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第十一章 鏡の秘密
95.ルークとハンナ
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ハンナというメイドに微笑みかけたときのルークの顔が脳裏に蘇るたび、俺はイライラしていた。ルークの奴め、俺にはいつだって冷たい目を向けているというのに、若い女相手だとあんなにいい顔をするのか。
「……くそっ……」
昨夜も思ったことだが、ルークはこれまで何度か俺を抱いているけどそれは俺が命令したから応じているだけだ。
ルークは俺に対して何の感情も抱いていないのだろう。
さっきまでルークをクビにしてほしいと訴えて騒ぎを起こしてやろうと思っていたが、とりあえずその計画はまた今度だ。ハンナのことが気になってもうそれどころじゃない。
バルコニーから外を見ると一人のメイドが芝生に座って裁縫をしていた。ハンナだ。彼女のそばにルークの姿がなくてほっとした。
ルークとハンナは恋人同士なのだろうか……? 俺としては面白くない。ルークはあんな平凡なメイドがいいというのか。
裁縫を続けるハンナは少し地味で大人しそうであるが、よく見るときれいな顔をしている。針を動かすしなやかな指、強く掴めば簡単に折れてしまいそうだ彼女の肩、露出した白いうなじ。全てが細く繊細で、俺とは全然違う。
今、俺は性器こそ女だが、もちろん本物の女になったのではない。
ああ、なんだかむしゃくしゃする。なぜ王太子であるこの俺があんなメイド一人にやきもきしなければならないのか。
「フン、バカバカしい……」
俺は彼女へ向けていた視線を背けた。
「シュライフェ様」
ルークが部屋に入ってきた。
「な、なんだ?」
俺は慌てて窓から離れて、外など見ていなかった素振りをしたが、ルークはそんなこと全く気に止めていないようだった。
「ライア様がいらっしゃっています」
敵か味方かわからない、あの魔術師、また来たのか。
「何の用だ!?」
応接間で紅茶を飲みながら待っていた白黒頭に俺は眉をひそめながら声をかけた。
「久しぶりにお会いしたというのに、ずいぶん冷たいですね」
冷たくて当然だ。成人の儀式でもこれ以上ない屈辱を味あわされたし、肥大化する薬やら吸引器やら変なものばかり渡して来て、こいつには毎度とんでもない目に遭わされているのだから。
「聞きしましたよ、スポイトで吸い上げた成果であそこが少し大きくなったと」
ライアににやりと笑われて、割れ目から飛び出している俺のピーナッツ大のクリトリスが服の中でピクンと震えた。恥ずかしくて一気に顔が熱くなった。
「ルークに聞いたのか……?」
おしゃべりめ、と俺は心の中でルークを恨んだ。
「……くそっ……」
昨夜も思ったことだが、ルークはこれまで何度か俺を抱いているけどそれは俺が命令したから応じているだけだ。
ルークは俺に対して何の感情も抱いていないのだろう。
さっきまでルークをクビにしてほしいと訴えて騒ぎを起こしてやろうと思っていたが、とりあえずその計画はまた今度だ。ハンナのことが気になってもうそれどころじゃない。
バルコニーから外を見ると一人のメイドが芝生に座って裁縫をしていた。ハンナだ。彼女のそばにルークの姿がなくてほっとした。
ルークとハンナは恋人同士なのだろうか……? 俺としては面白くない。ルークはあんな平凡なメイドがいいというのか。
裁縫を続けるハンナは少し地味で大人しそうであるが、よく見るときれいな顔をしている。針を動かすしなやかな指、強く掴めば簡単に折れてしまいそうだ彼女の肩、露出した白いうなじ。全てが細く繊細で、俺とは全然違う。
今、俺は性器こそ女だが、もちろん本物の女になったのではない。
ああ、なんだかむしゃくしゃする。なぜ王太子であるこの俺があんなメイド一人にやきもきしなければならないのか。
「フン、バカバカしい……」
俺は彼女へ向けていた視線を背けた。
「シュライフェ様」
ルークが部屋に入ってきた。
「な、なんだ?」
俺は慌てて窓から離れて、外など見ていなかった素振りをしたが、ルークはそんなこと全く気に止めていないようだった。
「ライア様がいらっしゃっています」
敵か味方かわからない、あの魔術師、また来たのか。
「何の用だ!?」
応接間で紅茶を飲みながら待っていた白黒頭に俺は眉をひそめながら声をかけた。
「久しぶりにお会いしたというのに、ずいぶん冷たいですね」
冷たくて当然だ。成人の儀式でもこれ以上ない屈辱を味あわされたし、肥大化する薬やら吸引器やら変なものばかり渡して来て、こいつには毎度とんでもない目に遭わされているのだから。
「聞きしましたよ、スポイトで吸い上げた成果であそこが少し大きくなったと」
ライアににやりと笑われて、割れ目から飛び出している俺のピーナッツ大のクリトリスが服の中でピクンと震えた。恥ずかしくて一気に顔が熱くなった。
「ルークに聞いたのか……?」
おしゃべりめ、と俺は心の中でルークを恨んだ。
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