【R-18】僕のえっちな狼さん

衣草 薫

文字の大きさ
上 下
18 / 48
第二章 満月の夜

18.食べられるっ!!※

しおりを挟む
「シャン……?」
 一体どうしちゃったの、と聞こうとしたけど、立ち上がった彼と目が合った瞬間、恐怖で声が出なくなった。

 ブタにしては妙に細身でイケメンのいつもの優しいシャンじゃなくて、目に前にいるのはまるで別人だったのだ。ピンと立った耳、鋭い牙、それに獰猛な目つきをした肉食獣だ。
 ブタになっている今だから本能でわかるんだ。間違いない、狼だ。彼は狼人になってしまったのだ。

「シャ、シャン……?」
 もう一度、名前を呼んでみたけど、彼がいつもみたいに可愛らしく照れ笑うことはない。代わりに尖った牙を見せて笑い、ぺろりと舌なめずりをした。

「丸々太った、うまそうなブタだ……」
 ……どうしちゃったの、シャン!? やっぱりいつもと全然違う。目の前の男はついさっきまで確かにシャンだったはずなのに……。
 怖い。僕はとにかく怖くてたまらなかった。

 僕の方へ近づいてくる。僕は恐怖のあまり体が硬直して逃げられない。
「こ、……こ、来ないでっ!」
 勇気を振り絞って叫んだが、狼人は僕に迫る。こっちに向かって筋肉質な腕が伸びてきた。
 も、もうダメだ。……食べられるっ!!!

 目を瞑って覚悟したら僕の体は突き飛ばされていた。後ろにはベッドがあって、僕はそこへボスッと仰向けに倒れた。
「ひいっ」
 ベッドの上でシーツを蹴り、尻をずって後ずさりした。けれどそんなことで逃げられるはずもなく、あっけなく両肩を掴まれてベッドへ押しつけられた。

「まずはそのデカい乳からいただくとしようっ! ほら大人しくしろっ!」
 その手が僕のシャツを引きちぎるように剥ぎ取った。
「や、やだっ」

 太りすぎているせいで男だというのにAカップぐらいありそうなほど僕の胸には脂肪がついている。おまけにふっくらと大きな乳輪は乳首がすっかり陥没していてひどく格好悪いのだ。

 いたたまれなくなって、僕は両手でコンプレックスの胸を隠したが、狼人になっているシャンは容赦ない。
「おら、暴れるんじゃねえっ!」
 強引に僕の両腕を左右へ払いのけて、両手で両乳房を鷲掴みにしてむにむに揉む。

「……いやぁっ!」
 そして僕の胸の先へちゅぷっとしゃぶりついた。
 胸の肉を食いちぎられる。そう思ったのに痛みはなくて、彼の長い舌先はレロレロと僕の埋没している先端のくぼみをくすぐる。

「んおおっ、らめっ、らめぇ」
 たらこ唇みたいに閉ざしている僕の不格好な胸の先に舌をねじ込んで、中にある乳頭をほじほじしている。
 しつこく刺激されて充血した先端がぷるんとほじくり出された。

「ああっ、うそ、乳首出ちゃったっ……」
 大きくて硬く尖ったそれは今まで僕が生きてきて一度も飛び出したことがない部分だ。

「なんだ、知らねえのか? じゃあたっぷり虐めてやろう」
 狼人のシャンは残忍な笑みを見せて、顔を出したばかりの尖りに吸いついた。

「ひあああぁぁっ」
 窄めた唇でチュパチュパと上下に舐めしゃぶられると、背筋にぞくぞくと電流のような快感が駆け抜けて行く。

 僕は背中を弓のように反らせて胸を突き出した。
「ははっ、面白いほど敏感だな? 反対の乳も虐めてやろう」

 シャンは反対の胸も同じようにほじほじして、充血した僕の乳首をぷるんと露出させた。
「らめっ、らめっ……ッひいいんっ……!」
 口角からだらしなくよだれを垂らしながら僕は泣き叫ぶことしかできない。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

とある美醜逆転世界の王子様

狼蝶
BL
とある美醜逆転世界には一風変わった王子がいた。容姿が悪くとも誰でも可愛がる様子にB専だという認識を持たれていた彼だが、実際のところは――??

異世界転生先でアホのふりしてたら執着された俺の話

深山恐竜
BL
俺はよくあるBL魔法学園ゲームの世界に異世界転生したらしい。よりにもよって、役どころは作中最悪の悪役令息だ。何重にも張られた没落エンドフラグをへし折る日々……なんてまっぴらごめんなので、前世のスキル(引きこもり)を最大限活用して平和を勝ち取る! ……はずだったのだが、どういうわけか俺の従者が「坊ちゃんの足すべすべ~」なんて言い出して!?

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

フェンリルさんちの末っ子は人間でした ~神獣に転生した少年の雪原を駆ける狼スローライフ~

空色蜻蛉
ファンタジー
真白山脈に棲むフェンリル三兄弟、末っ子ゼフィリアは元人間である。 どうでもいいことで山が消し飛ぶ大喧嘩を始める兄二匹を「兄たん大好き!」幼児メロメロ作戦で仲裁したり、たまに襲撃してくる神獣ハンターは、人間時代につちかった得意の剣舞で撃退したり。 そう、最強は末っ子ゼフィなのであった。知らないのは本狼ばかりなり。 ブラコンの兄に溺愛され、自由気ままに雪原を駆ける日々を過ごす中、ゼフィは人間時代に負った心の傷を少しずつ癒していく。 スノードームを覗きこむような輝く氷雪の物語をお届けします。 ※今回はバトル成分やシリアスは少なめ。ほのぼの明るい話で、主人公がひたすら可愛いです!

処理中です...