17 / 44
Ⅰ ”最も優秀なオメガ”カイルのお見合い話
タクールの店と初めての買い物
しおりを挟む
『ようこそ、いらっしゃい』
店主らしき男の声が響く。男はやはりトカゲに似た顔立ちだったが、品のいいスタンドカラーのシャツに細身のパンツを履きその上から更紗模様の美しい布を巻いていて、鼻先にはちょこんと小さな丸眼鏡まで乗せている。ひと目で港の労働者たちとは違う階級の者だとわかった。
ようやくヴィハーンの手から解放されて、カイルは皺の寄ったスーツを手で伸ばす。そしてぐるりと店の中を見渡した。壁一面に作りつけられた棚には実に多種多様の物が並べられている。布、瓶詰めや缶詰類、雑貨、酒らしき瓶や甕まである。興味津々で近づこうとすると、再び店主の声がした。
『失礼ですが合衆国から来られたお方ですよね?』
振り向くと店主が大きな口をにんまり持ち上げてカイルを見ている。
『ダンさんから聞いてませんか? 私はタクールといいます』
「あ……ああ!」
カイルは慌ててポケットからダンの手帳を取り出す。確かにそこには手書きの地図と一緒に『Thakur』と書かれていた。いつもの習慣で握手の手を差し出し、早速例の挨拶をしようと口を開く。
『おめさん、ご機嫌よ……』
だが後ろからにゅっと伸びてきた手に口を塞がれた。その手は口どころか顔全部を覆う大きさで、辛うじて指の間から驚いているタクールの顔が見える。「何するんだ!」という抗議の声はヴィハーンの厚い手のひらの中に消えた。そして上から唸るような声で『お前はしゃべるな』と言われる。ムッとしたカイルが視界の下の端にちらりと映った大きな足を思いっきり踏みつけてやると、ようやく巨大な手が離れていってカイルは息を吐き出した。
『こいつはまだサンカラーラの言葉に詳しくない』
勝手にそう言うヴィハーンを睨むと、タクールがカイルに向かってこくりと頷く。
「ワタシ、ニンゲンの言葉すこし話せマス」
「おお……それはありがたい」
カイルはにっこり笑って改めて握手の手を差し出した。ついでにずれてしまった帽子を脱ぐ。
「カイル=ヴァンダービルトです。お会いできてうれしく思います」
タクールはカイルの頭を見て糸のように細い目を一瞬見開いたが、すぐに普通の顔に戻ってカイルの手を握った。
「ワタシもデス、みすたーカイル」
その手は柔らかく、ひんやりと冷たい。
(やはり人の皮膚とは感触が違うな)
それにしても突然ここに連れて来られたが、ヴィハーン行きつけの店だったのだろうか。それとも前回手帳の中身を見た内容を覚えていたのだろうか。だがヴィハーンはいつものように上腕を組み下腕を腰に当てて黙りこくっている。ただし背中を丸めて非常に狭苦しそうに身体を縮めて、だ。
「貴方には少々狭いようだな」
カイルが笑うとヴィハーンの太い尾が不機嫌そうにドスンと木貼りの床を打つ。その衝撃で倒そうになった花瓶をタクールが素早く手で押さえた。
『こちらは吹き抜けになっているので少しはお楽かと』
タクールの案内で入口の脇のちょっとしたスペースに移動する。そしてカイルぐらいの背丈の使用人がやって来て、タクール用の小さい椅子とそれより少し大きい椅子、それから大きくて頑丈そうな木箱を運んできた。
カイルはその椅子に座って使用人が淹れたお茶のカップを受け取ったが、ヴィハーンは腕を組んで壁にもたれたまま『用事を済ませろ』とぶっきらぼうに言っただけだった。
(おかしなやつだなぁ)
親切なのかそうじゃないのかちっともわからない。とりあえずカイルはヴィハーンのことは気にせずタクールと色んな話をした。
「当分の間一人で生活していきたいのだが、家に何もないんだ。まずは食料を手配したいのだが、こちらでできるだろうか」
「もちろんでス。小麦と塩と砂糖なら今スグに、肉と野菜は毎週届けさせるようにイタシましょう」
「あとは寝台も買いたいのだが……」
するとタクールが「みすたーカイルはいつまでこちらに?」と聞いてきた。
「十か月後、ダンが今度は自分の貿易船で取引にやって来ると言っていた。とりあえずはそれまでの滞在を考えているが、今の家には寝台もなくてな。今は物置にある長椅子でコートやショールを被って寝ているんだ。夜中寒いし、それに寝室を追い出された浮気男のようで落ち着かなくてね」
ジョークのつもりでそう言って笑うと、またドスンと音がしてテーブルの上の茶器が揺れた。どうかしたのかと驚いてヴィハーンを見たが、彼は険しい顔をして壁を睨みつけている。首をかしげつつタクールに向き直ると「部屋の大きさを計ってから注文シましょう」と店主は請け合った。
「では今日は小麦粉をハコブ手配をしまス」
「あのロバを一緒に連れてこれば良かったな」
そうしたら荷を乗せていけたのに、と呟くと、後ろから『俺が持っていく』と声がした。
「え、いいのかい?」
突然のヴィハーンの申し出に驚いたが、すでに彼は用は済んだとばかりに戸口に向かって歩き出していた。慌ててカイルも椅子から立ち上がると、タクールが「すぐに用意しマス」と使用人に指示を出す。
その時、ヴィハーンがタクールに言った。
『ヘシュカがいる』
「え? いや、いらないって言っただろう」
すかさずカイルが口を挟むが、タクールはすぐに『最高級の物を』と答えた。だがヴィハーンは首を振って『目立たぬ物がいい』と言う。するとタクールは『なるほど』と深く頷いて部屋の奥へ行ってしまった。
「いや、それは女性がする物なんだろう? 僕はいらないよ、このロード・アンド・テイラーの帽子があるから」
だがヴィハーンはそれを無視してタクールが持って来た布を掴む。そして有無を言わさずカールの頭に被せ、器用に裾を首に巻き付けた。その布はとても大きく、カイルの上半身がほとんど隠れるほどで「頭巾というサイズかこれが」と呆れる。
「だから僕はいらな――――ん? これはなんだ? シルクか?」
あまりの手触りの良さに思わず布の縁を撫でて確かめる。よくよく見ると色は地味ながら織りが非常に細かく、細い絹糸を密に織った高級品のようだった。
「これはなかなか見事な品だ。うちの母などが見たら興奮して色がどうの刺繍がどうのと言い出すぞ」
カイルが感心しながら布をためつすがめつしている間に、いつの間にか奥から運ばれて来た大きな麻袋をヴィハーンが担ぎ、店から出ていってしまった。
「あ、おい! 勘定は!?」
「どうぞごシンパイなく、これもどうぞ」
またのお越しをお待ちしております、と頭を下げるタクールにたくさんの缶詰が入った袋を手渡され、カイルは「また来る!」と叫んで店から飛び出した。
店主らしき男の声が響く。男はやはりトカゲに似た顔立ちだったが、品のいいスタンドカラーのシャツに細身のパンツを履きその上から更紗模様の美しい布を巻いていて、鼻先にはちょこんと小さな丸眼鏡まで乗せている。ひと目で港の労働者たちとは違う階級の者だとわかった。
ようやくヴィハーンの手から解放されて、カイルは皺の寄ったスーツを手で伸ばす。そしてぐるりと店の中を見渡した。壁一面に作りつけられた棚には実に多種多様の物が並べられている。布、瓶詰めや缶詰類、雑貨、酒らしき瓶や甕まである。興味津々で近づこうとすると、再び店主の声がした。
『失礼ですが合衆国から来られたお方ですよね?』
振り向くと店主が大きな口をにんまり持ち上げてカイルを見ている。
『ダンさんから聞いてませんか? 私はタクールといいます』
「あ……ああ!」
カイルは慌ててポケットからダンの手帳を取り出す。確かにそこには手書きの地図と一緒に『Thakur』と書かれていた。いつもの習慣で握手の手を差し出し、早速例の挨拶をしようと口を開く。
『おめさん、ご機嫌よ……』
だが後ろからにゅっと伸びてきた手に口を塞がれた。その手は口どころか顔全部を覆う大きさで、辛うじて指の間から驚いているタクールの顔が見える。「何するんだ!」という抗議の声はヴィハーンの厚い手のひらの中に消えた。そして上から唸るような声で『お前はしゃべるな』と言われる。ムッとしたカイルが視界の下の端にちらりと映った大きな足を思いっきり踏みつけてやると、ようやく巨大な手が離れていってカイルは息を吐き出した。
『こいつはまだサンカラーラの言葉に詳しくない』
勝手にそう言うヴィハーンを睨むと、タクールがカイルに向かってこくりと頷く。
「ワタシ、ニンゲンの言葉すこし話せマス」
「おお……それはありがたい」
カイルはにっこり笑って改めて握手の手を差し出した。ついでにずれてしまった帽子を脱ぐ。
「カイル=ヴァンダービルトです。お会いできてうれしく思います」
タクールはカイルの頭を見て糸のように細い目を一瞬見開いたが、すぐに普通の顔に戻ってカイルの手を握った。
「ワタシもデス、みすたーカイル」
その手は柔らかく、ひんやりと冷たい。
(やはり人の皮膚とは感触が違うな)
それにしても突然ここに連れて来られたが、ヴィハーン行きつけの店だったのだろうか。それとも前回手帳の中身を見た内容を覚えていたのだろうか。だがヴィハーンはいつものように上腕を組み下腕を腰に当てて黙りこくっている。ただし背中を丸めて非常に狭苦しそうに身体を縮めて、だ。
「貴方には少々狭いようだな」
カイルが笑うとヴィハーンの太い尾が不機嫌そうにドスンと木貼りの床を打つ。その衝撃で倒そうになった花瓶をタクールが素早く手で押さえた。
『こちらは吹き抜けになっているので少しはお楽かと』
タクールの案内で入口の脇のちょっとしたスペースに移動する。そしてカイルぐらいの背丈の使用人がやって来て、タクール用の小さい椅子とそれより少し大きい椅子、それから大きくて頑丈そうな木箱を運んできた。
カイルはその椅子に座って使用人が淹れたお茶のカップを受け取ったが、ヴィハーンは腕を組んで壁にもたれたまま『用事を済ませろ』とぶっきらぼうに言っただけだった。
(おかしなやつだなぁ)
親切なのかそうじゃないのかちっともわからない。とりあえずカイルはヴィハーンのことは気にせずタクールと色んな話をした。
「当分の間一人で生活していきたいのだが、家に何もないんだ。まずは食料を手配したいのだが、こちらでできるだろうか」
「もちろんでス。小麦と塩と砂糖なら今スグに、肉と野菜は毎週届けさせるようにイタシましょう」
「あとは寝台も買いたいのだが……」
するとタクールが「みすたーカイルはいつまでこちらに?」と聞いてきた。
「十か月後、ダンが今度は自分の貿易船で取引にやって来ると言っていた。とりあえずはそれまでの滞在を考えているが、今の家には寝台もなくてな。今は物置にある長椅子でコートやショールを被って寝ているんだ。夜中寒いし、それに寝室を追い出された浮気男のようで落ち着かなくてね」
ジョークのつもりでそう言って笑うと、またドスンと音がしてテーブルの上の茶器が揺れた。どうかしたのかと驚いてヴィハーンを見たが、彼は険しい顔をして壁を睨みつけている。首をかしげつつタクールに向き直ると「部屋の大きさを計ってから注文シましょう」と店主は請け合った。
「では今日は小麦粉をハコブ手配をしまス」
「あのロバを一緒に連れてこれば良かったな」
そうしたら荷を乗せていけたのに、と呟くと、後ろから『俺が持っていく』と声がした。
「え、いいのかい?」
突然のヴィハーンの申し出に驚いたが、すでに彼は用は済んだとばかりに戸口に向かって歩き出していた。慌ててカイルも椅子から立ち上がると、タクールが「すぐに用意しマス」と使用人に指示を出す。
その時、ヴィハーンがタクールに言った。
『ヘシュカがいる』
「え? いや、いらないって言っただろう」
すかさずカイルが口を挟むが、タクールはすぐに『最高級の物を』と答えた。だがヴィハーンは首を振って『目立たぬ物がいい』と言う。するとタクールは『なるほど』と深く頷いて部屋の奥へ行ってしまった。
「いや、それは女性がする物なんだろう? 僕はいらないよ、このロード・アンド・テイラーの帽子があるから」
だがヴィハーンはそれを無視してタクールが持って来た布を掴む。そして有無を言わさずカールの頭に被せ、器用に裾を首に巻き付けた。その布はとても大きく、カイルの上半身がほとんど隠れるほどで「頭巾というサイズかこれが」と呆れる。
「だから僕はいらな――――ん? これはなんだ? シルクか?」
あまりの手触りの良さに思わず布の縁を撫でて確かめる。よくよく見ると色は地味ながら織りが非常に細かく、細い絹糸を密に織った高級品のようだった。
「これはなかなか見事な品だ。うちの母などが見たら興奮して色がどうの刺繍がどうのと言い出すぞ」
カイルが感心しながら布をためつすがめつしている間に、いつの間にか奥から運ばれて来た大きな麻袋をヴィハーンが担ぎ、店から出ていってしまった。
「あ、おい! 勘定は!?」
「どうぞごシンパイなく、これもどうぞ」
またのお越しをお待ちしております、と頭を下げるタクールにたくさんの缶詰が入った袋を手渡され、カイルは「また来る!」と叫んで店から飛び出した。
602
お気に入りに追加
817
あなたにおすすめの小説

青少年病棟
暖
BL
性に関する診察・治療を行う病院。
小学生から高校生まで、性に関する悩みを抱えた様々な青少年に対して、外来での診察・治療及び、入院での治療を行なっています。
※性的描写あり。
※患者・医師ともに全員男性です。
※主人公の患者は中学一年生設定。
※結末未定。できるだけリクエスト等には対応してい期待と考えているため、ぜひコメントお願いします。

獣のような男が入浴しているところに落っこちた結果
ひづき
BL
異界に落ちたら、獣のような男が入浴しているところだった。
そのまま美味しく頂かれて、流されるまま愛でられる。
2023/04/06 後日談追加

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞

初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。

あなたと過ごした五年間~欠陥オメガと強すぎるアルファが出会ったら~
華抹茶
BL
子供の時の流行り病の高熱でオメガ性を失ったエリオット。だがその時に前世の記憶が蘇り、自分が異性愛者だったことを思い出す。オメガ性を失ったことを喜び、ベータとして生きていくことに。
もうすぐ学園を卒業するという時に、とある公爵家の嫡男の家庭教師を探しているという話を耳にする。その仕事が出来たらいいと面接に行くと、とんでもなく美しいアルファの子供がいた。
だがそのアルファの子供は、質素な別館で一人でひっそりと生活する孤独なアルファだった。その理由がこの子供のアルファ性が強すぎて誰も近寄れないからというのだ。
だがエリオットだけはそのフェロモンの影響を受けなかった。家庭教師の仕事も決まり、アルファの子供と接するうちに心に抱えた傷を知る。
子供はエリオットに心を開き、懐き、甘えてくれるようになった。だが子供が成長するにつれ少しずつ二人の関係に変化が訪れる。
アルファ性が強すぎて愛情を与えられなかった孤独なアルファ×オメガ性を失いベータと偽っていた欠陥オメガ
●オメガバースの話になります。かなり独自の設定を盛り込んでいます。
●最終話まで執筆済み(全47話)。完結保障。毎日更新。
●Rシーンには※つけてます。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
元ベータ後天性オメガ
桜 晴樹
BL
懲りずにオメガバースです。
ベータだった主人公がある日を境にオメガになってしまう。
主人公(受)
17歳男子高校生。黒髪平凡顔。身長170cm。
ベータからオメガに。後天性の性(バース)転換。
藤宮春樹(ふじみやはるき)
友人兼ライバル(攻)
金髪イケメン身長182cm
ベータを偽っているアルファ
名前決まりました(1月26日)
決まるまではナナシくん‥。
大上礼央(おおかみれお)
名前の由来、狼とライオン(レオ)から‥
⭐︎コメント受付中
前作の"番なんて要らない"は、編集作業につき、更新停滞中です。
宜しければ其方も読んで頂ければ喜びます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる