16 / 18
16話:ファーヴニル
しおりを挟む
管理局、更衣室前の通路。
「似合ってるよアヤト!」
「そうかあ? なんか偉そうじゃないかこれ」
「そんな事はありません! あるとすればアヤトさんの態度が大きいだけです」
執行騎士の上下黒の制服に着替えた僕の姿を見て、グリンとユーリが声を上げた。
この制服、着心地も良く耐刃耐火その他諸々はダイバースーツと比較にならないほど高いので、出来ればルインダイバーに戻っても使わせていただきたいところだ。
「……おーい、そっちも早く出てこい」
しばらく経っても出て来ないので隣の更衣室に僕は声を掛けた。
「あ、いや……なんか恥ずかしくて……」
おずおずと更衣室から出てきたのはユーリと同じ女性用の執行騎士の制服を着たナナだった。
「ナナさん可愛いですよ! 凛々しさもあって素敵です!」
「まあまあね!」
「二人ともありがとう……」
管理局で最新の治療を受けたナナはすぐに目を覚まし、事の顛末を聞くと迷わず僕とアキヒトさんが立てた作戦に志願した。一応極秘任務という事なので、参加するナナも一時的に執行騎士になったのだが……。
どうやら僕の知らない間にユーリやグリンとすっかり仲良くなっていたようだ。思えば【アルビオン】は男臭いチームで、同年代(グリンが何歳なのかは謎だが精神年齢的にという意味で)の同性はいなかった。
「うっし、じゃあ改めて作戦を説明するぞ」
「ブリーフィングはさっきアキヒトさんと済ませましたけど?」
ユーリが首を傾げて不思議そうにそう返してきたので、僕はグリンへと視線を向けた。
「グリン、説明してくれるか?」
「うん。あのね、あの作戦はね、確かに有効ではあるんだけど……実は破綻するかもしれない可能性が潜んでいるの」
「破綻……? 奴はファーヴニル……北欧神話の竜で、それを倒したという聖剣をアヤトが再現すれば……勝てる。ではないの?」
ナナが事前に受けていたブリーフィング内容を復唱してくれた。そう、大枠はそれで合っている。
ファーヴニル。北欧神話に出てくる竜であり、英雄シグルズによって屠られた。その際にシグルズが持っていた剣が、グラム。竜殺しの聖剣としては最も有名……だったらしい。
「グラムは1度折れているんだけど、その後英雄シグルズの養父によって鍛え直されているの。その養父の名がレギン。彼はシグルズにファーヴニルを倒して欲しいとお願いするんだ」
「アツシ達を助けてくれた人だね。なるほど、アヤトをシグルズに置き換えれば物語は成立し――グラムは再現できる。これに何の問題があるの?」
そう、ここまで完璧なのだ。レギンに出会い、レギンからファーヴニル討伐を依頼をされる。そしてファーヴニルに出会い、最初は敗北する。シグルズの場合、その後何度か挑戦し、最後はレギンにグラムを鍛え直してもらい、見事ファーヴニルを討伐するのだが、この過程はおそらく飛ばしても問題ないだろう。
レギンにファーヴニル討伐を頼まれた僕が、一度ファーヴニルに負け、次はグラムを手にして再戦する。
この流れであればまず間違いなくグラムは再現できると思うし、勝てるだろう。
「問題は……あいつがファーヴニルでなかった場合なの」
「どういう事ですか? そんな話はアキヒトさんから聞いていません」
「不確定要素だからね。作戦に入れられる類いの物でないし、そもそもその確率も低い。誤差の範囲内とアキヒトさんは捉えたんだろうね」
ま、そこは僕が若干そういう風に誘導した感はある。
「話を聞く限り、ファーヴニルであるとほぼ断言できる気がするんだけど……」
ナナがそう思うのも無理はない。だけど、後からグリンの話を聞いて僕は色々と違和感を覚えたのだ。
「……ファーヴニル。その姿は後世にはあまり伝わっていないが、竜である事は確かだ。だけど……僕らが戦ったあいつは――人型だったろ? 剣を巧みを扱い、しかもなんか騎士だか戦士だかみたいな雰囲気を出していた。僕にはあいつが、宝に執着し入ってくる者を襲うような竜には見えなかった。翼と尻尾はあったが……あれもどうにも取って付けた感がある」
「確かに……言われてみれば」
直接相対したナナは納得といったばかりに頷いた。
「だからね、ファーヴニルの概念は絶対に含んでいるはずなんだけど……伝承体ってのはその伝承に近い姿で具現化されるはずだから、多分、あのファーヴニルは何かが混じってる」
「なるほど……それをアキヒトさんは不確定要素だが誤差だと切り捨てて、アヤト君は危惧してるって事ね」
ユーリの言葉に僕は頷いた。
「その通り。ファーヴニルが交じっている以上はグラムを再現する事は出来るし、おそらく何かしらのダメージは与えられると思う。だけど、これまでみたいに一撃で屠る……という訳にはいかない気がするんだ。もう一押し……何かが必要なんだ。それを探りたい」
「アヤト……それを分かっていてなぜ進言しなかったの? 作戦が破綻する可能性があるならば共有すべきでは?」
ま、そうなんだけどね。アキヒトさんにその事についてはあえて僕は何も言わなかった。
「結局さ、この作戦に参加するのは僕達だけだ。で、あれば……手札は隠しておきたいと思ってね」
簡単に言えばこうだ。もし僕が危惧している事をアキヒトさんに言えば、当然それに体する対処法を聞かれるだろう。そうなれば、僕は【回帰に至る剣】の力について全て話さないといけなくなる。
勿論ベースの部分については既に説明はしているが、全部ではない。
それならば、あえてそこはスルーして、こうして身内だけに話しておけばリスクは減る。
「……私がアキヒトさんに報告すれば一緒では?」
「そこはまあ、ほら、友達だと思って見逃してよユーリ」
「友達ではありません!!」
「じゃあ、同僚としてさ」
「貴方は一時的に執行騎士として扱うだけで、私の同僚でもないですよ!」
「ははは、まあすんなりグラムで倒せたらラッキー。もし無理だったら撤退、ぐらいの気持ちでいてよ」
「はあ……報告をどうするかは別として、探るとは?」
「ぶっちゃけグリンとアスカロンの知識で、大体の予測は付いているんだけど……それが当たってる場合は……割と不味いんだよねえ……あるやり方を除いては打つ手無しになりそう」
「えええ!?」
ま、いずれにせよ、結局戦ってみないと分からないって事だ。
「というわけで、ユーリ、ナナ、それにグリン。ぼちぼち行こうか」
僕は、なるべく気楽そうにそう言いつつも気持ちは引き締めた。まだ真実かは分からないが、あいつは師匠の仇かもしれない。
絶対に次は負けないという決意と覚悟を持って、僕達は再びウメダダンジョンへと潜ったのだった。
☆☆☆
【宝物庫】B2F
まるで、深層への降り口を守るかのように、ファーヴニルが待ち構えていた。
「……来たか」
「まあね。やられっぱなしは性に合わないもんで」
僕は肩をすくめながら、【回帰に至る剣】を抜き、クラウ・ソラスを再現。
「次は……負けない」
ナナが【光鱗】の柄を抜き、光刃を展開。青白い刃が伸びる。
「援護は任せてください……ですがアヤトさん」
「あーアレについてはとりあえず気にしなくていいよ。そういう事態にならないに越した事は無いんだから」
「分かりました」
ユーリが【竜機兵】を抜いて、構えた。
「あたしもしっかりと見ておくよ!」
グリンが僕の腰の警報器から顔だけ出して、ファーヴニルを睨む。
「うっし、じゃあファーヴニル討伐、やりますか!」
「なんか軽いですね……もっとこう緊迫感ある言葉は……」
ユーリがため息をついた。僕は思わず笑ってしまう。ナナも笑っていた。
「ふふふ……アヤト、ようやく肩を並べて戦えるね」
「待たせたよほんと」
「気にしなくいい。さあ――行こう」
僕とナナは顔を見合わせて頷き合うと同時に、地面を蹴った。
「さあ、見せてくれ。貴様らの輝きを!」
ファーヴニルが大剣が構え、僕らを迎え撃った。
激戦が――始まる。
「似合ってるよアヤト!」
「そうかあ? なんか偉そうじゃないかこれ」
「そんな事はありません! あるとすればアヤトさんの態度が大きいだけです」
執行騎士の上下黒の制服に着替えた僕の姿を見て、グリンとユーリが声を上げた。
この制服、着心地も良く耐刃耐火その他諸々はダイバースーツと比較にならないほど高いので、出来ればルインダイバーに戻っても使わせていただきたいところだ。
「……おーい、そっちも早く出てこい」
しばらく経っても出て来ないので隣の更衣室に僕は声を掛けた。
「あ、いや……なんか恥ずかしくて……」
おずおずと更衣室から出てきたのはユーリと同じ女性用の執行騎士の制服を着たナナだった。
「ナナさん可愛いですよ! 凛々しさもあって素敵です!」
「まあまあね!」
「二人ともありがとう……」
管理局で最新の治療を受けたナナはすぐに目を覚まし、事の顛末を聞くと迷わず僕とアキヒトさんが立てた作戦に志願した。一応極秘任務という事なので、参加するナナも一時的に執行騎士になったのだが……。
どうやら僕の知らない間にユーリやグリンとすっかり仲良くなっていたようだ。思えば【アルビオン】は男臭いチームで、同年代(グリンが何歳なのかは謎だが精神年齢的にという意味で)の同性はいなかった。
「うっし、じゃあ改めて作戦を説明するぞ」
「ブリーフィングはさっきアキヒトさんと済ませましたけど?」
ユーリが首を傾げて不思議そうにそう返してきたので、僕はグリンへと視線を向けた。
「グリン、説明してくれるか?」
「うん。あのね、あの作戦はね、確かに有効ではあるんだけど……実は破綻するかもしれない可能性が潜んでいるの」
「破綻……? 奴はファーヴニル……北欧神話の竜で、それを倒したという聖剣をアヤトが再現すれば……勝てる。ではないの?」
ナナが事前に受けていたブリーフィング内容を復唱してくれた。そう、大枠はそれで合っている。
ファーヴニル。北欧神話に出てくる竜であり、英雄シグルズによって屠られた。その際にシグルズが持っていた剣が、グラム。竜殺しの聖剣としては最も有名……だったらしい。
「グラムは1度折れているんだけど、その後英雄シグルズの養父によって鍛え直されているの。その養父の名がレギン。彼はシグルズにファーヴニルを倒して欲しいとお願いするんだ」
「アツシ達を助けてくれた人だね。なるほど、アヤトをシグルズに置き換えれば物語は成立し――グラムは再現できる。これに何の問題があるの?」
そう、ここまで完璧なのだ。レギンに出会い、レギンからファーヴニル討伐を依頼をされる。そしてファーヴニルに出会い、最初は敗北する。シグルズの場合、その後何度か挑戦し、最後はレギンにグラムを鍛え直してもらい、見事ファーヴニルを討伐するのだが、この過程はおそらく飛ばしても問題ないだろう。
レギンにファーヴニル討伐を頼まれた僕が、一度ファーヴニルに負け、次はグラムを手にして再戦する。
この流れであればまず間違いなくグラムは再現できると思うし、勝てるだろう。
「問題は……あいつがファーヴニルでなかった場合なの」
「どういう事ですか? そんな話はアキヒトさんから聞いていません」
「不確定要素だからね。作戦に入れられる類いの物でないし、そもそもその確率も低い。誤差の範囲内とアキヒトさんは捉えたんだろうね」
ま、そこは僕が若干そういう風に誘導した感はある。
「話を聞く限り、ファーヴニルであるとほぼ断言できる気がするんだけど……」
ナナがそう思うのも無理はない。だけど、後からグリンの話を聞いて僕は色々と違和感を覚えたのだ。
「……ファーヴニル。その姿は後世にはあまり伝わっていないが、竜である事は確かだ。だけど……僕らが戦ったあいつは――人型だったろ? 剣を巧みを扱い、しかもなんか騎士だか戦士だかみたいな雰囲気を出していた。僕にはあいつが、宝に執着し入ってくる者を襲うような竜には見えなかった。翼と尻尾はあったが……あれもどうにも取って付けた感がある」
「確かに……言われてみれば」
直接相対したナナは納得といったばかりに頷いた。
「だからね、ファーヴニルの概念は絶対に含んでいるはずなんだけど……伝承体ってのはその伝承に近い姿で具現化されるはずだから、多分、あのファーヴニルは何かが混じってる」
「なるほど……それをアキヒトさんは不確定要素だが誤差だと切り捨てて、アヤト君は危惧してるって事ね」
ユーリの言葉に僕は頷いた。
「その通り。ファーヴニルが交じっている以上はグラムを再現する事は出来るし、おそらく何かしらのダメージは与えられると思う。だけど、これまでみたいに一撃で屠る……という訳にはいかない気がするんだ。もう一押し……何かが必要なんだ。それを探りたい」
「アヤト……それを分かっていてなぜ進言しなかったの? 作戦が破綻する可能性があるならば共有すべきでは?」
ま、そうなんだけどね。アキヒトさんにその事についてはあえて僕は何も言わなかった。
「結局さ、この作戦に参加するのは僕達だけだ。で、あれば……手札は隠しておきたいと思ってね」
簡単に言えばこうだ。もし僕が危惧している事をアキヒトさんに言えば、当然それに体する対処法を聞かれるだろう。そうなれば、僕は【回帰に至る剣】の力について全て話さないといけなくなる。
勿論ベースの部分については既に説明はしているが、全部ではない。
それならば、あえてそこはスルーして、こうして身内だけに話しておけばリスクは減る。
「……私がアキヒトさんに報告すれば一緒では?」
「そこはまあ、ほら、友達だと思って見逃してよユーリ」
「友達ではありません!!」
「じゃあ、同僚としてさ」
「貴方は一時的に執行騎士として扱うだけで、私の同僚でもないですよ!」
「ははは、まあすんなりグラムで倒せたらラッキー。もし無理だったら撤退、ぐらいの気持ちでいてよ」
「はあ……報告をどうするかは別として、探るとは?」
「ぶっちゃけグリンとアスカロンの知識で、大体の予測は付いているんだけど……それが当たってる場合は……割と不味いんだよねえ……あるやり方を除いては打つ手無しになりそう」
「えええ!?」
ま、いずれにせよ、結局戦ってみないと分からないって事だ。
「というわけで、ユーリ、ナナ、それにグリン。ぼちぼち行こうか」
僕は、なるべく気楽そうにそう言いつつも気持ちは引き締めた。まだ真実かは分からないが、あいつは師匠の仇かもしれない。
絶対に次は負けないという決意と覚悟を持って、僕達は再びウメダダンジョンへと潜ったのだった。
☆☆☆
【宝物庫】B2F
まるで、深層への降り口を守るかのように、ファーヴニルが待ち構えていた。
「……来たか」
「まあね。やられっぱなしは性に合わないもんで」
僕は肩をすくめながら、【回帰に至る剣】を抜き、クラウ・ソラスを再現。
「次は……負けない」
ナナが【光鱗】の柄を抜き、光刃を展開。青白い刃が伸びる。
「援護は任せてください……ですがアヤトさん」
「あーアレについてはとりあえず気にしなくていいよ。そういう事態にならないに越した事は無いんだから」
「分かりました」
ユーリが【竜機兵】を抜いて、構えた。
「あたしもしっかりと見ておくよ!」
グリンが僕の腰の警報器から顔だけ出して、ファーヴニルを睨む。
「うっし、じゃあファーヴニル討伐、やりますか!」
「なんか軽いですね……もっとこう緊迫感ある言葉は……」
ユーリがため息をついた。僕は思わず笑ってしまう。ナナも笑っていた。
「ふふふ……アヤト、ようやく肩を並べて戦えるね」
「待たせたよほんと」
「気にしなくいい。さあ――行こう」
僕とナナは顔を見合わせて頷き合うと同時に、地面を蹴った。
「さあ、見せてくれ。貴様らの輝きを!」
ファーヴニルが大剣が構え、僕らを迎え撃った。
激戦が――始まる。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
強奪系触手おじさん
兎屋亀吉
ファンタジー
【肉棒術】という卑猥なスキルを授かってしまったゆえに皆の笑い者として40年間生きてきたおじさんは、ある日ダンジョンで気持ち悪い触手を拾う。後に【神の触腕】という寄生型の神器だと判明するそれは、その気持ち悪い見た目に反してとんでもない力を秘めていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる