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第一章『死の谷』
1話 転生
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化学の先生が、授業中に間延びした口調で無駄話をしていたことは覚えている。
この先生は授業中にちょいちょい無駄話を挟んでくる癖があって、その間少しだけ板書の手が止まる。だからノートを取るのが楽でいい。授業もわかりやすくて、無駄話も個人的には面白いので、どちらかと言えば好きな先生だ。
しかしもう一人いる化学の先生が若いイケメンで、授業も効率的でわかりやすいという噂のせいで、相対的に生徒からの受けはイマイチ良くない。
無駄話の内容も、食塩の電気分解でできる物質が現代産業の中でどんな風に使われているかなので、生徒の大半は興味を失ってしまっている。
食塩を電気分解してできる水酸化ナトリウムは、間にフィルムがなければその場で塩素と反応して次亜塩素酸ナトリウムになり、それがカビ取りや漂白に使われているなんて話、テストに出ないからだ。
高校3年生は受験の年なので、受験に関係ない話への関心はどうしても薄くなってしまう。
確かに、漂白剤などお店で買えば良い。化学の知識なんて受験が終わったら使わなくなるのだから、わざわざ受験の年に話さなくても良いと僕も思う。
何で大学合格に導くべき高校の先生が、率先して生徒に雑念を入れようとしてくるんだろうか。
そんなことを考えながら、僕も同級生達と同じように教科書に隠した受験用の問題集をめくった。受験は時間との勝負だ。先生の話す豆知識は気になるとしても、それにつられて脱線すれば大学合格は遠くなる。
ただ、そんな現状に疑問もある。今のこの勉強は将来、本当に役に立つのだろうか。友人たちは社会に出たら役に立たないと言う。僕もその通りだと心のどこかで思っている。
だって、もしも社会に出てからもこの知識を使うなら、社会人である両親は僕がわからない問題を教えられるはずだ。だが、現実には高校に入ってから両親が勉強を教えてくれた事は一度もない。
その一方で、教育水準の差が経済力の差になるという事実は確かにある。例えば、我が国は先進国と呼ばれていて教育水準も高いが、過去戦争に負けて焼け野原になった過去がある。幸い今では完全に復興して、さらに先に進んでいるが、同じように戦争に負けて、復興できていない国々も多く存在する。
もしも、本当に学校で得た知識が社会に出て使わない、無駄なものなのだとするなら、こんな差は生まれるだろうか?
そんなことを考えている間に、先生の無駄話が終わる。
授業終了まで残り15分。ということは、まだ授業は先に進む。
僕は姿勢を正し、黒板の板書をきちんノートに書き写せているか確認し———
ピキッ!
自分の胸から、小さな異音が聞こえた気がして動きを止めた。
次の瞬間、胸にこれまでの人生で感じたことのないような激痛が走る。
口から意図しないうめき声が漏れて、胸を押さえたまま教室の床に倒れこんだ。
「おい! どうした! 胸か! 胸が痛いのか!?」
先生が焦った様子で駆け寄ってくるが、こっちはそれどころではない。尋常じゃない痛みで、身動きが取れないのだ。
「誰か! 職員室でAED貰ってこい! あと心臓マッサージできるやつ!」
焦った先生の声が耳障りだ。心臓マッサージなんか、保健の教科書にのってるはずだろ。誰でもできるはず。
「先生! 今日保健ないから教科書がありません! やり方がわかりません!」
待て待て。教科書がないと心臓マッサージできないってのか? じゃあ僕はどうなるんだ? ああ痛い———
失望の中、僕の意識は暗転した———
◆◇◆◇
———で、その後どうなったのだろう?
激しい騒音の中、目を開けると真っ青で巨大な月が浮かんでいるのが見えた。それから徐々にぼんやりとしていた意識がはっきりしてきて、全身が痛い事がわかってくる。だけど、さっきまでの胸の痛みに比べると随分マシだ。
これはどうなっているんだろうか?昼間の教室で意識を失って、目を覚ましたら夜で、外で、全身が痛い。まったくわけがわからない。
「ギャン!」
さほど離れていない位置で、犬の悲鳴が聞こえる。それに続いて、何かが地面に落ちる音、そしてこちらに転がってくる音が聞こえて———
「うわっ! なんだこれ」
固い地面に寝転がったまま、何気なく音のした方へ視線を向けると、そこには犬のような生き物の生首が転がっていた。
目の前の首にびっくりしながら飛び起きて、首から距離を取る。
「良かった! 無事だったかイント」
近くには十数人の人影があり、そのうちの一人がこちらに声を掛けてきた。幸い月がかなり明るくて、状況ぐらいは見える。だが、見えるだけで、この状況を理解するのは難しい。
周囲には、いろいろな種類の腐った生き物の死体が散乱し、それ以外にも先ほどの犬のような生き物の腐っていない死体もたくさんある。他にも巨大な馬の死体と、その馬が引いていたと思われる馬車だろうか。それが2台ほど半壊して横転しているのが見て取れる。
呆然としながら、土に汚れた犬のような生き物の首の額にある、半透明な二本の角を眺める。犬、もしかしたら狼かもしれない。だが、僕の知る限り犬にも狼にも角などなかったはずだ。
「おい! イント、聞いているのか!?」
遠巻きにしている犬のような生き物に、手にもっている剣を向けたまま、男が再度こちらに声をかけてくる。周りを見回すが、僕以外の人間は見当たらない。
「え? 僕?」
「何を呆けているんだ。お前に決まってるだろ。こっちは手が離せないから、意識が戻ったんなら、リナを頼む。気配はあるんだが、意識を失っているみたいで、あの馬車からまだ出てきてないんだ」
「え?え?え?」
男の言葉の内容が良く理解できない。見たところ、横転した馬車以外に馬車はないように見える。ということは、あの横転した馬車の中に人がまだいるということだ。
「ターナ先生。魔物の数がちょっと多いようなので、我々で押し返してきます。ここをお任せできますか?村からはじきに援軍が来ると思いますので、馬車の救助が終われば村に向かってください」
男は近くの人に指示を出している。どうやらここではリーダー的な存在らしい。
「ちょっと、で済む数ではないように思いますわ。これはシーゲン子爵にも援軍の要請が必要だと思いますけれど」
「ああ、ご心配なく。今回は新顔のレイスどもにやられて意表を突かれましたが、この程度ならこの村では日常茶飯事です。母さん、頼んだ」
男がさらにもう一人に指示を出す。月が明るいと言っても、この距離で顔立ちまでわかるわけではない。だが、髪の長さやシルエットから、女性であることは何となくわかる。
「もう! 私が夜目きかないの知ってるじゃない。当てられるのは近くだけだからね! 『インスタンス(火針,32)』!」
女性が杖を掲げて何かを唱えると、銀色の光が空中に美しい模様を描き、その後大量の赤い光が周囲に浮かび上がる。その光を撫でるように杖を振ると、赤い光が放射状に飛んで行って、次々に犬のような生き物に突き刺さって燃え上がった。
「初めて見ましたわ。これがコンストラクタ家の聖紋神術の同時発動なんですわね。わかりました。村までなら何とかいたしますわ」
あり得ないモノを見て呆然とする僕を置き去りに、話はどんどん進んでいく。
「お願いします! よしイント! お父さんたちはちょっと行ってくるから、リナの事は任せたぞ!」
僕の返事を待つことなく、リーダー格の男と先ほど犬のような生き物を焼いた女性、あともう1人の3人が、馬車を守る列から抜けて森に消えていく。
リーダー格の男がなぜ僕の事をイントと呼ぶのか。なぜ自分の事を父さんと呼んだのか。そのあたりはまったく分からないけれど、話の内容から他の人が魔物と呼ばれる存在と戦うのに忙しく、僕しかリナという人を助けられる人間はいないらしいというのはわかった。
「あーもう。どうなってんだよ畜生!」
起きるなりハードモードすぎるだろ! まったくわからん!
心の中で毒づきながら、馬車へ向かう。全身のあちこちを打撲しているらしく、痛みで泣きそうになる。
すぐに馬車の近くまでたどり着いたが、見える範囲に人の姿はない。と、言うことは車体の下だろうか?横倒しになって砕けた車体の下を覗き込むが、ここからでは暗くて何も見えない。
「どこ!?」
リナという子を見つけないと、村には帰れないのだろう。可愛い妹だから異論はないけど、早く救出しないとここにいる人は避難もできないわけだ。
「ん? 妹??」
幼い少女の姿が脳裏をよぎった。僕は妹を知っている。妹なのだから当たり前だ。だが、強い違和感を感じる。
「ちょっと待て。僕は一人っ子だろ———っと」
訳がわからないが、避難のためにまず妹を探しださなければならない。大きな隙間がある馬車に近づくために、散らばる馬車の破片をどける。ただの木の板に見えるが、思った以上に重いようだ。
いや、やっぱり何かがおかしい。破片の手触りは完全に木。こんなに重いはずはない。
「え?? 手が、小さい?」
月明かりの中に手をかざして、改めて自分の手を見る。僕は高校生のはずだが、僕の手のシルエットは完全に子どものそれだった。
『何やら混乱しておるようであるな』
混乱の極みの中、手元で誰かの声がした。
この先生は授業中にちょいちょい無駄話を挟んでくる癖があって、その間少しだけ板書の手が止まる。だからノートを取るのが楽でいい。授業もわかりやすくて、無駄話も個人的には面白いので、どちらかと言えば好きな先生だ。
しかしもう一人いる化学の先生が若いイケメンで、授業も効率的でわかりやすいという噂のせいで、相対的に生徒からの受けはイマイチ良くない。
無駄話の内容も、食塩の電気分解でできる物質が現代産業の中でどんな風に使われているかなので、生徒の大半は興味を失ってしまっている。
食塩を電気分解してできる水酸化ナトリウムは、間にフィルムがなければその場で塩素と反応して次亜塩素酸ナトリウムになり、それがカビ取りや漂白に使われているなんて話、テストに出ないからだ。
高校3年生は受験の年なので、受験に関係ない話への関心はどうしても薄くなってしまう。
確かに、漂白剤などお店で買えば良い。化学の知識なんて受験が終わったら使わなくなるのだから、わざわざ受験の年に話さなくても良いと僕も思う。
何で大学合格に導くべき高校の先生が、率先して生徒に雑念を入れようとしてくるんだろうか。
そんなことを考えながら、僕も同級生達と同じように教科書に隠した受験用の問題集をめくった。受験は時間との勝負だ。先生の話す豆知識は気になるとしても、それにつられて脱線すれば大学合格は遠くなる。
ただ、そんな現状に疑問もある。今のこの勉強は将来、本当に役に立つのだろうか。友人たちは社会に出たら役に立たないと言う。僕もその通りだと心のどこかで思っている。
だって、もしも社会に出てからもこの知識を使うなら、社会人である両親は僕がわからない問題を教えられるはずだ。だが、現実には高校に入ってから両親が勉強を教えてくれた事は一度もない。
その一方で、教育水準の差が経済力の差になるという事実は確かにある。例えば、我が国は先進国と呼ばれていて教育水準も高いが、過去戦争に負けて焼け野原になった過去がある。幸い今では完全に復興して、さらに先に進んでいるが、同じように戦争に負けて、復興できていない国々も多く存在する。
もしも、本当に学校で得た知識が社会に出て使わない、無駄なものなのだとするなら、こんな差は生まれるだろうか?
そんなことを考えている間に、先生の無駄話が終わる。
授業終了まで残り15分。ということは、まだ授業は先に進む。
僕は姿勢を正し、黒板の板書をきちんノートに書き写せているか確認し———
ピキッ!
自分の胸から、小さな異音が聞こえた気がして動きを止めた。
次の瞬間、胸にこれまでの人生で感じたことのないような激痛が走る。
口から意図しないうめき声が漏れて、胸を押さえたまま教室の床に倒れこんだ。
「おい! どうした! 胸か! 胸が痛いのか!?」
先生が焦った様子で駆け寄ってくるが、こっちはそれどころではない。尋常じゃない痛みで、身動きが取れないのだ。
「誰か! 職員室でAED貰ってこい! あと心臓マッサージできるやつ!」
焦った先生の声が耳障りだ。心臓マッサージなんか、保健の教科書にのってるはずだろ。誰でもできるはず。
「先生! 今日保健ないから教科書がありません! やり方がわかりません!」
待て待て。教科書がないと心臓マッサージできないってのか? じゃあ僕はどうなるんだ? ああ痛い———
失望の中、僕の意識は暗転した———
◆◇◆◇
———で、その後どうなったのだろう?
激しい騒音の中、目を開けると真っ青で巨大な月が浮かんでいるのが見えた。それから徐々にぼんやりとしていた意識がはっきりしてきて、全身が痛い事がわかってくる。だけど、さっきまでの胸の痛みに比べると随分マシだ。
これはどうなっているんだろうか?昼間の教室で意識を失って、目を覚ましたら夜で、外で、全身が痛い。まったくわけがわからない。
「ギャン!」
さほど離れていない位置で、犬の悲鳴が聞こえる。それに続いて、何かが地面に落ちる音、そしてこちらに転がってくる音が聞こえて———
「うわっ! なんだこれ」
固い地面に寝転がったまま、何気なく音のした方へ視線を向けると、そこには犬のような生き物の生首が転がっていた。
目の前の首にびっくりしながら飛び起きて、首から距離を取る。
「良かった! 無事だったかイント」
近くには十数人の人影があり、そのうちの一人がこちらに声を掛けてきた。幸い月がかなり明るくて、状況ぐらいは見える。だが、見えるだけで、この状況を理解するのは難しい。
周囲には、いろいろな種類の腐った生き物の死体が散乱し、それ以外にも先ほどの犬のような生き物の腐っていない死体もたくさんある。他にも巨大な馬の死体と、その馬が引いていたと思われる馬車だろうか。それが2台ほど半壊して横転しているのが見て取れる。
呆然としながら、土に汚れた犬のような生き物の首の額にある、半透明な二本の角を眺める。犬、もしかしたら狼かもしれない。だが、僕の知る限り犬にも狼にも角などなかったはずだ。
「おい! イント、聞いているのか!?」
遠巻きにしている犬のような生き物に、手にもっている剣を向けたまま、男が再度こちらに声をかけてくる。周りを見回すが、僕以外の人間は見当たらない。
「え? 僕?」
「何を呆けているんだ。お前に決まってるだろ。こっちは手が離せないから、意識が戻ったんなら、リナを頼む。気配はあるんだが、意識を失っているみたいで、あの馬車からまだ出てきてないんだ」
「え?え?え?」
男の言葉の内容が良く理解できない。見たところ、横転した馬車以外に馬車はないように見える。ということは、あの横転した馬車の中に人がまだいるということだ。
「ターナ先生。魔物の数がちょっと多いようなので、我々で押し返してきます。ここをお任せできますか?村からはじきに援軍が来ると思いますので、馬車の救助が終われば村に向かってください」
男は近くの人に指示を出している。どうやらここではリーダー的な存在らしい。
「ちょっと、で済む数ではないように思いますわ。これはシーゲン子爵にも援軍の要請が必要だと思いますけれど」
「ああ、ご心配なく。今回は新顔のレイスどもにやられて意表を突かれましたが、この程度ならこの村では日常茶飯事です。母さん、頼んだ」
男がさらにもう一人に指示を出す。月が明るいと言っても、この距離で顔立ちまでわかるわけではない。だが、髪の長さやシルエットから、女性であることは何となくわかる。
「もう! 私が夜目きかないの知ってるじゃない。当てられるのは近くだけだからね! 『インスタンス(火針,32)』!」
女性が杖を掲げて何かを唱えると、銀色の光が空中に美しい模様を描き、その後大量の赤い光が周囲に浮かび上がる。その光を撫でるように杖を振ると、赤い光が放射状に飛んで行って、次々に犬のような生き物に突き刺さって燃え上がった。
「初めて見ましたわ。これがコンストラクタ家の聖紋神術の同時発動なんですわね。わかりました。村までなら何とかいたしますわ」
あり得ないモノを見て呆然とする僕を置き去りに、話はどんどん進んでいく。
「お願いします! よしイント! お父さんたちはちょっと行ってくるから、リナの事は任せたぞ!」
僕の返事を待つことなく、リーダー格の男と先ほど犬のような生き物を焼いた女性、あともう1人の3人が、馬車を守る列から抜けて森に消えていく。
リーダー格の男がなぜ僕の事をイントと呼ぶのか。なぜ自分の事を父さんと呼んだのか。そのあたりはまったく分からないけれど、話の内容から他の人が魔物と呼ばれる存在と戦うのに忙しく、僕しかリナという人を助けられる人間はいないらしいというのはわかった。
「あーもう。どうなってんだよ畜生!」
起きるなりハードモードすぎるだろ! まったくわからん!
心の中で毒づきながら、馬車へ向かう。全身のあちこちを打撲しているらしく、痛みで泣きそうになる。
すぐに馬車の近くまでたどり着いたが、見える範囲に人の姿はない。と、言うことは車体の下だろうか?横倒しになって砕けた車体の下を覗き込むが、ここからでは暗くて何も見えない。
「どこ!?」
リナという子を見つけないと、村には帰れないのだろう。可愛い妹だから異論はないけど、早く救出しないとここにいる人は避難もできないわけだ。
「ん? 妹??」
幼い少女の姿が脳裏をよぎった。僕は妹を知っている。妹なのだから当たり前だ。だが、強い違和感を感じる。
「ちょっと待て。僕は一人っ子だろ———っと」
訳がわからないが、避難のためにまず妹を探しださなければならない。大きな隙間がある馬車に近づくために、散らばる馬車の破片をどける。ただの木の板に見えるが、思った以上に重いようだ。
いや、やっぱり何かがおかしい。破片の手触りは完全に木。こんなに重いはずはない。
「え?? 手が、小さい?」
月明かりの中に手をかざして、改めて自分の手を見る。僕は高校生のはずだが、僕の手のシルエットは完全に子どものそれだった。
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