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魔法のオナホとドルオタ青年

【前編】☆

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 椅子に座って異国から取り寄せた魔術の書のページをパラパラとめくっていると、不意に家の入口の扉のガラス窓から誰かが家の中をこそこそと覗き見ているのに気が付いた。

 黒髪に重ためな前髪の少し根暗そうではあるが、眼鏡越しの目つきは凛々しく顔立ちは決して悪くない青年だった。
 シャキッと背筋を伸ばせば高身長でスタイルもいいだろうに。

 部屋の奥にある椅子に座ったまま、わしは人差し指をそちらへ向けてクイッと指先を曲げる仕草をした。
 するとドアはぎーっとゆっくり開いて、寄りかかっていた青年は驚いて声を上げた。

「え、勝手に、開いた……」

 彼は恐る恐るといった様子で家の中へ足を踏み入れ、きょろきょろと薬草や粉が入った瓶でいっぱいの棚や本が積まれた大きな水晶の乗ったテーブルを見回しながら、慎重に部屋の中を進んだ。

「……わしに何か用かの?」

 彼はギョッとした顔で固まった。

 部屋の中は物が多いから、わしがいることに気がついていなかったようだった。

「うわ、……誰もいないのかと思いまして」

 そう言いながら彼はわしのチューブトップのワンピースからこぼれそうな胸の谷間を見て頬を赤くした。
 なかなかにわし好みの純情そうな若者だ。

「えっと、レベッカさんという魔女は……?」

 彼はわしの赤いリップを塗った分厚い唇とその右下のセクシーなほくろを見ながら言った。

「レベッカはわしじゃ」

 彼は目を丸くして黙り込んだ。わしは彼の表情から心の声を予想した。

『え! あなたが魔女のレベッカさん? ……参ったな、かなりのおばあさんだと聞いたから、勇気を出して来たというのに……。こんなきれいな人に、性具を買いに来たなんて言うの恥ずかしいなぁ……』

 大体そんなところじゃろう。

 わしはしわくちゃの老婆の姿をしていることもあれば、この若く美しい姿をしていることもある。しかしどっちも本物のわしじゃ。服装を選ぶようにTPOに応じて容姿を選んでいるだけだから。

 わしは毛先だけが緩くカールしている金髪のロングヘアの毛先を弄びながら、

「なんじゃ? ここへ来たってことは、何かほしいものがあるんじゃろう? 言うてみろ」

 ふふっと笑いながら、ミニスカートから露出している赤いハイヒールを履いた美しい生足をこれ見よがしに組み直した。

 ああ、エッチなことを考えているのがバレてる、と青年は顔を真っ赤にしながら目を泳がせた。

 可愛いのお、とわしは自分の髪を弄りながら恥ずかしそうな彼の顔を眺めた。

 しばらくして彼は覚悟を決めてこう言った。

「あ、あのっ、魔法の……オ、オナホを売っているって聞いてきたんですが……」

 彼のグレーの瞳を見つめると、彼はすぐに視線を背けた。

 ははっ、今時珍しいほどウブじゃないか、こいつは間違いなく童貞じゃな。
 わしはこの青年がすっかり気に入った。

「ああ、あるぞ。好きな娘の膣内が体感できる性具じゃな」

「それって有名人っていうか、推しのアイドルの……ナカも体感できるんですか?」

 彼の透き通るような白い肌は耳まで真っ赤になった。

「もちろんだとも。どこにいるなんていう名の娘かのう?」

 彼は中指で眼鏡を直しながら答えた。

「えっと、帝国を中心に活動中のダンジョン48っていうアイドルグループのアイリーンっていう子なんですけど……」

 わしは椅子から起き上がって棚のかごからピンクのオナホールを取って机の上へ置き、呪文を唱えながら試験管の液体をフラスコへ注いだ。

 そしてポワッと煙が出て消えたフラスコの中の液体をオナホールの女性器の形の挿入口から筒の中へ垂らした。

 すると入口の女性器がむにむにと動き、一度くぱぁっと広がって元の状態より硬く閉じた。

「ほれ、これがそうじゃ」

「こ、これが、アイリーンのおま〇こ……」

 青年はぷっくりと膨らんだ桃色の可憐な花のようなそれを見つめて、ゴクッと喉を鳴らした。

「……でも待ってください、まだ買うと決めたわけでは……。高いんですよね、俺、実はあんまりお金がなくて」

 学生である上にアイドルを追っかけてお小遣いを散財しているであろう青年にお金がないことなんて、わしは最初から気付いていた。

「価格は5万ギーじゃ」

「5万ギー!? そんなお金とても……」

「ああ、わかっておる。わしはちょうど呪術に新鮮な若い男の精液が使いたいと思っていたところなんじゃ。性具の先に付いた容器に精液を入れて明日の朝ここへ持ってくると約束するなら、お前さんにそれをタダでやろうと思っとるが、どうじゃ?」

 ペニスの先で突くと子宮口のような感触のオナホールの最奥の先に、精液を溜める小さな容器を取り付けてあるのだ。

「そんなのお安い御用です。いいんですか」

「交渉成立じゃな。ただしアイリーンの膣の感触が味わえるのは最初の一回だけで、その後は魔法が解けて普通のオナホールになることを忘れんようにな。丁寧に前戯してしっかり楽しむんじゃぞ」

 ギルバートと名乗った青年は魔法のオナホとローションを入れた紙袋を大事に抱えて、嬉しそうに帰って行った。


***


 夜になってわしは魔法の水晶でギルバートの様子を見た。

 実家で両親と夕食を食べ終えた彼は、

「今夜は学校の課題をやらなきゃいけないんだ。邪魔しないで」

 と家族に宣言して自室へこもった。

 さっそくオナニーを始めるのかと思ったが、真面目な彼は家族へ告げた言葉の通り机に向かって何やら勉強をしているようだった。

 しかし小一時間勉強すると一旦部屋を出て行き入浴を済ませて戻って来た後、わしが渡した紙袋をこそこそと開いた。

 ベッドに寝転んで左手に持った魔法のオナホの入口を少しだらしのない顔でじーっと見つめながら、パジャマ越しの股間を右手でふにふにと揉み始めた。

 パジャマのズボンはすでにテントを張ったように盛り上がっている。
 大好きなアイドルの女性器の形を見ているのだから無理もない。

「ふふ、可愛いのお……」

 風呂上がりだからか、興奮しているからか、眼鏡が少し曇っている。

 オナホの挿入口の皮からちょこんと頭を出しているクリトリスへ優しくちゅっとキスをして、それからチュパッ、チュパッ、としつこく吸い上げる。

「ああっ……」

 水晶を見つめながらわしは椅子の上で背中を反らせた。

 実は今日ギルバートに渡した魔法のオナホはアイリーンの膣の感触を再現するための魔法をかけたものではない。自分の膣と感覚を繋げる魔法をかけたのだ。

 彼がアイリーンの女性器の形だと思って一生懸命に舐めしゃぶっているものは、実はわしの女性器とリンクしているオナホールなのだ。

 世の中にはタダより高いものはない、そして魔女はいたずら好き、そんなこと常識じゃろう。疑いもしなかったギルバートが悪いのだ。

 わしは黒いレースのTバックのパンティを脱いで大きく足を開き、ミニスカートの中が丸見えの格好で椅子の背もたれへ寄りかかった。

 すでにしっとりとしているそこが空気に触れる感覚が気持ちいい。

「ん……、クリばっかり、ああんっ、しつこいっ」

 続いて彼はふっくらとした花弁にペロッと舐め上げた。

「ああんっ……」

 わしはねっとりとした舌の感触の心地良さに甘い声を漏らした。

 ギルバートはもう我慢できないと、片手でオナホを持ったまま乱暴にズボンと下着を下ろし、ぷるんっと大きなペニスを露出させた。

 うわ、期待以上にすごいものを持っているじゃないか、とわしはゴクッと喉を鳴らした。

 若いペニスを挿入される感覚を早く味わいたくて、下腹部がキュンキュン疼く。

 魔女といえども、若い女の体をしている時は性欲が溜まってムラムラしてしまうから、こうしてたまには欲求を満たしたいのだ。

 その時、家のドアがコンコンッと叩かれた。
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