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【第二部】東の国アル・ハダール
100 ウルドの身分
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「あ……っ、アドリーさん」
それはダーヒルの神殿にいた頃からお世話になってる宰相補佐のアドリーさんだった。
「神子殿、先触れもなく失礼致します」
アドリーさんは一礼すると、傍のヤハルに目くばせし、お茶の用意をしようとしたウルドに「すぐに失礼するからよい」と断って言った。
「恐らく神子殿がお支度のことで困っておられるのでは、とダルガート殿に言われて参りました」
さすがダルガート……ッ! ありがとう! ありがとう! と思わずその場で拝みたくなったのは多分僕だけではない。明らかにホッとした顔の僕とウルドとヤハルを見て、アドリーさんがいつでも生真面目な顔を少しだけ緩めて言った。
「すでに何か近従にご指示をなさっておいででしょうか」
「ううん、まだ全然。おおよその日数だけ」
「承知致しました」
するとアドリーさんはウルドに向かってテキパキと服や装身具、持参する物の格や量などを口頭で指図し始めた。ウルドはそれを熱心に聞いている。
僕は普段ウルドの下で使えてくれている他の傍仕えの人が用意してくれたお茶を飲みながらアドリーさんの話を聞いていた。
一通り話が終わったのか、アドリーさんが僕に向かって尋ねた。
「先日東の辺境へ行かれた折は近従は連れてはいかなかったと聞き及んでおりますが、神子殿の身の回りのお世話は一体誰が……」
「ああ、ダルガートが全部やってくれました」
あ、しまった。また敬語が出てしまった。神殿にいた頃から注意されてるのに、砂色の短い髪をいつもきちんと整えていて着ている服も態度も一分の乱れもないアドリーさんを前にすると、まるで規律正しい学校の先生を前にしてるみたいでつい言葉が改まってしまうのだ。
また身の分を乱してはいけない、と言われてしまうかな、とおっかなびっくり見上げると、アドリーさんは妙な顔をして隣のヤハルを見ていた。するとヤハルは真面目腐った顔をして首を横に振る。
そういえばこの二人は高等学校の学友だって言ってたな。しかしこのやりとりはどういう意味なんだろう?
すると気を取り直したらしいアドリーさんが僕に向き直って言った。
「此度向かう先は西の大都市シャルラガンと聞いております。その神殿も当然ながら規模が大きく、仕える神官も信者も多い。東の辺境とは異なり、それなりの威儀を正す必要があるかと……」
やっぱり神子として最低限の格が求められるってことか。そう考えて思わずため息が出そうになった。
「あの、カハル陛下も近従とか傍仕えの人を連れて行くんじゃないんですか? だったらその人たちと一緒にウルドにも同行して貰いたいんだけど……」
ウルドは身分上馬に乗ることができないが、その代わり荷物と一緒に他の近従たちとまとめて荷車に乗る事はできるらしい。ダーヒルからはカハル皇帝やサイードさんの近従たちとそうやって戻ってきたのだと以前聞いたことがある。
初めてそれを聞いた時はまるで荷物扱いされてるみたいでちょっと嫌な気持ちがしたけれど、でも延々歩き続けるよりはるかにマシだと思い直した。
一縷の望みを託してそう言うと、アドリーさんは手を顎に添えて考え込む。
「実は、陛下の近従は近従でまた規格外といいますか……」
「は?」
「あの陛下の最もお傍近くに付き従う者ですから、普通の近従では到底用をなさないのでございます」
「はあ……」
カハル皇帝半端ないな、という言葉以外何も思い浮かばず生返事を返すと、アドリーさんが不意に眉を上げてウルドに尋ねた。
「ウルド、そなた馬には乗れるか」
突然の問いに少し驚いたようにウルドが答える。
「はい、子どもの頃は家の馬に乗っておりました」
家の馬? ってことはウルドは子どもの頃は奴隷じゃなかったってことなのかな。そういえばウルドもダルガートも、昔の話は全然知らないな、とふと気づく。
するとアドリーさんが頷いて言った。
「それではこう致しましょう。神子殿はウルドを買い上げ、私奴とされるがよろしいかと。そうすればウルドも騎乗でき、共にシャルラガンまで参ることができます」
「え、そうなの!?」
「馬に乗れぬ決まりがあるのは帝国が所有する奴隷にございます。神子殿個人の奴婢であれば、許される範囲は主人の胸三寸でございますゆえ」
「そ、そっかぁ~~~!」
正直、お金で人を買うという行為について思うところがないわけではないが、それでも背に腹は代えられない。突然の解決にパッと目先が明るくなった気分になる。そして慌ててウルドに向かって尋ねた。
「あ、あの、ウルドは僕に買われるっていうのは嫌じゃない? 道中だって結構大変だろうし、向こうがどういう所か僕も全然わかんないんだけど、でも、い、一緒に来てくれるかな……?」
「もちろんでございます」
ウルドは優しく微笑んでそう言ってくれた。途端に肩の荷が半分ぐらいは降りた感じがして思わず深々と息を吐く。するとアドリーさんがまた何かを考え込むような顔で呟いた。
「なるほど、ダルガート殿がおっしゃっていたのはこのことだったのですね」
「え? どうしたの」
「先程、私が陛下と宰相殿に呼ばれて参上つかまつった折、珍しくダルガート殿が口を挟まれたのです。神子殿は陛下より私費といえるものを賜わっているのか、と」
え、彼がそんなことを?
勤務中は僕と目を合わせることさえなかなかしてくれないダルガートが陛下と宰相さんの前で自分から僕の話をしたということに驚いてしまう。しかもお金のことを?
でも意外に思ったのはアドリーさんも同じようだった。
「ダルガート殿がそのように他人の内内のことを尋ねられるのは大変珍しく、宰相殿は身をわきまえず不躾な詮索だ、とお腹立ちのご様子でしたが、恐らくダルガート殿は神子殿がウルドを買い上げる金子をお持ちかどうかを知りたかったのでございましょう」
「今のウルドは帝国が所有している奴隷だから、僕がお金を出して国から買い上げて自分のものにする、っていう意味なのか……」
「左様にございます」
「…………で、僕ってお金、あるんですか?」
人ひとり買い上げるって並大抵の金額じゃ無理なんじゃないだろうか? ただでさえ普段から高そうな服や部屋やご飯を貰ってるのに、その上そんな大金は貰ってないよね?
さっきまで舞い上がってた気分が途端に沈んでいきそうになる。ところがアドリーさんはなんでもない顔をして言った。
「もちろんでございます。陛下はあのように大らかな方でございますゆえ、そこまでお考えにはなっておられなかったようですが、宰相殿の指示の元、私の方から神子殿には年間の予算を組んできちんと管理させておりますゆえ」
さすが宰相さんだったよ……ありがとう宰相さんとアドリーさん……。思わず感謝の目でアドリーさんを見ると、ふと彼には珍しく沈んだ顔をして言った。
「不覚にも先程のダルガート殿の問いがなければ今、ウルドの処遇について思い至ることもなかったやもしれませぬ。申し訳ございません」
「え、いえ、とても助かりました。ありがとうございました」
「もったいないお言葉です」
それからアドリーさんはウルドに支度や手配について細々と指示を出してから、自分の仕事に戻っていった。
「っはぁ~~~、なんとかなりそうで本当に良かった……」
思わずそう吐き出して床のクッションにドスン、と腰を下ろす。そして目の前に跪いてくれたヤハルとウルドを見て姿勢を正し、もう一度お願いした。
「右も左もわからなくていろいろ手間を掛けさせてしまうと思うけど、今回の旅もどうぞよろしく」
するとヤハルとウルドは互いに目を合わせてから「畏まりましてございます」と答えてくれた。
それはダーヒルの神殿にいた頃からお世話になってる宰相補佐のアドリーさんだった。
「神子殿、先触れもなく失礼致します」
アドリーさんは一礼すると、傍のヤハルに目くばせし、お茶の用意をしようとしたウルドに「すぐに失礼するからよい」と断って言った。
「恐らく神子殿がお支度のことで困っておられるのでは、とダルガート殿に言われて参りました」
さすがダルガート……ッ! ありがとう! ありがとう! と思わずその場で拝みたくなったのは多分僕だけではない。明らかにホッとした顔の僕とウルドとヤハルを見て、アドリーさんがいつでも生真面目な顔を少しだけ緩めて言った。
「すでに何か近従にご指示をなさっておいででしょうか」
「ううん、まだ全然。おおよその日数だけ」
「承知致しました」
するとアドリーさんはウルドに向かってテキパキと服や装身具、持参する物の格や量などを口頭で指図し始めた。ウルドはそれを熱心に聞いている。
僕は普段ウルドの下で使えてくれている他の傍仕えの人が用意してくれたお茶を飲みながらアドリーさんの話を聞いていた。
一通り話が終わったのか、アドリーさんが僕に向かって尋ねた。
「先日東の辺境へ行かれた折は近従は連れてはいかなかったと聞き及んでおりますが、神子殿の身の回りのお世話は一体誰が……」
「ああ、ダルガートが全部やってくれました」
あ、しまった。また敬語が出てしまった。神殿にいた頃から注意されてるのに、砂色の短い髪をいつもきちんと整えていて着ている服も態度も一分の乱れもないアドリーさんを前にすると、まるで規律正しい学校の先生を前にしてるみたいでつい言葉が改まってしまうのだ。
また身の分を乱してはいけない、と言われてしまうかな、とおっかなびっくり見上げると、アドリーさんは妙な顔をして隣のヤハルを見ていた。するとヤハルは真面目腐った顔をして首を横に振る。
そういえばこの二人は高等学校の学友だって言ってたな。しかしこのやりとりはどういう意味なんだろう?
すると気を取り直したらしいアドリーさんが僕に向き直って言った。
「此度向かう先は西の大都市シャルラガンと聞いております。その神殿も当然ながら規模が大きく、仕える神官も信者も多い。東の辺境とは異なり、それなりの威儀を正す必要があるかと……」
やっぱり神子として最低限の格が求められるってことか。そう考えて思わずため息が出そうになった。
「あの、カハル陛下も近従とか傍仕えの人を連れて行くんじゃないんですか? だったらその人たちと一緒にウルドにも同行して貰いたいんだけど……」
ウルドは身分上馬に乗ることができないが、その代わり荷物と一緒に他の近従たちとまとめて荷車に乗る事はできるらしい。ダーヒルからはカハル皇帝やサイードさんの近従たちとそうやって戻ってきたのだと以前聞いたことがある。
初めてそれを聞いた時はまるで荷物扱いされてるみたいでちょっと嫌な気持ちがしたけれど、でも延々歩き続けるよりはるかにマシだと思い直した。
一縷の望みを託してそう言うと、アドリーさんは手を顎に添えて考え込む。
「実は、陛下の近従は近従でまた規格外といいますか……」
「は?」
「あの陛下の最もお傍近くに付き従う者ですから、普通の近従では到底用をなさないのでございます」
「はあ……」
カハル皇帝半端ないな、という言葉以外何も思い浮かばず生返事を返すと、アドリーさんが不意に眉を上げてウルドに尋ねた。
「ウルド、そなた馬には乗れるか」
突然の問いに少し驚いたようにウルドが答える。
「はい、子どもの頃は家の馬に乗っておりました」
家の馬? ってことはウルドは子どもの頃は奴隷じゃなかったってことなのかな。そういえばウルドもダルガートも、昔の話は全然知らないな、とふと気づく。
するとアドリーさんが頷いて言った。
「それではこう致しましょう。神子殿はウルドを買い上げ、私奴とされるがよろしいかと。そうすればウルドも騎乗でき、共にシャルラガンまで参ることができます」
「え、そうなの!?」
「馬に乗れぬ決まりがあるのは帝国が所有する奴隷にございます。神子殿個人の奴婢であれば、許される範囲は主人の胸三寸でございますゆえ」
「そ、そっかぁ~~~!」
正直、お金で人を買うという行為について思うところがないわけではないが、それでも背に腹は代えられない。突然の解決にパッと目先が明るくなった気分になる。そして慌ててウルドに向かって尋ねた。
「あ、あの、ウルドは僕に買われるっていうのは嫌じゃない? 道中だって結構大変だろうし、向こうがどういう所か僕も全然わかんないんだけど、でも、い、一緒に来てくれるかな……?」
「もちろんでございます」
ウルドは優しく微笑んでそう言ってくれた。途端に肩の荷が半分ぐらいは降りた感じがして思わず深々と息を吐く。するとアドリーさんがまた何かを考え込むような顔で呟いた。
「なるほど、ダルガート殿がおっしゃっていたのはこのことだったのですね」
「え? どうしたの」
「先程、私が陛下と宰相殿に呼ばれて参上つかまつった折、珍しくダルガート殿が口を挟まれたのです。神子殿は陛下より私費といえるものを賜わっているのか、と」
え、彼がそんなことを?
勤務中は僕と目を合わせることさえなかなかしてくれないダルガートが陛下と宰相さんの前で自分から僕の話をしたということに驚いてしまう。しかもお金のことを?
でも意外に思ったのはアドリーさんも同じようだった。
「ダルガート殿がそのように他人の内内のことを尋ねられるのは大変珍しく、宰相殿は身をわきまえず不躾な詮索だ、とお腹立ちのご様子でしたが、恐らくダルガート殿は神子殿がウルドを買い上げる金子をお持ちかどうかを知りたかったのでございましょう」
「今のウルドは帝国が所有している奴隷だから、僕がお金を出して国から買い上げて自分のものにする、っていう意味なのか……」
「左様にございます」
「…………で、僕ってお金、あるんですか?」
人ひとり買い上げるって並大抵の金額じゃ無理なんじゃないだろうか? ただでさえ普段から高そうな服や部屋やご飯を貰ってるのに、その上そんな大金は貰ってないよね?
さっきまで舞い上がってた気分が途端に沈んでいきそうになる。ところがアドリーさんはなんでもない顔をして言った。
「もちろんでございます。陛下はあのように大らかな方でございますゆえ、そこまでお考えにはなっておられなかったようですが、宰相殿の指示の元、私の方から神子殿には年間の予算を組んできちんと管理させておりますゆえ」
さすが宰相さんだったよ……ありがとう宰相さんとアドリーさん……。思わず感謝の目でアドリーさんを見ると、ふと彼には珍しく沈んだ顔をして言った。
「不覚にも先程のダルガート殿の問いがなければ今、ウルドの処遇について思い至ることもなかったやもしれませぬ。申し訳ございません」
「え、いえ、とても助かりました。ありがとうございました」
「もったいないお言葉です」
それからアドリーさんはウルドに支度や手配について細々と指示を出してから、自分の仕事に戻っていった。
「っはぁ~~~、なんとかなりそうで本当に良かった……」
思わずそう吐き出して床のクッションにドスン、と腰を下ろす。そして目の前に跪いてくれたヤハルとウルドを見て姿勢を正し、もう一度お願いした。
「右も左もわからなくていろいろ手間を掛けさせてしまうと思うけど、今回の旅もどうぞよろしく」
するとヤハルとウルドは互いに目を合わせてから「畏まりましてございます」と答えてくれた。
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