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第九章 彼に釣り合う妻になりたい(朋美side)
47.貝殻ビキニ☆
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翌朝目が覚めると太陽はすっかり高くなっていた。
「よかったら、今日は一緒に出かけませんか?」
モーニングコーヒーを飲みながら彼は言った。
「もちろんいいけど、どこへ?」
買い物にでも付き合ってほしいのか?
「実は新しいサロンが完成したんです。一緒に見に行ってくれませんか?」
今まで彼の仕事のことに、私は何も関わることができなかったので、正直彼からのこの提案はとても嬉しかった。
静かな郊外にそのサロンはあった。
「すごく素敵、外国みたい……」
ゆったりとした広い敷地には大きな噴水があり、あちらこちらに南国の植物が植えられている。日本じゃないみたいだ。
「日常を忘れてリラックスできるように、海外の人気リゾート地のような空間を目指しました」
蓮くんはカギを開けて、白ベースの真新しい建物へ入った。中にはスタッフも工事関係者ももちろんお客さんも誰もいない。
「朋美さんにここで僕のマッサージを受けてもらって、オープン前に色々確認できればと思ったのですが、協力してもらえます?」
蓮くんはこれまた海外のリゾート地のスパのような雰囲気の施術室へ私を案内してくれた。
「もちろん」
私は喜んで承諾した。
「ではさっそくマッサージしますので、朋美さんはこちらの水着に着替えてください」
更衣室の中に入り、私は蓮くんから手渡された袋の中を見た。
「え、これって……」
紐の先に白い貝殻がついているだけのビキニだった。
それもホタテサイズの貝殻ではなく、アサリサイズほどしかない白い貝だった。
恥ずかしい、と思いながらも鏡の前で裸になって試しに上下とも合わせて見ると、乳首や陰毛などがどうにかギリギリ隠れた。
施術室から出て行っていた蓮くんが戻って来た物音がしたので、私はバスタオルを巻きつけて体を隠しながら更衣室を後にした。
私が水着に着替えている間に蓮くんもケーシータイプの白衣へ着替えてきていた。
「ちょっと、その……、水着が小さいみたいなんだけど……」
タオルを脱がそうとする彼に、私は正直に告白した。
「開放的な水着で思う存分リラックスしてもらうために、ここの店舗ではあえてそういう水着を用意しているんです」
「そうなの……?」
マッサージサロンなのだからこのぐらい普通なのだろうか。恥ずかしいと思ったことが逆に恥ずかしいように思えてきた。
爽やかな笑みを浮かべながら、彼は私のタオルをするりとはだけさせた。小さな貝殻しか身につけていない私の体を彼がうっとりと見つめた。
「よくお似合いです……」
顔が耳元へ寄ったと思うと、ほとんど吐息みたいな声を吹き込まれ、私は背筋をゾクッと震わせた。
不意に彼の向こうにカメラがセットされていることに気がついた。
どうして、カメラなんて……。
「蓮くん、あれは……?」
よく見ると撮影中を示しているのであろう、赤いランプが点灯している。
「新店舗での施術の様子を今後の参考のために記録させてもらおうと思って。もちろん僕が後で見返すだけで、他の人には見せませんから安心してくださいね」
「そう……」
相変わらず仕事熱心なんだなと私は彼を感心した。
「よかったら、今日は一緒に出かけませんか?」
モーニングコーヒーを飲みながら彼は言った。
「もちろんいいけど、どこへ?」
買い物にでも付き合ってほしいのか?
「実は新しいサロンが完成したんです。一緒に見に行ってくれませんか?」
今まで彼の仕事のことに、私は何も関わることができなかったので、正直彼からのこの提案はとても嬉しかった。
静かな郊外にそのサロンはあった。
「すごく素敵、外国みたい……」
ゆったりとした広い敷地には大きな噴水があり、あちらこちらに南国の植物が植えられている。日本じゃないみたいだ。
「日常を忘れてリラックスできるように、海外の人気リゾート地のような空間を目指しました」
蓮くんはカギを開けて、白ベースの真新しい建物へ入った。中にはスタッフも工事関係者ももちろんお客さんも誰もいない。
「朋美さんにここで僕のマッサージを受けてもらって、オープン前に色々確認できればと思ったのですが、協力してもらえます?」
蓮くんはこれまた海外のリゾート地のスパのような雰囲気の施術室へ私を案内してくれた。
「もちろん」
私は喜んで承諾した。
「ではさっそくマッサージしますので、朋美さんはこちらの水着に着替えてください」
更衣室の中に入り、私は蓮くんから手渡された袋の中を見た。
「え、これって……」
紐の先に白い貝殻がついているだけのビキニだった。
それもホタテサイズの貝殻ではなく、アサリサイズほどしかない白い貝だった。
恥ずかしい、と思いながらも鏡の前で裸になって試しに上下とも合わせて見ると、乳首や陰毛などがどうにかギリギリ隠れた。
施術室から出て行っていた蓮くんが戻って来た物音がしたので、私はバスタオルを巻きつけて体を隠しながら更衣室を後にした。
私が水着に着替えている間に蓮くんもケーシータイプの白衣へ着替えてきていた。
「ちょっと、その……、水着が小さいみたいなんだけど……」
タオルを脱がそうとする彼に、私は正直に告白した。
「開放的な水着で思う存分リラックスしてもらうために、ここの店舗ではあえてそういう水着を用意しているんです」
「そうなの……?」
マッサージサロンなのだからこのぐらい普通なのだろうか。恥ずかしいと思ったことが逆に恥ずかしいように思えてきた。
爽やかな笑みを浮かべながら、彼は私のタオルをするりとはだけさせた。小さな貝殻しか身につけていない私の体を彼がうっとりと見つめた。
「よくお似合いです……」
顔が耳元へ寄ったと思うと、ほとんど吐息みたいな声を吹き込まれ、私は背筋をゾクッと震わせた。
不意に彼の向こうにカメラがセットされていることに気がついた。
どうして、カメラなんて……。
「蓮くん、あれは……?」
よく見ると撮影中を示しているのであろう、赤いランプが点灯している。
「新店舗での施術の様子を今後の参考のために記録させてもらおうと思って。もちろん僕が後で見返すだけで、他の人には見せませんから安心してくださいね」
「そう……」
相変わらず仕事熱心なんだなと私は彼を感心した。
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