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ミナミくんのお願いごと。
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身体を流し終わって今度はマットを洗い始めたミナミに、呉凱は声をかけた。
「どうかしたのか?」
「え?」
ミナミがいぶかしげに顔を上げる。
「だから、なんかあったのかよ」
呉凱が尋ねると、ミナミは首をかしげて問い返した。
「別に……。ってか用があるのは店長さんの方じゃなかったんですか?」
「おめーの呑気なツラ見てたら忘れたわ」
呉凱がそう言ってかわすと、急にミナミが顔を曇らせた。
「あ、ひょっとしてなんか苦情とかありました?」
「は? ねえけど」
「……そっか、なら良かった」
それだけ答えて、ミナミがまたマットに視線を落とす。
(…………なんかあったな)
ピンときた呉凱はスケベ椅子に座ったまま膝で頬杖をついて考えた。まともに聞いても易々と本心を打ち明けるとも思えない。これで意外と頑固なやつだ。特にこういうタイプはトラブルや何か困ったことが起きた時になかなか他人を頼れなさそうな気がする。
さて、どこから攻めて口を割らそうかと考えていると、突然ミナミがシャワーを止めた。そして濡れた髪を掻き上げて振り返る。大きく息を吐いてミナミが呉凱を見た。
「あの…………、店長さんに相談なんですけど……」
「…………おう」
「ほんとに苦情とかそういうの来てない……?」
再び泡だらけの床に視線を落としてミナミが尋ねる。呉凱はそれを見上げて頷いた。
「ああ、来てねぇよ。それどころかさっきも褒められたぜ? 来週の同じ時間に予約までしていったからな」
「…………そっか」
「なんか気になることでもあんのかよ」
呉凱が尋ねると、ミナミが肩を竦めて答えた。
「……あの……俺、今日でここ勤め始めて一ヶ月なんです。っていっても仕事あるから週二が限度ですけど」
ミナミは新都心との境にある町工場で設計の仕事をしているらしい。こちらはアルバイトのような扱いで金曜の深夜帯と土曜の午後から夜にかけての週二回勤務となっている。だがそれは呉凱とて承知していることだ。
「でもそれは最初に雇用条件話し合った時のまんまだろ。他にもそうやってダブルワークしてるヤツもいるからいいって言ってなかったか?」
するとミナミは「うん、まあそうなんですけど……」と言葉を濁した。
「けど、なんだよ」
「………………あの」
ようやく腹を決めたのか、ミナミが顔を上げて呉凱を見た。
「なんていうか、ちょっと自信持てなくて……」
「自信?」
「……俺、ちゃんとやれてんのかな、って」
「やれてるからリピーターがついてんだろうが」
「でも、ほんとのところってわかんないじゃないですか。俺が慣れてないから気を遣ってるとか、人間だから手加減してるとか……」
「馬鹿かお前は」
何を悩んでいるのかと思えばそんなことか、と呉凱は半目で答える。
「高い金払って来てる客が嬢に気ィ遣ってお情けで指名したりするか。気にいらなきゃ別の嬢にするかよそ行くに決まってんだろ。高級クラブじゃあるまいしソープにゃ永久指名制度なんてねぇんだからよ」
「えーきゅーしめい?」
ミナミが目を見開く。
「最初に指名した嬢以外は指名できないってこと。お前、向こうで勤めてたのはキャバだったか? キャバクラにはねぇルールかもな。そんなことより、なんでそんなに自信ねぇんだよお前は」
正直に言って、まだセックスに慣れていないのとやたら感じやすすぎるところを除けばミナミはかなりの適正がある。特にセックスが大好きなところとイメトレとやらで培ったテクニック、そして何よりオスのペニスを欲しがってやまないところが、だ。それこそこの道も相当長い呉凱でさえも乗せられてしまうほどに。
呉凱は苦々しく思いながら、永久に闇に葬ってしまいたい出来事を渋々思い出す。それはちょうど一ヶ月前、ミナミが呉凱の働くソープへ面接を受けにやってきた日のことだった。
獣人のゲイ専門のソープランドに泡姫になりたいと飛び込んできたニンゲンに、最初呉凱は呆気にとられるしかなかった。
だがその度を超えた突拍子のなさは、一度死んでこの世界に落っこちてきた『界客』という彼のヘヴィーな経験ゆえのものだと感じたし、『女を抱くより男に突っ込まれたい』という身も蓋もないミナミの告白を、呉凱なりにきちんと受けとめようとはしたのだ。
とはいえこんな場末の獣人専用の風俗店にカタギのニンゲンのくせに飛び込みで面接にやってくるほど警戒心の欠片もないミナミが本当にソープという仕事を理解しているのか甚だ疑わしかった。
ミナミが単なる思い付きで来たのではないかと疑った呉凱は、水商売のえげつなさを身をもって思い知らせて思いとどまらせようと、面接と称してミナミに実地で現場の仕事を教えることにしたのだ。
それがなにやら途中から雲行きが怪しくなり、あまつさえ『一対一の真面目なつき合いは面倒、誰が相手でもいいからとにかく突っ込まれたい』というふざけたことを真顔で言うミナミにキレてついうっかり本番行為までやらかしてしまったのは呉凱にとってまさに一生に一度の不覚だったが、とにかくその時のミナミの、なりふり構わず男をとって喰おうという本能というか性欲と今の自信なさげなしおらしさとはあまりに隔たりがあり過ぎた。
呉凱は不審に思ってなおも問いただす。
「プレイ中に客から文句言われたことあんのかよ」
「え、ないですけど」
あっさりとミナミが答える。
「ならいいじゃねぇか。客の方だって最後はちゃんとイってんだろ? 同じ男なんだから見りゃウソかどうかなんてわかるだろうし、実際射精してんなら間違いなくイってんだからよ」
「まあ、それはそうなんですけど……」
まだミナミは納得がいかない様子で口を曲げている。呉凱は息を吐き出すと、椅子から立ち上がって言った。
「とにかく、苦情の類は一切出てねぇ。それどころか予約は来月まで全部埋まってる。文句ねぇだろ。さっさと部屋と風呂場片付けて上がれ。これ以上遅くなると危ねぇぞ」
そう言い捨てて踵を返すと、いきなり「ちょっと待って店長さん!」と叫んだミナミに腕を引っ張られて呉凱はあやうく足を滑らせそうになった。
「な……っ、危ねぇだろ!」
「す、すみません」
怒鳴る呉凱にしがみつくようにしてミナミが謝る。それに一瞬毒気を抜かれそうになったところでミナミがとんでもないことを言い出した。
「あの、明日は土曜で会社も休みだし、こっちの勤務も四時からなんですが」
「………………それがどうした」
「店長さん、明日遅番なんですよね? 今ちょっとだけ時間貰えませんか?」
質問の意図が読めずに呉凱が黙っていると、ミナミがなおも下から迫ってきた。
「俺、今がラストですよね? まだどっかにお客さん残ってる部屋あります?」
「…………さっきの客で最後だけどよ」
「今日の鍵当番、店長さん? ならバイトさんは先に返して、ちょっとだけ付き合って貰えませんか?」
そう言ってミナミがパン! と両手を合わせて拝むように言った。
「ショートでいいから、もう一回だけ研修付き合って下さい! お願いします!」
「どうかしたのか?」
「え?」
ミナミがいぶかしげに顔を上げる。
「だから、なんかあったのかよ」
呉凱が尋ねると、ミナミは首をかしげて問い返した。
「別に……。ってか用があるのは店長さんの方じゃなかったんですか?」
「おめーの呑気なツラ見てたら忘れたわ」
呉凱がそう言ってかわすと、急にミナミが顔を曇らせた。
「あ、ひょっとしてなんか苦情とかありました?」
「は? ねえけど」
「……そっか、なら良かった」
それだけ答えて、ミナミがまたマットに視線を落とす。
(…………なんかあったな)
ピンときた呉凱はスケベ椅子に座ったまま膝で頬杖をついて考えた。まともに聞いても易々と本心を打ち明けるとも思えない。これで意外と頑固なやつだ。特にこういうタイプはトラブルや何か困ったことが起きた時になかなか他人を頼れなさそうな気がする。
さて、どこから攻めて口を割らそうかと考えていると、突然ミナミがシャワーを止めた。そして濡れた髪を掻き上げて振り返る。大きく息を吐いてミナミが呉凱を見た。
「あの…………、店長さんに相談なんですけど……」
「…………おう」
「ほんとに苦情とかそういうの来てない……?」
再び泡だらけの床に視線を落としてミナミが尋ねる。呉凱はそれを見上げて頷いた。
「ああ、来てねぇよ。それどころかさっきも褒められたぜ? 来週の同じ時間に予約までしていったからな」
「…………そっか」
「なんか気になることでもあんのかよ」
呉凱が尋ねると、ミナミが肩を竦めて答えた。
「……あの……俺、今日でここ勤め始めて一ヶ月なんです。っていっても仕事あるから週二が限度ですけど」
ミナミは新都心との境にある町工場で設計の仕事をしているらしい。こちらはアルバイトのような扱いで金曜の深夜帯と土曜の午後から夜にかけての週二回勤務となっている。だがそれは呉凱とて承知していることだ。
「でもそれは最初に雇用条件話し合った時のまんまだろ。他にもそうやってダブルワークしてるヤツもいるからいいって言ってなかったか?」
するとミナミは「うん、まあそうなんですけど……」と言葉を濁した。
「けど、なんだよ」
「………………あの」
ようやく腹を決めたのか、ミナミが顔を上げて呉凱を見た。
「なんていうか、ちょっと自信持てなくて……」
「自信?」
「……俺、ちゃんとやれてんのかな、って」
「やれてるからリピーターがついてんだろうが」
「でも、ほんとのところってわかんないじゃないですか。俺が慣れてないから気を遣ってるとか、人間だから手加減してるとか……」
「馬鹿かお前は」
何を悩んでいるのかと思えばそんなことか、と呉凱は半目で答える。
「高い金払って来てる客が嬢に気ィ遣ってお情けで指名したりするか。気にいらなきゃ別の嬢にするかよそ行くに決まってんだろ。高級クラブじゃあるまいしソープにゃ永久指名制度なんてねぇんだからよ」
「えーきゅーしめい?」
ミナミが目を見開く。
「最初に指名した嬢以外は指名できないってこと。お前、向こうで勤めてたのはキャバだったか? キャバクラにはねぇルールかもな。そんなことより、なんでそんなに自信ねぇんだよお前は」
正直に言って、まだセックスに慣れていないのとやたら感じやすすぎるところを除けばミナミはかなりの適正がある。特にセックスが大好きなところとイメトレとやらで培ったテクニック、そして何よりオスのペニスを欲しがってやまないところが、だ。それこそこの道も相当長い呉凱でさえも乗せられてしまうほどに。
呉凱は苦々しく思いながら、永久に闇に葬ってしまいたい出来事を渋々思い出す。それはちょうど一ヶ月前、ミナミが呉凱の働くソープへ面接を受けにやってきた日のことだった。
獣人のゲイ専門のソープランドに泡姫になりたいと飛び込んできたニンゲンに、最初呉凱は呆気にとられるしかなかった。
だがその度を超えた突拍子のなさは、一度死んでこの世界に落っこちてきた『界客』という彼のヘヴィーな経験ゆえのものだと感じたし、『女を抱くより男に突っ込まれたい』という身も蓋もないミナミの告白を、呉凱なりにきちんと受けとめようとはしたのだ。
とはいえこんな場末の獣人専用の風俗店にカタギのニンゲンのくせに飛び込みで面接にやってくるほど警戒心の欠片もないミナミが本当にソープという仕事を理解しているのか甚だ疑わしかった。
ミナミが単なる思い付きで来たのではないかと疑った呉凱は、水商売のえげつなさを身をもって思い知らせて思いとどまらせようと、面接と称してミナミに実地で現場の仕事を教えることにしたのだ。
それがなにやら途中から雲行きが怪しくなり、あまつさえ『一対一の真面目なつき合いは面倒、誰が相手でもいいからとにかく突っ込まれたい』というふざけたことを真顔で言うミナミにキレてついうっかり本番行為までやらかしてしまったのは呉凱にとってまさに一生に一度の不覚だったが、とにかくその時のミナミの、なりふり構わず男をとって喰おうという本能というか性欲と今の自信なさげなしおらしさとはあまりに隔たりがあり過ぎた。
呉凱は不審に思ってなおも問いただす。
「プレイ中に客から文句言われたことあんのかよ」
「え、ないですけど」
あっさりとミナミが答える。
「ならいいじゃねぇか。客の方だって最後はちゃんとイってんだろ? 同じ男なんだから見りゃウソかどうかなんてわかるだろうし、実際射精してんなら間違いなくイってんだからよ」
「まあ、それはそうなんですけど……」
まだミナミは納得がいかない様子で口を曲げている。呉凱は息を吐き出すと、椅子から立ち上がって言った。
「とにかく、苦情の類は一切出てねぇ。それどころか予約は来月まで全部埋まってる。文句ねぇだろ。さっさと部屋と風呂場片付けて上がれ。これ以上遅くなると危ねぇぞ」
そう言い捨てて踵を返すと、いきなり「ちょっと待って店長さん!」と叫んだミナミに腕を引っ張られて呉凱はあやうく足を滑らせそうになった。
「な……っ、危ねぇだろ!」
「す、すみません」
怒鳴る呉凱にしがみつくようにしてミナミが謝る。それに一瞬毒気を抜かれそうになったところでミナミがとんでもないことを言い出した。
「あの、明日は土曜で会社も休みだし、こっちの勤務も四時からなんですが」
「………………それがどうした」
「店長さん、明日遅番なんですよね? 今ちょっとだけ時間貰えませんか?」
質問の意図が読めずに呉凱が黙っていると、ミナミがなおも下から迫ってきた。
「俺、今がラストですよね? まだどっかにお客さん残ってる部屋あります?」
「…………さっきの客で最後だけどよ」
「今日の鍵当番、店長さん? ならバイトさんは先に返して、ちょっとだけ付き合って貰えませんか?」
そう言ってミナミがパン! と両手を合わせて拝むように言った。
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