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第十三章 現実逃避のバカンス

118.浜辺のヨガ2※

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「さあ、空いている場所へお座りください」
 インストラクターに声をかけられて、俺たちも他の参加者と同じように白くてサラサラの砂浜にあぐらをかいて座った。

 人差し指と親指で軽く円を作った両手をそれぞれのひざにおいてゆったりと呼吸を繰り返す彼女の真似をする。
「軽く目を閉じて、鼻から大きく吸って、口からゆっくりと吐きます。肩や腰、全身の強張りを呼吸と共に抜いて、リラックスしましょう……」

 言われるままに俺はまぶたを閉じて、呼吸を繰り返した。
 ヨガというものは初めてだが、こういうゆったりしたものならいいかもしれない……。あぐらの股間は布で隠れているし、周囲の人々もみな目を瞑っているので安心だ。
 しかしそう思っていられるのも束の間だった。

「さ、四つん這いになって」
 インストラクターの指示で人々は一斉に砂浜へ左右それぞれの手のひらとひじをついた。

「……っ!」
 布一枚の格好だというのに、四つん這いになどなったら局部を見られてしまうかもしれない。想像しただけで、前掛けの中で大きく尖っている陰核がピクンと震え、穴からとろっと汁が溢れたのを感じた。

「肩を沈ませて、腰を伸ばしましょう」
 号令をかける彼女は四つん這いの姿勢から、尻を高く上げて上半身を突っ伏した。他の人々も一斉に彼女の真似を始めた。

「……っ」
 俺はポーズをとることを躊躇った。
 俺の背後には遅れてやって来た人が何人かいるし、斜め後ろにはルークもいる。そんな体勢をすれば後ろの人々に俺の尻の穴や女性器を見られてしまうかもしれない。

「普段は隠れている部分を夕日に晒して、輝く太陽のパワーを体の奥まで取り込みましょう」
 参加者の中で俺だけが四つん這いになれずにいた。

「シュライフェ様っ……」
 ルークが心配そうに声をかけてきた。ちゃんとポーズを取れと言いたいのだろう。
 誰が何と言おうと絶対にやりたくなかった。

「余計なお世話だ、俺はやらん」
 そう言った瞬間、背後から両腕を掴まれた。

「な、何をっ……!」
 島民の男二人が俺を押さえつけていた。

「その手を離せっ!」
 ルークは立ち上がって腰の剣を抜こうとしたが、前掛け以外のものはこの島に到着した際に全て脱いだり外したりしてしまっているのでそこに剣はない。

「誤解しないでください。ヨガは参加必須のプログラムですので、自力でできないと言う方はお手伝いさせていただくのです。全ては癒しと健康のためですので、どうか少し辛抱してください」
 俺は強制的に四つん這いにされ、上半身を突っ伏して尻を高く上げるポーズを取らされた。

「……や、やめっ……♡♡」
 空に向かって晒しだされた尻の穴がキュンとヒクつく。
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