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天使のご加護を! そして死を!
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今回、紗美が指令を受けた06は、無法地帯で有名な『犯罪都市』だった。たいそうな名前を銘打ってはいるが、別に悪事が横行するゴッサムシティというわけではない。
観光地としての総合人気はダントツのドベだが、大人からの人気は高いのだ。
お節介なシステムに体調管理されることなく、タバコを吸ったり、プールに浮かんでお酒が飲める。
朝までカジノで遊んだり、高級車を自分で運転したり、スイーツも制限なく貪り放題だ。
一時間前、06に来た紗美はとあるライブバーで飲んでいた。
現世では間違いなくストップがかかる、過激な歌詞と激しいサウンドに耳を傾けていると、一人の男が声をかけてきた。
「一杯おごるよ」
「どうも」
二人で話に花を咲かせていると、突然、紗美の体がぐらりと傾いた。男はおやおやと眉を上げると、紗美に肩を貸して、
「酔いを覚ましに行こう」
バーにいた人間は誰もがライブに夢中で、二人に目を向ける者はいなかった。
表通りのネオンから離れ、道は暗く闇に沈んでいる。はしゃぎ声が徐々に遠くなっていくが、それでも紗美は男に抵抗できない。
「……ここにいる奴ら、馬鹿みたいだと思わないか?」
路地の奥へ奥へと進みながら、男が言った。
「ここでは、現世で失われた娯楽が復活している。だが……せっかくの天国だってのに、ここにいる奴らは何をしているんだ?」
男は頭を振り、
「せっかく監視の目がなくて何でもできるってのに、タバコをふかしてギャンブルに耽るだと? そんなものが何だってんだ! くだらねえ!」
男は自分の演説に興奮してきたのか、声を荒げ始めた。
「いいか、人間の本質は狩猟だ! 同族である、人をぶっ殺す! 俺自身が死ぬまでに、何人の同族の人生を終わらせることができるか! それこそが生きている意味! 死後に問われる、本当の強さ! 殺人こそが、己の存在価値を証明できる、唯一の手段なんだよ!」
男はにやりと笑うと、紗美を支える手を離した。紗美がずるずると路地の壁にもたれかかり、ぺたんと座り込む。
「そして、最高の娯楽さ。……殺人はな」
男は鼻息を荒くしながら、さてどうやって殺そうかと、服をごそごそし始める。
「安楽死が約束されている時代に、血液が体から抜け出ていく感覚を味わえるんだ。生を実感するってのは、まさにこのことだろうが。俺に感謝するんだな、女」
「……前置きはそれぐらいでいい?」
「……あ?」
紗美はぱちんと目を開けると、男のみぞおちに掌底をたたき込んだ。
「がっは……」
男は何が起こったのかわからないまま、体をくの字に折り曲げる。
何とかして、懐から小型拳銃を取り出そうとするが、紗美のスピードの前には無意味だった。
紗美が足を振り上げて、男の首にかかとを落とす。ぐわんぐわんと脳を揺らされた男は、強烈なめまいを覚えたのか膝をついた。
「うぐ……ぐっ」
「生を実感したいんだったら、どうして標的に男を選ばないのかしら」
紗美は軽蔑しきった声で言った。
「……あのライブバーで、今までに三人の女性客が消えている。華奢で若い女の子たちばかりがね。本当に自分の強さを証明したいなら、マッチョな男に挑んでこそじゃないの?」
「お、お前、薬は……」
「あんなの、飲むわけないじゃない」
紗美はつまらなさそうに続ける。
「自分より弱そうな女を標的にしたうえ、薬を盛って万が一にでも反撃できないようにする……。ダサすぎるのよ、あんた。何が強さよ。あんたはただ、反撃されなさそうな獲物を選んでは、誰にも相手にされない鬱憤を晴らしているだけ」
「ううっ……ううううっ!」
怒りで顔を真っ赤にした男が、反撃しようと腹の底から力を振り絞る。立ち上がり、紗美の顔面に拳銃を突きつけようとしたが、
「ぎゃっ! ぎゃああっ!」
紗美が男の手首を素早くひねり上げた。
落ちた拳銃を、男の手が届かない距離に、素早く足で払う。もう一発、紗美は男の腹に蹴りをぶち込んだ。
「かはっ……! っの、女ぁ……! こ、これは、過剰防衛、だぞ……。お前も、ただじゃ済、まない……」
「ちょっと勘違いしているみたいね」
紗美は拳銃を拾い上げると、安全装置を外した。
「異世界には確かに、デジタル監視の目はないわ。あったら、あっという間に現世と同じ道をたどって、自由はなくなるもの。でもね、異世界が生まれた『経緯』とその『資本力』を考えたら、『こういう人間もいる』ってわからなかった?」
「何を……」
男がぜえぜえと喘ぎながら、紗美を見上げる。
「自由は公共の福祉に優先しない。あなたみたいなのがいると、結局のところ皆が迷惑して、自由を謳歌できないのよ。だから……排除命令が下るの」
「い、ゲホ、いったい、お前は……?」
「わからない?」
紗美は隠していた長いネックレスを、胸元から引きずり出した。
チャリ、と揺れたゴールドのネックレス。そこに刻まれた模様に、男が大きく目を見開く。
「異世界の『守護天使』……。そんな、それは、都市伝説のはずじゃあ……」
「最期の言葉はそれでいい?」
紗美は何の感慨もなく男を撃った。
「安楽死が約束されている時代に、血液が体から抜け出ていく感覚を味わうなんて」
男の体がびくりびくりと跳ねる。紗美は冷たい目で見下ろしながら、問いかけた。
「……どう? 生は実感できてるかしら?」
「終わったわ」
紗美は耳に入れた小型通信機に話しながら、その場をあとにする。
「オッケー。ショウ、お疲れ様。後始末は任せて。ああそれと、拳銃の回収を忘れずにね」
「はあい」
現世ではまずお目にかかることのない凶悪な武器に、紗美はうんざりとした顔を向けた。
「これ、どこで手に入れたのかしら。……射撃場? 06に拳銃が出回ったのは、本当に大きな間違いよね。歴史から学んでないっていうか」
「仕方ないわ。かつての出資者が、クレー射撃の復活を強く望んでたから」
表通りに戻ると、巨大なカジノの前に出た。ネオンが眩しく光り輝き、着飾った人々が蛾のように吸い寄せられていく。
不夜城……!
紗美はごくりと生唾を飲み込んだ。
「……あんたどこ行く気よ、ショウ。戻りなさいってば」
耳元の声を無視して足を踏み入れると、紗美は生き返った心地がした。ジャラジャラとスロットの音が耳に心地良い。
現世でも賭け事はあるが、あくまで一時的なストレス発散が目的だ。長時間居座れないよう、常に不快なBGMが流れ続けているし、使う金額も細かく設定されている。
だが、ここは違う。
一攫千金を狙い、一夜にして全財産を失い、身ぐるみを剥がされ、酒に溺れて泣いて帰る。これこそ、本当の生の実感を味わえる場所。
「あっ……」
チャリチャリとテーブルを転がるチップを見ていると、指がうずき出した。
ここでしか、鍛え上げた腕は発揮できない。今はルパン三世でも、怪盗キッドでも、現世に活躍の場はない。
どこにでもある0.01秒コマで再生できるカメラの前には、誰もが無力。
でも、ここなら……。
「……ショウ?」
キレた笑みを浮かべるヤナが目に浮かぶ。しかし、ここで退くわけにはいかない。
「お願い、一時間だけごまかして」
「あんたね、だから事務処理が溜まってるって……」
「お願い。ね、お願い。私、仕事よく頑張ったでしょ?」
紗美は精一杯、鼻にかかった声を出した。
「……」
「……あれ。ヤナ? さすがに怒った?」
ふふふと笑ってごまかしていると、耳元で深く息を吐かれた。
「ったく……三十分よ。貸しだからね」
「ありがとう、ヤナ!」
紗美はうきうきとポーカーテーブルにつくと、鼻の下を伸ばしたおじさんたちに、くすっと笑ってみせた。
「それじゃ、私に勝つ自信がある人は?」
観光地としての総合人気はダントツのドベだが、大人からの人気は高いのだ。
お節介なシステムに体調管理されることなく、タバコを吸ったり、プールに浮かんでお酒が飲める。
朝までカジノで遊んだり、高級車を自分で運転したり、スイーツも制限なく貪り放題だ。
一時間前、06に来た紗美はとあるライブバーで飲んでいた。
現世では間違いなくストップがかかる、過激な歌詞と激しいサウンドに耳を傾けていると、一人の男が声をかけてきた。
「一杯おごるよ」
「どうも」
二人で話に花を咲かせていると、突然、紗美の体がぐらりと傾いた。男はおやおやと眉を上げると、紗美に肩を貸して、
「酔いを覚ましに行こう」
バーにいた人間は誰もがライブに夢中で、二人に目を向ける者はいなかった。
表通りのネオンから離れ、道は暗く闇に沈んでいる。はしゃぎ声が徐々に遠くなっていくが、それでも紗美は男に抵抗できない。
「……ここにいる奴ら、馬鹿みたいだと思わないか?」
路地の奥へ奥へと進みながら、男が言った。
「ここでは、現世で失われた娯楽が復活している。だが……せっかくの天国だってのに、ここにいる奴らは何をしているんだ?」
男は頭を振り、
「せっかく監視の目がなくて何でもできるってのに、タバコをふかしてギャンブルに耽るだと? そんなものが何だってんだ! くだらねえ!」
男は自分の演説に興奮してきたのか、声を荒げ始めた。
「いいか、人間の本質は狩猟だ! 同族である、人をぶっ殺す! 俺自身が死ぬまでに、何人の同族の人生を終わらせることができるか! それこそが生きている意味! 死後に問われる、本当の強さ! 殺人こそが、己の存在価値を証明できる、唯一の手段なんだよ!」
男はにやりと笑うと、紗美を支える手を離した。紗美がずるずると路地の壁にもたれかかり、ぺたんと座り込む。
「そして、最高の娯楽さ。……殺人はな」
男は鼻息を荒くしながら、さてどうやって殺そうかと、服をごそごそし始める。
「安楽死が約束されている時代に、血液が体から抜け出ていく感覚を味わえるんだ。生を実感するってのは、まさにこのことだろうが。俺に感謝するんだな、女」
「……前置きはそれぐらいでいい?」
「……あ?」
紗美はぱちんと目を開けると、男のみぞおちに掌底をたたき込んだ。
「がっは……」
男は何が起こったのかわからないまま、体をくの字に折り曲げる。
何とかして、懐から小型拳銃を取り出そうとするが、紗美のスピードの前には無意味だった。
紗美が足を振り上げて、男の首にかかとを落とす。ぐわんぐわんと脳を揺らされた男は、強烈なめまいを覚えたのか膝をついた。
「うぐ……ぐっ」
「生を実感したいんだったら、どうして標的に男を選ばないのかしら」
紗美は軽蔑しきった声で言った。
「……あのライブバーで、今までに三人の女性客が消えている。華奢で若い女の子たちばかりがね。本当に自分の強さを証明したいなら、マッチョな男に挑んでこそじゃないの?」
「お、お前、薬は……」
「あんなの、飲むわけないじゃない」
紗美はつまらなさそうに続ける。
「自分より弱そうな女を標的にしたうえ、薬を盛って万が一にでも反撃できないようにする……。ダサすぎるのよ、あんた。何が強さよ。あんたはただ、反撃されなさそうな獲物を選んでは、誰にも相手にされない鬱憤を晴らしているだけ」
「ううっ……ううううっ!」
怒りで顔を真っ赤にした男が、反撃しようと腹の底から力を振り絞る。立ち上がり、紗美の顔面に拳銃を突きつけようとしたが、
「ぎゃっ! ぎゃああっ!」
紗美が男の手首を素早くひねり上げた。
落ちた拳銃を、男の手が届かない距離に、素早く足で払う。もう一発、紗美は男の腹に蹴りをぶち込んだ。
「かはっ……! っの、女ぁ……! こ、これは、過剰防衛、だぞ……。お前も、ただじゃ済、まない……」
「ちょっと勘違いしているみたいね」
紗美は拳銃を拾い上げると、安全装置を外した。
「異世界には確かに、デジタル監視の目はないわ。あったら、あっという間に現世と同じ道をたどって、自由はなくなるもの。でもね、異世界が生まれた『経緯』とその『資本力』を考えたら、『こういう人間もいる』ってわからなかった?」
「何を……」
男がぜえぜえと喘ぎながら、紗美を見上げる。
「自由は公共の福祉に優先しない。あなたみたいなのがいると、結局のところ皆が迷惑して、自由を謳歌できないのよ。だから……排除命令が下るの」
「い、ゲホ、いったい、お前は……?」
「わからない?」
紗美は隠していた長いネックレスを、胸元から引きずり出した。
チャリ、と揺れたゴールドのネックレス。そこに刻まれた模様に、男が大きく目を見開く。
「異世界の『守護天使』……。そんな、それは、都市伝説のはずじゃあ……」
「最期の言葉はそれでいい?」
紗美は何の感慨もなく男を撃った。
「安楽死が約束されている時代に、血液が体から抜け出ていく感覚を味わうなんて」
男の体がびくりびくりと跳ねる。紗美は冷たい目で見下ろしながら、問いかけた。
「……どう? 生は実感できてるかしら?」
「終わったわ」
紗美は耳に入れた小型通信機に話しながら、その場をあとにする。
「オッケー。ショウ、お疲れ様。後始末は任せて。ああそれと、拳銃の回収を忘れずにね」
「はあい」
現世ではまずお目にかかることのない凶悪な武器に、紗美はうんざりとした顔を向けた。
「これ、どこで手に入れたのかしら。……射撃場? 06に拳銃が出回ったのは、本当に大きな間違いよね。歴史から学んでないっていうか」
「仕方ないわ。かつての出資者が、クレー射撃の復活を強く望んでたから」
表通りに戻ると、巨大なカジノの前に出た。ネオンが眩しく光り輝き、着飾った人々が蛾のように吸い寄せられていく。
不夜城……!
紗美はごくりと生唾を飲み込んだ。
「……あんたどこ行く気よ、ショウ。戻りなさいってば」
耳元の声を無視して足を踏み入れると、紗美は生き返った心地がした。ジャラジャラとスロットの音が耳に心地良い。
現世でも賭け事はあるが、あくまで一時的なストレス発散が目的だ。長時間居座れないよう、常に不快なBGMが流れ続けているし、使う金額も細かく設定されている。
だが、ここは違う。
一攫千金を狙い、一夜にして全財産を失い、身ぐるみを剥がされ、酒に溺れて泣いて帰る。これこそ、本当の生の実感を味わえる場所。
「あっ……」
チャリチャリとテーブルを転がるチップを見ていると、指がうずき出した。
ここでしか、鍛え上げた腕は発揮できない。今はルパン三世でも、怪盗キッドでも、現世に活躍の場はない。
どこにでもある0.01秒コマで再生できるカメラの前には、誰もが無力。
でも、ここなら……。
「……ショウ?」
キレた笑みを浮かべるヤナが目に浮かぶ。しかし、ここで退くわけにはいかない。
「お願い、一時間だけごまかして」
「あんたね、だから事務処理が溜まってるって……」
「お願い。ね、お願い。私、仕事よく頑張ったでしょ?」
紗美は精一杯、鼻にかかった声を出した。
「……」
「……あれ。ヤナ? さすがに怒った?」
ふふふと笑ってごまかしていると、耳元で深く息を吐かれた。
「ったく……三十分よ。貸しだからね」
「ありがとう、ヤナ!」
紗美はうきうきとポーカーテーブルにつくと、鼻の下を伸ばしたおじさんたちに、くすっと笑ってみせた。
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