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懺悔 ★
しおりを挟む「ノル、ガ……」
声を発することができたのはリツただ一人だった。
ノルガンは大声を上げたり武器を振りかざしたりしたわけでもない。ただ立っているだけなのに周りは完全に圧倒されていた。不意にノルガンの気配が変わる。考えるよりも先にリツは走り出した。
「ノルガン、待って……!!」
ノルガンの巨躯からぶわりと殺気が噴き出す。わずかに屈んだ身体がバネのように弾けて一気に駆けだそうとした瞬間、リツは戦斧を振り上げたノルガンの腕に飛びついた。
駄目だ。咄嗟にリツはそう思った。そしてノルガンが現れた途端、顔にたとえようのない喜色を浮かべた探索者の男に気づく。
「ダメだ、これは罠だ!」
いつも他人の顔色を窺うように生きて来たリツだからこそ気づいた。あの男は何か企んでいる。彼の言う言葉を額面通りに受け止めてはいけない。
以前、あの探索者の男は強くノルガンを欲しがっていた。きっとこれは罠だ。相手の目的はノルガンを殺すことじゃない。ノルガンを捕まえ、自分が彼の主人になることだ。
「カタリナ! 捕まえろ!」
探索者の男の声が轟く。間髪入れずに魔導士の女が詠唱を始めた。リツは振り向きざまに呪文を唱える。
「ヴェステ・グラム!!」
魔法攻撃を防ぐ防護壁が魔導士の拘束呪文を跳ね返したのと同時に、ノルガンがリツを肩に担いだ。次の瞬間、とてつもない重力に襲われ視界がぐらり、とぶれる。
「追え! 逃がすな!!」
探索者の男の声が響いた。けれど町の誰もがノルガンを見て恐れ慄き、後ずさる。自然とできた道をノルガンは怒涛のように駆け抜けた。リツは必死に彼の首に腕を回して目を瞑る。
「待て! 止まれ!」
町を囲む外壁の門番らしき声が聞こえた瞬間、これまで経験したことのない浮遊感を感じて息を呑んだ。突然無重力の空間に放り出されたような感覚に、リツは危うく舌をかみそうになる。しがみついたノルガンの頭の向こう、驚愕に目を見開く男たちがはるか下の方に見えた。外壁を飛び越えたのだ、とようやく気付く。
ノルガンは信じられない跳躍力で石の壁を越えると、地響きを立てて着地する。そしてリツを担いだまま再び走りだした。
(山だ)
リツはノルガンがどこへ向かっているのか気が付いた。町の向こうに聳える険しい山々。獣人の国、ドラーク大陸と人間の住む世界とを隔てる天然の要害。
だがさすがは金のメダイを持つ探索者、山裾の森に入ったところで後ろから追いかけてくる男の姿が見えた。男が走りながらノルガンに向かって叫ぶ。
「おい、俺たちの仲間になれよ! そうすれば今まで殺したやつらのことは俺たちがなんとかしてやる!」
やっぱりやつらはノルガン目当てだったんだ、とリツは臍を噛む。止まる気配のないノルガンに焦れたのか、男が再び声を張り上げた。
「そいつがそんなに気に入ってるなら、そいつも連れてけばいい! 今度はお前がそいつに首枷を嵌めて、お前だけのペットにすればいいだろ!?」
「……っ!?」
ノルガンは振り向きもしなかった。だが次の瞬間、男から少し遅れて追いかけてくる魔導士の女が、大きな石を嵌めこんだ杖を構え長い詠唱を唱えているのに気づく。ドクン、とリツの鼓動が大きく跳ねた。
男は全員が金のメダイ持ちだと言っていた。金級の魔導士が渾身の力を込めて放つ攻撃魔法は一体どれほど強大なのか、リツには想像もつかない。
(殺られる)
いや、違う。彼らの目的はノルガンを生きて捕らえて自らの奴隷にすることだ。殺すはずがない。でもリツは? 彼らにとってはただの邪魔者でしかない自分は。
リツは攻撃呪文を使えない。できるのは支援魔法だけ。中でも一番得意なのは魔獣の強烈な一撃を食い止める光の防護壁を張ることだ。そしてふと思いつく。その壁を、対象者の周りではなくてもっとずっと近くに落としたらどうなる? そう、例えば本人がいるその場所に。
「カタリナ! やれ!」
女の掲げる杖の石から目を潰すような光が溢れ出る。だがリツの呪文の方が早かった。
「ダル・レヴェラ・グラム!!」
《先生》から教わった、最も強くて固いと言われた防護の魔法。まぶしい光がすべてのものを跳ね返す分厚い壁となって女の真上に現れ、落ちた。
「ゲぶっ」
べちゃり、と女の身体が潰れる。それを見た探索者の男が目を見開き、持っていた剣を落とした。リツは地面に広がる真っ赤な血と肉を呆然と見つめる。だが我に返る間もなくノルガンが再び走りだしてあっという間に彼らの姿は見えなくなった。
ノルガンはリツの重みなどまるで意に介さぬ身軽さで山裾の森に分け入り、道なき道を駆け上がり岩を飛び越え山を登っていく。そして突然足を止めた。地面に下ろされて、リツは初めて辺りを見回す。そこには深い木々に囲まれた巨大な岩の下の窪みがあった。
「すぐに戻る」
そう言ってノルガンはどこかへ行ってしまった。それをぼんやりと見送って、リツは座り込む。
初めて人を殺した。
それも限りなく残忍な方法で。
一人になった途端、ガタガタと身体が震え出した。
(いや、違う、あれは正当防衛だった)
だって仕方がないではないか。あそこで躊躇していたら間違いなくあの魔導士の魔法でやられていた。それがどんな魔法なのかはわからないけれど。
「いや、でももし攻撃呪文じゃなくて、拘束するだけの魔法だったとしても、どっちか見極めてからなんて思ってたら、絶対、間に合わなかったし」
やられる前にやる。それがこの世界を生き抜くための知恵であり鉄則なのだとリツだってとっくの昔に学んでいる。
「そうだ、仕方ないよな。俺じゃなくたって、攻撃されそうになったら、誰だって、しょうがない、うん」
そう呟きながら膝を抱え親指の爪に歯を立てた。けれど白い部分はとっくの昔に齧り取ってしまって残っていない。この世界に来てからずっとそうだった。
ノルガンはどこに行ったのだろう。きっと食料を探しに行ってくれたに違いない。だっていつもそうだった。彼が「ここなら大丈夫だ」と思う場所にリツを残し、一人で森に分け入っては獲物を持ち帰り、自分よりも先にリツに与えてくれる。
求愛行為。
カレンが言っていた言葉を思い出してにわかに頬が熱くなる。カリ、と首筋を掻いて辺りを見回した。早く、早くノルガンに戻って来て欲しい。一人にしないで欲しい。
いつの間にか後ろの岩にもたれてべったりと地面に座りこんでいた。こんな初めての場所でだらけていたら、いざという時に逃げることもできない。いつだって地面に尻はつけず、常に動けるようにしていなければ。そんな考えが頭のどこかをよぎるが、もはや身体を起こす気力もなかった。
なんとなく痒くてカリカリと首を掻いていたらいつの間にか指先が赤く染まっていて不思議に思う。
血だ。なんで? そう思った次の瞬間、リツは焼け串を押し当てられたかのように跳ね起きた。
「に、逃げなきゃ」
そうだ、逃げなきゃ。逃げようとしていたのだ。ついさっきまで。なのに突然あの男が現れてノルガンが人殺しだのなんだのと言うから。
「……ひとごろし……? ちがう、だって、ノルガンは、」
でもノルガンはリツを喰おうとした。ちりちりと焼け付くように痛むうなじを手のひらでぎゅっと押さえる。
「逃げなきゃ」
でもどこへ? こんな、道もない、方角もわからない、荷物だってない。それにノルガンもいないのに。
ああ違う、ノルガンがいちゃだめだ、ノルガンから逃げなきゃいけないのに。でもそんなの無理に決まってる。
怖い。怖い。どうすればいい。わからない。何もわからない。
顔を上げると、木々の間に立ってノルガンがリツを見ていた。右手には巨大な戦斧を、左手には途中で捕まえたと思しきレルンガをぶら下げて。
地を這う木の根を踏みしめノルガンが近づいてくる。見上げるほど大きく逞しい彼の身体と戦斧は血にまみれていた。
「もう誰も追っては来ない」
静かとさえ言える声音でノルガンが言う。だから安心しろ、と。
その血が誰のものか、聞かなくてもわかっている。リツの喉は張り付いたように強張って悲鳴も出なかった。
多分、頭の片隅で本当は気づいていたのかもしれない。回りでどんどん人が消えたり死んだりしている理由。全部ノルガンのせい。そしてリツのせいだ。
ぶるり、と全身が震えた。指先がたまらなく冷たくて息もできない。不意にノルガンがリツに触れた。逃げろ、と本能が叫ぶのに、リツの身体は恐ろしくしっくりと彼に馴染んで腕の中に収まる。
ノルガンの手のひらがリツの腰を掴み、抱き寄せた。
「……ま…………まっ、て…………」
言っても無駄なことだと自分でもわかっている。
確かにノルガンは今までずっとリツを守ってくれた。でもリツが「待って」と言っても決して聞いてはくれない。あの時だってそうだった。ゴダルの商隊にいた時、リツは暗い森の中でグラトたちの死骸の前で散々に抱かれ、貫かれた。何度も待って欲しいと頼んだのに、ノルガンは気にも留めず思うがままにリツを貪った。
ゆっくりとノルガンの顔が近づいてきてリツに口づける。傷だらけの大きな手が服の中に忍び込んでくる。
「っふ、んぐ、ん…………っ、……っあ、っ」
そうしてリツは、いつ魔獣に襲われるか、いつ追っ手がくるかもわからない、獣人と人間の国の境界線でまたノルガンに犯された。昨夜あれほどたくさんリツの腹に注ぎ込んだのに、ノルガンはまた濃くて大量の精を吐き出した。
信じられないことに、リツも同じタイミングで絶頂していた。とはいえ弄られすぎて赤く腫れくったりと垂れたままの性器からは何も出ておらず、甘く引き攣れるような痙攣にビクビクと身体が跳ねる。
湿った地面の枯れ葉を褥に、巨大な男根を埋め込んだままノルガンがまた動き出す。ひくつく粘膜を引きずり、引いてはまた深々と潜り込むその圧倒的な肉の楔に、リツはいともたやすく陥落させられた。
溢れるほどに中に出されて蕩けきった内襞を、余すことなく怒張がゆるゆると擦り上げていく。
「ひっ、あっ、はあっ、い、イイ、きもち、いい、ぁ、うう……んっ」
血に塗れた巨体に組み敷かれ、人の身では到底受け止めきれぬほど太くて硬い獣の怒張で最奥まで貫かれて、リツは何度も何度も達しては甘い喘ぎ声を漏らし続けた。
この時ようやくリツは気づいた。すでに自分の身体は明らかに何かが狂ってしまっているのだと。
おぞましいほどの威圧感に満ちた、太い血管がうねうねと這う凶器のような逸物がもたらす重い一撃を、リツの身体は過ぎるほどの快楽として受け止める。とても愛撫とは言えない暴力の跡が残る肌に突き立てられる牙の感触にさえ、痺れるような快感がゾクゾクと這い上がって来る。初めて彼に抱かれてからずっと、リツは彼にそう教え込まれ、育てられてきたのだ。
「ああ……っ、はあっ! ん……っ、ひゃうっ、あ、あうぅん……っ!」
ついさっきまであんなにも彼を恐れていたのに、甘くナカをこすられ、くぷくぷと浅いところを膨れ上がった亀頭で嬲られて恍惚となる。
「ん……っ、……いい、きもちいい、……そこ、っあ、んんっ」
リツの脳裏に浮かぶ、たくさんの死。
森の中で地面に押し倒され揺さぶられている自分を見つめる、死んだグラトの虚ろな目。
カンダルの町に入る前、ノルガンが引きずってきた無残に食い荒らされた傭兵と若い男の死体。
熟しすぎて弾けた柘榴のような魔導士の血まみれの身体。
その中の一つに、リツもなるのだろうか。
「っ、ん、もっと、おく、ぁ……っ、ノル、ガン、ひぁっ、もっと、ぉ……っ」
力の抜けた尻肉の間のどろどろの汁塗れになった媚肉が、ノルガンに甘えてねっとりとむしゃぶりついている。もう何も考えられない。今やリツは自分を串刺しにする凶器に媚びて喘ぐだけの穴でしかなかった。
自業自得だ。
自分でもそうわかっていた。
リツはいつだって自分に都合の悪いことから目を逸らしてきた。
どうしてノルガンがいつもリツの意識がない時に自分だけを連れ出すのか。ゴダルたちが、そして先生があの後本当はどうなったのか。疑問に思っても一度としてノルガンに問いたださなかったのは、ようやく手に入れた安全と安心を手放したくなかったから。自分を守ってくれるノルガンの機嫌を損ねて彼を失いたくなかったから。
いつだって打算だった。
怖い思いをしたくない。安全な場所でぬくぬくしていたい。
こんな、自分の生まれた世界から遠く離れた場所で死にたくない。
だからリツは今まであらゆる不穏な兆候から注意深く目を逸らし、気づかないふりをしてきたのだ。ノルガンの目に時々浮かぶ恐ろしい光や、突然引き離されたゴダルたちや先生の行く末や、不意に自分の傍で起こる誰かの死に。
罰が当たったのだ。
リツはそう思う。初めから自分も、ノルガンだって結局は自分のエゴで一緒にいただけ。
リツは自分の代わりに戦って守ってくれる相手が欲しかった。
ノルガンは自分の食欲を満たしてくれる餌が欲しかった。
ただそれだけなのだ。
愛なんてなかった。
リツの目から涙が零れ落ちる。そんな資格などないとわかっているのに。
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