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第六章 魔法の薬
43.疑惑
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風呂から上がると俺はバスローブのままベッドへ突っ伏した。
「疲れたから、寝る。一人にしてくれ」
「かしこまりました」
ルークが部屋から出ていって俺はホッと安堵したが、同時に先ほどの醜態がまざまざと思い出された。
ああ、なんてことだ。ルークとセックスしてしまった! おまけにあんなによがり狂って、中出しをせがんでしまうなんて。なんか色々と恥ずかしいことも言ってしまった。
ふかふかの枕へ顔を埋めて、はぁ……と大きくため息をついた。
もう、消えていなくなりたい……。
屈辱のあまり俺の全身は火が出そうなほど熱くなっていた。ベッドから起き上がって少し窓を開けた。
空は美しい夕焼けが広がっていた。
風が心地良く、火照った体が落ち着きを取り戻した。
そういえばクリトリスが大きくなると言う妙な薬を塗られたのが事の始まりだった。すぐに拭い取られたとはいえ、あれから女性器が焼けるように熱くおかしくなったのだった。
すべてはあの薬のせいじゃないかっ! つまり俺の失態ではないのだ。
おまけにルークもルークだ。男の俺についた女性器に興奮してペニスをあんなに腫らすなんて、どうかしている。
力強く反り立った大きく立派なルークのイチモツを思い出すと、なんだか心がモヤモヤした。
ちゃんと男だった頃の自分の性器よりずっと猛々しいモノを持っているあいつに、俺は男としてヤキモチを妬いているのだろうか……?
それにしても、女性器の扱いにもセックスにも慣れているし、あいつは相当女との経験が豊富なのかもしれない……。あのルックスでモテないはずもないし。
ルークは幼い頃から祖父と一緒に山に籠って剣の修行をしてきたと言っていたが、それって本当なのだろうか? 人里離れて生活してきたというのならどうして女慣れしているというのか……?
多くの女に触れてきて扱いに手慣れている延長で、女性器を持て余す俺の相手をしてやっているつもりなのだろうか。それはなんか悲しい……。
あれ、待てよ? こんなことを思うのって、まるで俺がルークを独占したいと思っているみたいじゃないかっ! 違う、そうじゃないっ! フン、バカバカしい。もう何も考えるまい。
窓を閉めようとしたとき、何か大きな鳥が飛んでくるような音が聞こえた。
何の鳥だろうか? 気になって俺は窓の外を見回した。
別の部屋のバルコニーに大きなカラスが止まっていた。そこにはルークもいる。
「例の薬、さっそく試しました。すごい効き目でしたよ……」
「そうかい」
ルークが話しかけると、カラスがしゃがれた老婆のような声で返事をした。
奇妙なことにルークはカラスと会話をしているのだった。
……なんだろう、ただのカラスじゃない。魔法使いが化けたものか? ……ということは、ライアなのか? でもライアの声じゃない。
薬の効き目? 何の話だ? あれを塗っても女性器が熱くなっただけでクリトリスは肥大化しなかったじゃないか?
「やっと願いが叶いました」
「ははっ、そう思うのはまだ早いわい」
ルークの願い……だと? 一体なんのことだ?
「疲れたから、寝る。一人にしてくれ」
「かしこまりました」
ルークが部屋から出ていって俺はホッと安堵したが、同時に先ほどの醜態がまざまざと思い出された。
ああ、なんてことだ。ルークとセックスしてしまった! おまけにあんなによがり狂って、中出しをせがんでしまうなんて。なんか色々と恥ずかしいことも言ってしまった。
ふかふかの枕へ顔を埋めて、はぁ……と大きくため息をついた。
もう、消えていなくなりたい……。
屈辱のあまり俺の全身は火が出そうなほど熱くなっていた。ベッドから起き上がって少し窓を開けた。
空は美しい夕焼けが広がっていた。
風が心地良く、火照った体が落ち着きを取り戻した。
そういえばクリトリスが大きくなると言う妙な薬を塗られたのが事の始まりだった。すぐに拭い取られたとはいえ、あれから女性器が焼けるように熱くおかしくなったのだった。
すべてはあの薬のせいじゃないかっ! つまり俺の失態ではないのだ。
おまけにルークもルークだ。男の俺についた女性器に興奮してペニスをあんなに腫らすなんて、どうかしている。
力強く反り立った大きく立派なルークのイチモツを思い出すと、なんだか心がモヤモヤした。
ちゃんと男だった頃の自分の性器よりずっと猛々しいモノを持っているあいつに、俺は男としてヤキモチを妬いているのだろうか……?
それにしても、女性器の扱いにもセックスにも慣れているし、あいつは相当女との経験が豊富なのかもしれない……。あのルックスでモテないはずもないし。
ルークは幼い頃から祖父と一緒に山に籠って剣の修行をしてきたと言っていたが、それって本当なのだろうか? 人里離れて生活してきたというのならどうして女慣れしているというのか……?
多くの女に触れてきて扱いに手慣れている延長で、女性器を持て余す俺の相手をしてやっているつもりなのだろうか。それはなんか悲しい……。
あれ、待てよ? こんなことを思うのって、まるで俺がルークを独占したいと思っているみたいじゃないかっ! 違う、そうじゃないっ! フン、バカバカしい。もう何も考えるまい。
窓を閉めようとしたとき、何か大きな鳥が飛んでくるような音が聞こえた。
何の鳥だろうか? 気になって俺は窓の外を見回した。
別の部屋のバルコニーに大きなカラスが止まっていた。そこにはルークもいる。
「例の薬、さっそく試しました。すごい効き目でしたよ……」
「そうかい」
ルークが話しかけると、カラスがしゃがれた老婆のような声で返事をした。
奇妙なことにルークはカラスと会話をしているのだった。
……なんだろう、ただのカラスじゃない。魔法使いが化けたものか? ……ということは、ライアなのか? でもライアの声じゃない。
薬の効き目? 何の話だ? あれを塗っても女性器が熱くなっただけでクリトリスは肥大化しなかったじゃないか?
「やっと願いが叶いました」
「ははっ、そう思うのはまだ早いわい」
ルークの願い……だと? 一体なんのことだ?
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