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第五章 俺の気持ちは重すぎて(麗夜side)

26.悪魔の性感帯※

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「どうかな、これ会陰っていう性感帯をマッサージする専用アイテムなんだ。感想聞かせてよ」
「……んんっ」

 蒼は身震いしながらも料理する手を止めなかった。ささがきにしたゴボウとにんじんを炒めていたが、いつもすらりと伸ばされている背筋はずいぶんと前のめりになっていた。玩具の振動が感じすぎてしまう場所に当たらないよう身をよじって工夫しているようだが、下着の中で性器の根元にリング状のものでぴったりと固定されている玩具の刺激から逃れることなどできるはずがない。
 継続的にぶるぶると敏感な部分を刺激されて丈の短いエプロン越しにもズボンの前が膨らんでいるのが見てとれる。

「今まで感じたことないほど気持ちいでしょ?」
 聞くまでもない。彼の瞳は快感に潤んでいた。
「は、はいっ……、ああっ……」

 マニアックな部分だけど、神経が集まっている会陰は悪魔の性感帯とも言われていて、開発すると押すだけでイキ狂うようになる場所だ。会陰マッサージ専用に開発されたこのアイテムが気持ちよくないはずがない。

「あはぁあっ……」
 料理どころじゃないはずなのに、蒼は時折ヒザを擦り合わせたり体をビクッと震わせたりしながらも菜箸でフライパンの中身を混ぜて、丁寧に味付けをしている。
 耳まで真っ赤にして呼吸を荒げながらもどうにか快感に耐えているのだ。

「麗夜さんがこんないたずらをしてくるからもう料理できません」なんて言って、料理なんて投げ出して俺に抱きついて来ればいいものを、まじめで義理堅い彼はこの前レストランで夕食をご馳走になったお礼にちゃんと料理を作らなきゃ、とでも思っているのだろう。
 彼らしい健気さに俺はキュンキュンした。

「ん、……はぁっ……」
 甘い吐息を漏らしながら悶える蒼の姿に俺の下腹部もとんでもないほど熱くなっている。

 味を調えてきんぴらごぼうが完成すると、彼はコンロの火を止めて、その場にしゃがみ込んだ。
「ん、んんっ……、あはあっ……」
 とうとう我慢の限界を迎えたようで、彼は背筋をビクビクと震わせて、恥ずかしそうに甘イキしてしまった。
 その表情に俺は興奮しすぎてめまいを感じた。

「はあ、はあ、はあ……」
 うつむいて息を整える蒼の元に近づいて背中へ触れると、彼は俺に抱きついてきた。
 とろけるような甘い視線ですがるように俺を見つめるので、俺の方ももう我慢できなくなってしまった。
「蒼っ……」
 赤く熟れた彼の唇を貪るように奪い、熱い舌をにゅるにゅると擦り合わせた。
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