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第二章 バスルームで洗われて
11.バスルームへ※
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ルークの言う通り、俺は女性器の洗い方など知らない。
女性器特有のにおいを漂わせていることで、誰かに俺の性器のことがバレたら大変だ。
ここは大人しく洗うのを手伝ってもらったほうが賢明だろう。
上半身に着ているパジャマのすそを両手で引っ張って股を隠しながら、俺は部屋に隣接する俺専用のバスルームに向かった。
「さあ、脱いでください」
自分のズボンのすそを折り返し、シャワーの湯加減を確認しながらルークが言った。
「い、言われなくてもわかっているっ!」
服を着たままのルークの前で丸裸になることが少し気恥ずかしくて躊躇っていることを悟られたかと思って、俺は少し決まりが悪かった。
脱いだパジャマの上着を脱衣スペースの椅子の背もたれへかけ、俺は手で体の前を隠しながらルークに近づいた。
「どうぞ、こちらへ」
促されるまま洗い場の前の椅子へ腰かけた。目の前の鏡に自分が映っている。
「失礼します」
シャワーのお湯が体にかかり、髪をすすがれた。
「シャンプーぐらい自分でできるっ!」
いつもは一人で入浴しているのだから。
「遠慮なさらず。ついでですから」
手のひらで泡立てたシャンプーで、俺の金色の髪を丁寧に洗っていくルークの顔が楽しそうに微笑みを浮かべてるのが鏡越しに見える。こいつって俺がどんなに悪態をついても、いつもこの調子だ。
乳母や家庭教師など、これまで俺の身の回りの世話をしてきた人間は、みんな半年と持たずに辞めてしまっていた。
シュライフェ様はわがままでプライドが高くてとても手に負えない。国民からは人気だけど、それは見た目が美しいからというだけだろう。辞めていく者たちは俺のことを陰でそう嘆いていた。
次期国王としての重圧を背負って生きるストレスのせいで、自分でも歳を重ねるごとに性格がキツくなってしまった自覚はある。特にこのルークに対しては、歳も近いこともあり強い嫉妬心を抱いているからこれまでの世話係以上に強く当たっているというのに。どうしてこいつは……。
考えようとしても今はそれどころじゃない。髪や頭皮を心地よい力加減で洗い上げていく長い指先の感触に俺はソワソワしていた。
シャンプーがきれいに洗い流されて、続いてボディソープの泡まみれの両手が俺の肩から背中を這った。
「ちょっと、待てよ、……素手って!」
いくらなんでも他人に素手で体中を洗われるのは抵抗を感じる。タオルとかスポンジとか、道具ならそこらへんに色々あるじゃないか。
「素手が肌を傷つけず、一番きれいに洗えるんですよ。ご存じないのですか?」
脇腹へ手を滑らせながら、ルークはいたって真面目な口調で答えた。
「そうかもしれないが、他人に直接手で洗われるのは……嫌だっ」
敏感な脇腹や胸を撫でられて、俺は甘い声が溢れそうなのをこらえるのに必死だった。意識しないようにしようとしてもそんなことは無理で、体がビクビクしてしまう。
「……んっ♡ もうやめろって」
ルークの服が濡れるのも構わず、俺はルークの胸板を押し退けてバスルームを出ようとした。
女性器特有のにおいを漂わせていることで、誰かに俺の性器のことがバレたら大変だ。
ここは大人しく洗うのを手伝ってもらったほうが賢明だろう。
上半身に着ているパジャマのすそを両手で引っ張って股を隠しながら、俺は部屋に隣接する俺専用のバスルームに向かった。
「さあ、脱いでください」
自分のズボンのすそを折り返し、シャワーの湯加減を確認しながらルークが言った。
「い、言われなくてもわかっているっ!」
服を着たままのルークの前で丸裸になることが少し気恥ずかしくて躊躇っていることを悟られたかと思って、俺は少し決まりが悪かった。
脱いだパジャマの上着を脱衣スペースの椅子の背もたれへかけ、俺は手で体の前を隠しながらルークに近づいた。
「どうぞ、こちらへ」
促されるまま洗い場の前の椅子へ腰かけた。目の前の鏡に自分が映っている。
「失礼します」
シャワーのお湯が体にかかり、髪をすすがれた。
「シャンプーぐらい自分でできるっ!」
いつもは一人で入浴しているのだから。
「遠慮なさらず。ついでですから」
手のひらで泡立てたシャンプーで、俺の金色の髪を丁寧に洗っていくルークの顔が楽しそうに微笑みを浮かべてるのが鏡越しに見える。こいつって俺がどんなに悪態をついても、いつもこの調子だ。
乳母や家庭教師など、これまで俺の身の回りの世話をしてきた人間は、みんな半年と持たずに辞めてしまっていた。
シュライフェ様はわがままでプライドが高くてとても手に負えない。国民からは人気だけど、それは見た目が美しいからというだけだろう。辞めていく者たちは俺のことを陰でそう嘆いていた。
次期国王としての重圧を背負って生きるストレスのせいで、自分でも歳を重ねるごとに性格がキツくなってしまった自覚はある。特にこのルークに対しては、歳も近いこともあり強い嫉妬心を抱いているからこれまでの世話係以上に強く当たっているというのに。どうしてこいつは……。
考えようとしても今はそれどころじゃない。髪や頭皮を心地よい力加減で洗い上げていく長い指先の感触に俺はソワソワしていた。
シャンプーがきれいに洗い流されて、続いてボディソープの泡まみれの両手が俺の肩から背中を這った。
「ちょっと、待てよ、……素手って!」
いくらなんでも他人に素手で体中を洗われるのは抵抗を感じる。タオルとかスポンジとか、道具ならそこらへんに色々あるじゃないか。
「素手が肌を傷つけず、一番きれいに洗えるんですよ。ご存じないのですか?」
脇腹へ手を滑らせながら、ルークはいたって真面目な口調で答えた。
「そうかもしれないが、他人に直接手で洗われるのは……嫌だっ」
敏感な脇腹や胸を撫でられて、俺は甘い声が溢れそうなのをこらえるのに必死だった。意識しないようにしようとしてもそんなことは無理で、体がビクビクしてしまう。
「……んっ♡ もうやめろって」
ルークの服が濡れるのも構わず、俺はルークの胸板を押し退けてバスルームを出ようとした。
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