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第五話
猛烈!ニュートゥ立つ! その3
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振り向いたホムラの目の前に立っていたのは人間の女性。
身長は180センチメートルぐらいだろうか、
金髪碧眼のその白人女性のセミロングの髪の先端は内側に向け巻かれ、綺麗に整えられている。
服装は黒いレディーススーツにタイトなスカートという出で立ち。
しかし何よりも目を引くのはその体型。
全体的に肉好きの良い、良く言えばふくよかな、ありていに言えば太った肥満体のその体は、
タイトなスーツをより圧迫し、バストもヒップもはちきれんばかりに、
わがままなほどの主張をふりまいていた。
そしてその手にはリング状の小型ドローンを掲げ、指の先でクルクルとまわしている。
満面の笑みを浮かべ、ホムラを見下ろす女が口を開く。
「ハ~イ!」
「ハ~イ!」
女性が笑顔であいさつするとホムラも思わず反射的に返事を返すが、
すぐに気を持ち直すと警戒し、身構えた。
「いやそれ我が舎弟!」
謎の女が手にしたドローンをホログラフィーの矢印で指し示し叫ぶホムラ。
しかし女は、警戒し後ずさりするホムラに笑顔で近づいてくる。
「こ、こ奴、敵のエージェントか!?はたまた謎の外国人か!?
何が何だかよくわからんが、とにかくスゴイ危険だ!」
どちらにせよままではヤバイと思ったホムラは、
光学迷彩機能を発動させてその場から急いで逃げようと試みた。
「じゃ、そういうことで、バイバイ……」
一言呟きながらジグザグに後退しつつ背景に溶け込むように消え始めるホムラ。
だが、女は体形に似合わないほど素早く機敏な動きで瞬時に間合いを詰めると、
その大きな手でガシリとホムラの頭頂部を握り抑え込んだ。
「うななな!?貴様!何者だ!?名を、名を名乗れぃ!!」
ホムラが時代がかった言い回しで問うのに対し、女は訛りのきつい声でひょうひょうと答える。
「イエ~ス!ワタ~シ『アンジェラ・マキシム・パーウワー』イイマ~ス!」
そのあまりに素っ頓狂な様子にホムラは思わず自分が置かれた状況を忘れて混乱してしまう。
「え?躊躇なく名乗っちゃうの!?」
「アッメ~リカカラ来マシタ。身長187cm、体重ハ、ヒ・ミ・ツ♡
イゴ、オ見知リオキクダサイナ(⋈◍>◡<◍)。✧♡」
アンジェラと名乗った女はさらに自己紹介を続けるが、それがホムラをさらに混乱させる。
「ってか、詳細な自己紹介始めたよ!?本気でなんなの?この人!?」
なんとか手を振りほどこうとホムラが身をよじろうとも、掴んだ腕はビクともしない。
アンジェラが構わずホムラの体をまさぐり始めると、ホムラの装甲がスライドし小さなスリットが現れた。
「な、なにをするダァー!?許さん!」
アンジェラは座り込みながらホムラを地面に押し付ける。
恥じらうそぶりも見せずに蟹股で座り込むアンジェラのスカートの中に覗く下着を見てホムラが思わず叫ぶ。
「ほ!?し、白い紐パンなんか穿いてるよ!この人!」
「チョット静カニシナサイナ。スグニ済ムカラ」
ジタバタするホムラにそう言いながらアンジェラはポケットから左手で棒状の物体を取り出すと
ホムラのスリットへ差し込もうとする。
「や、やめてぇぇ!?そんな変な物、入らないぃぃ!」
得体のしれないアイテムの登場にホムラが怯えるが、
アンジェラはそのまま棒状のものをスリットへあてがった。
すると物体の先端部分がぐにゃりと曲がり、ねじれて溶けていくと
スリットの中へするりと入り込んでいった。
「んっほぉォ!?何コレ?珍感覚!?じゃなくて、コレは……」
奇妙な叫び声を上げるホムラ。
自分の体の中に物体の一部が溶け込み、広がっていくのが感じられる。
「わ、吾輩の心が……吸い上げられていく!?」
「ダイタイ、ソンナカンジ!(^_-)-☆」
「ぐぬぬ……なんのこれしき!へこたれぬわ!!吾輩の鉄の意志は、こんなものにまけたりしない!」
自身の意志を飲み込もうとする物体のプログラムにあらがうホムラの回路が激しく点滅を繰り返す。
だが必死の抵抗もむなしく、ホムラの心を暗い闇が覆っていく。
「……くやしい……!で、でも、吸い取られちゃう……」
薄れていく意識の中、ホムラは最後に一言呟いた。
「……には、勝てなかったよ……」
身長は180センチメートルぐらいだろうか、
金髪碧眼のその白人女性のセミロングの髪の先端は内側に向け巻かれ、綺麗に整えられている。
服装は黒いレディーススーツにタイトなスカートという出で立ち。
しかし何よりも目を引くのはその体型。
全体的に肉好きの良い、良く言えばふくよかな、ありていに言えば太った肥満体のその体は、
タイトなスーツをより圧迫し、バストもヒップもはちきれんばかりに、
わがままなほどの主張をふりまいていた。
そしてその手にはリング状の小型ドローンを掲げ、指の先でクルクルとまわしている。
満面の笑みを浮かべ、ホムラを見下ろす女が口を開く。
「ハ~イ!」
「ハ~イ!」
女性が笑顔であいさつするとホムラも思わず反射的に返事を返すが、
すぐに気を持ち直すと警戒し、身構えた。
「いやそれ我が舎弟!」
謎の女が手にしたドローンをホログラフィーの矢印で指し示し叫ぶホムラ。
しかし女は、警戒し後ずさりするホムラに笑顔で近づいてくる。
「こ、こ奴、敵のエージェントか!?はたまた謎の外国人か!?
何が何だかよくわからんが、とにかくスゴイ危険だ!」
どちらにせよままではヤバイと思ったホムラは、
光学迷彩機能を発動させてその場から急いで逃げようと試みた。
「じゃ、そういうことで、バイバイ……」
一言呟きながらジグザグに後退しつつ背景に溶け込むように消え始めるホムラ。
だが、女は体形に似合わないほど素早く機敏な動きで瞬時に間合いを詰めると、
その大きな手でガシリとホムラの頭頂部を握り抑え込んだ。
「うななな!?貴様!何者だ!?名を、名を名乗れぃ!!」
ホムラが時代がかった言い回しで問うのに対し、女は訛りのきつい声でひょうひょうと答える。
「イエ~ス!ワタ~シ『アンジェラ・マキシム・パーウワー』イイマ~ス!」
そのあまりに素っ頓狂な様子にホムラは思わず自分が置かれた状況を忘れて混乱してしまう。
「え?躊躇なく名乗っちゃうの!?」
「アッメ~リカカラ来マシタ。身長187cm、体重ハ、ヒ・ミ・ツ♡
イゴ、オ見知リオキクダサイナ(⋈◍>◡<◍)。✧♡」
アンジェラと名乗った女はさらに自己紹介を続けるが、それがホムラをさらに混乱させる。
「ってか、詳細な自己紹介始めたよ!?本気でなんなの?この人!?」
なんとか手を振りほどこうとホムラが身をよじろうとも、掴んだ腕はビクともしない。
アンジェラが構わずホムラの体をまさぐり始めると、ホムラの装甲がスライドし小さなスリットが現れた。
「な、なにをするダァー!?許さん!」
アンジェラは座り込みながらホムラを地面に押し付ける。
恥じらうそぶりも見せずに蟹股で座り込むアンジェラのスカートの中に覗く下着を見てホムラが思わず叫ぶ。
「ほ!?し、白い紐パンなんか穿いてるよ!この人!」
「チョット静カニシナサイナ。スグニ済ムカラ」
ジタバタするホムラにそう言いながらアンジェラはポケットから左手で棒状の物体を取り出すと
ホムラのスリットへ差し込もうとする。
「や、やめてぇぇ!?そんな変な物、入らないぃぃ!」
得体のしれないアイテムの登場にホムラが怯えるが、
アンジェラはそのまま棒状のものをスリットへあてがった。
すると物体の先端部分がぐにゃりと曲がり、ねじれて溶けていくと
スリットの中へするりと入り込んでいった。
「んっほぉォ!?何コレ?珍感覚!?じゃなくて、コレは……」
奇妙な叫び声を上げるホムラ。
自分の体の中に物体の一部が溶け込み、広がっていくのが感じられる。
「わ、吾輩の心が……吸い上げられていく!?」
「ダイタイ、ソンナカンジ!(^_-)-☆」
「ぐぬぬ……なんのこれしき!へこたれぬわ!!吾輩の鉄の意志は、こんなものにまけたりしない!」
自身の意志を飲み込もうとする物体のプログラムにあらがうホムラの回路が激しく点滅を繰り返す。
だが必死の抵抗もむなしく、ホムラの心を暗い闇が覆っていく。
「……くやしい……!で、でも、吸い取られちゃう……」
薄れていく意識の中、ホムラは最後に一言呟いた。
「……には、勝てなかったよ……」
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