハトはあっという間に成し遂げた。
どこからどう見てもミナにしか見えないそっくりの幻影に、自分で頼んでおきながらミナは驚く。
面と向かって話しかけでもしない限り、誰もそれが幻影だとは見破れないだろう。
おかげでミナは、こうして誰にも知られずに家を抜け出すことができていた。「午前中に疲れたから昼寝をする」とヒルダに告げて、幻影をベッドに寝かせているのだ。
この手で今まで二回抜け出していた。
今日は三回目。ちなみにレヴィアと契約してから、はじめての脱走である。
ちょっと後ろめたい事実を指摘され、ミナは思わず大声を出した。
「違うわ!」
思った以上に声が響き、ミナは慌てて周囲を見回す。人気のない路地裏に変化はなく、幸いにして今の怒鳴り声は誰にも聞こえなかったようだ。
「その態度、ますます怪しいな」
「違うと言っているでしょう! 私がこれからやろうとしていることは人間的にはむしろ褒められるべき行為よ。……ただ、私の年齢でやる人があまりいないというだけで」
疑いの目を向けてくるレヴィアに、ミナは仕方なく説明をはじめた。
「私はこれから孤児院に奉仕活動をしにいくのよ」
ミナとレヴィアが今いる路地を抜けた先は、いわゆるスラムという場所だ。貧しい者たちが肩を寄せ合い暮らしている。
――――光あるところには闇があり、ミナの暮らす王都も繁栄すればするほどその繁栄から取りこぼされる者が増えていく。スラムが形成されるのは大きな都市では仕方のないことだろう。
もっとも、この国の福祉制度は他国と比べればかなり整備されている。無料の食糧配給所や国が運営する職業斡旋機関などがあり、餓死者が出るようなことはない。凶悪な犯罪も極端に少なくスラムとしてはかなりましな方だろう。
(貴族の慈善活動も、結構盛んやしな)
貴族にとって慈善活動はステータスの一つだ。大貴族であればあるほど貧しい者への施しは半ば義務化している。
それでも貧しい者は決して絶えることはなかった。
そして……貧しい者の中には、親を失ったり親に捨てられたりした孤児もいる。
ミナが向かっているのは、そんな孤児たちが集められた孤児院の一つだった。
彼女はそこで魔法による治療を今まで三回行っている。
「治療?」
「治癒魔法よ。王都には診療所もあるけれど、孤児はよほどでなければそこにはかかれないの。子供が風邪をひいたり熱を出したりするのは頻繁で、それにいちいちお金をかけて治療できる余裕が孤児院にないから。……孤児ならば弱い子は死ぬのが当然で、むしろ死んだ方が口減らしができていいと言う人もいるわね」
ミナ的には言語道断のことだったが、悲しいかなそれが現実だった。
レヴィアは顔をしかめる。
「よく知っているのだな」
「……聞いたから」
正確には、これから先の未来で聞く予定だ。
現在ミナは九歳。
十歳で魔法学園に入学し十五歳で卒業する。
ゲームでは卒業と同時にヴィルヘルミナは冒険の旅に出る。
その後、各地を彷徨うのだが、この国から遥か遠い南の国で一人の青年に出会うのだ。
砂漠の案内人として雇った青年は、なんと彼女と同じフォクト王国出身だった。
なんでこんな遠くの国に同郷の人がいるのかと驚くヴィルヘルミナに、青年は自分の出自を語ってくれる。
彼は王都の孤児院出身だった。
親が貧しかったため、病弱な妹と二人孤児院に捨てられ、そこで育ったという。
彼は、育ててもらったことに感謝しながらも、孤児院の悲惨さを淡々と教えてくれた。
その話の中でも一番悲惨だったのが、彼の妹との死別だった。死因は肺炎。孤児だったせいでまともな治療が受けられず風邪をこじらせてしまったという。
(それでフォクト王国を飛び出して、流れ流れて南の国に辿り着いたんよね)
孤児院から出た子供が、周囲の援助なしに生き延びることはほぼ不可能なこと。当然彼も行き倒れ、生死の境を彷徨う。しかし運のいいことに、たまたま通りかかった旅商人が彼を見つけ、しかも彼が土と水の魔法属性を持っていることに気づいてくれた。
以降、彼は魔法の訓練を受けながら商人と旅を続け、砂漠の案内人になった。
話を聞いたヴィルヘルミナは、自分が暮らしていた直ぐ近くでそんな悲しい目に遭っている人がいたことを知り、心を痛める。
何も知らず――――いや、知ろうともせずにいた自分を猛烈に反省もするのだ。
青年は、そんなヴィルヘルミナを『気にするな』と慰める。
知っていても『子供では何もできないだろう』と諭しもする。
その後一緒に砂漠の試練を乗り越え、旅の仲間になるのだった。
彼の名前はルーノ。茶色い髪と目をしたヴィルヘルミナより一歳年上の青年だ。
現在は、これからミナの行く孤児院に妹共々保護されている。
――――そう。ルーノの妹はまだ生きているのだ。
「私の治癒魔法で、孤児が少しでも元気になったらいいなと思うのよ。ただ私の年齢ではあまり大っぴらにできないから、こっそり人目を忍んで行っているの」
病気で妹を喪ってしまうルーノ。
ゲーム内では『子供では何もできないだろう』と言われたが――――今のミナなら、なんとかできる!
(こんなところで、魔法の修行をしていたことが役立つとは思わんかったわ! あたし、グッジョブや!)
元々光属性を持っているのが良かったのか、ミナの治癒魔法の腕前は既に中級程度になっている。定期的に孤児院に通って、その都度治癒魔法で健康状態を良好に保っていれば、孤児が病気で死ぬことはないだろう。
(口減らしができないとか言われんように、こっそり寄付もしているしな)
これでルーノの妹は大丈夫だ。
今のミナは冒険の旅に出る予定はなく、当然旅先でルーノに会う予定もない。
しかし、だからといって知らんぷりは嫌だった。
「……フム。いろいろ問い質したいところはあるが、まあ悪いことではなさそうだから良しとしよう。――――ただし私もこのままついて行くからな」
レヴィアは偉そうにそう言った。
「えぇ~?」
不満気に歪めたミナの顔を、背中を丸めてのぞきこんでくる。
「それに、お前も私が一緒の方が、都合が良いのではないか? 子供一人で奉仕活動をするのは難しいのだろう?」
確かにレヴィアの言う通りだった。
だからミナは、いつもはこっそり孤児院に忍び込んでいるのだ。
ドヤ顔のレヴィアに、ミナは渋々一緒に行く許可を出した。
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