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第二章 バスルームで洗われて

12.皮をむいて※

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「ダメですよ、シュライフェ様」
 浴室から出ていこうとする俺の両手首をルークが掴んだ。

「放せっ」
 振りほどこうとしたら、逆に体を引き寄せられて触れそうなほど顔が近づいた。
「放しません。まだ肝心な場所を洗っていませんから」

 耳元で囁かれて、俺の顔がかぁっと熱くなり体の奥がキュンと疼いた。こいつって顔だけじゃなく声までイケてるんだよな。こんな不意打ちを食らってときめいてしまう自分にも腹が立つ。

「……っ、わかったよっ!」
 確かに俺はヌルヌルの女性器を洗ってもらうためにバスルームへ来たのだ。こいつが余計なところを洗うから本来の目的を忘れるところだった。

「わかった、けど……、お前、俺のアソコも素手で触るつもりか!?」
 脇腹や胸を洗われただけで感じてしまうというのに、もっと敏感な場所をこいつの手で洗われるのなんて無理だ。

「ご安心を。優しくシャワーでお湯を当てますから、ご自分で皮をむいてクリトリスを露出してください」
「ク、クリ……?」
 性的な知識の少ない俺には何のことかわからなかった。

「クリトリスをご存じないんですか? こうやるんです」
 ルークは立っている俺の前にしゃがみ、割れ目の頂点をクイっと指で押した。ぷっくりとしたやたら感じる豆粒状のものがクリトリスというのか。

「……ッおほ♡」
 長い指先に包皮をクイっと押し上げられただけで、俺は背筋を震わせた。

「お湯をおかけしますね」
 シャワーヘッドから剥き出しのクリトリスに勢いよくお湯が叩きつける。
「っおぉん……♡♡」
 ルークの前でこんな声を出すのは嫌なのに、叫ばずにはいられなかった。
 大粒の水滴がバシャバシャ激しく俺の敏感な場所を叩くのだ。

「さあ、きれいに洗いましょう。素手で触られるのは嫌ということでしたので、こちらのブラシで磨きますね」
 ルークが手にしていたのは俺がいつも使っている電動歯ブラシだった。
「ま、待てっ、それは俺の……」

 歯を磨くのに愛用しているものだし、おまけにそんなもので擦られては気がおかしくなってしまいそうだ。それならまだこいつの素手の方がマシだ。

「他に適当なものがないですから少しだけ使わせてください」
「嫌に決まって……」
「危ないですから、じっとしていてくださいね」

「や、やめっ……」
 ルークの肩を押し退けようとしたのに、その前に俺の豆粒にぴたりとブラシが押し当たり、毛先でコシッと撫で上げられた。

「んほおぉ……♡」
 俺はルークの肩に掴まりながら、背筋を反らせて口角から唾液を垂らした。
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