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第九章 ミニスカパーティ
63.ミニスカート
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やっぱり強引にでも魔女に性器を元へ戻してもらうよう頼めばよかった。
魔女の家へ行ってから数日が経ったが、俺はずっとそのことを後悔していた。
「シュライフェ様、そろそろお仕度なさってください」
招待されているパーティーへまもなく出かける時間だというのになかなか着替えようとしない俺を、ルークが急かした。
「ああ、わかっている。着替えるから出ていけ」
衣装が嫌で俺は着替えを渋っていた。でも参加しないわけにいかないので、ルークが部屋を出ていくのを見送って、ソファーから立ち上がった。
俺はルークと顔を合わせることが気まずいと思っているのに、ルークの方は相変わらずなんとも思っていないようで、普段と何も変わらず平気な顔で俺の部屋を訪れる。仕事だから仕方ないと割り切っているのだろうか。
ルークは俺のことをどう思っているのだろう。本音の鏡を通して俺がルークを「好き」と言ったことを……。
いや、違う、あれは声を好きと言っただけで……。ああ、思い出すと頭が沸騰しそうになる。もう考えるのはやめよう。
鏡の前でズボンを脱いで、民族衣装に着替え始めた。
今夜行われるのは王族と貴族の社交パーティーなのだが、今年成人したメンバーを社交の場でお披露目するための会でもあるので、新成人の男性は民族衣装での参加が義務付けられている。
しかしこの民族衣装というのが問題だった。各家庭に伝わる紋章の入った丈の短いスカートで、おまけにその中には下着などは身につけないのが伝統的な着用のマナーなのだ。
ハイソックスからスカートまでの間のむき出しの太ももも恥ずかしいが、風が吹いたり転んだりしてスカートのすそがめくれれば、大事な場所が周囲の人々に晒されてしまうことが最大の恐怖だ。
正直、ずっと前から成人したらノーパン・ミニスカートで社交界に参加しなければならないことが俺は恐ろしくてたまらなかった。何かの拍子で大勢の人にスカートの中を晒し、大人だというのに陰毛が生えていないことを国民に知られてしまうのが嫌だった。心配するあまり、何度もそんな夢を見たのだが、今となってはそんなことは小さな悩みだった。
パーティーの最中に俺のアソコが女性器だと誰かにバレたらどうしよう……。
鏡の前で穿いたスカートはやっぱりとんでもなく丈が短くい。歩いているだけで中が見えてしまうのではないだろうかと思うほどだ。こっそり下着を着用していけばすぐにばれてしまうだろう。そもそも女性用下着を穿きたくない俺はここのところずっとズボンの中はノーパンで生活しているのだが。
俺はめまいを感じた。いっそのことこのまま倒れてパーティーを欠席してしまおうか。
しかし、そんなことをしたら医者を呼ばれてしまうだろう。
魔女の家へ行ってから数日が経ったが、俺はずっとそのことを後悔していた。
「シュライフェ様、そろそろお仕度なさってください」
招待されているパーティーへまもなく出かける時間だというのになかなか着替えようとしない俺を、ルークが急かした。
「ああ、わかっている。着替えるから出ていけ」
衣装が嫌で俺は着替えを渋っていた。でも参加しないわけにいかないので、ルークが部屋を出ていくのを見送って、ソファーから立ち上がった。
俺はルークと顔を合わせることが気まずいと思っているのに、ルークの方は相変わらずなんとも思っていないようで、普段と何も変わらず平気な顔で俺の部屋を訪れる。仕事だから仕方ないと割り切っているのだろうか。
ルークは俺のことをどう思っているのだろう。本音の鏡を通して俺がルークを「好き」と言ったことを……。
いや、違う、あれは声を好きと言っただけで……。ああ、思い出すと頭が沸騰しそうになる。もう考えるのはやめよう。
鏡の前でズボンを脱いで、民族衣装に着替え始めた。
今夜行われるのは王族と貴族の社交パーティーなのだが、今年成人したメンバーを社交の場でお披露目するための会でもあるので、新成人の男性は民族衣装での参加が義務付けられている。
しかしこの民族衣装というのが問題だった。各家庭に伝わる紋章の入った丈の短いスカートで、おまけにその中には下着などは身につけないのが伝統的な着用のマナーなのだ。
ハイソックスからスカートまでの間のむき出しの太ももも恥ずかしいが、風が吹いたり転んだりしてスカートのすそがめくれれば、大事な場所が周囲の人々に晒されてしまうことが最大の恐怖だ。
正直、ずっと前から成人したらノーパン・ミニスカートで社交界に参加しなければならないことが俺は恐ろしくてたまらなかった。何かの拍子で大勢の人にスカートの中を晒し、大人だというのに陰毛が生えていないことを国民に知られてしまうのが嫌だった。心配するあまり、何度もそんな夢を見たのだが、今となってはそんなことは小さな悩みだった。
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