74 / 80
第三章 茜空ギャラクシィ
根本さんに会いに行こう。
しおりを挟む
「龍臣、あれが目的地の山か?」
京が飛行船の窓から進行方向にある山を指差す。
エルフの村を出てから2日、やっとこさ目的の山が見えてきた。
「そう、んじゃあ、この辺から歩いていくべか」
「どうして?もう少し近くまでいけるでしょ?」
鈴木さんが、当然の疑問を投げかけてくる。
それとも太ってて膝が悪いから歩きたくないのか……。
両方か。
「うん、なんか根本さんが仕掛けた罠みたいのがあるらしくてさ」
「罠ですか?」
女版の東くんが危なっかしい単語に鋭く反応する。
「うんまあ、罠っていうのかなんなのか」
鑑定結果
現在小ササラ山に来る者は根本の存在を知っているかどうかで選別が行われています。
根本の存在を知らないものが山に来ても特に何も起きません。
根本の存在を知っており、根本に害意を持っている者は根本の開発した警備システム「安全くん破壊者バージョン」によりえらい目に合います。
根本の存在を知っているが害意がなくただ根本に用があるものは「安全くん通せんぼバージョン」により通せんぼされます。
安田達は存在を知っており、害意がないパターンですので、通せんぼするヤツが出てきます。
厳密に言えば空気のつまったビニールの雪だるまみたいなヤツに思い切りタックルされます。
飛行船で行った場合飛行船にタックルされて、飛行船がものすごく揺れるし先に進めません。
徒歩で行った場合は、やはりタックルされますがこっちからも思い切りタックルしたりすれば強引に先に進めます。
ただし刃物や魔法による攻撃はだめです。
通せんぼバージョンが壊れたら破壊バージョンが出てきます。
安全くんってなんなんだよ。
「まあ、歩いていくと雪だるまみたいなのがタックルしてくるらしいから、こっちもタックルしたりして強引に先に進もう。でも刃物とか魔法で壊したらダメ」
「「「「雪だるま?」」」」
みんなよくわかってないらしい。
俺もあんまよくわかってない。
「まあ先に進んでみよう」
俺達は小ササラ山に向かって歩き出す。
「はっ!?」
しばらく歩ってると、土の中から白い塊が出てきた。
ホントにビニールの風船でできた雪だるま丸出しだな。
そしてどうやらパーティーメンバー全員の前に一体ずつ出てきてるらしい。
鈴木さんの前にいるヤツはでかくて、カワウソ達の前にいるヤツは小さい。
どうやら個別に同じサイズのヤツが出てくるらしい。
これが安全くん通せんぼバージョン。
ドンッ。
ん!?なんか京の方から効果音がした。
おお、京が見事にタックルを食らってひっくり返っている。
そしてむくりと京が起き出す。
「なんだこのだるまがーっ!!」
ドーンッ!!
おお、凄い効果音と共にドロップキックが炸裂したっ。
安全くん通せんぼバージョンが十数メートル吹っ飛んだ。
――あっふっ。
視界がひっくり返った。
しまった。京に気を取られてて俺もタックルされてしまった。
おお、これは思った以上にイライラする。
「安田くん、これはこう、だき抱えて前進すればいいんじゃない?」
おおっ、鈴木さんが凄いアイデアを産み出したっ。
鈴木さんが雪だるまを抱えて進みだした。
すげえっ、あれならタックルされずに進めるっ。
……あ、ダメだ。
雪だるまものすげえ暴れてるわ。
雪だるまは鈴木さんに抱えられながら、全力で全身をぐいんぐいんさせて抵抗している。
鈴木さんから「くっ」「なあっ」みたいなイライラな不快感丸出しの声がうっすら聞こえる。
「……うんまあ、イライラするね」
鈴木さんは抱えてる雪だるまを普通におろした。
鈴木さんらしく静かにイライラしている。
カワウソ達の方からもシャーッ、だか、カーッ、だか獣の威嚇するような声がたくさん聞こえる。
東くんパーティーの女子二人の狼狽する声も聞こえる。
「安田さん、自分の前にいるヤツはなんか、なにもしてこないのですが……」
東くんの呼び掛けに振り替える。
……なんでだ?
東くんの前にいる雪だるまだけなぜか邪魔をしない。
むしろなぜか山に向かって進むのを促している。
なぜだ?
「……美人だからかな?」
「おいっ、私は!?」
一番はじめに一番強く当たられた吸血鬼の女王様がなにか言っている。
――おっふっ。
俺もまたタックルされてしまった。
そして俺達はタックルされ続ける中(一名を除き)を強引に前進して、イライラマックスで山の麓に到着した。
「お、山の麓につくと消えるんだな」
山の麓につくと雪だるま達は地面に溶け込むように消えてしまった。
「あ、どうも」
東くんのヤツだけ握手してから消えた。
「……で、どこにいるんだ?その根本とかいうクソガキは」
なぜか一番強く当たられ続け、一番泥だらけにされた吸血鬼の女王様がイライラマックスで根本さんの居所を聞いてくる。
「えーと」
ウルトラ鑑定。
鑑定結果
道なりに進んだところにある山小屋の中にいます。
しかし山道にもややこしい罠が仕掛けられています。
10歩進む度に足元にちっちゃい足首くらいの深さの落とし穴が出現します。
10歩目で空間魔法で落とし穴が足元に出現しますので回避不可能です。
落とし穴の中には蜂蜜がたっぷりつまっています。
落とし穴の深さはちょうど足首くらいまでなので、靴の中に蜂蜜がものすごい入り込みます。
なにもない山道で足から甘いにおいを漂わせた上に靴の中からなにからベッタベタになります。
気分的には最悪になること請け合いです。
「……最悪だな」
「え?なに?まだ何かあるの?」
鈴木さんが臆した顔で聞いてくる。
「……まあ、進もうよ」
みんなで山道に入る。
……7、8、9、ザプッ。
はい、ホントに10歩目で蜂蜜入りのちっちゃい落とし穴出てきたー。
「うわっ、なにこれ!?……蜂蜜!?」
「なんだーっ」
「ぎゃーっ」
「きゅんきゅんきゅん」
チャラチャララ~♪
「え?なにこれ?」
鈴木さんが驚き、京だけなぜか腰くらいまでの深さのでかめの落とし穴に落ち、東くんパーティーの女子二人のぎゃーって声が響き、カワウソ達の狼狽した時に時々出るきゅんきゅん声が響く。
そしてなぜか東くんだけは、10歩目と同時に心地のいいクラシック的な音楽が流れる。
……なんでだ?
「……やっぱ美人だからか?」
「私はっ!?」
なぜか10歩進む度にデカい落とし穴が出てきて、一人だけ全身蜂蜜まみれにした吸血鬼の女王様がなんか言っている。
どうしようかな。俺だけいま腰に引っ付いて寝てるまんじゅうに抱えてもらおうかな……。
……やめとこう。
俺一人だけ落とし穴かわしてたら、蜂蜜だらけの女王様に目をつけられて落とし穴に引きずり込まれることになりそうだ。
いや、ていうかこれなんで京だけ被害がでかくて東くんは被害0なんだ?
こういっちゃなんだが、こいつも吸血鬼の女王だからなのか顔だけは美人なはずなんだが。
……やっぱガサツだからかな?
鑑定結果
東の性別で安全くんの選別システムと落とし穴の選別システムがバグっているからです。
唯川は吸血鬼の遺伝子情報のせいで選別システムがバグっています。
まさかのバグ。
安全くん意外とポンコツ。
そして10歩進む度に足を蜂蜜だらけにして靴の中をベトベトにしながらやっとこさ目的の山小屋が見えてきた。
「あそこに根本とかいうクズがいるのか?」
一人だけ全身泥だらけ蜂蜜だらけで、イライラが限界突破している吸血鬼の女王様が根本さんの居所を聞いてくる。
この方、根本さん殺しちゃうんじゃないかな?
「ちょっと休憩しよう。みんなとりあえずシャワー浴びようか、京は特に」
俺は持ってきた魔法の部屋の扉を開けて、みんなを部屋に招く。
そしてみんなでシャワーを浴びて、京の心を落ち着けるために、田舎に引っ越して森の精霊的なヤツと仲良くなる姉妹のDVD上映会を開催してから外に出る。
「おい、私は魔女のヤツが見たいんだが」
「このイベント終わったらな」
体を綺麗にし、ジブ○の力ですっかり機嫌がなおった吸血鬼の女王様と共に山小屋の前に立つ。
えーと。
鑑定結果
山小屋の中に入り、奥にある壁の上から3列目右から3番目のレンガを24回押して、入り口のドアノブを7回捻ると隠し部屋の入り口があらわれます。
こいつこんなんばっかだな。
「安田くん、このレンガ?これを24回?」
「そう」
鈴木さんがレンガを24回押すのを見届けてから入り口のドアノブを7回捻る。
ガゴンッ。
はい、小屋の奥に階段が出てきましたよと。
じゃあ早速みんなで階段を降りる。
階段を降りると十畳位の小さめの部屋に出た。
壁から天井から真っ白の部屋だ。
そして部屋の真ん中に妙な機械と散乱した機械に使うのであろう部品チックな物……そして。
チビッ子博士発見。
「だ、誰じゃ?」
京が飛行船の窓から進行方向にある山を指差す。
エルフの村を出てから2日、やっとこさ目的の山が見えてきた。
「そう、んじゃあ、この辺から歩いていくべか」
「どうして?もう少し近くまでいけるでしょ?」
鈴木さんが、当然の疑問を投げかけてくる。
それとも太ってて膝が悪いから歩きたくないのか……。
両方か。
「うん、なんか根本さんが仕掛けた罠みたいのがあるらしくてさ」
「罠ですか?」
女版の東くんが危なっかしい単語に鋭く反応する。
「うんまあ、罠っていうのかなんなのか」
鑑定結果
現在小ササラ山に来る者は根本の存在を知っているかどうかで選別が行われています。
根本の存在を知らないものが山に来ても特に何も起きません。
根本の存在を知っており、根本に害意を持っている者は根本の開発した警備システム「安全くん破壊者バージョン」によりえらい目に合います。
根本の存在を知っているが害意がなくただ根本に用があるものは「安全くん通せんぼバージョン」により通せんぼされます。
安田達は存在を知っており、害意がないパターンですので、通せんぼするヤツが出てきます。
厳密に言えば空気のつまったビニールの雪だるまみたいなヤツに思い切りタックルされます。
飛行船で行った場合飛行船にタックルされて、飛行船がものすごく揺れるし先に進めません。
徒歩で行った場合は、やはりタックルされますがこっちからも思い切りタックルしたりすれば強引に先に進めます。
ただし刃物や魔法による攻撃はだめです。
通せんぼバージョンが壊れたら破壊バージョンが出てきます。
安全くんってなんなんだよ。
「まあ、歩いていくと雪だるまみたいなのがタックルしてくるらしいから、こっちもタックルしたりして強引に先に進もう。でも刃物とか魔法で壊したらダメ」
「「「「雪だるま?」」」」
みんなよくわかってないらしい。
俺もあんまよくわかってない。
「まあ先に進んでみよう」
俺達は小ササラ山に向かって歩き出す。
「はっ!?」
しばらく歩ってると、土の中から白い塊が出てきた。
ホントにビニールの風船でできた雪だるま丸出しだな。
そしてどうやらパーティーメンバー全員の前に一体ずつ出てきてるらしい。
鈴木さんの前にいるヤツはでかくて、カワウソ達の前にいるヤツは小さい。
どうやら個別に同じサイズのヤツが出てくるらしい。
これが安全くん通せんぼバージョン。
ドンッ。
ん!?なんか京の方から効果音がした。
おお、京が見事にタックルを食らってひっくり返っている。
そしてむくりと京が起き出す。
「なんだこのだるまがーっ!!」
ドーンッ!!
おお、凄い効果音と共にドロップキックが炸裂したっ。
安全くん通せんぼバージョンが十数メートル吹っ飛んだ。
――あっふっ。
視界がひっくり返った。
しまった。京に気を取られてて俺もタックルされてしまった。
おお、これは思った以上にイライラする。
「安田くん、これはこう、だき抱えて前進すればいいんじゃない?」
おおっ、鈴木さんが凄いアイデアを産み出したっ。
鈴木さんが雪だるまを抱えて進みだした。
すげえっ、あれならタックルされずに進めるっ。
……あ、ダメだ。
雪だるまものすげえ暴れてるわ。
雪だるまは鈴木さんに抱えられながら、全力で全身をぐいんぐいんさせて抵抗している。
鈴木さんから「くっ」「なあっ」みたいなイライラな不快感丸出しの声がうっすら聞こえる。
「……うんまあ、イライラするね」
鈴木さんは抱えてる雪だるまを普通におろした。
鈴木さんらしく静かにイライラしている。
カワウソ達の方からもシャーッ、だか、カーッ、だか獣の威嚇するような声がたくさん聞こえる。
東くんパーティーの女子二人の狼狽する声も聞こえる。
「安田さん、自分の前にいるヤツはなんか、なにもしてこないのですが……」
東くんの呼び掛けに振り替える。
……なんでだ?
東くんの前にいる雪だるまだけなぜか邪魔をしない。
むしろなぜか山に向かって進むのを促している。
なぜだ?
「……美人だからかな?」
「おいっ、私は!?」
一番はじめに一番強く当たられた吸血鬼の女王様がなにか言っている。
――おっふっ。
俺もまたタックルされてしまった。
そして俺達はタックルされ続ける中(一名を除き)を強引に前進して、イライラマックスで山の麓に到着した。
「お、山の麓につくと消えるんだな」
山の麓につくと雪だるま達は地面に溶け込むように消えてしまった。
「あ、どうも」
東くんのヤツだけ握手してから消えた。
「……で、どこにいるんだ?その根本とかいうクソガキは」
なぜか一番強く当たられ続け、一番泥だらけにされた吸血鬼の女王様がイライラマックスで根本さんの居所を聞いてくる。
「えーと」
ウルトラ鑑定。
鑑定結果
道なりに進んだところにある山小屋の中にいます。
しかし山道にもややこしい罠が仕掛けられています。
10歩進む度に足元にちっちゃい足首くらいの深さの落とし穴が出現します。
10歩目で空間魔法で落とし穴が足元に出現しますので回避不可能です。
落とし穴の中には蜂蜜がたっぷりつまっています。
落とし穴の深さはちょうど足首くらいまでなので、靴の中に蜂蜜がものすごい入り込みます。
なにもない山道で足から甘いにおいを漂わせた上に靴の中からなにからベッタベタになります。
気分的には最悪になること請け合いです。
「……最悪だな」
「え?なに?まだ何かあるの?」
鈴木さんが臆した顔で聞いてくる。
「……まあ、進もうよ」
みんなで山道に入る。
……7、8、9、ザプッ。
はい、ホントに10歩目で蜂蜜入りのちっちゃい落とし穴出てきたー。
「うわっ、なにこれ!?……蜂蜜!?」
「なんだーっ」
「ぎゃーっ」
「きゅんきゅんきゅん」
チャラチャララ~♪
「え?なにこれ?」
鈴木さんが驚き、京だけなぜか腰くらいまでの深さのでかめの落とし穴に落ち、東くんパーティーの女子二人のぎゃーって声が響き、カワウソ達の狼狽した時に時々出るきゅんきゅん声が響く。
そしてなぜか東くんだけは、10歩目と同時に心地のいいクラシック的な音楽が流れる。
……なんでだ?
「……やっぱ美人だからか?」
「私はっ!?」
なぜか10歩進む度にデカい落とし穴が出てきて、一人だけ全身蜂蜜まみれにした吸血鬼の女王様がなんか言っている。
どうしようかな。俺だけいま腰に引っ付いて寝てるまんじゅうに抱えてもらおうかな……。
……やめとこう。
俺一人だけ落とし穴かわしてたら、蜂蜜だらけの女王様に目をつけられて落とし穴に引きずり込まれることになりそうだ。
いや、ていうかこれなんで京だけ被害がでかくて東くんは被害0なんだ?
こういっちゃなんだが、こいつも吸血鬼の女王だからなのか顔だけは美人なはずなんだが。
……やっぱガサツだからかな?
鑑定結果
東の性別で安全くんの選別システムと落とし穴の選別システムがバグっているからです。
唯川は吸血鬼の遺伝子情報のせいで選別システムがバグっています。
まさかのバグ。
安全くん意外とポンコツ。
そして10歩進む度に足を蜂蜜だらけにして靴の中をベトベトにしながらやっとこさ目的の山小屋が見えてきた。
「あそこに根本とかいうクズがいるのか?」
一人だけ全身泥だらけ蜂蜜だらけで、イライラが限界突破している吸血鬼の女王様が根本さんの居所を聞いてくる。
この方、根本さん殺しちゃうんじゃないかな?
「ちょっと休憩しよう。みんなとりあえずシャワー浴びようか、京は特に」
俺は持ってきた魔法の部屋の扉を開けて、みんなを部屋に招く。
そしてみんなでシャワーを浴びて、京の心を落ち着けるために、田舎に引っ越して森の精霊的なヤツと仲良くなる姉妹のDVD上映会を開催してから外に出る。
「おい、私は魔女のヤツが見たいんだが」
「このイベント終わったらな」
体を綺麗にし、ジブ○の力ですっかり機嫌がなおった吸血鬼の女王様と共に山小屋の前に立つ。
えーと。
鑑定結果
山小屋の中に入り、奥にある壁の上から3列目右から3番目のレンガを24回押して、入り口のドアノブを7回捻ると隠し部屋の入り口があらわれます。
こいつこんなんばっかだな。
「安田くん、このレンガ?これを24回?」
「そう」
鈴木さんがレンガを24回押すのを見届けてから入り口のドアノブを7回捻る。
ガゴンッ。
はい、小屋の奥に階段が出てきましたよと。
じゃあ早速みんなで階段を降りる。
階段を降りると十畳位の小さめの部屋に出た。
壁から天井から真っ白の部屋だ。
そして部屋の真ん中に妙な機械と散乱した機械に使うのであろう部品チックな物……そして。
チビッ子博士発見。
「だ、誰じゃ?」
1
お気に入りに追加
165
あなたにおすすめの小説
メイド侯爵令嬢
みこと
ファンタジー
侯爵令嬢であるローズ・シュナイダーには前世の記憶がある。
伝説のスーパーメイド、キャロル・ヴァネッサである。
そう、彼女は転生者なのである。
侯爵令嬢である彼女がなりたいもの。
もちろん「メイド」である。
しかし、侯爵令嬢というのは身分的にメイドというにはいささか高すぎる。
ローズはメイドを続けられるのか?
その頃、周辺諸国では不穏な動きが...
剣と魔法の世界で俺だけロボット
神無月 紅
ファンタジー
東北の田舎町に住んでいたロボット好きの宮本荒人は、交通事故に巻き込まれたことにより異世界に転生する。
転生した先は、古代魔法文明の遺跡を探索する探索者の集団……クランに所属する夫婦の子供、アラン。
ただし、アランには武器や魔法の才能はほとんどなく、努力に努力を重ねてもどうにか平均に届くかどうかといった程度でしかなかった。
だがそんな中、古代魔法文明の遺跡に潜った時に強制的に転移させられた先にあったのは、心核。
使用者の根源とも言うべきものをその身に纏うマジックアイテム。
この世界においては稀少で、同時に極めて強力な武器の一つとして知られているそれを、アランは生き延びるために使う。……だが、何故か身に纏ったのはファンタジー世界なのにロボット!?
剣と魔法のファンタジー世界において、何故か全高十八メートルもある人型機動兵器を手に入れた主人公。
当然そのような特別な存在が放っておかれるはずもなく……?
小説家になろう、カクヨムでも公開しています。
聖女は友人に任せて、出戻りの私は新しい生活を始めます
あみにあ
恋愛
私の婚約者は第二王子のクリストファー。
腐れ縁で恋愛感情なんてないのに、両親に勝手に決められたの。
お互い納得できなくて、婚約破棄できる方法を探してた。
うんうんと頭を悩ませた結果、
この世界に稀にやってくる異世界の聖女を呼び出す事だった。
聖女がやってくるのは不定期で、こちらから召喚させた例はない。
だけど私は婚約が決まったあの日から探し続けてようやく見つけた。
早速呼び出してみようと聖堂へいったら、なんと私が異世界へ生まれ変わってしまったのだった。
表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
―――――――――――――――――――――――――
※以前投稿しておりました[聖女の私と異世界の聖女様]の連載版となります。
※連載版を投稿するにあたり、アルファポリス様の規約に従い、短編は削除しておりますのでご了承下さい。
※基本21時更新(50話完結)
Shine Apple
あるちゃいる
ファンタジー
山の上にあるポツンと建つ古民家を買った。
管理人の上村さんから鍵を貰い山までの道を愛車のジムニーで走る。
途中まではガードレールがあるが、山の中間まで来るとガードレールもアスファルトも無くなり轍の真ん中に草が生える農道みたいな畦道になる。
畦道になった辺りから山頂までが俺の買った土地になるらしい。
これで10万は安いと思って理由を聞いてみると、歳を取って管理が辛いから手放す事にしたらしく、道の管理も託された。
まぁ、街に出るのに管理しないと草が生えて通れなくなり困るのは自分なので草刈りはするが……ちょっと大変そうだった
「苦労込みで10万なのかな……」
ボソリと俺は呟いた。毎年2、3回刈らないと駄目らしい……そのうちヤギでも飼おう……。
そんな事を考えながら畦道を登っていくと拓けた場所に辿り着く。
ここは地面が固くて草も余り生えないようだ。そこに車を止めて更に上を見上げると蔓や草木が生い茂った家の屋根が見えて来る。
其処がこれから住む古民家だった。
薄っすらと雑草の隙間から石畳が見えて階段もある様だが一度草刈りしないと歩けない。
取り敢えず日も暮れて来たので今夜は此処に野宿する事にした。
次の日には何とか草を掻き分けて階段を見付けて上っていくと石畳の庭らしき場所に着いた。
周りを見渡しても雑草が生い茂りどのくらい広いのかさえ分からなかった。壁中に蔦が絡まり窓から中は見えなかったので、仕方なく玄関らしき場所を見付けて鍵を開ける。
家屋の中はかび臭く壁や床は腐っているようだった。
流石にこのままでは住めないので夏になったら有給と夏休みと使って直す計画を立てよう。
柱などは意外としっかりしていたので全部解体する事は無い様だ。
もう一泊野宿する予定だったのだが、俺は山を後にした。
上村さんにまた夏に来るから今日は帰ると告げた。
帰り際に大根などの野菜をくれた。「豊作だったんだ」と言って嬉しそうに沢山くれた。
今度来る時はお土産を持ってきますと言っといた。
酒が好きだというので俺の好きな日本酒でも持っていこうと思う。
上村さんご夫妻に手を振って別れると車を走らせた。
【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?
歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。
それから数十年が経ち、気づけば38歳。
のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。
しかしーー
「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」
突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。
これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。
※書籍化のため更新をストップします。
解体の勇者の成り上がり冒険譚
無謀突撃娘
ファンタジー
旧題:異世界から呼ばれた勇者はパーティから追放される
とあるところに勇者6人のパーティがいました
剛剣の勇者
静寂の勇者
城砦の勇者
火炎の勇者
御門の勇者
解体の勇者
最後の解体の勇者は訳の分からない神様に呼ばれてこの世界へと来た者であり取り立てて特徴らしき特徴などありません。ただひたすら倒したモンスターを解体するだけしかしません。料理などをするのも彼だけです。
ある日パーティ全員からパーティへの永久追放を受けてしまい勇者の称号も失い一人ギルドに戻り最初からの出直しをします
本人はまったく気づいていませんでしたが他の勇者などちょっとばかり煽てられている頭馬鹿なだけの非常に残念な類なだけでした
そして彼を追い出したことがいかに愚かであるのかを後になって気が付くことになります
そしてユウキと呼ばれるこの人物はまったく自覚がありませんが様々な方面の超重要人物が自らが頭を下げてまでも、いくら大金を支払っても、いくらでも高待遇を約束してまでも傍におきたいと断言するほどの人物なのです。
そうして彼は自分の力で前を歩きだす。
祝!書籍化!
感無量です。今後とも応援よろしくお願いします。
【完結】聖女は妖精に隠される ~召喚されてきたのに追放されました。婚約破棄上等!~
佳
ファンタジー
神獣ペガサスの住む泉の近くに、隣国から追放された聖女が住み着いた。
ある時、ケガを負った騎士を連れ帰ったペガサス。
聖女はその治療を引き受ける。
目が覚めた騎士は……
身分差を乗り越えたハッピーエンドのお話です。
しかし結構なゲスい話になってしまいました。
ヒーローやヒロインのような人は、いません。わりとみんな自分勝手だなって、書き終わってから思いました。
ですがそれもまた、ありなのではないかな、と。
※※※性表現や流血表現がある話には「※」を付けますのでご注意ください。
◆注意
・オリジナル恋愛ファンタジーです!
・ファンタジー=何でもあり!
・サラッと読もう!
・誤字脱字誤変換御免
2023年4月5日 完結しました。
ありがとうございました!
--4月7日--
感想ありがとうございます。
削除希望されていた方のものは削除させていただきました。
婚約破棄され逃げ出した転生令嬢は、最強の安住の地を夢見る
拓海のり
ファンタジー
階段から落ちて死んだ私は、神様に【救急箱】を貰って異世界に転生したけれど、前世の記憶を思い出したのが婚約破棄の現場で、私が断罪される方だった。
頼みのギフト【救急箱】から出て来るのは、使うのを躊躇うような怖い物が沢山。出会う人々はみんな訳ありで兵士に追われているし、こんな世界で私は生きて行けるのだろうか。
破滅型の転生令嬢、腹黒陰謀型の年下少年、腕の立つ元冒険者の護衛騎士、ほんわり癒し系聖女、魔獣使いの半魔、暗部一族の騎士。転生令嬢と訳ありな皆さん。
ゆるゆる異世界ファンタジー、ご都合主義満載です。
タイトル色々いじっています。他サイトにも投稿しています。
完結しました。ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる