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第八章 筆代わりに……

54.魔女の家※

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 新聞にあれだけ大きく写真が掲載されてしまい、あの変質者が俺であることが世間にバレてしまうのではないかと、気が気ではなかった。
 風邪を引いたと嘘をついて部屋に引きこもり、布団を被って過ごしていた。ルークが俺の様子を見に来るたび、何か言われるのではないかとビクビクしていたが、新聞を見ていないのかルークは何も言わなかった。
 俺は誰からも疑いをかけられることはなく、数日もすると木馬の変質者の話題は世間からすぐに忘れられた。

 よくよく考えてみれば、写真には特徴のない白い尻しか写っていないので、俺だとバレるはずはなかった。
 ちょうどうつむいた瞬間に撮られた写真らしくサラサラの金髪も顔も写っていなかった。写っていたのはどこにでもありふれた水色のパジャマの上着と尻の穴だけだったのだ。
 おまけにキャバレーの関係者が「木馬の変質者は確かに女だった」と証言したので尚更都合がよかった。

 それにしてもあの夜のことは何だったのだろうか。夢ではなかったのなら、俺に魔法をかけた魔女か、敵か味方かわからない魔術師のライアの仕業だろうか。
 一体、彼らは俺に何をしたいのだろうか。

 俺はルークの行動に今まで以上に注意を払った。以前カラスと会話していたように何かしらコンタクトを取るだろうと思っていたのだ。
 そしてついにある日、城の裏庭でルークがカラスと会話しているのを見かけた。会話の内容までは聞こえなかったものの、俺はすぐさまカラスを追いかけた。もちろん付き人などつけずにお忍びでだ。

 飛んでいくカラスを追って到着したのは森の大木だった。カラスが巣に帰っただけだったのかとがっかりしたが、よく見るとその木の上には枝葉に隠れるようにして小屋があった。

 俺は木をよじ登って、その小屋へ行ってみることにした。太い幹に足を絡めてしがみつき、腕の力でずいずい上がっていく。ぴったりと押しつけている股間に嫌でも意識が集中してしまう。
「……っ♡」
 体をずり上げる拍子に陰核が擦れて甘い痺れを感じてしまう。

「おぉ……♡♡」
 こんな時だというのに、甘い声を漏らしてしまう。ズボンの中で硬く尖ったクリトリスがゴツゴツとした木の皮に擦られ、感じずにいられない。

「……あはぁんっ♡」
 ようやく横へ伸びた枝のところまで到達して、足をかけた。陰核をずりずりすることから解放されたと安堵したのに、足で太い枝を挟んで跨ると、必然的に股間へ体重が集中してしまう。

「ら、らめっ♡♡」
 ビクビク震える豆粒が押しつぶされて、汁でぬるぬるになっているビラビラが枝にむにゅっと食い込んだ。これはこれでたまらない気持ちよさだ。

 木を登っているだけなのに、どうしてこんなに感じてしまうのか。
 性器を疼かせながら枝から枝を移り、やっとの思いで木の上の小屋へたどり着いた。

 小屋の窓から恐る恐る中を覗くと、そこにはあの魔女が椅子に座ってお茶を飲んでいる。
 やっと見つけたっ! 性器を元に戻してもらうまたとないチャンスだっ!

 すぐさま威勢よく小屋のドアを蹴破り、中へ飛び込んだ。
「おい、魔女めっ! 俺の性器を元に戻してもらおうっ!」
 腰の剣を抜いて、俺は魔女へ迫った。
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