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【第二部】東の国アル・ハダール
77 深すぎる欲★(ダルガート)
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「あっ、んっ、ひうっ」
近くでパチパチと火のはぜる音がする。
厚い敷物の上に正座した僕を後ろから抱きかかえるようにしてダルガートが圧し掛かってる。その重みと、胸やペニスに絶え間なく与えられる快感にぼんやりした頭が、身じろいだ拍子に膝にこすれた敷物の感触で現実に引き戻される。
ちゃんと火の番をしなきゃ、水ももっと汲んで、サイードさんが戻ってくる前に。そんなことが頭をよぎるけど、次の瞬間そんな冷静さはあっという間に吹き飛んだ。
「んぐっ」
散々指で慣らされたソコにたまらなく熱くて大きなモノが入り込んでくる。必死に呼吸を繰り返して僕は敷物に爪を立てながらなんとかその圧倒的な質量を受け止めた。
「どうやらいいつけは守って頂けていたようですな」
「う、うるさ……っ」
意地悪そうに耳元で囁くダルガートに言い返すけど、その声はみっともないくらい甘く震えていて、すごく恥ずかしい。
帝都に着いた日の夜、ダルガートに抱かれながら僕は彼にとんでもないお願いをされていた。いや、お願いっていうよりあれじゃ命令だ。しかも僕が聞かなかった振りをするかもしれないとわかっていて、彼はサイードさんにもそれを言っていたらしい。
――――私に会えぬ時も、できるだけ多くサイード殿に愛され、可愛がって貰うよう約束して頂きたい。
男の征服欲を見せつけるように両足を開かされて最奥をごつごつと突かれながらそんなことを言われて、驚かないはずがない。思わず「えっ?」ってダルガートの顔を見てしまった僕にわずかに口角を上げると、ダルガートのモノをいっぱいいっぱい呑み込まされたお腹を手のひらでぐっ、と押さえて言った。
――――サイード殿のもので夜ごと拓かれ、奥の奥まで貫かれて、貴方のここに彼の形を教え込まれるといい。
なんでそんなことを言うのかよくわかんなくて答えをためらってしまったけど、ダルガートは僕がうんと言うまで散々焦らしては限界まで責め抜いてきて、泣いて喘いでわけもわからず頷かされた。
その上サイードさんもどこかで会った時にダルガートに同じことを言われたらしく、僕が何も言わなくても帝都にいる夜は必ず僕の上に覆いかぶさってきて前からも後ろからも深々と貫きながら、時には朝まで挿れたまま僕を抱きしめて寝ていたことだってあった。
「ひうんっ!」
大きな手で腹を持ち上げられて四つん這いにされる。そして一気に奥までねじ込まれた。あまりの衝撃に一瞬息が止まったかと思ったら、ダルガートは僕の中が馴染むまで動かずぎゅっと僕を抱きしめて低く笑う。
そうか、あの時言ってたのはこれが目的だったんだ、と今更ながら気づかされた。
カハル皇帝の主騎であるダルガートは忙しすぎてめったに会えないし、彼なりの優しさなのかなんなのかわかんないけど、夜中に僕の部屋に来ても絶対に僕を起こしたりしない。ただ黙って隣で休んで、朝僕が目覚める前に出て行ってしまう。
けれど次にこうして一緒に夜を過ごす時も、必ずこうして最奥まで僕を自分のものにできるようにいつもサイードさんに抱かれて慣らしておけ、って言ったんだ。
それだけでも僕にはいろいろと衝撃だったけど、サイードさんまでそれを良しとしていることにも驚かされてしまう。まるで示し合わせた二頭の獣に追い詰められて、頭から丸ごと食べられているみたいだ。
「んっ、あっ、んぐ、ひうっ」
ダルガートが、思わず逃げそうになる僕を捕まえて肩を敷物につかせ、尻だけを上げさせてゆっくりと奥を突き始めた。
恐ろしく敏感なしこりをごりごりと擦られ、奥を何度も抉り込むように突かれて死ぬほど気持ちがいい。それにダルガートの息遣いや背中を撫でる大きな手の熱さにもすごくゾクゾクする。
「あっ、あっ、イイ、きもちいい、あ、やだ、そこ、あ、あうんっ!」
「よい声だ」
そう言ってダルガートが突然僕の上半身を持ち上げて、自分の膝に座らせた。
「そ、そんな、やっ! あ、やだ、ふ、ふかい……っ!?」
ぐっ、とさらに奥へと突き上げられて、完全に息が止まった。
え、なに、そこ、なんか、すごくヤバイとこに、あたってるきがする。
「あ、ひぐっ、や、やっ、だめ、そこ、だめ……ぇ……っ」
ぐぷぐぷと先端が何か狭い入口のようなところをこじ開けては引いていく。その度に明らかに許容量を超えた快感が腹の奥底から突き上げてきた。
「ひっ! やっ! だ、だめ、あ、んぐっ!」
目の前がパチパチと白く初めて頭の中も真っ白になる。かさついた太い指で亀頭をすりすりと撫でられて、ダルガートのモノが最奥を出入りするたびに、あまりの気持ちよさにこぷこぷと精液が漏れた。
「や、やら、ん、ひう」
きもちいい、きもちいい、くるしくて、いきができないのに、しにそうなほどきもちがいい。
「ひゃ、な、ナカ、んぐっ、そこ、やだぁ、……んっ、はうんっ」
もうわけがわからなくて涙まで出てきた時、突然優しい手に濡れて額にはりつく髪を掻き上げられて目尻に口づけられた。
「カイ」
ああ、サイードさんだ、サイードさんの声と手だ。
「サ、サイード、さん……っ、や、やら、また、いっちゃ、う、イっちゃう……ぅ……っ」
サイードさんはみっともなく泣いてる僕の涙を唇で吸い取って、それから優しく宥めるような口づけをしてくれる。
そして僕はサイードさんにしがみついて何度もキスして貰いながら、初めてってくらい奥深くにダルガートの精を注がれてまた果てた。
近くでパチパチと火のはぜる音がする。
厚い敷物の上に正座した僕を後ろから抱きかかえるようにしてダルガートが圧し掛かってる。その重みと、胸やペニスに絶え間なく与えられる快感にぼんやりした頭が、身じろいだ拍子に膝にこすれた敷物の感触で現実に引き戻される。
ちゃんと火の番をしなきゃ、水ももっと汲んで、サイードさんが戻ってくる前に。そんなことが頭をよぎるけど、次の瞬間そんな冷静さはあっという間に吹き飛んだ。
「んぐっ」
散々指で慣らされたソコにたまらなく熱くて大きなモノが入り込んでくる。必死に呼吸を繰り返して僕は敷物に爪を立てながらなんとかその圧倒的な質量を受け止めた。
「どうやらいいつけは守って頂けていたようですな」
「う、うるさ……っ」
意地悪そうに耳元で囁くダルガートに言い返すけど、その声はみっともないくらい甘く震えていて、すごく恥ずかしい。
帝都に着いた日の夜、ダルガートに抱かれながら僕は彼にとんでもないお願いをされていた。いや、お願いっていうよりあれじゃ命令だ。しかも僕が聞かなかった振りをするかもしれないとわかっていて、彼はサイードさんにもそれを言っていたらしい。
――――私に会えぬ時も、できるだけ多くサイード殿に愛され、可愛がって貰うよう約束して頂きたい。
男の征服欲を見せつけるように両足を開かされて最奥をごつごつと突かれながらそんなことを言われて、驚かないはずがない。思わず「えっ?」ってダルガートの顔を見てしまった僕にわずかに口角を上げると、ダルガートのモノをいっぱいいっぱい呑み込まされたお腹を手のひらでぐっ、と押さえて言った。
――――サイード殿のもので夜ごと拓かれ、奥の奥まで貫かれて、貴方のここに彼の形を教え込まれるといい。
なんでそんなことを言うのかよくわかんなくて答えをためらってしまったけど、ダルガートは僕がうんと言うまで散々焦らしては限界まで責め抜いてきて、泣いて喘いでわけもわからず頷かされた。
その上サイードさんもどこかで会った時にダルガートに同じことを言われたらしく、僕が何も言わなくても帝都にいる夜は必ず僕の上に覆いかぶさってきて前からも後ろからも深々と貫きながら、時には朝まで挿れたまま僕を抱きしめて寝ていたことだってあった。
「ひうんっ!」
大きな手で腹を持ち上げられて四つん這いにされる。そして一気に奥までねじ込まれた。あまりの衝撃に一瞬息が止まったかと思ったら、ダルガートは僕の中が馴染むまで動かずぎゅっと僕を抱きしめて低く笑う。
そうか、あの時言ってたのはこれが目的だったんだ、と今更ながら気づかされた。
カハル皇帝の主騎であるダルガートは忙しすぎてめったに会えないし、彼なりの優しさなのかなんなのかわかんないけど、夜中に僕の部屋に来ても絶対に僕を起こしたりしない。ただ黙って隣で休んで、朝僕が目覚める前に出て行ってしまう。
けれど次にこうして一緒に夜を過ごす時も、必ずこうして最奥まで僕を自分のものにできるようにいつもサイードさんに抱かれて慣らしておけ、って言ったんだ。
それだけでも僕にはいろいろと衝撃だったけど、サイードさんまでそれを良しとしていることにも驚かされてしまう。まるで示し合わせた二頭の獣に追い詰められて、頭から丸ごと食べられているみたいだ。
「んっ、あっ、んぐ、ひうっ」
ダルガートが、思わず逃げそうになる僕を捕まえて肩を敷物につかせ、尻だけを上げさせてゆっくりと奥を突き始めた。
恐ろしく敏感なしこりをごりごりと擦られ、奥を何度も抉り込むように突かれて死ぬほど気持ちがいい。それにダルガートの息遣いや背中を撫でる大きな手の熱さにもすごくゾクゾクする。
「あっ、あっ、イイ、きもちいい、あ、やだ、そこ、あ、あうんっ!」
「よい声だ」
そう言ってダルガートが突然僕の上半身を持ち上げて、自分の膝に座らせた。
「そ、そんな、やっ! あ、やだ、ふ、ふかい……っ!?」
ぐっ、とさらに奥へと突き上げられて、完全に息が止まった。
え、なに、そこ、なんか、すごくヤバイとこに、あたってるきがする。
「あ、ひぐっ、や、やっ、だめ、そこ、だめ……ぇ……っ」
ぐぷぐぷと先端が何か狭い入口のようなところをこじ開けては引いていく。その度に明らかに許容量を超えた快感が腹の奥底から突き上げてきた。
「ひっ! やっ! だ、だめ、あ、んぐっ!」
目の前がパチパチと白く初めて頭の中も真っ白になる。かさついた太い指で亀頭をすりすりと撫でられて、ダルガートのモノが最奥を出入りするたびに、あまりの気持ちよさにこぷこぷと精液が漏れた。
「や、やら、ん、ひう」
きもちいい、きもちいい、くるしくて、いきができないのに、しにそうなほどきもちがいい。
「ひゃ、な、ナカ、んぐっ、そこ、やだぁ、……んっ、はうんっ」
もうわけがわからなくて涙まで出てきた時、突然優しい手に濡れて額にはりつく髪を掻き上げられて目尻に口づけられた。
「カイ」
ああ、サイードさんだ、サイードさんの声と手だ。
「サ、サイード、さん……っ、や、やら、また、いっちゃ、う、イっちゃう……ぅ……っ」
サイードさんはみっともなく泣いてる僕の涙を唇で吸い取って、それから優しく宥めるような口づけをしてくれる。
そして僕はサイードさんにしがみついて何度もキスして貰いながら、初めてってくらい奥深くにダルガートの精を注がれてまた果てた。
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