「声劇台本置き場」

きとまるまる

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六人台本↓

「いろいろとりどりイロドリカフェ」(比率:男2・女4)約35分。

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・登場人物

 青藤 高虎あおふじ たかとら:♂ 20歳。大学生。淡々としている。

 戸間とま すもも:♀ 20歳。大学生。自分の可愛さを自覚し、武器として振り回してる女。うるさい。青藤によく絡む。

 道永 藍みちなが あい:♀ 21歳。大学生。お姉さんオーラ漂う、素敵な女性。女性がとてもとても好き。

 東雲 小百合しののめ さゆり:♀ 18歳。大学生。無口。ちょっと口悪い。基本仕事しない。

 東雲 陽真里しののめ ひまり:♀ 18歳。大学生。小百合の双子の姉。見た目そっくりだが、小百合と違いよく喋る。

 黒羽根 白翔くろばね はくしょう:♂ 48歳。カフェイロドリのマスター。気が弱く、流されやすく、威厳がない。


・役表
青藤:♂
戸間:♀
道永:♀
小百合:♀
黒羽根、男性客:♂
陽真里、女性客:♀


※場面の合間合間にある『イロドリ!』や『』のセリフは、場面転換、シーン転換の合図だと思ってください。



ーーーーー



青藤(M)とある地域のとある道沿いに建つ、一軒の小さなカフェ『イロドリ』俺はここでバイトさせてもらっている、青藤高虎あおふじたかとらだ。以後、よろしく。

青藤(M)イロドリは人気の店というわけではなく、これといった名物商品もなく、普通という言葉がとてもよく似合うカフェだ。良くも悪くも、普通。だから、客足も多いわけではなく、店内は基本静かである。

青藤(M)店内が静かなのはお店的には良くないことなのだろうが、働く俺としては非常にありがたい。言い方が悪いかもしれないが、暇であればあるほど、バイトという生き物は喜ぶ。俺は、バイト。つまり、そういうことだ。元々、人と接するのがどちらかというと苦手なタイプなので、俺としては非常にありがたいのだ。暇、万歳。ごめんなさい、マスター。

青藤(M)客足も少なく、静かで過ごしやすく、時給もまぁまぁよくてマスターが優しくて。バイトの身からすれば、とんでもなく最高な職場なのだが……問題点がないわけではない。


戸間「こちら、メニュー表です!」

男性客「ありがとう」

戸間「あと、お客様には特別メニューを……♡」

男性客「え? 特別メニュー?」

戸間「はい♡ こちらをどうぞ♡」


 戸間は、ひと回り小さいメニュー表を手渡す。


男性客「こ、これは……⁈」

戸間「こちらのメニュー表には、私、戸間すももとあんなことやこんなことができちゃうメニューが書いてあるんです♡」

男性客「あ、あんなことやこんなこと……⁈」

戸間「はい♡ お客さんがよければ、すももと一緒に楽しいこと、し・ま──」


 青藤は、丸めたメニュー表で戸間の頭を引っ叩く。


青藤「R-18!」

戸間「しょぉいぃぃぃ⁈」


青藤(M)カフェ『イロドリ』の問題点……それは、バイトがとんでもないやつらばかりなのである。



黒羽根『いろいろとりどりイロドリカフェ』



戸間「いったいわね! なにすんのよ、虎!」

青藤「お前こそ、なにしてんだ。静かなカフェをいかがわしい店に変えんな」

戸間「はぁ⁈ 私のどこがいかがわしいってのよ⁈」

青藤「存在、言動、そして全て」

戸間「結局全部じゃないの! それなら最初から全部っていいなさいよ! いや、誰が全体的にいかがわしいのよ⁈ 私は全体的に可愛いでできてんのよ!」

青藤「いらっしゃいませー。お客様、どうぞこちらの席へー」

戸間「話を聞けぇぇぇ!」


青藤(M)ギャーギャーと騒がしく、一人でセルフツッコミをする、この女……俺に『女は顔だけで判断してはダメだ』ということを教えてくれたステキな女性、戸間とますもも。隙あらば客に裏メニューを配り金を巻き上げる、とんでもない女。一応言っておくが、裏メニューといってもいかがわしいものではなく『一緒に写真撮る』『抱きしめる』『握手する』などの全年齢対象なので安心してほしい。いかがわしいのは、発言だけである。


戸間「あーあ、せっかくのお小遣いチャンスが……。虎、後で詫びれよ」

青藤「なんでだよ?」

戸間「私のお小遣いを奪っといて、何にもなしで済むと思ってんの⁈ つーか、なんで毎回毎回邪魔すんのよ!」

青藤「風紀のためだ」

戸間「あーやだやだ。虎って、ちょー真面目な父親って感じ。マジで息苦しいわ~」

青藤「せめて兄貴って言ってくれ。俺に父親はまだ早い」

戸間「虎が兄貴とか、死んでも嫌」

青藤「俺だって、お前が妹はゴメンだ」

戸間「あぁ、もぉ……今月結構使っちゃったから、ピンチだってのに……。あっ、そっかそっか、なるほどねぇ~!」

青藤「どうした?」

戸間「虎は~すももが男子とイチャつくのを見るのが嫌なんだ~! だから、風紀とか言って邪魔するんだ~! そっかそっか、可愛いとこあんじゃ~ん!」


青藤(M)『んなわけあるか!』と、声を大にして言いたいところだが、そんなこと言えばまたうるさくなるのは目に見えている。これ以上、うるさくされるのはゴメンだ。不本意だが、平穏のため……致し方ない。


青藤「ウン、ソウダヨー! ボク、スモモチャンノコトガダイスキダカラネー!」

戸間「喧嘩売ってんのか、てめぇ……!」


青藤(M)嘘を吐いてもろくなことがない。これからは、正直に生きていきます。



戸間『イロドリ!』



男性客「すみませーん」

道永「はーい。今行きまーす」


青藤(M)カフェイロドリ、バイトメンバー紹介その2。道永藍みちながあいさん。俺とすももの一個上の先輩だ。

青藤(M)道永さんは、すももとは違い落ち着いていて仕事ができて大人の雰囲気漂う素敵なお姉さんだ。誰しもが『お姉ちゃん』もしくは『お姉さま』と呼び慕いたくなる雰囲気をこれでもかと出している素敵な先輩である。


道永「ケーキセットA、アイスコーヒーとチーズケーキですね。ご注文承りました」

男性客「あ、あと……!」

道永「はい、なんでしょう?」

男性客「これ、俺のPINEポインのQRコードです。もしよかったら、連絡先を交換してもらえませんか?」


青藤(M)素敵なお姉さんオーラ全開の彼女は客受けも素晴らしく、あのようによく連絡先を聞かれるのだ。そのモテ具合、少し分けてほしい。

青藤(M)一見、なんの問題も無さそうなお方ですが……彼女もイロドリのバイトメンバーである。問題点がないはずがない。


道永「ごめんなさい。私、スマホ持ってないんです」

男性客「え? あぁ、今バイト中だもんね! ごめんね、無理言って──」

道永「いえ、スマホ自体持ってないんです」

男性客「……え?」


青藤(M)せめて『私、PINEやってないんです』と言ってあげてほしい。誰が聞いてもわかる嘘はマジでやめてあげてほしい。彼がとても可哀想で可哀想で、見てられない。


男性客「あ、あははは……。そ、そうですか……すみません……」

道永「いえ、私の方こそ。お気持ちだけ、いただきますね。ありがとうございます」

女性客「すいませーん」

青藤「あ、はい。今──」

道永「はーい! 今行きまーす!」

道永「お待たせしました、お客様!」

女性客「えっと、エスプレッソ。あと、イロドリプリン一つ」

道永「はい! かしこまりました!」

青藤「……」


青藤(M)先ほどの男性客への対応、そしてこちらの女性客への対応……勘の良い方はお分かりだろう。そう、彼女は女性が大好きなのだ。自分好みの女性客が来店するや否や、先ほどのように人の仕事を奪ってでも対応するほどだ。

青藤(M)ただ女性が好きなだけであれば問題はないのだが……。


道永「あ、あの……!」

女性客「はい、なんですか?」

道永「もしよければ、私と連絡先を交換してもらえませんか……? これ、私のPINEのQRコードです」

女性客「別にいいですけど」

道永「ホントですか⁈ ありがとうございます!」


青藤(M)このように、行動がとんでもなく早い。一応まだ勤務中だということを忘れないでほしい。


道永「あの、お時間いつ空いてますか⁈ もしよろしければ、一緒にストバでお茶でもいかがでしょうか⁈」


青藤(M)アタックが早すぎる。あと、カフェ店内で人気カフェ店の名前出すのはやめて差し上げて。ここでお茶してあげて。


黒羽根「えぇ⁈ 道永さん、お茶ならうちでもいいんじゃ……? そんなに魅力ないのかな、うちの店舗……?」


青藤(M)マスター、それよりも先に勤務中のスマホについて言った方がいいと思います。

青藤(M)あっ、この頼りなさそうな人が、うちのカフェのマスターです。可哀想と思ったそこのあなた、ぜひご来店してくださいませ。

青藤(M)まぁ、道永さんの問題点は俺には害がないので、放っておいてもいいのだが……。


男性客「あ、あれ……? スマホ、持ってないんじゃ……?


青藤(M)せめて、男性のお客様がお帰りになってから行動してほしい。マジで。心が痛い。見てられない。



道永『イロドリ!』




青藤(M) カフェイロドリ、バイトメンバー紹介その3。東雲小百合しののめさゆり。大学一年生の18歳。イロドリバイトメンバーの中では一番歳下で、皆に可愛がられている。

青藤(M)ぱっと見、問題点がなさそうに見えますが……もうお分かりですね? 彼女も、イロドリのバイトメンバーです。

青藤(M)問題点、その1。


男性客「すいませーん」

青藤「はーい」

女性客「お願いしまーす」

道永「はーい!」


青藤(M)基本、動かない。突っ立ってるだけ。仕事しない。

青藤(M)問題点、その2。


男性客「すいませーん」

小百合「……」

男性客「あのー。注文いいですかー?」

小百合「……ちっ」


青藤(M)自分しか動く人がいない場合のみ動く。が、めんどくさそうにする。舌打ちもしばしば。

青藤(M)問題点、その3。


小百合「ご注文は?」

男性客「アイスコーヒー、一つ」

小百合「……」

男性客「……」

小百合「……」

男性客「……あっ、以上です。すいません、分かりづらくて」

小百合「……」


青藤(M)無口で、基本話さない。

青藤(M)問題点、その4。


黒羽根「東雲さん、お待たせ。お願いね」

小百合「うぃー」


青藤(M)喋ったと思ったら、結構口悪い。


小百合「お待たせしました」

男性客「どうもありがとう」

小百合「……」

男性客「……」


青藤(M)このように、必要最低限しか話さない彼女……いくら可愛いからといって、流石にこれはどうなのだろうか? この子を雇う側も雇う側だが。

青藤(M)そして、問題点その5。


男性客「し、東雲しののめちゃんに『お待たせしました』って言われちゃった……! 激レア案件……! 生きててよかった……!」

女性客「羨ましい……! あのお客が羨ましいぃぃぃ……!」


青藤(M)あんな態度なのに、なぜか人気がある。世も末だ。

青藤(M)他にもバイトメンバーはいるのだが、本日の出勤者は俺含めこの四名なので、他のメンバーの紹介はまたそのうち。こんな問題児ばかりのカフェイロドリですが、それでもよければご来店お待ちしております。



小百合『イロドリ!』



道永「ありがとうございました~。またのお越しをお待ちしております~」

戸間「虎、片付け」

青藤「言われなくてもやるわ。ってか、お前らも働け」

戸間「はぁ? ちゃんと働いてるでしょうが! ねぇ、小百合ちゃん?」

小百合「動け、虎」

戸間「ほーら、小百合ちゃんもこう言ってる! さっさと片付け、行ってこい!」

青藤「東雲ちゃんに言われたら、動くしかないか」

戸間「あ"ぁ"……? なんで私の言うことは素直に聞かないのに、小百合ちゃんの言うことは聞くの? マジ意味わかんない。くたばれ」

青藤「くたばらん。ってか、お前が俺のことを虎虎言うから、東雲ちゃんも真似してんじゃねぇか。責任取れ。お前が片付けろ」

戸間「別に呼び方なんてなんでもいいじゃん。もしかして、あれ? 小百合ちゃんには『お兄ちゃん』って呼ばれたいとか? うわ~キモ~い! 虎、マジでキモ~い!」

道永「すももちゃん、あんまり青藤くんをいじめてると、拗ねて片付けしなくなっちゃうよ?」

青藤「俺のこと子ども扱いしすぎじゃないですか、道永さん。この程度じゃ痛くも痒くもないし、すももの発言は基本聞き流してるんで大丈夫です」

戸間「ふざけんじゃないわよ、あんた! 皿で頭かちわんぞ!」

青藤「お前、可愛いキャラ貫きたいなら言動をまずどうにかしろよ」

戸間「はーい、喧嘩売った~。はーい、買いまーす。買わせていただきまーす。虎、片付けしなくていいわよ。そこの食器全部お前の頭にぶん投げるから」

青藤「おい、まだお客様がいるだろ」

道永「そうだよ、すももちゃん。そういうことは、お客様がいなくなった時にね」

戸間「そ、そうですね。ごめんなさい、藍先輩……」

黒羽根「あのーお客様いてもいなくても、やめてほしいんですけど……。お店の備品なんでね、それ……。あと、誰でもいいから早く片付けて……」

青藤・戸間・道永「はーい」

青藤「んじゃ、いつも通りじゃんけんで決めますか」

戸間「そうね」

道永「それじゃあ、いくよー?」

黒羽根「あのーそういうのも、お客様がいないところでやってくれませんかねぇ……?」

黒羽根「……ん? どうしたの、東雲さん? シフト表ジッと見て。変更したい日にちあるの?」

小百合(……高虎。本名、虎じゃなかったんだ)


青藤(M)コミュニケーション不足で、名前すら覚えられてませんでした。悲しすぎる。



青藤『イロドリ!』



戸間(M)カフェイロドリの店内は、広くはない。バイト二人いれば、まぁ回る。忙しくても、三人いればまぁ回る。四人いれば楽に回る。つまり、本日の四人体制は暇で暇で仕方ない。


男性客「こんにちわー」

青藤「きたぞ」

戸間「いくわよ~!」

道永「じゃん、けん……ぽん!」


 青藤、戸間、道永、チョキ。小百合、パー。


小百合「ちぃ……!」

青藤「東雲ちゃん、よろしく」

戸間「頑張って~」

道永「ファイト~」

小百合「クソが……!」

黒羽根「あのーだから、じゃんけんとかはお客様の見えないところでやってほしいなぁ……なんて……」

小百合「らっしゃいませー。こっちへどぞー」

黒羽根「あと、東雲さんはもう少し元気出してほしいなぁ……なんて、思ったり思わなかったり……」


戸間(M)優しいだけが取り柄の、威厳が全くと言っていいほどにないマスターである。



黒羽根『イロドリ!』



戸間「藍先輩、聞いてくださいよ~! 昨日、めちゃ面白い動画見まして~!」

道永「へぇ~どんな動画?」

戸間「あのですね『いらっしゃいませ』が『ラッシュアワー3スリー』に聞こえるとかいうやつ! めちゃくちゃ面白くて~!」

青藤(まさかのチョイス)

道永「えぇ~本当に~?」

戸間「ホントですよ! 次、お客さん来たらやりますから! ちゃんと聞いててくださいよ!」

青藤(メンタル強すぎだろ、こいつ)

道永「あっ、いらっしゃいませ~」

青藤「いらっしゃいませー」

戸間「ラッシュアワー3!」

青藤「んなハッキリとラッシュアワー3って発音したらラッシュアワー3にしか聞こえねぇよ、バカ」


道永(M)お客様は、ポカーンとしてました。



戸間『イロドリ!』



戸間「藍先輩、どうでした? いらっしゃいませに聞こえました?」

道永「ラッシュアワー3にしか聞こえなかった」

戸間「あれ? おかしいわね……家で何度か練習したんだけどな?」

青藤「あれで練習してたの? あのクオリティで練習してたんだ? 時間の無駄とは、まさにこのことだな」

戸間「あ"ぁ"……⁈」

青藤「暴力反対」

戸間「まだなんもしてないでしょうが!」

道永「青藤くんは、できる? ラッシュアワー3」

青藤「俺ですか? まぁ、多分できなくはないですね。ラッシュアワー3は。あの番組、結構好きでよく見てるんで」

戸間「はい、カッコつけてる~! 藍先輩の前だからってカッコつけてる~! あんたがラッシュアワー3をできるわけないでしょうが!」

青藤「できるわ、ラッシュアワー3くらい。お前と違うってとこ、見せてやるよ」

黒羽根(ラッシュアワー3ができるできないって、なに……? どういうこと……?)

小百合(というか、ラッシュアワー3ってなに?)

道永「あっ、いらっしゃいませ~」

戸間「いらっしゃいませー」

青藤「ラッシャァアスィィィィ!」

道永「すごーい! いらっしゃいませにもラッシュアワー3にも聞こえる!」

戸間「くっ……! 虎のくせにやるじゃない。中々のクオリティだわ……!」

黒羽根「うちガソリンスタンドじゃないから、そんな元気よく挨拶しなくてもいいよ……」

小百合「らっしゃーせー」

黒羽根「東雲さんは、もう少しだけでいいから元気だそうね……」


道永(M)カフェの挨拶は、とても難しいです。



青藤『ラッシャァアスィィィィ!』
小百合『らっしゃーせー』



道永「ありがとうございました~。またのご来店、お待ちしてます~」

戸間「よ~し、客いなくなった~! 自由時間~! マスター、コーヒー飲んでもいいですか~?」

黒羽根「いいよ。お客さん来たら、ちゃんと対応してね」

戸間「わかってますよ~!」

小百合「マスター、裏で仕事してきます」

黒羽根「うん、わかった。ありがとね」

道永「今のうちにテーブル等、拭いておきますね~」

黒羽根「ありがとう。助かるよ」

青藤「皿、洗いますね」

黒羽根「青藤くんも、ありがとう」

戸間「はぁ~極楽極楽~。勤務中にコーヒー飲めるとか最高~! このままずっと客来なかったらいいのに~!」

黒羽根「それだと、ここ潰れちゃうからね、戸間さん……」

青藤「つーか、働けよ。お前だけだぞ、働いてないの」

戸間「はぁ? 何言ってんのよ、虎。私は店にいるだけで働いていることと同じなのよ。私がいるだけで、どれだけこのお店に利益が生まれると思ってんの?」

青藤「ゼロ」

戸間「引っ叩くぞ!」

青藤「むしろマイナス」

戸間「ぶちのめす!」

青藤「マスター、ハッキリ言ってやってください」

黒羽根「え、なにを?」

青藤「すももの存在がマイナスだって」

戸間「誰がマイナスだ! 私よりも、虎の方がマイナスでしょうが! 言ってやって、マスター!」

黒羽根「え⁈ いや、え、えっと……!」

青藤「おい、マスターを困らせてんじゃねぇぞ」

戸間「困らせてんのはそっちでしょ! マスターは、私の味方だもんねぇ~!」

青藤「この際、ハッキリ言ってあげた方がいいですよ、マスター。現実ってもんを見せてやってください」

戸間「あんた、さっきから黙って聞いてたら好き放題ペラペラいいやがって!」

青藤「黙って聞いてないだろ」

戸間「うっさいわ!」

黒羽根(ど、どうする……どう答える、黒羽根白翔くろばねはくしょう……! なんて答えるのが正解なんだ⁈)

黒羽根(ぶっちゃっけ、戸間さん目当てで来てるお客さんもいるっちゃいる。しかし、それが莫大な利益に繋がっているかと言われれば、NO! 微々たるものだ! それをハッキリ言ってやるべきか? いやしかし、ハッキリ言えば戸間さんに……!)


戸間「は? 店長は私の味方だって信じてたのに、マジありえない。最悪。これから、クソマスターって呼びます」


黒羽根(とか言われちゃうかも! 戸間さんは、なんだかんだ一番シフト入ってくれてて貢献してくれてるから……というか、クソマスター状態の彼女と一緒なんて、私の胃が耐えられるわけがない! しかし、彼女の肩を持てば……!)


青藤「マスター、幻滅しましたよ。大人になっても、はっきりと物事が言えないなんて。こんな大人の近くにいたんじゃ、俺までダメな大人……いや、ダメな男『ダメ男』になっちまう。今まで、ありがとうございました」


黒羽根(ダメだ! 彼がここからいなくなったら、誰が戸間さんを止める⁈ 誰が戸間さんの面倒を見る⁈ 私は絶対に無理! 手のひらの上で転がされちゃう!)

黒羽根(あ、あぁぁぁ……⁈ ど、どうすれば……どうすればいいんだぁぁぁぁぁ⁈)

戸間「ねぇ、虎」

青藤「なんだ?」

戸間「マスター、頭抱えちゃったんだけど、大丈夫なの?」

青藤「さぁ? まぁ、マスターのことだ。きっと大丈夫だろう」

戸間「そうね、マスターだもんね。きっと大丈夫よ」


道永(M)なんだかんだ、信頼されているマスターなのであった。



黒羽根『イロドリ!』



道永「そういえば、マスター。私、結構四人体制でシフト入ることあるんですけど、人件費とか大丈夫なんですか?」

青藤「たしかに。ぶっちゃけ三人いれば楽に回りますもんね、ここ。四人は多すぎませんか?」

黒羽根「人件費とかは、特に気にしなくて大丈夫だよ。うち、結構常連さん多いから、意外となんとかなってるし」

道永「へぇ~意外です」

青藤「意外だ」

戸間「毎月赤字だと思ってました」

黒羽根「君たちに意外って言われるのは、少し心にくるね……。それに、君たちは大学生でお金もなにかと必要でしょ? だから、大丈夫な今は、なるべく希望通りに入れてあげてるんだよ」

道永「さすがマスター! 心配になるレベルで優しい~!」

黒羽根「あの、言い方……」

青藤「マスター、詐欺には注意してくださいね」

戸間「怪しい壺とか、買っちゃダメですよ」

黒羽根「素直に優しいって言ってよ……」

陽真里「こんにちわー!」

道永「あっ、陽真里ひまりちゃん! こんにちわ!」

戸間「うわーうるさいのきたー」

青藤「人のこと言えないだろ」

戸間「あ"ぁ"……⁈」

陽真里「藍さん、こんにちわ! すももさんも、高虎さんも、こんにちわ!」

戸間「ちわー」

青藤「おっす。今日も元気だな」

陽真里「はい! 私は、元気が取り柄ですから! ところで……」

黒羽根「もっとハッキリ物事を伝えた方がいいのかな……? いや、そうだろうね、伝えた方がいいんだろうね……。いやでも、私はそういうタイプじゃないし、絶対に反論されるし……」

陽真里「マスター、どうしたんですか?」

青藤「いつものことだ」

道永「気にしないでいいよ~」

陽真里「はーい!」

黒羽根「少しは気にしてください……」



陽真里『イロドリ!』



青藤(M)東雲陽真里しののめひまり。東雲小百合ちゃんの双子の姉であり、めちゃくちゃ似ている。しかし、中身はまるで別人と言ってもいいくらいに、こっちの東雲はめちゃくちゃ喋る。


陽真里「マスター元気出して元気だして~! とりあえず、お水一杯!」

黒羽根「はい……」

陽真里「あははは~! マスターはいつもこんな感じだよね~! 見てて楽しい~!」

戸間「で、何しに来たの?」

陽真里「それはもちろん、可愛い妹の小百合を見に来たんです! で、さゆちゃんは⁈ どこ⁈」

青藤「裏で仕事中」

陽真里「えぇぇ⁈ またぁぁぁ⁈ もぉぉ、いつもいつもそうじゃぁぁん! なんでぇぇぇ⁈」

青藤(なんでって……)

戸間(あんたが来るからに決まってんでしょ)

道永(気付いてないのかな?)

陽真里「もぉぉ、さゆちゃんの恥ずかしがり屋さんめ! マスター、私も裏に行っていいですか?」

黒羽根「ごめんね、スタッフ以外の人はさすがに……」

陽真里「ぶぅ……! あぁぁぁ~見たい見たい見たいぃぃぃ! さゆちゃんのバイト姿、見たいぃぃぃ!」

戸間「いつ見ても、全然違うわよね」

青藤「見た目はそっくりなんだけどな」

道永「どっちも可愛くて、好き……!」

戸間「陽真里ってば、小百合ちゃんがいる時ほぼ毎日来てない? あんた、お金大丈夫なの?」

陽真里「大丈夫ですよー! 私もバイトしてますし! それに、ここでは水頼むだけで他のもの一切注文してませんから!」

青藤「いや、ダメだろ」

戸間「なんか頼みなさいよ」

道永「マスター、いいんですか?」

黒羽根「まぁまぁ、別に……ね?」

陽真里「さすがマスター! 優しい~! 優しさの塊ぃ~!」

道永「ホント、優しすぎて一度病院で診てもらった方がいいレベルですよ」

青藤「マジで優しすぎますって。1億くらい騙し取られてません?」

戸間「今、借金いくらですか?」

黒羽根「君たちねぇ……」

黒羽根(まぁ、これは優しさなんかじゃなくて……)


小百合「ケーキとかコーヒーとかを理由に長居する可能性があるので、水以外は出さないでください」


黒羽根(って、小百合ちゃんに強く言われてるだけなんだけどね……)


戸間(M)18歳の言いなりになる、48歳成人男性であった。



小百合『イロドリ!』



陽真里「はぁ……さゆちゃんのバイト姿、見たい……。めちゃくちゃに見たい……。すももさん、藍さん、さゆちゃんの写真とかないですか?」

戸間「ない」

道永「小百合ちゃん、撮ろうとしたらすごい早さでいなくなるから、撮れないの」

陽真里「そうですか……」

青藤(撮ろうとしたこと、あるんかい)

戸間(もしかして、私も知らぬ間に撮られてる……?)

陽真里「高虎さんは? さゆちゃんの写真持ってないですか?」

青藤「この二人が持ってなくて俺が持ってたら、それはなんかヤバいだろ」

戸間「虎……キモっ……!」

道永「さすがにそれは警察案件だよ、青藤くん」

青藤「すいません、そのリアクションは持ってる時に使ってください」

陽真里「ですよねぇ……。マスター! マスターなら、持ってますよね!」

青藤「え……? マ、マスター……!」

戸間「ヤバいですって、それは……! 鳥肌レベル……!」

道永「歳の差、30歳……笑えない……!」

黒羽根「まだなにも言ってないんだけど……。履歴書に貼られてた証明写真くらいしか、ないかなぁ……」

陽真里「もうそれでいいです。それください」

青藤「陽真里ちゃん、重いって」

戸間「妹への愛が重すぎるって」

道永(双子の姉妹、可愛すぎる!)

陽真里「マスター、今すぐにさゆちゃんの履歴書を持ってきてください! さぁ、早く!」

黒羽根「いやぁ……流石に、それは……ね? 個人情報もあるわけだし……」

陽真里「何言ってんですか、マスター。個人も何も、さゆちゃんと私は双子ですよ? 私が履歴書見たところで、何も問題ないですよ。住所とか電話番号、家族構成、全部知ってますし」

黒羽根「……そう言われると、そうだね。いいのか、これは……? あれ、良いことなの……?」

青藤「さすがマスター。すぐ流されそうになる」

道永「この緩やかさで流されたら、もうどうしようもないですよ」

戸間「下半身弱すぎるでしょ。もう少し踏ん張りなさいよ」

陽真里「足腰、木の細枝だね! マスター!」

黒羽根「最近の若い子は、思ったことをハッキリと言えてすごいね……。私、ホント尊敬してます……」



道永『イロドリ!』



戸間「ってか陽真里、小百合ちゃんのバイト姿見たいんなら、あんたもここでバイトすればよかったじゃん。なんで別の場所でバイトしてんの?」

陽真里「いやぁ~そうしたいのは山々なんですけども……『同じ場所でバイトしようもんなら、一生口利かない』ってさゆちゃんに言われてまして……。うぅ……そんなことされたら、お姉ちゃん生きていけない……!」

青藤「それは辛いな」

道永「陽真里ちゃん、元気出して」

陽真里「うぅ……ありがとうございます……!」

黒羽根(今現在、ここにいることはいいのだろうか……?)

戸間(小百合ちゃんの線引きが、いまいちよくわかんない)

陽真里「だが、しかーし! 私はどんな手を使っても、さゆちゃんと同じ職場で働きたい! 家でも、バイト先でも、可愛い可愛いさゆちゃんと共にいたーい! おはようからおやすみまで、ずっと一緒がいいー!」

戸間「だから、愛が重いっての」

青藤「ここまでくると、逆に尊敬だわ」

道永(やっぱり可愛い、東雲姉妹!)

陽真里「と、言うわけで、マスター! 私を雇ってください!」

黒羽根「えぇ⁈」

戸間「いやいやいや、雇ってって、あんた小百合ちゃんにキツく言われてるんでしょ?」

青藤「一生口利いてもらえないぞ。いいのか?」

陽真里「安心してください! しっかりちゃんと考えがありますから!」

青藤「考え?」

道永「どうするの?」

陽真里「それはですね……! 私ではなく、マスターが私に働いてくれとお願いするんです! 自分から働くのはダメだけど、マスターが『人が足りないからどうしても』と言ってくるなら、仕方ないですよね! 私は、自分のためではなく、マスターのためにここで働くのです! マスターのために! マスターのために!」

青藤「ですって、マスター」

戸間「頑張ってくださ~い」

黒羽根「いやいやいや、見捨てないで! 少しくらい助けてくれないかな⁈ お願いだから、助けてください!」

道永「マスターは、小百合ちゃんか陽真里ちゃん、どっちをとるんですか~?」

黒羽根「その聞き方、やめてくれないかな⁈ なんかダメだよ、その聞き方は!」

戸間「虎、外した方が飲みもん奢るね。私は小百合ちゃん」

青藤「流されて陽真里ちゃんだな」

黒羽根「賭けの対象にしないでくれるかな⁈ というか、お願いだから助けて──」

陽真里「マスター! 私のことも助けてください! 私は、どうしてもさゆちゃんと同じ職場で働きたいんです! マスター、この前『あと一人バイト欲しいなぁ』って言ってましたよね!」

黒羽根「いやいやいや、そんなこと一言も──」

陽真里「私、すごくすごく元気で可愛くて、すごくすごく働きますよ! きっとこの静かで人少なくて毎月赤字だろうと思われる店内も、私のお陰で賑やかになりますよ!」

青藤「めちゃくちゃな言われようだな」

戸間「まぁ、陽真里がいれば賑やかになるでしょうね。静かな時間が一秒もないわね」

青藤「だな」

道永(東雲姉妹が、職場に……⁈ それは、もう天国!)

陽真里「マスター、お願いします! 陽真里に働いてほしいと頼んでください! お願いしてください!」

黒羽根「いや、その……小百合ちゃんにね、その……」

陽真里「お願いします、マスター!」

黒羽根「だから、その……」

陽真里「マスター!」

黒羽根「え、えっと……」

陽真里「お願い、マスター……!」

黒羽根「……ま、まぁ、あと一人くらいは……うん……」

青藤「おっ、流されたぞ。さすがマスター」

戸間「ちょっ、マスター! 踏ん張りなさいよ! なにしてんの!」

道永(夢の時間が、もうすぐそこに……!)

陽真里「マ、マスター……!」

黒羽根「い、一応、面接してからになるけども……。だから、時間ある時に履歴書を──」


 奥の扉が静かに少し開き、小百合の顔がチラリと姿を見せる。マスターを見つめる視線はとても冷たく、瞬きすることなく、ただただジッと黒羽根を見つめている。


黒羽根「はっ……⁈」

戸間(小百合ちゃん、扉の隙間からめっっちゃ見てる! 怖っ! 視線、冷たっ!)

青藤(み、見てるこっちまで震えちまう……! とんでもねぇ視線だ……! 怖っ……!)

道永(冷たい視線の小百合ちゃんも、良い……! 好き……!)

陽真里「やっったー! じゃあ、明日──」

黒羽根「すみません、やっぱり無しで……。さっきの話は、無しでお願いします……」

陽真里「えぇぇぇ⁈ なんでですか⁈ どうしてですか⁈」

黒羽根「よくよく考えたら、もうバイトいっぱいだし……。なにより、私はまだ死にたく──」

陽真里「嫌です! マスター、一度言ったことをすぐにやめるだなんて、あなたはそれでも男ですか⁈ いいんですか、それで! 私たちの見本とならなければいけない大人が、それでいいんですか⁈」

黒羽根「そ、そう言われると……」

小百合「マ、ス、ター……?」

黒羽根「はひぃ⁈ す、すみませんすみません! 誠に申し訳ございません!」

陽真里「あっ、さゆちゃん! ねぇねぇ、聞いて~! マスターがどうしても働いてほしいって言うから、私もここで──」

黒羽根「いやいやいや、陽真里ちゃん! 勝手なこと言わないで! もっとマスターのこと考えて! マスターに優しくして! お願いだから!」

小百合「マスター。分からないことがあるので、ちょっとこっち来てもらえますか……?」

黒羽根「は、はひぃ! ただいま! すぐに行きます!」

陽真里「私も行く~! さゆちゃん、どんなこと──」

黒羽根「ダメダメダメ! 陽真里ちゃんは絶対にダメだよ! 従業員専用なの、あそこは!」

陽真里「じゃあ、入らない代わりに面接だけは受けさせてください! 面接くらい良いでしょ?」

黒羽根「そ、それくらいなら──」

小百合「マ、ス、ター……?」

黒羽根「はひぃ⁈ すみませんすみません、誠に申し訳ございませんんんん!」


戸間(M)18の姉妹に振りに振り回される悲しき48の男、黒羽根白翔であった。

青藤(M)マスターのことがとても可哀想と思った、そこのあなた。マスターのためにも、ぜひカフェイロドリへお越しくださいませ。スタッフ一同、心よりお待ちしております。

黒羽根(M)あの……宣伝はもっと別のことでしてほしいなぁ……なんて、思ったり思わなかったり……あ、あははははは~……。

黒羽根(M)……はぁ……。


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