11 / 49
虎の店長さん、ミナミくんの話を聞く。
しおりを挟む
「俺は界客に会うのはおめーが初めてなんだが、どうしてこっちに落っこちてきたんだ」
ずるずると麺を啜りながらそう尋ねると、ミナミはちょっと首を傾げて答えた。
「俺、向こうではキャバクラのボーイしてたんですけど、そこのキャストさんのとこにすごい通い詰めてたお客さんがいたんですよ」
「おう」
「で、そのキャストさんが下手打ったというか、ちょっとやりすぎちゃったみたいで……」
「ああ、分を越える金を使わせるだけ使わせて、上手くあしらえなかったってことか」
「そうですね。そんな感じです」
こくり、とミナミが頷く。
「そのお客さんはどうも店外での……そういう仲を期待してたっぽいんですけど、ずっと袖にされ続けて……。で、とうとう逆上しちゃってある日ナイフ持って店に押しかけてきてそのキャストさんに襲い掛かって……」
「…………で、どうした」
急に黙ったミナミを横目で見ながらスープを飲もうとすると、ミナミが、はは、と力なく笑って答えた。
「それがほんと馬鹿みたいな話なんですけど、そのキャストさんピンヒール履いてて、で、ビックリしてぐらっとよろけた時にたまたま俺が真後ろにいて、うっかり俺に刺さっちゃったみたいなんですよね、ナイフが。で多分そこで死んで、気が付いたらこっちに飛ばされてました」
「…………笑いごっちゃねぇだろ、ソレ」
思わず真顔で言うと、ミナミがなぜか顔を赤らめて「…………ですよね、すみません」と俯いた。それに舌打ちをして呉凱は丼を置く。
「謝ることでもねぇ。どこ刺されたんだ」
「え? あ、ああ、多分喉の……」
「喉? そりゃあツイてなかったな。今はなんともねぇのか」
つい気になって呉凱はミナミの顎を持ち上げて喉を覗き込む。呉凱にしてみれば皮膚を守る毛皮もなく細っこくて頸動脈が丸見えで恐ろしいほど無防備なそこには、幸い今は傷らしいものはなかった。
「っつーか、おめーらニンゲンはよくこんな急所剥き出しの欠点だらけの身体で絶滅せずに生き延びてこれたな、おい」
「い、言われて見ればそうですね……」
そう答えたミナミの声が苦しそうで、呉凱は手を離す。
「まあ、なんにしても仕事も家も見つかってよかったな」
「あ、はい。ほんと運が良かったというか、いい人……じゃない、獣人さんにお世話になれたというか……」
そう言ってミナミがずっと握っていた封筒をちら、と見た。見覚えのある薄い茶封筒はさっき呉凱が足代だと言って渡した物だ。
どうやらミナミはそれを『呉凱から受けた親切』と捉えているらしい。
だがそれは万が一面接者が不合格を逆恨みしてお上に駆けこもうとしても、ほんの端金でも金銭の授受が成立していれば双方納得の上の結果だと訴えを跳ね付けられる、そのための奸計にすぎない。
(……つくづくこういう業界には向いてねぇな、コイツは)
不採用にして良かった、と呉凱は店よりもミナミのことを慮ってそう思った。と同時に「らしくもない」と少々自分に呆れる。
店の稼ぎを最優先するならミナミが後でどうなろうが本人がやりたいと言っているのだからさっさと採用して、ミナミが自分から辞めると言い出すまで客を取らせまくればいい。この世界はどんな変わった嬢でも誰かしらの好みにハマるものなのだ。
(……けどまあ、そこまでしなくても予算はクリアしてるしな……)
などと誤魔化すように思うところも自分らしくない。いや、あの涼しい顔してアコギな副店長の狼が知ったら「そりゃあアンタ、顔に似合わずお人よしッスからね」ぐらいは言うだろうか。
なんとなく面白くなくてまた煙草に火を付ける。するとふとミナミが空の丼を見下ろしながら言った。
「……俺、こっち来てから本当に人の運だけは良かったな、って思うんです」
「……刺されて死んで飛ばされて来てる時点で運良くはねぇだろ」
「まあそうなんですけど」
ははっ、とミナミが笑う。
「ここに来て、最初はほんとわけわかんないし、なんか犬とか猫とか兎とかしゃべって歩いてるし、ここどこだよ、とか、あれ俺刺されたんじゃねーの? どーなってんの? とかほんとパニックだったし」
丼をじっと見つめながら訥々と語るミナミの言葉に呉凱は黙って耳を傾ける。
「言葉が通じたのはほんと助かったけど、お前は誰だとかどこから来たんだとか聞かれても俺の方が聞きたいよって感じだったし。わけわかんないまま夕方になってどんどん暗くなってくし、寒いし、お金ないし眼鏡ないし、もうほんとどうしたらいいか、って…………すごく…………」
こわくて、と声もなくミナミが呟いた。それきり黙り込んでしまったミナミに呉凱は道路に煙草の灰を落として聞く。
「……で、救貧院の阿姨が眼鏡くれたって?」
「っ、そう! 俺の言うことがあんまり要領を得ないから、多分それで俺が『界渡り』だって気づいてくれた人がいて、その人……じゃなくて猫だったけど、ほら、老敦路から向こうに行ったところに教会あるじゃないですか。大きな十字架のある」
「ああ」
「そこの救貧院にその晩は泊めてもらって。眼鏡とあったかい湯麵ご馳走になって。……その時初めて、ああ、これは夢じゃないんだな、って……絶望しました。フフッ」
冗談めかして言ってはいるが、今だからこそそんな風に笑って話せるだけであってその時のミナミの気持ちを思うと一緒になって笑う気には到底なれなかった。
もちろん呉凱は、結局のところ怪我も障害もなく生きてこれているミナミよりもずっと悲惨な目に合っている者がいくらでもいることを実際に知っている。だからと言ってミナミがその時味わっただろう絶望が軽くなるものではないこともわかっていた。
呉凱は道路に落とした煙草を足で踏み消して言った。
「まあ、運よく生き延びて仕事も家も持てたんだ。馬鹿なことしてせっかくの幸運を無駄にしたりすんじゃねぇぞ」
そう言って立ち上がろうとした時、ミナミが唐突に口を開いた。
「運が良かったからこそ、理由が欲しいんです」
「……なんの」
「…………俺があの時死なずに、なんでここで生きているのか、の」
呉凱が思わず眉を上げると、それまでずっと丼に注がれていたミナミの視線がどこか遠くに向いていた。
「……もしも、ここで新しい、自分が望んだ通りの人生が送れたら、ここに来たかいがあったって思える。ここに飛ばされて来たことに意味はあった。あの時自分が殺されたことにも意味はあったんだ、って」
それがどうしてゲイ専のソープランドで泡姫のアルバイトをすることに繋がるのかちっともわからなかったが、呉凱はあまりにも危なっかしくて妙に目が離せないこのニンゲンを黙って見下ろす。
「……とにかく、もうこの辺りに来るのはやめとけ」
少なくともその『オスにめちゃくちゃにされたくてたまらない』という匂いを消せるまでは、と言おうとして止めた。
ミナミは答えなかった。ただ黙って呉凱を見上げるミナミにそれ以上何も言えず、ただその頭を乱暴にぐしゃぐしゃと撫でて立ち上がる。
「じゃあな」
「…………お疲れ様でした」
そう言うミナミの声を背中で聞いて、呉凱はそれ以上どこかへ寄る気も起きずにまっすぐ自分のねぐらへと戻って行った。
ずるずると麺を啜りながらそう尋ねると、ミナミはちょっと首を傾げて答えた。
「俺、向こうではキャバクラのボーイしてたんですけど、そこのキャストさんのとこにすごい通い詰めてたお客さんがいたんですよ」
「おう」
「で、そのキャストさんが下手打ったというか、ちょっとやりすぎちゃったみたいで……」
「ああ、分を越える金を使わせるだけ使わせて、上手くあしらえなかったってことか」
「そうですね。そんな感じです」
こくり、とミナミが頷く。
「そのお客さんはどうも店外での……そういう仲を期待してたっぽいんですけど、ずっと袖にされ続けて……。で、とうとう逆上しちゃってある日ナイフ持って店に押しかけてきてそのキャストさんに襲い掛かって……」
「…………で、どうした」
急に黙ったミナミを横目で見ながらスープを飲もうとすると、ミナミが、はは、と力なく笑って答えた。
「それがほんと馬鹿みたいな話なんですけど、そのキャストさんピンヒール履いてて、で、ビックリしてぐらっとよろけた時にたまたま俺が真後ろにいて、うっかり俺に刺さっちゃったみたいなんですよね、ナイフが。で多分そこで死んで、気が付いたらこっちに飛ばされてました」
「…………笑いごっちゃねぇだろ、ソレ」
思わず真顔で言うと、ミナミがなぜか顔を赤らめて「…………ですよね、すみません」と俯いた。それに舌打ちをして呉凱は丼を置く。
「謝ることでもねぇ。どこ刺されたんだ」
「え? あ、ああ、多分喉の……」
「喉? そりゃあツイてなかったな。今はなんともねぇのか」
つい気になって呉凱はミナミの顎を持ち上げて喉を覗き込む。呉凱にしてみれば皮膚を守る毛皮もなく細っこくて頸動脈が丸見えで恐ろしいほど無防備なそこには、幸い今は傷らしいものはなかった。
「っつーか、おめーらニンゲンはよくこんな急所剥き出しの欠点だらけの身体で絶滅せずに生き延びてこれたな、おい」
「い、言われて見ればそうですね……」
そう答えたミナミの声が苦しそうで、呉凱は手を離す。
「まあ、なんにしても仕事も家も見つかってよかったな」
「あ、はい。ほんと運が良かったというか、いい人……じゃない、獣人さんにお世話になれたというか……」
そう言ってミナミがずっと握っていた封筒をちら、と見た。見覚えのある薄い茶封筒はさっき呉凱が足代だと言って渡した物だ。
どうやらミナミはそれを『呉凱から受けた親切』と捉えているらしい。
だがそれは万が一面接者が不合格を逆恨みしてお上に駆けこもうとしても、ほんの端金でも金銭の授受が成立していれば双方納得の上の結果だと訴えを跳ね付けられる、そのための奸計にすぎない。
(……つくづくこういう業界には向いてねぇな、コイツは)
不採用にして良かった、と呉凱は店よりもミナミのことを慮ってそう思った。と同時に「らしくもない」と少々自分に呆れる。
店の稼ぎを最優先するならミナミが後でどうなろうが本人がやりたいと言っているのだからさっさと採用して、ミナミが自分から辞めると言い出すまで客を取らせまくればいい。この世界はどんな変わった嬢でも誰かしらの好みにハマるものなのだ。
(……けどまあ、そこまでしなくても予算はクリアしてるしな……)
などと誤魔化すように思うところも自分らしくない。いや、あの涼しい顔してアコギな副店長の狼が知ったら「そりゃあアンタ、顔に似合わずお人よしッスからね」ぐらいは言うだろうか。
なんとなく面白くなくてまた煙草に火を付ける。するとふとミナミが空の丼を見下ろしながら言った。
「……俺、こっち来てから本当に人の運だけは良かったな、って思うんです」
「……刺されて死んで飛ばされて来てる時点で運良くはねぇだろ」
「まあそうなんですけど」
ははっ、とミナミが笑う。
「ここに来て、最初はほんとわけわかんないし、なんか犬とか猫とか兎とかしゃべって歩いてるし、ここどこだよ、とか、あれ俺刺されたんじゃねーの? どーなってんの? とかほんとパニックだったし」
丼をじっと見つめながら訥々と語るミナミの言葉に呉凱は黙って耳を傾ける。
「言葉が通じたのはほんと助かったけど、お前は誰だとかどこから来たんだとか聞かれても俺の方が聞きたいよって感じだったし。わけわかんないまま夕方になってどんどん暗くなってくし、寒いし、お金ないし眼鏡ないし、もうほんとどうしたらいいか、って…………すごく…………」
こわくて、と声もなくミナミが呟いた。それきり黙り込んでしまったミナミに呉凱は道路に煙草の灰を落として聞く。
「……で、救貧院の阿姨が眼鏡くれたって?」
「っ、そう! 俺の言うことがあんまり要領を得ないから、多分それで俺が『界渡り』だって気づいてくれた人がいて、その人……じゃなくて猫だったけど、ほら、老敦路から向こうに行ったところに教会あるじゃないですか。大きな十字架のある」
「ああ」
「そこの救貧院にその晩は泊めてもらって。眼鏡とあったかい湯麵ご馳走になって。……その時初めて、ああ、これは夢じゃないんだな、って……絶望しました。フフッ」
冗談めかして言ってはいるが、今だからこそそんな風に笑って話せるだけであってその時のミナミの気持ちを思うと一緒になって笑う気には到底なれなかった。
もちろん呉凱は、結局のところ怪我も障害もなく生きてこれているミナミよりもずっと悲惨な目に合っている者がいくらでもいることを実際に知っている。だからと言ってミナミがその時味わっただろう絶望が軽くなるものではないこともわかっていた。
呉凱は道路に落とした煙草を足で踏み消して言った。
「まあ、運よく生き延びて仕事も家も持てたんだ。馬鹿なことしてせっかくの幸運を無駄にしたりすんじゃねぇぞ」
そう言って立ち上がろうとした時、ミナミが唐突に口を開いた。
「運が良かったからこそ、理由が欲しいんです」
「……なんの」
「…………俺があの時死なずに、なんでここで生きているのか、の」
呉凱が思わず眉を上げると、それまでずっと丼に注がれていたミナミの視線がどこか遠くに向いていた。
「……もしも、ここで新しい、自分が望んだ通りの人生が送れたら、ここに来たかいがあったって思える。ここに飛ばされて来たことに意味はあった。あの時自分が殺されたことにも意味はあったんだ、って」
それがどうしてゲイ専のソープランドで泡姫のアルバイトをすることに繋がるのかちっともわからなかったが、呉凱はあまりにも危なっかしくて妙に目が離せないこのニンゲンを黙って見下ろす。
「……とにかく、もうこの辺りに来るのはやめとけ」
少なくともその『オスにめちゃくちゃにされたくてたまらない』という匂いを消せるまでは、と言おうとして止めた。
ミナミは答えなかった。ただ黙って呉凱を見上げるミナミにそれ以上何も言えず、ただその頭を乱暴にぐしゃぐしゃと撫でて立ち上がる。
「じゃあな」
「…………お疲れ様でした」
そう言うミナミの声を背中で聞いて、呉凱はそれ以上どこかへ寄る気も起きずにまっすぐ自分のねぐらへと戻って行った。
14
お気に入りに追加
674
あなたにおすすめの小説
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
【完結】番(つがい)でした ~美しき竜人の王様の元を去った番の私が、再び彼に囚われるまでのお話~
tea
恋愛
かつて私を妻として番として乞い願ってくれたのは、宝石の様に美しい青い目をし冒険者に扮した、美しき竜人の王様でした。
番に選ばれたものの、一度は辛くて彼の元を去ったレーアが、番であるエーヴェルトラーシュと再び結ばれるまでのお話です。
ヒーローは普段穏やかですが、スイッチ入るとややドS。
そして安定のヤンデレさん☆
ちょっぴり切ない、でもちょっとした剣と魔法の冒険ありの(私とヒロイン的には)ハッピーエンド(執着心むき出しのヒーローに囚われてしまったので、見ようによってはメリバ?)のお話です。
別サイトに公開済の小説を編集し直して掲載しています。

小学生のゲーム攻略相談にのっていたつもりだったのに、小学生じゃなく異世界の王子さま(イケメン)でした(涙)
九重
BL
大学院修了の年になったが就職できない今どきの学生 坂上 由(ゆう) 男 24歳。
半引きこもり状態となりネットに逃げた彼が見つけたのは【よろず相談サイト】という相談サイトだった。
そこで出会ったアディという小学生? の相談に乗っている間に、由はとんでもない状態に引きずり込まれていく。
これは、知らない間に異世界の国家育成にかかわり、あげく異世界に召喚され、そこで様々な国家の問題に突っ込みたくない足を突っ込み、思いもよらぬ『好意』を得てしまった男の奮闘記である。
注:主人公は女の子が大好きです。それが苦手な方はバックしてください。
*ずいぶん前に、他サイトで公開していた作品の再掲載です。(当時のタイトル「よろず相談サイト」)

義弟の婚約者が私の婚約者の番でした
五珠 izumi
ファンタジー
「ー…姉さん…ごめん…」
金の髪に碧瞳の美しい私の義弟が、一筋の涙を流しながら言った。
自分も辛いだろうに、この優しい義弟は、こんな時にも私を気遣ってくれているのだ。
視界の先には
私の婚約者と義弟の婚約者が見つめ合っている姿があった。
急に運命の番と言われても。夜会で永遠の愛を誓われ駆け落ちし、数年後ぽい捨てされた母を持つ平民娘は、氷の騎士の甘い求婚を冷たく拒む。
石河 翠
恋愛
ルビーの花屋に、隣国の氷の騎士ディランが現れた。
雪豹の獣人である彼は番の匂いを追いかけていたらしい。ところが花屋に着いたとたんに、手がかりを失ってしまったというのだ。
一時的に鼻が詰まった人間並みの嗅覚になったディランだが、番が見つかるまでは帰らないと言い張る始末。ルビーは彼の世話をする羽目に。
ルビーと喧嘩をしつつ、人間についての理解を深めていくディラン。
その後嗅覚を取り戻したディランは番の正体に歓喜し、公衆の面前で結婚を申し込むが冷たく拒まれる。ルビーが求婚を断ったのには理由があって……。
愛されることが怖い臆病なヒロインと、彼女のためならすべてを捨てる一途でだだ甘なヒーローの恋物語。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
扉絵は写真ACより、チョコラテさまの作品(ID25481643)をお借りしています。
完結・オメガバース・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら激甘ボイスのイケメン王から溺愛されました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
大好きだけど、結婚はできません!〜強面彼氏に強引に溺愛されて、困っています〜
楠結衣
恋愛
冷たい川に落ちてしまったリス獣人のミーナは、薄れゆく意識の中、水中を飛ぶような速さで泳いできた一人の青年に助け出される。
ミーナを助けてくれた鍛冶屋のリュークは、鋭く睨むワイルドな人で。思わず身をすくませたけど、見た目と違って優しいリュークに次第に心惹かれていく。
さらに結婚を前提の告白をされてしまうのだけど、リュークの夢は故郷で鍛冶屋をひらくことだと告げられて。
(リュークのことは好きだけど、彼が住むのは北にある氷の国。寒すぎると冬眠してしまう私には無理!)
と断ったのに、なぜか諦めないリュークと期限付きでお試しの恋人に?!
「泊まっていい?」
「今日、泊まってけ」
「俺の故郷で結婚してほしい!」
あまく溺愛してくるリュークに、ミーナの好きの気持ちは加速していく。
やっぱり、氷の国に一緒に行きたい!寒さに慣れると決意したミーナはある行動に出る……。
ミーナの一途な想いの行方は?二人の恋の結末は?!
健気でかわいいリス獣人と、見た目が怖いのに甘々なペンギン獣人の恋物語。
一途で溺愛なハッピーエンドストーリーです。
*小説家になろう様でも掲載しています

僕だけの番
五珠 izumi
BL
人族、魔人族、獣人族が住む世界。
その中の獣人族にだけ存在する番。
でも、番には滅多に出会うことはないと言われていた。
僕は鳥の獣人で、いつの日か番に出会うことを夢見ていた。だから、これまで誰も好きにならず恋もしてこなかった。
それほどまでに求めていた番に、バイト中めぐり逢えたんだけれど。
出会った番は同性で『番』を認知できない人族だった。
そのうえ、彼には恋人もいて……。
後半、少し百合要素も含みます。苦手な方はお気をつけ下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる