「声劇台本置き場」

きとまるまる

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三人台本↓

「お魚の大冒険」(比率:不問3)約20分。

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役表

・ポセイドン、男:♂♀

・お魚、隊長:♂♀

・N、敵、お魚2、女:♂♀


*所要時間:約20分





ーーーーー




N「みんなぁ~! こーんにちは~!」

N「あれれ~? 声が全く聞こえないよ~! もう一回! こーんにちは~!」

N「んん~! 元気なお返事ありがとう! お隣さんや親から『うるさいっ!』って怒られても知らないからね! はははっ!」

N「やぁやぁ皆さん、こんにちは! こんばんわ! おはよう! 私はこの台本のナレーションを担当する人だよ! 気軽に『ナレーション様』とあがたたえてくれたまえ!」

N「えっと、今回皆さんに聞いていただくお話は『お魚の大冒険』というお話なんだよ。題名から、くっっそつまらなそうな匂いがプンプンするよね!」

N「あっ、ちょっ! お待ち! 帰ろうとしないで! 今ここで帰った人には『朝起きた時に髪の毛からマグロの臭いがする呪い』をかけるからね! いいの⁈」

N「というか、今帰っちゃっていいのかな~? このお話は、私を含めて3人の台本なんだけどね、この後に出てくる2人が、もぉめっっちゃくちゃ上手くて上手くて『え? プロの方ですか? 所属事務所はどこですか?』ってくらい、うまうまのウマやろうなんだよ~! ヒヒ~ンッ!」

N「ん? ハードルめちゃくちゃ上がってるけど大丈夫って? いいんじゃない? だって私はダメージないし。ははっ!」

N「ん? いつになったら本編が始まるのって? もぉ~せっかちな人たちだなぁ~! そんなんじゃいつまで経っても、恋人できないぞ☆」

N「……えっと、わかってると思いますが、これは全部台本に書いてあることなんでね。私の本心じゃないですからね。仕方なく言ってることですからね。恨むなら作者を恨んでくださいね」

N「え? なに? 台本を見せろって? いやいやいや、マジで。ホントだって。『アドリブで』とか書いてないから。マジだから。お願いだから検索しないで。ホントマジで。マジでやめろよ、お前ら!」

N「さぁぁて! 大変長らくお待たせ致しました! きとまるまる大先生作『お魚の大冒険』始まり始まり~!」





 舞台はとある地上。銃声や怒号が嫌というほど鳴り響いており、人々が銃を手に戦っている。


敵「わーわーわーわー!」
男「ズドドドド!(銃声の音)」
隊長「撃て撃て撃てぇぇぇ!」

敵「あそこだぁぁ! やれぇぇ!」

隊長「移動するぞ! 急げ!」

男「はい!」

N「ここは、地上。人々が争いを続ける場所れ

隊長「止まるな! 全力で走れぇぇ!」

N「なぜ、争いは無くならないのだろうか? 何十年、何百年、何千年と経っても、いまだに解明されない謎である」

男「くそぉぉ! ズドドドドッ!(銃声の音)」

敵「ズドドドドッ!(銃声の音)」

敵「ピーーンッ!(手榴弾の栓を抜く音)」

敵「ヒュンッ!(手榴弾を投げる音)」

男「なっ⁈」

敵「カランッカランッ!(手榴弾が転がる音)」

男「こ、これは……! 手榴だ──」

敵「ボカァァーンッ!(爆発する音)」

男「ぐっ……! クソォ……!」

男「……あ、あれ? なんで俺は生きて──」


 男が天を見上げる。隊長が男に覆いかぶさっている。


隊長「ぐっ……! ぬぬぬ……!」

男「た、隊長⁈ な、なんで……!」

隊長「は、ははは……。のろまな部下を持つと……苦労、するな……」


 隊長はフラフラと地面へ倒れ込む。


男「た、隊長! しっかりしてください! どうして、どうして俺なんかを──」

隊長「俺なんか、なんて言うんじゃねぇ、クソッタレ……!」

隊長「お前だから、守ったんだ……!」

男「た、隊長……!」

隊長「逃げろ……生き延びろ……! そして……む、娘を……幸せにしてやってくれ……」

男「隊長……!」

隊長「行け……!」

男「で、でも……!」

隊長「止まってんじゃねぇ! 走れ、クソッタレェ!」

男「……隊長。娘さんは、必ず幸せにします」

隊長「当たり前だ……。泣かせたら、ぶん殴りに行くからな……」

男「……」

隊長「……行け」


 男は両手銃を力強く握りしめ立ち上がる。瞳から大きな涙をボロボロと溢しながら、隊長に背を向けて走り去っていく。


男「うわぁぁぁ!」


 隊長は小さくなっていく背中を力なく目で追っている。やがて背中が見えなくなると、雲ひとつない青空へとゆっくり視線を向ける。


隊長「まさか、こんな終わり方になっちまうとはな……。ちくしょうが……。娘のドレス姿、見たかったのによ……」

隊長「綺麗だろうなぁ……この、空みたいによ……」

N「どうして僕たちは、地上に生まれてきてしまったのだろうか。どうして争いばかりしている地上に、生まれてきてしまったのだろうか」

N「逃げ出したい。こんなところから逃げ出してしまいたい。争いが無いところへ行ってしまいたい」

N「もし僕が、人間ではなく魚だったのなら、どんなに楽しい生活が送れたのだろう?」

N「きっと海の中は、平和で楽しいんだろうな」



 海の中へと場面が切り替わる。ゆったりとした潮の流れに、海藻が腰を振っているかのようにユラユラと動いている。
 その海藻を掻き分けると、一匹の魚がヒレをリズミカルに動かして『アンダー・ザ・シー』をノリノリで歌っている。


お魚「アンダーザ『ピーー』! アンダーザ『ピーー』! 歌って踊ってみーんなハッピー! 気持ちいい~!」

ポセイドン「きもっちいぃ~! じゃなくて、お魚くんお魚くん」

お魚「ん? なんですか?」

ポセイドン「いや、なんですかじゃなくて。ごめんね。ノリノリで歌ってるところホントごめんね。でもね、どうしても言いたかったの。うん。言いたかったの。」

ポセイドン「アンダーザ『ピーー』ってなに? シーじゃなくてピーー。どうしてかな? なんでかな? すごくね、すごくね、あの……卑猥に聞こえちゃうの。なにが気持ちいいのかな~って。なんなんだろうね? 名曲がね、大変なことになってるの。うん」

お魚「『権利関係大丈夫かな?』と思いまして、一部隠しました」

ポセイドン「あ、なるほどね。そっかそっかなるほどね。理由があるのであればね、うん大丈夫。うん。敵に回すと怖いからね、あいつら。怖いからね。Seaに沈められちゃうからね。『ははっ! 気持ちいいかい?』みたいなね。『いや、全然気持ちよくないですよ!』みたいなね。あっははは~!」

お魚「……」

ポセイドン「……いやぁ、いい判断だよお魚くん」

お魚「なんか用?」

ポセイドン「お魚くんお魚くん。私ね、神様なんだ。神様なの。海の神様なの。だからね、もうちょっとこう『神様だ!』って感じで接してほしいんだ、うん。聞いてる人たちがさ『あいつはあんな感じで接していいんだ~!』って感じになるじゃない? なるよね? まぁでもね、今回は許すよ。許しちゃうよ、うん。なんでって? 私の心は広いからさ。この、海のようにね! あっはっはっは~!」

お魚「……」

ポセイドン「……あーあれだ! あれだわ! ここになんでいるのか知りたいんだよね! 知ってる知ってる! えっとね、あれだよあれ。あれなんだよ。あの、えっとね、ちょっと待ってね。ここのポケットに入れてたんだけどなぁ~? あったあった。これこれ、これなんだけどね──」


 お魚はポセイドンの話を聞かずに、取り出した飴玉のようなものを素早く奪い取る。


お魚「うわぁ~! なに、このキラキラした玉! すご~い!」

ポセイドン「話を聞いてほしいなぁ~。話は聞かなきゃダメなんだよなぁ~。お父さんとお母さんにお口すっぱく言われなかった? 『人の話は最後まで聞きなさい!』って。話終わったら渡してあげるから。はい、こっちに返してください。はい、ここの手のひらに──」

お魚「いただきまーす!」

ポセイドン「うぇいうぇいうぇいうぇいほえほえほえほぇぇ!」

ポセイドン「……え? 食べた? 食べちゃった? 何物かもわからないやつ食べちゃった? いやいやいや、今のご時世それはダメよあんた。毒とか入ってたらどうするの? いや、入ってないんだけどもさ。入ってないよ。安心してほしいんだけど、安心はしちゃダメだよね、今の状況」


 お魚のヒレの部分から、たくましい人の腕がにょきにょきと生えてくる。


お魚「うわぁぁ⁈ なにこれ⁈ 人間の腕が生えてきた!」

ポセイドン「うわぁ、想像してた二倍……いや、五倍気持ち悪い」

お魚「ポセイドン様! もしかしてこれは、人間になれる薬なんですか⁈」

ポセイドン「お魚くん、なかなか察しがいいね。あの東大王もびっくりの閃きだね。すごいでしょ。その薬すごいでしょ。でもね『なんでこんな薬があるの~?』とは聞かないでね。説明めんどくさいから、聞かないでね」

お魚「なんでこんな薬があるの~?」

ポセイドン「あれ? おかしいな? もう一回自分の言葉を繰り返してみようか。『説明めんどくさいから、聞かないでね』あっ、よかったよかった。ちゃんと言ってたわ~。聞かないでねってちゃんと言ってたわ~! 君はあれなのかな? 私の言葉を右から左に流してるのかな? 潮の流れに乗せて流してるのかな? な~んてね、あはははは~!」

お魚「……」

ポセイドン「……ファンタジーはなんでもありなんだよ」

お魚「ファンタジーってすごいね~!」

ポセイドン「話戻すよ。えっとね、なんでその薬を君にあげたかというとね、それはだね──」

お魚「うわぁお⁈ 今度は立派な脚が生えてきた!」

ポセイドン「と、いうことなんだよ。つまり君には──」

お魚「モノマネやりまーす! 魚雷ガール!」

ポセイドン「わかったかな? これからの未来のためにも君には──」

お魚2「おい、お魚! 西の海でプランクトンが大量に発生しているみたいだぜ! 食べに行こうぜ!」

お魚「え、マジで⁈ いくいく!」

お魚2「プランクトンパーティだぜ! フゥゥ~!」

お魚「フゥゥ~!」

ポセイドン「話を聞かんかーい! 話を聞かんかーい! 話を聞かんかーい!」

ポセイドン「大事なことだからね、三回も言っちゃったよ。三回だよ、三回。三回も同じ言葉を続けて言うって、なかなかないよそんなこと。うん。生きてるうちに一回あるかないかだよ、うん」

ポセイドン「プランクトンなんてどうでもいいんだよ! ちっさ! プランクトンって、ちっさ! こっちは規模のデカい話をしてるんだよ! あっ、ちょっと待って。今すごく上手いこと言ったよね? ねぇ、言ったよね? 座布団の二枚くらいは頂けるレベルじゃなかった?」

お魚「ポセイドン様。話はちゃんと聞いてましたから、安心してください」

ポセイドン「あ、そうなの? 聞いてたの? 途中モノマネとかしてたけど聞いてたんだ。そっかそっか。ごめんね、勝手に聞いてないって思って。ポセイドンすごく反省してるよ。神様すごくすごく反省しています。だから許してほしいなって思っています。うん」

お魚「地上に出て、海を汚す人間どもを皆殺しにしてくればいいんでしょ? 任せてください!」

ポセイドン「ちょいちょいちょい、待て待て待て。あれ、おかしいな? 私そんなこと一言も言ってないんだけどな。あのね、嘘は吐かないでほしいな~って思ってる。すごく思ってる。人間、第一印象がとても大切だからさ。これ聞いてる人がさ、思っちゃうじゃん。『ポセイドンはめちゃくちゃ悪いやつなんだ!』って思っちゃうじゃん。小さい子どもとか泣いちゃうかもしれないじゃん?」

お魚「では、行ってまいります! ギョギョギョ~!」

ポセイドン「ちょいちょいちょちょい、ちょいちょいちょい! 待て待て待て待て! おいこら! 待ちなさーい! 待ってくださーい! 止まってくださーい! あーーおーーあーおおーーいぇーーいい!」

ポセイドン「……マジかぁ~これマジかぁ~! あれだわ、完全にミスったわ。人選ミスったわこれ。いや、魚だから魚選ぎょせんだね? あっははは~! いや、笑えな~い!」



 地上。とある日本の浜辺で、外国人カップルが海を静かに眺めている。


女「ねぇ、マイケル」

男「なんだい、ペペロン?」

女「日本って、とっても素敵な場所ね」

男「あぁ。アメリカ育ちの俺が保証する。日本は平和で素敵な国さ」

女「本当に素敵ね」


 女は男の肩へと身を寄せる。男は静かに女を抱き寄せ、海を眺める。
 男の視線の先に、海の中からスッポンポンの男の子が飛び出してくるのが映り込む。頭は魚の不思議な生命体で、ジッと男を見つめている。


女「ねぇ、マイケル──」

男「ワァォ。オーマイガー」

女「え? マイケル?」

男「オォ、オーマイガァー!」

女「マイケル? どうしたの?」

男「オーマイガァァ!」

女「ちょっ、マイケル⁈ 一体どうしたの⁈」

男「ルック! ルック!」

女「い、一体なにが──」


 女の視界にも、謎の生命体が映り込む。


女「ワァオ。オーマイガー」

男「フィッシュヒューマン! フィッシュヒューマン!」

女「オーマイガー! ニホン、トッテモコワイクニ!」

男「オーマイガー! フィッシュヒューマン、オーマイガー!」

女「フィッシュヒューマン、オーマイガァァァ!」


 二人は慌てて浜辺を走り去っていく。


お魚「なんだあいつら? フィッシュヒューマンってなんだ? というか、人間になったのに息苦しいな。なんでだ?」


 お魚は頭をペタペタと触る。ようやく頭がまだ魚であることに気がつく。


お魚「おいおいおい、頭がまだ魚じゃねぇかよぉい! だから息苦しいのかよぉい! 仕方ない。しばらく海の中にいるか」


N「30分後」


 人間へと変化したお魚は大慌てで地上目指して浮上している。


お魚「ぶぼろろろろろ⁈」

お魚「ぷはぁ⁈ あー死ぬかと思った! いきなり人間になるからびっくりしたわ! もうちょっと深いところ行ってたら絶対に死んでたわ! ってか、えら呼吸できないの⁈ 人間の身体ってマジ不便!」


 地上で息を整えているお魚の前に、ポセイドンがゆっくりと海の底から顔を出す。


ポセイドン「タラリラたらりら、ほほいのほーい」

お魚「あっ、ポセイ丼」

ポセイドン「ポセイドンね、ポセイドン。ポセイ丼だとね、丼ものになっちゃうからね。何が乗ってるんですか? 私が乗ってるんですか? それはそれはとても美味しそうですね。今の時期だと二の腕あたりに脂が乗って……って、こらこらこらこらこらーっ!」

お魚「何しに来たんですか?」

ポセイドン「何しにって、君が全然話聞いてなかったからさ、優しい私が……いや、ホントに優しいよね、うん。あの、もう一度説明するためにわざわざ地上までやってきたんだけどもさぁ……」

お魚「ん? どうしたんですか? ジッと見つめて」

ポセイドン「あのね、そのね、色々と伝えたいことがあるんだけどもね。まずはこのことを伝えさせてください」

ポセイドン「隠そうか。隠しましょうか。あのね『こんにちは~』って元気に挨拶してるから、とりあえず前を隠そうか」

お魚「隠す? 何をですか?」

ポセイドン「視線を落として」

お魚「はい」

ポセイドン「何が見える?」

お魚「なんか、細長い──」

ポセイドン「はい、それです! 正解! それです! それを隠しましょうか! はい、隠してくださいどうぞ!」

お魚「隠してって言われてもなぁ……。あっ! 目の前に白くて大きな貝殻が! これを被せて……これでどう?」

ポセイドン「どこの武田さんですか? あなたはどこの武田さんなんですか? ん? これ、聞いてる人に伝わってるかな? 伝わるかな? 大丈夫? ねぇ?」

N「わからない人は、武田 貝殻 で、検索ぅ! というか、私もそろそろがっつりと喋りたいんですけど。セリフないの? ねぇ?」

お魚「ポセイドン、見てみてぇ! おっきな真珠が……!」


 お魚は貝殻で隠していた『ち⚫︎⚫︎』を見せつけるようにパカッと貝殻を開ける。


お魚「ふたーつっ!」

ポセイドン「あんたそれ絶対に人前でやっちゃダメだからね。やったら一発アウトで退場だからね。いや、ホントよかったよ、音声だけで。映像じゃないから、聞いてる人は多分今『ポカーン』ってなってるよ。ホントよかったよ、うん」

N「今起こったことを詳しく説明しよう! お魚くんが、お──」

ポセイドン「ポッピポッピポッピポッピヘイヘイヘイヘワ~オォ!」

ポセイドン「え? ちょっ、待っ、え? なんで言おうとしたの? なんで言うの? バカなの? あなたはバカなの? いや、バカだね? バカだね? 言っちゃダメってなんでわからないの? バカだからわかんないのね?」

お魚「なんで言っちゃダメなんですか? お──」

ポセイドン「母さぁぁぁ~ん! お母さんに会いたいなぁ~!」

ポセイドン「バカ。バカだなお前は。はっきりと今わかった。お前はバカだ。」

N「別に言ってもいいじゃないですか。お──」

ポセイドン「馬さぁぁぁ~ん! お馬さんの背中に乗って、パカラッパカラッのパラパラのパ~!」

ポセイドン「さっきのやりとり見てなかったの? 聞いてなかったの? 咄嗟に頭の中で馬が駆けてホントよかったわ。『ヒヒーンッ!』って駆け回ったおかげで放送コード守られたわ。いや、マジで。感謝してほしいレベルなんだけども、うん」

お魚「それで、何しにきたんですか?」

N「お魚はポセイドンに尋ねた」

ポセイドン「あのね、だからね──」

N「話を聞いていなかったみたいだから、もう一度伝えにきたんだよ。と、ポセイドンは言った」

ポセイドン「まだ言ってないよ。まだ言ってませんけど? 私のセリフ取らないでほしいなぁ」

お魚「話ってなんですか?」

N「(ポセイドンの真似しながら)君を人間にした理由をね、まだ伝えてなかったからね。それをね、伝えようと思ってね、うん。きたんだよ」

ポセイドン「ちょいちょいちょいちょい! それ私のセリフ! 私のセリフなんだけど! 神様のセリフ奪うって、何⁈ どんな教育受けてきてるの⁈ バチ当たっても知らないからね!」

お魚「あっ、ナレーションさん! そろそろ終わりの時間じゃないですか?」

N「え? あっ、いっけね! ホントだ!れ

お魚「もぉ~うっかりドジっ子ドジョウっ子さんなんだから~!」

ポセイドン「ドジョウっ子ってなに? 私は見逃さないよ。見逃せないよ。ドジョウっ子ってなんですか? ってか、終わりなの? え? もう終わりなの?」

N「ついにお魚の前に姿を現した、人間……!」

お魚「あ、あれが、人間……⁈」

ポセイドン「え? 今なにしてるの? なにが起こってるのこれ? 私、なにも聞いてないんだけど。教えてくれないかな? 教えてほしいなぁ~」

お魚「もう、これを使うしか……! ごめんなさい……!」

N「お魚はついに、貝殻の封印を解くのか⁈」

ポセイドン「少しでいいから話聞いてほしいんだけども。というか、貝殻の封印は解いちゃダメよ。わかってる? わかってます?」

N「次回『解放されし力!』」

お魚「うおぉぉぉ! ポロリッ♡」

ポセイドン「はぁぁぁい! どすこいどすこい♡」

ポセイドン「待て待て待て。ここはあれか? 新しく開園した動物園ですか? 話全く聞かないじゃん。耳ついてる? あっ、ちょっと待って。閃いたわ。ポセイドン、ピカッと閃いちゃったわ。あれだね? お魚だから、お魚語で話さないと伝わらないのかな? そっかそか、そういうことだね? お魚語で話せば伝わるよね? よーし、いきまーす!」

ポセイドン「ギョギョギョ! ギョギョギョッ!」

お魚「え? 急にギョギョギョ言い出してどうしたんですかあの人……? 怖ーい……」

N「ああいうよくわからない人には、近づかない、話さないだよ。わかったかい?」

お魚「はーい」

ポセイドン「はーい! 解散! 解散! もう知らない! 終わり! 終わりまーす! ありがとうございました! はーい! 次回には続きません! はーい! お疲れ様でした! バイバーイ!」






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