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第二章 バスルームで洗われて
8.朝
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小鳥のさえずりで目を覚ました俺は布団から飛びあがった。
ひどい夢を見た。それは俺のアソコが女性器になってしまう夢だった。……あれは本当に夢だったのか? 夢にしては妙にリアルだったが。
すぐにパジャマと下着を引っ張って自分の股間を確かめた。
「えっ……、うそだろうっ……」
ペニスがない。男性器があるはずの場所へ手を伸ばしても虚しく空を掻くだけだった。まさかと思ってもっと奥まった場所へ指先を這わせると、ふっくらとしたビラビラに触れた。あれは夢じゃなかったのか……。
昨夜の出来事が脳裏に蘇った。
ルークが見ている前で思いっきり股を開いて、おまんこでおしっこをしたんだ。おまけにそれが信じられないほど気持ちよくてそのまま絶頂したのも、夢じゃないのか……。
「なんてことだ……」
強烈なめまいを感じて、俺はベッドの上に倒れ込み、再び布団に包まった。
これから俺はどんな顔をしてルークに会えばいいんだ。気まずすぎる。
あのいけ好かないルークの目の前でひどい痴態を晒してしまった恥ずかしさと、どうして自分がこんな目に遭わなければならないのかという憤りで、俺の顔は火が出そうなほど熱くなっていた。
そうだ、……いっそのこと高熱が出てしまえばいいのに。そうすれば俺は寝込まなければならず、少なくとも今日一日はルークと顔を合わせずに済む。
けれどそうすると医者が来て、俺の体をあれこれと調べるだろう。何かの拍子に性器のことがバレてしまっては大騒ぎになる。
うーん、どうするか……と悩んでいると、いい考えが頭に浮かんだ。
俺は部屋のドアを開けてパジャマのまま廊下に出た。廊下の窓を拭いている二人の若いメイドたちの前で、
「ううぅ……」
と苦しそうにうめいて、おでこを押さえて見せた。
「シュライフェ様っ」
「どうなさいましたか!?」
彼女たちは雑巾を投げ出して俺の元へ駆けつけた。
「いたたっ……、どうも頭が痛くて……」
俺の演技だとも気づかずに、彼女たちは気の毒なほど狼狽えていた。
「まあ、どうしましょう」
「すぐに医者を呼んでまいります」
「いや、呼ばなくていい。これは病気じゃないんだ。実は昨夜の宴でついつい慣れない酒を飲み過ぎて、二日酔いになってしまったたんだ」
二人は目を見合わせてほっと安堵していた。
「まあ、左様でございましたか」
「ふふ、シュライフェ様が昨夜の宴で豪快にお酒を飲まれていた、と城中の使用人の間で噂になっております」
「いやあ、参った。でも安心してくれ。頭は痛いが食欲はあるんだ。悪いが君たち、俺の朝食を部屋まで運んでくれるか?」
「もちろんでございます」
「すぐにお持ちいたします」
メイドたちはすぐに食事を用意してくれた。普段は焼いたソーセージとパン、サラダ、スープといった朝食だが、俺が二日酔いだと聞いた料理長が気を利かせて作り直したのだろう、野菜をクタクタに煮込んだリゾットとカットフルーツが運ばれてきた。
二日酔いなんてルークと顔を合わせたくないためについた嘘だけど、この際何でもよかった。腹が減っていたので俺は朝食をきれいに平らげた。
「頭が痛いから俺は寝る。ルークにも部屋に入るなと伝えてくれ」
「かしこまりました」
ちょろいもんだ。これでとりあえず今日一日はルークと顔を合わすことなくゆっくりできる。
ひどい夢を見た。それは俺のアソコが女性器になってしまう夢だった。……あれは本当に夢だったのか? 夢にしては妙にリアルだったが。
すぐにパジャマと下着を引っ張って自分の股間を確かめた。
「えっ……、うそだろうっ……」
ペニスがない。男性器があるはずの場所へ手を伸ばしても虚しく空を掻くだけだった。まさかと思ってもっと奥まった場所へ指先を這わせると、ふっくらとしたビラビラに触れた。あれは夢じゃなかったのか……。
昨夜の出来事が脳裏に蘇った。
ルークが見ている前で思いっきり股を開いて、おまんこでおしっこをしたんだ。おまけにそれが信じられないほど気持ちよくてそのまま絶頂したのも、夢じゃないのか……。
「なんてことだ……」
強烈なめまいを感じて、俺はベッドの上に倒れ込み、再び布団に包まった。
これから俺はどんな顔をしてルークに会えばいいんだ。気まずすぎる。
あのいけ好かないルークの目の前でひどい痴態を晒してしまった恥ずかしさと、どうして自分がこんな目に遭わなければならないのかという憤りで、俺の顔は火が出そうなほど熱くなっていた。
そうだ、……いっそのこと高熱が出てしまえばいいのに。そうすれば俺は寝込まなければならず、少なくとも今日一日はルークと顔を合わせずに済む。
けれどそうすると医者が来て、俺の体をあれこれと調べるだろう。何かの拍子に性器のことがバレてしまっては大騒ぎになる。
うーん、どうするか……と悩んでいると、いい考えが頭に浮かんだ。
俺は部屋のドアを開けてパジャマのまま廊下に出た。廊下の窓を拭いている二人の若いメイドたちの前で、
「ううぅ……」
と苦しそうにうめいて、おでこを押さえて見せた。
「シュライフェ様っ」
「どうなさいましたか!?」
彼女たちは雑巾を投げ出して俺の元へ駆けつけた。
「いたたっ……、どうも頭が痛くて……」
俺の演技だとも気づかずに、彼女たちは気の毒なほど狼狽えていた。
「まあ、どうしましょう」
「すぐに医者を呼んでまいります」
「いや、呼ばなくていい。これは病気じゃないんだ。実は昨夜の宴でついつい慣れない酒を飲み過ぎて、二日酔いになってしまったたんだ」
二人は目を見合わせてほっと安堵していた。
「まあ、左様でございましたか」
「ふふ、シュライフェ様が昨夜の宴で豪快にお酒を飲まれていた、と城中の使用人の間で噂になっております」
「いやあ、参った。でも安心してくれ。頭は痛いが食欲はあるんだ。悪いが君たち、俺の朝食を部屋まで運んでくれるか?」
「もちろんでございます」
「すぐにお持ちいたします」
メイドたちはすぐに食事を用意してくれた。普段は焼いたソーセージとパン、サラダ、スープといった朝食だが、俺が二日酔いだと聞いた料理長が気を利かせて作り直したのだろう、野菜をクタクタに煮込んだリゾットとカットフルーツが運ばれてきた。
二日酔いなんてルークと顔を合わせたくないためについた嘘だけど、この際何でもよかった。腹が減っていたので俺は朝食をきれいに平らげた。
「頭が痛いから俺は寝る。ルークにも部屋に入るなと伝えてくれ」
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