王さまに憑かれてしまいました

九重

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第二巻 児童書風ダイジェスト版

13 前トーレス伯爵夫人

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そんなことがあった数日後のことです。
コーネリアは目の前に広がる景色に、呆然としていました。
(本当に、ここは王都ですか?)
(フム。確かに、はずれではあるが、ここは間違いなく王都の中になる)
ルードビッヒの答えが、とても信じられません。
咲き誇る可憐な花々に、広がる野原。木々の鬱蒼と生える森と、さらさらと流れる清流。
コーネリアの目の前には、広大で美しい自然の風景が広がっていました。
遠くに白い優美な小邸宅が見えます。
(――――これが、本当に一軒のお屋敷なんですか?)
(間違いない。ここは前トーレス伯爵夫人の所有する別邸だ)
(ここが?……全部?)
(そうだと言っておる)
トーレス王都警備隊長から、お母さんに会って欲しいと頼まれたコーネリア。
彼女は、今日そのお母さんの家だと言うお邸に来ているのです。
……普通に家と呼ぶには、あまりにも広すぎる家だと思いますけれど。
(本当に広いですね。いくらはずれでも王都にこれだけの広さの土地を持てるなんて、前トーレス伯爵さまは、とても資産家でいらっしゃったのでしょうか?)
……数年前に亡くなったという前トーレス伯爵。ホルテン侯爵家と並ぶほどの名家とコーネリアは聞いていましたが、このお邸だけを見れば、トーレス伯爵家は、ホルテン侯爵家以上の資産を持った家なのかもしれません。
(確かにトーレス伯爵家は名家だが、元々そこまでの資産があるわけではないぞ。……言ったであろう。ここは“前トーレス伯爵夫人の所有する別邸”なのだと)
ところが、ルードビッヒの答えはコーネリアの予想とちょっと違いました。
(……え?)
(ここは、彼女が王族から降嫁する際に、当時の国王だったわしの祖父から贈られた彼女個人のモノだ。トーレスの母は、私の祖父の弟君の息女なのだ。……父の従姉にして、王族の至宝と呼ばれた“美姫”。――――別名“いけにえの姫”と呼ばれておる)
重い口調でルードビッヒはそう言いました。
(いけにえ……)
なんとも物騒な言葉に、コーネリアは絶句します。
ルードビッヒは、前トーレス伯爵夫人が“いけにえの姫”と呼ばれる理由を教えてくれました。
なんでも彼女は、前トーレス伯爵を王家の味方としたいがために、無理やり彼に嫁がされたお姫さまなのだそうです。
(前トーレス伯爵は……容姿端麗、情熱的で、熱血派。己がこうと決めた信念を曲げず貫き通す力と意志を持った優れた男だった。信じられないほどに頭がよく、狡猾で、非凡な策士。見れば誰もが惹き付けられ、知れば知るほど心酔していく。そんな魅力を持った男だ)
(……それは、とても凄いお方だったのですね)
コーネリアは感心します。
ルードビッヒは、顔を歪めて笑いました。
(そなたは善良だな、コーネリア。……わしは――――我ら王の一族は、とてもそんな素直な感想を、前トーレス伯爵に感じることはできなかった。……我らが感じたのは、純然たる“恐怖”だ。……前トーレス伯爵は、間違いなく我らの玉座を脅かす存在であり、“悪魔”と呼ばれていた)
前トーレス伯爵は、もしも彼が王を無能もしくは不要とみなせば、即座にその首を落とし、自らが王となるような、冷酷で激しい男なのでした。
(……それでも、前トーレス伯爵を排除したり殺したりしようとしなかっただけ、わしの祖父は賢かったと言えよう。そんなことをしていたら、今頃我が王家は、トーレス家にとって替わられていただろうからな。……代わりとして祖父は、そんな男を抑えるために、王族の至宝と呼ばれた美しく無垢な姫――――マリア・バルバラ・ウタ・ローディアを“いけにえ”として前トーレス伯爵に差し出したのだ)
故国王ルードビッヒは、懺悔するかのようにそう言いました。
当時のマリア・バルバラ・ウタ・ローディアは、まさに至宝と呼ぶに相応しいとても美しい少女だったそうです。そのため彼女は、十五歳で成人すると同時に、十歳以上も年上の“悪魔”と呼ばれていた当時のトーレス伯爵の花嫁にさせられたのでした。
(マリア・バルバラを妻にした前トーレス伯爵は、王の前に膝を折った。……少なくともその後、父や私の時代に起こった国内のゴタゴタに、前トーレス伯爵は手を出さなかった。もしもあの時、彼が王家の敵に回ったのならば、わしは玉座に就いたまま死ぬことは叶わなかったであろう)
ルードビッヒは真剣な表情でそう言います。
(…………やっぱり、とても凄いお方だったのですね)
コーネリアは、もう一度そう言いました。
そして――――
(そんな凄い方の奥様に、私はこれからお会いするのですね。失礼がないように、気をつけなくっちゃ!)
コーネリアは力を込めて拳を握り締めました。
どんなに凄い人であっても、その人はもう亡くなっています。ルードビッヒのように幽霊にでもなっていれば話は別ですが、コーネリアが前トーレス伯爵に会うことは決してありません。だったら、既にいない人よりも、コーネリアにとっては、これから会う人の方が重要でした。
(陛下、私が前トーレス伯爵夫人さまに失礼をしないように、しっかり教えてくださいね)
コーネリアにお願いされて、ルードビッヒは、眩しそうに目を細めます。
(……コーネリア、そなたは亡霊に憑かれたりはしないのだな)
(何を仰っていらっしゃるんですか! 思いっきり憑かれているじゃないですかっ!)
――――確かに、コーネリアの言うことの方が正しいことでした。

そんなやりとりの後で、はじめて会った前トーレス伯爵夫人。
彼女は、まさに至宝と呼ぶに相応しいとても美しいご夫人でした。
柔らかな白金の髪と、草原のような若草色の瞳。
年配の女性とはとても思えぬシミひとつない白い肌に、艶やかな赤い唇。
スッと伸びた背中は、凛とした気品に満ちています。
彼女は、わずかに目元にしわの寄る優しい笑みでコーネリアを迎えてくれました。
「わざわざ来てくれてありがとう。とても嬉しいわ。――――あなたが、バルのお気に入りの女の子なのね」
バルというのは、バルドゥル・ディモ・トーレス――――トーレス王都警備隊隊長の愛称です。いくつになっても親にとって子供は子供。厳めしいトーレスも、前トーレス伯爵夫人にとっては可愛い末っ子なのでした。
思わず笑ってしまいそうになりながら、コーネリアは慌てて前トーレス伯爵夫人にお辞儀をします。
右手で軽くスカートの腰のあたりを摘まみ、左手は指を伸ばしたままで胸の下に添え、頭は深く40°くらいまで下げました。
「本日は、お招きいただきありがとうございます」
(……陛下、お辞儀の仕方は、確かにこれで間違いないんですよね?)
宮廷の礼儀作法などまるで知らないコーネリア。彼女はルードビッヒに、お辞儀の仕方を教えてもらっていたのです。
確認すれば、自信なさそうにしながらも、故国王陛下は頷いてくれます。
(多分それで良いはずだ。少なくともわしの前に出た令嬢は、みんなそんな形で頭を下げておった)
頼り無い事この上ない言葉ですが、とりあえずは大丈夫だろうと、コーネリアはホッとします。
少し驚いたように目を見開いた前トーレス伯爵夫人は、その後でニッコリと笑ってくれました。
「まあまあ、とても礼儀正しいお嬢さんなのね。王族への最敬礼なんて久しぶりに見たわ。いくら私が元は王族だったとしても、今はただの貴族の一人でしかないのだから、そんなことはしなくても良いのよ」
……前言撤回。どうやらコーネリアのしたお辞儀は、王族限定バージョンだったようでした。
やっぱり頼りにならない故国王陛下に、コーネリアは心の中でため息をつきます。
「母上、今日サンダース嬢は、わざわざ母上のためにアップルパイを焼いてきてくれたのですよ。挨拶なんてさっさと済ませて、早くパイを食べましょう」
先刻からコーネリアの持ってきたおみやげのパイが食べたくて仕方のないトーレスが、口を挟んできます。
前トーレス伯爵夫人は、呆れたように首を横に振りました。
「バル、まったくあなたのその性急さはお父さまそっくりね。そんなことだから、いつまで経ってもお付き合いしてくださるお嬢さんが見つからないのよ。……ホントに困った子。もう少し我慢しなさい。……実はね、今日はもう御一方お客さまが見える予定なの。ちょっと特別なお客さまだから、準備を手伝って欲しいのよ」
前トーレス伯爵夫人は、そう言います。
もちろんコーネリアは「はい」と答えました。
トーレス王都警備隊隊長も、しぶしぶ頷きます。
「仕方ありません。お手伝いいたしますが――――いったいどなたです、その特別な“お客さま”というのは?」
聞かれた前トーレス伯爵夫人は、嬉しそうに笑いました。
「本当に、特別なのよ。――――あのね、これからここに、“王子さま”が来るの」
年を感じさせないの小鳥のような声が、弾むようにそう言ったのでした。

そして、それからしばらくの後、
「――――ああ、サンダースさん。テーブルリネンは、こちらよ。そのアンダーとクロス、マットの組み合わせは、とても素敵だけど格式が高すぎるの。今日はこちらを使いましょう」
「――――あ、その白い食器は止めて花柄のものをここにセットして、ほらこの方がカワイイと思わない? ね、コーネリアさん」
「――――セッティングの幅が広すぎるようだわ。もう少し狭くしてくれる?……そうそうそのくらい。ありがとうコーネリア」
前トーレス伯爵夫人の小鳥のような声が、キビキビと指示を飛ばします。
コーネリアは、休む暇なくテーブルコーディネートに走り回りました。
(お声はお優しいのですが、私なんだかずいぶんダメだしされていますよね?)
(フム。名前も「サンダースさん」から「コーネリア」にまで、あっという間に変わったな)
一見、優しく儚げな印象の前トーレス伯爵夫人ですが、なかなか人使いの荒い一面もあるようです。
(まあ、あの“悪魔”の妻を長年しておったのだからな……)
人間、見かけに惑わされてはいけないのかもしれません。
「奥さま、このお花はこちらでよろしいですか?」
「まあ、コーネリアったら“奥さま”なんて呼ばないで、マリア・バルバラと呼んでちょうだい。お願いよ」
そう言いながらも、花の位置を直すようにきっちり指示する前トーレス伯爵夫人。
「……承知いたしました。マリア・バルバラさま」
指示にもお願いにも両方従って、コーネリアは働きました。
そして、ようやく全ての準備がもう少しで終わるかと思われる頃――――
「遅いわねぇ、“オスカーさま”。まさか敷地内で迷子になっているのではないかしら? ……コーネリア、ちょっと見て来てちょうだい」
なんとコーネリアは、そんなことまで言いつけられてしまいました。
“オスカーさま”というのは、これからここに来る予定の“王子さま”の名前です。
そう、今日、前トーレス伯爵夫人の元を訪れるのは―――― オスカー・フォン・ベッツ・ローディア ――――ルードビッヒの息子にして、アレクサンデルの弟。この国の第二王子さまなのでした。
王子さまと聞いたコーネリアが、アレクを想像してちょっぴり期待してしまったのは、当然内緒です。
王子さまを迎えに行くという大役を任されてコーネリアは恐縮します。
ルードビッヒは、そんなに緊張する必要はないと言いました。
(あ奴は、“王子さま”だからな。あれほど“王子さま”という軽い響きが似合う奴はおらぬだろう。……明るく陽気と言えば聞こえは良いが、あ奴はお調子者なのだ)
頭を抱えながら、ルードビッヒは、ぼやきます。
どうやらオスカー王子は、とても軽い性格のようでした。
それでも王子さまは王子さまです。
できればお迎えの役は他の人にしてもらいたいと思うコーネリアでしたが、前トーレス伯爵夫人は、コーネリアが断ることなど考えてもいないようです。
「オスカーさまは、今日はレインズの仔犬を見にいらっしゃる約束なの。先に犬舎の方に回ったのかもしれないわ。そちらを見て来てくれる?」
行き先まで指定されては、行かないわけにはいきません。
トボトボと歩きはじめました。
嫌な予感しかしませんが、前トーレス伯爵夫人の言った、“レインズの仔犬”という言葉には、心惹かれます。
(……そうか、確かこの時期は“仔犬のお見合い”の時期だったな)
そう言うと、ルードビッヒは“仔犬のお見合い”の説明をしてくれました。
仔犬の時にしか人間に慣れないレインズですが、慣れるのに最適な時期というものがあって、それが生後六か月前後なのだそうです。
今は、今年最初に生まれた仔犬がそのくらいになる時期で、レインズを飼いたいという人間が、こぞって仔犬に会いにやってきて、仔犬に気に入ってもらおうと努力する頃なのだそうでした。
それを称して“仔犬のお見合い”というのだそうです。
(……人間が、仔犬に気に入ってもらおうと努力するのですか?)
(そうだ。選ぶのはあくまでレインズの方だ。人間に選択権はない。)
きっぱりとルードビッヒは言い切ります。
レインズがどんな基準で主人を選ぶのかは、誰もわかっていません。
ただ、何故か好かれ易い人間と、好かれない人間がいるのでした。
(ひょっとして、陛下もここでユーリとお見合いしたのですか?)
(いや、ユリアヌスは軍の犬だ。たまたま軍の閲兵に行ったら懐かれてな。そのまま連れ帰ってきた)
滅多に生まれぬレインズの魔犬を横取りされて、軍の調教師が滂沱の涙を流したそうですが、こればかりは仕方のないことでした。
(そうなんですね。なんだかユーリが今朝出かける時にいつもより体を擦り付けてきたものですから……私、てっきりユーリはここの生まれで、一緒に帰って来たかったのかなと、思っちゃいました)
いつもはコーネリアを静かに座ったままで見送るユーリが、今日は、しきりに体を寄せてくっついてきたのです。手や首までペロリと舐められて、滅多に見せないユーリの甘えた姿に嬉しい反面、心配してしまったコーネリアでした。
(ユーリがこちらのお屋敷で生まれたのなら、ひょっとしたらユーリのお母さんやお父さんがいるのかもしれないなって思ったんです)
フムとルードビッヒは考え込みます。
(そうだな、ここにユリアヌスの親はいないが、繁殖相手はおるからな)
 繁殖相手ということは、つまりはユーリの奥さんということです。
(……え?)
(おそらく、今回オスカーが“お見合い”する仔犬は、ユリアヌスの子供だろう)
(ええぇぇっ!)
コーネリアは心の中で絶叫しました。
(ユーリの子供……)
レインズは一度、番を決めると、その後は決してパートナーを変えず、一生その相手としか繁殖行為をしないのだそうです。
ユリアヌスの番となる雌のレインズは、トーレス伯爵家の犬なのでした。
(純白で、大きな黒い瞳をした美犬でな。ユリアヌスの奴、あれでなかなか面食いだったらしい)
ニヤニヤとルードビッヒは笑います。
コーネリアは、プルプルと体を震わせました。
(――――バカですか! 陛下っ……もう、バカ、バカ、バカ!)
突如怒鳴り出します。
ルードビッヒは、きょとんとしました。
(はぁ?)
(もうっ! そんなっ、ユーリに奥さんと子供がいたなんて! 私、知りませんでした。……知っていたら、今日、絶対ユーリを連れて来てあげたのに! 朝、ユーリの様子が変だった理由がわかりました! ユーリは家族に会いたかったんです。それなのに、私ったら気づいてあげられなくって……)
コーネリアは泣き出す寸前でした。
ルードビッヒは慌てて両手を突き出し、否定するように大きく左右に振ります。
(いや! そんな理由ではないと思うぞ。だいたいレインズは番と言っても、一緒にいるのは繁殖期だけなのだ。その繁殖期とて、優先順位は主人の方が上で、番といるのは、その……交尾の時だけなのだ)
(でも、一度相手を決めたら、生涯その番だけなのでしょう?)
(しかしっ――――)
(しかしもかかしもありません! だいたい、レインズは言葉を話せないんですから、本当はどう思っているかなんて、誰もわかっていないでしょう! ……可愛い奥さんや子供にユリアヌスが会いたくないはずがありません! 陛下ったら、本当に気が利かない方ですね!)
(気が利かな…………)
ルードビッヒは、ガ~ンと、ショックを受けました。
賢王と呼ばれ、人々の尊敬と称賛、崇拝を集めたルードビッヒが、これほどあからさまに他人から責められたことは、未だかつてありません。
故国王陛下は、コーネリアに責められるにしたがって、地面にズブズブと沈んでいきました。
(もう、もう、もうっ……私、ユーリにどう謝ったらいいんですか!?)
コーネリアもその場にしゃがみこみます。
広い広い、前トーレス伯爵夫人のお邸。
オスカー第二王子を探して、彼がいるのではないかと思われるレインズの犬舎に向かってコーネリアとルードビッヒは歩いているところでした。
その犬舎は既に目に入る距離で、うずくまったコーネリアは罪悪感いっぱいに、ユリアヌスの奥さんや子供のいるはずの犬舎に目をやります。
高い金網に囲まれた、大きな犬舎とその周囲の犬用広場。
「……えっ?」
そちらを見たコーネリアは、思わず声を上げました。
金網の外の大きな木の枝に、生い茂る葉に隠れるように人が登っているのが、低い位置から良く見えます。
(へ、陛下! ……不審な人が、あそこの木の上にいます!)
慌ててルードビッヒを呼びました。
これでもかというような徹底的なダメ出しをくらって、地面に首まで沈み生首状態になっているルードビッヒが、のろのろと顔を上げます。
(なっ!)
驚いて地面からピョン! と飛び出しました。
(オスカー! あ奴は、何をやっておるのだ!?)
なんとそれは、コーネリアたちの探していたオスカー第二王子でした。 
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